いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました

ムーン

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幼馴染の彼氏達と一緒に戦ってみた

黒いスーツにサングラス、明らかに怪しげな格好の男達が砂浜に巨大なライトを運んできた。投光器と呼ぶべきだろうか、夜間スポーツだとかの際に見かけるアレだ。投光器の周りにも杭が打たれ縄が巻かれ、結界が作られている。

「やっぱり怪異って光に弱いんですか?」

「アレは犬用だ」

従兄用? そういえば従兄は暗いところが苦手なんだったか。センパイがそれを利用したこともあったな。

「なるほど……お兄さん? それは……?」

不意に従兄の方を見ると彼は部下らしき人物からベタベタと御札が貼られた不気味なチェーンソーを持っていた。

「いやね、さっき月乃宮様がサメがどうとか言ってたじゃないですか」

「あぁ……式神の……」

「正体不明の怪異がサメ系の可能性は十分にあると思うんですよ。なのでサメ特攻の武器を用意しました」

「なるほど!」

サメ退治にはチェーンソー、この世の真理だ。流石、従兄はよく分かっている。

「この御札はアレですか? お兄さんのバールとかレンの剣とかに貼ってるヤツ」

「いえ、このチェーンソーは神木を切るのに使用されて呪われたものでして、この御札を貼っていないと百パーセント跳ねっ返りで真っ二つになって死にます。普通に封印の御札ですね」

「怖……」

「今の状態だと怪異にも当たるってだけで特殊能力は特にないチェーンソーです」

「ないんですか……」

「でもサメは切れます!」

「ですね!」

はしゃぐ俺達の横から社長がチェーンソーを掠め取る。

「どんな怪異だろうとあの札を貼った物ならほぼ一撃で倒せる! こんなハイリスクな物持ってこさせるな! 君達も! 持ってくるな!」

社長はチェーンソーを部下に返し、従兄と部下を叱りつけた。しゅんと落ち込んだ部下によってチェーンソーは持って帰られてしまった。サメ切るとこ見たかったなぁ……

「……ノゾムはサメが好きじゃなかったのか? いいのか? そんな残酷そうな殺され方をしても」

「サメは倒されてこそみたいなとこもあるんで! サメ大勝利エンドも嫌いじゃないんですけど、やっぱり最終的には人間が勝つヤツがいいですねー」

「……そうなのか? お前はまだまだ興味深いな」

センパイは困惑した顔のまま俺を撫でる。くすぐったくて心地よくて、ついつい笑顔になってしまう。

「今度一緒に観ましょう、チェーンソー持ってサメの中に突っ込むシーンは最高ですよ! ちゃんとワンから全部観ましょうね」

「……あぁ」

「おいもち、あんまり変な映画勧めんなよ。サメ見せたいならもっと名作にしとけ、ハリウッドのにしろハリウッドのに」

「あの映画サメがちゃんと動くぞ?」

「サメの静止画が突っ込んでくる映画観てるヤツは言うことが違うなぁ!」

「……ノゾムがせっかく誘ってくれているのに邪魔をするな、嫉妬か? 見苦しい」

「お前のために言ってやってんだよサメ映画タイムは虚無だぞ!? 唇の皮毟ってた方がまだ有意義だ!」

酷い言いようだ。

「レン……俺と映画観るの嫌だったのか?」

「お前と一緒に観られるっつーのを加味してもなおマイナスのが強い映画、大量にあったよ」

「ノ、ノノっ、ノゾムくんっ、ぼぼ、僕は君と観た映画、面白かったよ!」

「……俺もノゾムが一番好きな映画を観せて欲しい」

好きな映画はたくさんあるけれど、一番好きな映画と言われると困ってしまう。どの映画を一番として紹介しようかと迷っていると、ピッと笛の音が響いた。

「いい加減に緊張感を持て! 見えたぞ!」

「…………黒い霧が波間に見えるな」

海面を這う黒い何かの集合体、一つ一つが蠢いているそれは岩の下のダンゴムシなんて比べ物にならない程の生理的嫌悪感を抱かせた。

「な、なな、何っ? なんか寒気するけど、なんか居るのっ?」

「非戦闘員は下がってるべき、ですよね社長」

「月乃宮はエサだ、見える場所に置いておけ。矢見はテント内に居て構わない」

「俺の部下から連絡があったら教えてください」

従兄からパソコンを渡されたミチは俺を気にしつつもテントに隠れ、俺はセンパイの三歩後ろに立った。

「結界内からは出るな。結界外に武器を伸ばして怪異を討伐しろ。結界は無敵の壁じゃない、攻撃を受け続ければやがて壊れる。結界に攻撃を加えられるな。結界の耐久度は紙垂を見れば分かる」

黒い何かはもう百メートル先まで迫っている。そんな中社長は結界についての説明を始めた。

「でもあんな雑魚の攻撃丸一日受けて壊れるかどうかってとこでしょ?」

「あれが無数に居るだけなら決壊が壊れる心配はない、僕が折を見て修復も行う。しかし結界は壊れる可能性があるということを忘れず、結界に近付いた怪異は迅速に倒して欲しい」

「なるほど、俺らの意識上げたかったのね。失礼しました~」

「形州國行、君は特に気を付けろ。手首以上は外に出すな。如月と共に左を担当しろ」

「……分かった」

「犬は右だ」

センパイとレン、従兄がそれぞれ左右に分かれる。

「月乃宮、打ち漏らしが出ないか観察しろ」

「はっ、はい!」

真ん中に居る俺は怪異を惹き付けるエサ以外にも大切な役目があるようだ。

「正面は社長さん一人なんですか?」

「師匠って物量戦仕掛けられるのキツいんじゃありませんでしたっけ? 一撃必殺だけど一匹ずつしかヤレないから、集合体は得意だけど集団は苦手って……」

「道具を使わなければの話だ」

そう言いながら社長は白い着物の袖から輪を──違う、丸めてあった鞭だ。馬を叩くものとは違う、ゲームで武器として登場するような長い鞭。

「んなもん振り回すんじゃそりゃ周りに人置けませんね……」

「本気で振れば肉を裂く程度の威力は出る、怪我をするのが嫌なら正面には近寄らないことだ」

「社長は大学生時代非公式ながらスポーツウィッピングの世界記録保持者なんですよ」

従兄が自慢げに語ってくれたが、そんな競技があることを今初めて知ったのですごさがよく分からない。

「……海岸線を越えた。式神を埋めた地点を通過中のようだが、トラップとやらの発動はまだか?」

「群れの中心近くで発動させた方が多く倒せるし、知能が残っているなら動揺も誘える」

黒く蠢く怪異はじわじわとこちらへ向かってくる。日が沈んでいく黄昏時の薄暗さも重なって酷く不気味だ、自分の腕を掴む力が自然と強まり、少し痛む。

結界から一メートルもない距離へと先頭の怪異が迫った瞬間、パァンッ! と何かが破裂するような音が響き、黒い塊が抉れるように一部消滅した。

「イイ音っ……! たまりませんね社長」

「左右に分かれるぞ! 月乃宮、後ろに回り込むモノを見張って指示を出せ!」

結界まで辿り着いた無数の怪異は鞭の射程範囲を超えて広がり、左右に分かれて結界を抱き込むように迫ってきた。

「は、はい!」

海から上がってくる怪異に対し背を向けるのは恐ろしいことだ。結界を、社長を、信頼しなければならない。

「……霧にしか見えないのに殴った感覚は人だな」

「俺はグッロいもん見せられてるからっ、羨ましいぜ先輩!」

「……いや、戦いにくいぞこれ」

今のところ後ろに回り込む怪異は居ない、レンもセンパイも従兄もちゃんと後ろに回り込もうとするモノから倒しているようだ。
スポーツチャンバラ用のスポンジ製の剣と、拳、そしてバール。それらに貼られた御札の効力によって怪異は触れただけで崩れてしまうようだから、軽くて素早く振れる方が多くの怪異を倒せるように思えるが、レンとセンパイ二人がかりでも従兄の方が手際が良く見える。

「多い……面倒臭い。合体してくれてたら一分で終わる仕事なのに……そろそろ起こすか。敵を排除しろ兎共」

社長が鞭を脇に挟み、両手のひらをパンっと合わせた。怪異の群れの中心で砂煙が上がり、白く小さな何かが──おそらく式神のウサギが黒い塊の中を駆け回り、跳ね回る。

「ふぅっ……月乃宮、水」

「あっ、はい! ミチ、水取ってくれ」

テントの扉の隙間から震える手が天然水と書かれたラベルが貼られたペットボトルを差し出す。テント内に置いたクーラーボックスから取ったものだろう、とても冷たい。

「どうぞ」

「ん、気が利くね」

蓋を開けて渡すとお褒めの言葉を頂けた。

「あの……俺にはなんか、タタリ神って言うか、黒い何かがうごうごモゾモゾしてる感じにしか見えないんですけど、レンは水死体の群れって……これ全部元々人間なんですよね」

「あぁ、海で死んだ人間の霊の成れの果てだ」

「今日、ここで消して……その後、その人達は……どうなるんでしょう。生まれ変わったりとか出来るんですかね……?」

「僕は転生には懐疑的だ、僕の先祖なんて毎年大勢帰ってくる。一人も生まれ変わっちゃいない」

「じゃあ、その……天国とか地獄とかに、行けるんですかね、あの人達」

「あまり考えたくないね、霊能者の中には何か唱えたり心残りを解消してやったりで浄化して上へ上げるって感じの人も居るみたいだけど……僕に回ってくるのは意思疎通が不可能なモノだけだし、僕は破裂させたり崩壊させることしか出来ないし…………君の考えじゃ僕は大量殺人鬼みたいなのになるんじゃないの、しかも如月達にもそれを手伝わせてる鬼畜? 人類のために働いてるつもりなのにな」

「ごめんなさい……そんなこと言うつもりじゃなくて、俺……ただ、同じ人間だったのに、壊して消すの、少し……その」

「霊媒体質の人間は同情しやすい者が多いって通説にまた一人該当者が出たね」

社長は俺を鼻で笑い、鞭を握り直した。その手に込められた力の強さから、俺の言葉によって彼の心が多少なりとも揺れたことが伺える。少なくとも今話すべき内容ではなかったな、と深く反省した。
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