いわくつきの首塚を壊したら霊姦体質になりまして、周囲の男共の性奴隷に堕ちました

ムーン

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後輩と退院後の約束してみた

タバコ休憩から戻ったセンパイは、俺と目が合うとその極端な三白眼を見開いて、更に黒目を小さく見せた。

「…………起きたのか、ノゾム」

「はい。おはようございます。センパイ、俺が起きるかもってタバコ我慢してたって聞きました。すいません、タイミング悪くて」

「……お前は悪くない」

「タバコなんて吸ってなきゃもちの起き目に会えたのになぁ? 残念残念」

死に目みたいな言い方するなよ。

「…………仕方ないだろ、もう限界だった」

「つーかタバコ臭いぞお前……なぁもち」

「俺、センパイからするタバコの匂いは好きだよ。上手く寝付けなくても、センパイの上着とか貸してもらえたらすぐ寝れると思う」

「変なフェチが出来ちまってまぁ……形州先輩はいいけどもちには長生きして欲しいぜ、俺ぁよ」

「……俺の長生きも祈れ」

「お前が言うべきことは絶対それじゃなかったと思う」

レンはセンパイのすぐ隣に居るからタバコ臭いと感じるのだろう、ベッドに居る俺にはタバコの匂いなんて届かない。そのことに少し嫉妬する。センパイのタバコの匂いを感じられるレンにも、レンに服に染み付いた匂いを感じ取らせるほど近付いているセンパイにも。

「…………本当にタバコ臭いか?」

「臭ぇよ、自分じゃ分かんねぇもんなのか?」

「……ミチ、どうだ?」

「に、にに、匂いっ、するよ。ぉ、お母さんのとはっ、ちょっと違う……お母さんのもっと甘くて変な匂いなんだっ、煙たくないし」

「…………電子タバコだな」

センパイはシャツの胸元を引っ張って嗅ぎ、首を捻る。たった今まで吸っていたものの匂いが服に染みているかどうかなんて、分かる訳がない。しかし、シャツを引っ張ったことで覗く腹筋の素晴らしさったら……溝の深いそこに、何度陰茎を擦り付けたか分からない。対面の体位だと擦れることがあるのだ、擦り心地がいいのは当然だが射精した後もイイものだ、褐色の腹筋に白濁液がよく映えて、それはそれは扇情的な光景を産む。

「電子タバコって臭くねぇと思ってたぜ」

「……酷く臭うぞ」

「タバコ吸ってるヤツに言われてもなぁ……みっちー、どっちのが嫌だ?」

「こ、こここ、子供の頃から嗅いでたからっ、慣れてるだけだと思うけどっ……シンプルに煙たくて臭いだけのタバコのがマシかなっ。甘ったるい匂いで気持ち悪いんだ、お母さん吸ってるの」

「へー、電子タバコ勧めようかと思ってたけどやめるわ形州……先輩」

センパイがシャツを整えると俺も正気に戻り、妄想するのを、いや、思い出を振り返るのをやめた。このままではまた尻が疼く、二度もセンパイを騙してイったりなんて出来ない。我慢しなければ。

「あ、そうだセンパイ、俺首と指がちょっと動くようになりました」

「……本当か? あぁ……確かに、自力で首を曲げているな。よかった、少しずつでも回復の兆しが見えると安心するよ」

穏やかな表情に変わったセンパイは俺の頭を撫でてから首に触れた。俺は見せびらかすように首を曲げたり回したりして、すぐに疲れてセンパイの手に頭を預けた。

「おい、飯食わねぇのか」

「……食べる」

「あんまもちに触んなよ、昼間のこと忘れた訳じゃねえだろ?」

「…………ちょっと頭に触っただけだ」

「もちのイきやすさ侮んなよ」

流石に頭や首を撫でられただけで絶頂する訳がない、いや、散々絶頂した後か相当興奮しているかすれば、ありえなくはないが……認めたくはない。

「……執拗い。口煩い。鬱陶しい」

「んだとてめぇ!」

「ややっ、や、やめてよぉ! 喧嘩しないで! ご飯食べようよぉ!」

ミチが二人の間に割って入って叫んだ。二人は気まずそうに目を逸らした後、弁当を持って各々の席に戻った。

「ミチ」

「はぁ……あっ、な、な、なにっ? ノゾムくんっ」

「えらいな。仲裁出来るなんて、すごい勇気だ」

「そそ、そんなこと……えへへっ、ありがとう」

仲裁が成功して安堵のため息をついていたミチを少し褒めてやると、彼は愛らしく微笑んだ。可愛い子だ、本当に。最近はひねたところも少しマシになってきた気もするし、元から健気だし、俺にはもったいない素晴らしい彼氏だ。

「ぃ、い、いただきますっ」

俺なんかに恋をして、執着して、尽くしているなんて、不幸なんじゃないか。そんな傲慢な考えばかりが頭を過ぎってしまう。

「みっちー、唐揚げとカツ交換しねぇ?」

「い、い、いいよっ。僕もそっちも食べたかったし……」

俺以外と愛を育んだ方が幸せだろうと思えるのに、レンと少し仲良くしている姿を見るだけで嫉妬で胸がぢりぢり焼ける。どうしようもないな、俺は。



俺に食事は用意されない、食道が荒れに荒れているらしいので仕方ない。実感はある、嘔吐した直後のような痛みと不快感を強くしたものが喉やその奥にずっとある。

「……ごちそうさま」

センパイは一足先に弁当を食べ終え、ゴミを処分すると俺を見つめた。

「…………」

「センパイ……? 何ですか?」

「……特に。見ているだけだ」

「そう、ですか……」

見つめ合うのも何だし、と視線を外す。ミチは必要以上に口に詰め込み、頬を膨らませて噛みにくそうに口を鈍く動かしている。レンは一口が小さく、上品に見える。その上俺の視線に気付いて微笑みかけてくれた。

「ぁ……!」

きゅっと胸が痛んで目を逸らす。未だにレンの些細な仕草にときめいてしまう、いや、未だにと言うか……段々ときめきのラインが引き下がっている気がする。普通、上がっていくものじゃないか? だから倦怠期というものが存在するのでは?

「…………ノゾム」

「は、はいっ? 何ですか?」

「………………いや」

俯いているとセンパイに呼ばれた、特に理由はないそうだがずっとこちらを見つめている。照れくさいけれど、俺も見つめ返してみる。

「…………」

「…………」

箸が弁当の底を掠る音、トンカツや唐揚げの湿った衣が割れる音、空調の音、様々な音がいやに大きく聞こえる。

「いやお前らさぁ、無言で見つめ合ってないでなんか話せよ……俺らまで気まずいって、なぁ」

「えっ、ぇ、ゃ、ぼっ、ぼくは、そんなっ」

「……話すことはない」

「もちぃ、えらく惚れ込んでるけどコイツつまんねぇ男じゃねぇ?」

「寡黙でカッコイイよ」

「物は言いようだな……ただの口下手だろ」

「…………腹は立つが、認める」

「なんかないの? 話題。しばらく病院泊まり込みだぜ、俺達。各々話題提供して、協力して膨らませて、楽しく過ごそうぜ?」

「……話題」

センパイは口元に手を当てて目を閉じ、深く考え込む。

「…………」

再び環境音が大きく聞こえる静寂の時間がやってきた。食事を再開したレンの眉間に皺が寄り、また箸を止める。

「寝てねぇよな?」

「……考えてる。急かすな」

「いやそんだけ考えて出てこねぇなら出てこねぇだろ。いいんだよ何でも、秘書さんのヤバエピでも、喧嘩でのエグエピでも、元カレ元セフレの話でも、な?」

「最後のはやだ……」

「………………兄ちゃんは、車に乗るのは苦手なんだが……俺のバイクの後ろでは立つし、飛び降りる」

「バイクねぇ……もちもちょいちょい二人乗りしてたよな? 楽しかったか?」

「え、うーん……楽しいっていう感じでもないかな、別に。移動手段だし」

髪型が崩れるのは嫌だけれど、センパイが必ずヘルメットを被せてくれるのは嬉しいし、彼に密着していられるのは幸せだ。けど、楽しいとかそういうのじゃない。

「風を感じる~とかねぇの?」

「センパイ、でっかいから何も……前見えないし、しがみつくので精一杯だし。不良仲間のバイクの後ろ乗せてもらってた時は結構スピード感あったけど、別に好きでもないなぁ」

「ふーん……もっちーが好きならバイクの免許取ろうと思ってたけど、そうでもないなら車だけでいいか」

「レンがバイク? えー……カッコイイかも」

「そうかぁ? 俺あんま似合わねぇと思うけどな。形州なら……っておい形州、先輩……話題奪ったみたいになっちまったのは悪いと思ってるけど、取り返そうとしろよ。何ボーッとしてんだ」

「…………もう話すことがない」

「バイクの話しろよ! あんな改造モンバ乗ってんだからあるだろ、こだわりがよ」

「……改造、どこが改造されてるのか俺も分からないんだ。兄ちゃんからの贈り物で、もらった時からあの状態だったから」

「手入れとかは?」

「…………兄ちゃんに、聞いた通りに……最低限のメンテナンスと掃除はしてるが。こだわりとかは、特に」

「センパイ、部屋にバイクの雑誌とかポスターとかありましたけど……バイク好きじゃないんですか?」

「……カッコイイと思ってはいる。だから剥がしてない」

「あ、あのポスターセンパイが貼ったんじゃないんですね」

「…………兄ちゃんが貼っていった」

「レザー系の小物や上着も多いですし、お兄さんのセンパイプロデュースの方向性見えてきましたね。うん……俺でもそういう系にするなぁ」

センパイは強面だから、ちょっと悪そうなコーディネートが似合うんだ。それも重厚感や高級感のあるものが。

「あぁでもだからこそ、一回違うテーマのセンパイも見てみたい……」

「…………何か、見繕ってくれるのか? 退院したら服屋にでも行くか」

「え、行きたい! いいんですか? やったぁ! 楽しみ……早く退院したいです」

「フッ……俺も楽しみだぜ、もちのセンスで着飾った形州先輩」

見事な女装を見せて、ミチにも服を選んでやっているレンに期待されるなんて、プレッシャーだ。けれど同じくらいやる気にもなる、退院の日が待ち遠しい。
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