冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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鳥の羽根

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脇に貼ったローターを外した後、リュウの脇をくすぐってみるとかなり興奮した。涙目になっているだろうリュウの目を隠すテープを剥がしてしまいたいが、リュウが視覚を封じられているということに興奮を覚えるので、剥がしたくない思いも強い。

「ふぅ……ふぅ…………ふー……」

リュウの呼吸が整ったようだ。そろそろ次のプレイに移らなければ……おや? ネザメの姿がない。まぁいいか。

「落ち着いたみたいだな、馬鹿みたいに笑いやがって」

「水月がこしょばすからやんかぁ……」

拗ねた声を出すリュウの腹に貼ったプレイ用ガムテープを剥がし、臍に押し込んだローターを取る。腹も皮膚が薄い部位ではあるが、かぶれは見られない。テープに感心しつつ丸めてゴミ箱に投げた。

「……あっ、おかえりなさい」

扉が開いた音に振り返るとネザメが戻ってきていた、猫用のオモチャのようなものを何本か持っている。

「ただいま」

「何です? それ」

「使うかと思ってね、ほら」

柔らかい鳥の羽根、耳かきの後ろのポンポンを大きくしたもの、ふわふわの猫じゃらし、やはりどれも猫のオモチャに見える。しかし一般的に猫のオモチャと言うと棒に紐が付き、紐の先にこういったふわふわした飾りがある釣り竿のような物を連想するが、これは棒の先端に直接ふわふわした飾りが付いている。ちなみに羽根は例外だ、本物かどうかは分からないが鳥の羽根そのもの、持ち手は鳥の肌に刺さっていたと予想すべき部分だ。

「……猫用ですか?」

「俗に言えばネコ用かもしれないねぇ」

「はぁ……?」

「くすぐってたから使うかなぁって。道具、色々持ってきたんだ。ほとんど使っていない、新品同然の物ばかりだよ」

くすぐり系の画像や漫画で抜いたことはあるが、そもそもくすぐり主題の作品が少ないため俺は今まで堂々とはくすぐりフェチを名乗れずにいた。だからこれは俺にくすぐりフェチが本当にあるのかどうか確かめるいい機会──クリーチャーエロのが作品数少ないんじゃないかって? ホラーゲームでもやれば動くオカズが見られるじゃないか。

「ミフユは撫でられるのは好きなくせに、くすぐられるのはあまり好きじゃなくてねぇ……やると本気で怒るんだよ。天正くんが受け入れてくれるようなら是非見させて欲しいな」

「み、水月ぃ……? 紅葉はん? 不穏な会話が聞こえんねんけど」

「朗報だ肉便器、今から手以外でもくすぐってやる」

「ややぁーっ! 水月今までそんなんせんかったやん何新しい扉開いとんねん嫌や嫌やホンマにキツかってんアレ嫌やぁっ!」

今までになく早口だ、本当に嫌なのだろうか? だとしたらやる訳にはいけない。Sに大切なのは「やって」を意味する「やめて」と本気の「やめて」を判別する力だ。

「こしょばされ過ぎたら死ぬんやっておかん言っとったもん! なんやったっけ、あの、江戸? の~……あの、女の人! の刑罰にくすぐりあるんやって! 笑い死にするんやってちっちゃい頃よぉ言われたもん! せやからおとんにこそばされるんほんまに怖かってんからぁっ!」

親子仲が良さそうで何よりだ。

「遊女、かな? 勝手に遊郭を抜け出したりした場合など、お仕置きに使われたと言われているね。彼女達の身体は売り物、鞭打ちなどで傷を付ける訳にはいかないから……と」

「へぇー……」

普通にためになるお話だ、テストでは出題されそうにないけれど。

「リュウ」

「ひっ……」

貸してもらった道具をポケットに差し、両手でリュウの顔を包むように愛撫する。

「ん……そない優しゅう撫でたって嫌なもんは嫌やからな」

「…………そんなにくすぐりは嫌か?」

「やや」

両頬を撫でながらリュウの真意を探っていると、ネザメがぬっと顔を覗かせた。

「……やや嫌? 少しだけ嫌なのかい?」

「やだ、ですよ多分。ほら、大阪弁って「だ」が「や」になってたりしますから……」

「なるほど」

納得した様子のネザメからリュウへと視線を移し、小指を立てて指の先端で首をくすぐってみる。ピクッとリュウの身体が跳ねたのを確認し、人差し指と中指で耳の裏を優しく引っ掻いてみる。

「ふっ……ぁ……」

ゾワゾワとした心地良さの方が勝るのか、先程のように大笑いしたり嫌や嫌やと喚いたりしない。

「……くすぐったいか?」

「こしょばいぃ……」

「…………あっ、こしょばいって大阪弁でくすぐったいって意味なんだね?」

くすぐりプレイを見てみたいと言ったくせに雰囲気をぶち壊しに来ないで欲しい。このド天然の世話を焼くのは大変だろうな、と今は眠っているミフユに同情しつつも彼に助けを求めたくなった。

「あ、でも……以前生徒会の仕事中に鳥待くんの耳をくすぐった時もこしょばいって言っていたなぁ、あの時はミフユに怒られて聞きそびれてしまって……」

「仕事中に何してるんですか……多分大阪限定じゃなくて西日本の方言ですよ」

「あぁ……そういう場合もあるんだねぇ」

「……プレイの雰囲気崩れるのであんまりこういう話しないでもらっていいですか?」

「あぁ、ごめんね。僕のことは気にせず続けて」

ネザメが一歩下がった。気になることや思い付いたことがあったらまたどうせ首を突っ込みに来るんだろうなと諦念を抱きつつもリュウに向き直り、気持ちを切り替えた。

「リュウ、くすぐったいの嫌か?」

「……嫌や」

「…………分かった」

俺はポケットから羽根を引っ張り出し、リュウの耳をくすぐった。こしょこしょっ、と軽く羽の先端で撫でただけでリュウは大きく身体を跳ねさせる。

「ひぁあっ!? ぁ、ひっ、あぁっ! いややっ! 嫌ぁっ! こしょばいっ、嫌や言うたやん俺ぇっ!」

もちろん本気で言っていたならやっていない。これまでのリュウとの付き合いで嫌がられてやめたら文句を言われたこと数知れず、いい加減俺にも「嫌や」が本気かどうか判別が付くようになってきた。さっきのは本気じゃなかった。

「あっ、ひっ、ひぃいいっ……! 耳嫌やぁあっ! はっ、ひっ、ふふっ、ひぃいっ!」

耳では大笑いはしないのか。首や脇腹、足の裏なんかの反応、それぞれの反応の違いを知るのが楽しみだ。S心が鍛えられてきたと言うよりは、好きな相手の全てを知りたい好奇心が刺激されているだけなのかもしれないな。
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