冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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食後はみんなでゲームでも (水月+レイ・カサネ・荒凪・セイカ・サン)

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夕飯を食べ終えて、食器を片付けたら彼氏達が集まるリビングへ移る。

「そっちに妹ちゃん居るか?」

「ペケレちゃんすか? 居るっすよ」

ソファの前のローテーブル、そこに置かれた籠の中には上質なふわふわのタオル、その中央に小人の影。

「こっちに移したんすけど、クンネくんの方はそっち行っちゃったんすよ。すごかったっすよ、机の足するする~って登るんす」

「一人でダイニングに戻ったのか? なんでだろ」

右手で握っているクンネを持ち上げ、目線の高さを合わせる。笑って手を振ってくれた。

「飯中よくキョロキョロしてたし、鳴雷くん居ねぇのって何回も聞いてきてたっけ、鳴雷くん待ってたんだべ」

「そっかぁ……ふふ、ごめんね待たせて」

頭を撫でてからクンネを机に下ろした。妹の隣に座り、二人で手を振ってくれている。

「可愛い……!」

「可愛いっすね」

小さいと可愛いという言葉はほぼ同じ意味ではないだろうか。小さい生き物は小さいだけで可愛い。

(ただし虫以外……あっでも虫はデカいとより怖いので、小さい方がマシという意味では除外されないかもしれませんな)

小人達に緩んだ顔を向けていると、背後から四本の腕が俺を抱き締めて持ち上げた。

「わっ……!?」

持ち上げられ、運ばれ、ソファの上に座った彼の膝の上に乗せられた。

「荒凪くん……」

「きゅ! 水月、ご飯終わった」
「構え」

「かまえって……ふふ、いいよ、遊ぼっか」

「鳴雷くんちょっと待って」

「先輩も俺に構って欲しいんです?」

クンネに、荒凪に求められ、調子に乗った俺は自惚れた態度でカサネを見つめ返した。

「いや、早苗ちゃんが不貞寝してるから」

「してない」

「……してるべ」

「してない。寝てないし、鳴雷になんて構われたくない」

「ほら拗ねてる」

「拗ねてない」

セイカはカサネの隣でテディベアを抱き締めて蹲り、カサネの肩に頭を預けている。

「……セイカ」

「………………何」

「えっと……話そ?」

「何を。荒凪と遊ぶんだろ」

「……セイカとも遊びたいな。みんなで遊ぼっ、な?」

セイカは普段以上にジトっとした目で俺を見つめる。元々ジト目な子だが、俺を睨む時の目つきは特に可愛い。キュンキュンしてしまう、セイカは不機嫌になっているのに。

「……大変だなぁお前、こんな可愛くない野郎のご機嫌取り頑張ってさ」

「え、可愛いよ」

「…………」

「おぉ……サラリと。お世辞じゃない感出てるべ。これがモテ男」

「ごめんな、すごく可愛いんだよ。拗ねてるセイカ。大変さなんてもう感じてない、可愛いなぁって思ってるだけ」

「…………そう」

「みんなで遊ぼう?」

「……うん」

頷いてくれた。今日は割と早く説得出来たな、カサネの一言がいい方向に傾けてくれたのかもしれない。

「遊ぶって何するんすか? お家広いっすけどかくれんぼは流石にキツいっすよ」

「いやゲームだよ。パーティゲーム何本か持ってきてるし、それやろう」

「なるほど~……何系っすか? すごろく? スポーツ?」

「んー……どれにしようかな、やりたいのある?」

「何してんの~?」

ぽす、とレイの頭の上にサンが顎を乗せた。

「あ、サンちゃん。みんなでゲームしようかって話してるんす、大体のゲームは四人までなんで交代制っすけど」
 
「ふ~ん……」

文字が読めなくても出来るゲームや片腕だけでも出来るゲームはあるが、目が見えなくても出来るゲームは思い付かない。カサネもそこに思い至ったのか、俺達の表情は少し固くなった。

「ゲームかぁ~……ボク全然やったことないんだよね。ぁ、でも……ちょっと待ってね、確かこの辺に」

サンはテレビ台の収納を探り、携帯ゲーム機を取り出した。確か、俺が物心つく前に発売された機種だ。

「お、懐かしいっすね。うごメモは俺の原点っす」

「ボクが持ってるゲームはこれだけなんだよね」

「リズ天じゃないすか、来年新しいの出るらしいっすよ」

「続編ってヤツ? へ~……買おうかなぁ。あ、でもハードも買わないとかな」

「よければ俺のサブ機貸したげるっすよ」

「ありがと~。ボク多分アンタらが今からやるゲーム出来ないよね? 視覚要るだろ。ボクこっちで遊ぶからさ~、四人から溢れた子はボクと勝負しようよ」

素晴らしい案だ。俺とカサネは胸を撫で下ろした。

「俺リズ天苦手なんだよなぁ……カサネ先輩は? やったことあります?」

「あるある。アレの実況結構伸びた」

「リズムゲームの実況するとか器用ですね先輩」

「出来てねぇからウケたんだよ、意味分かんねぇこと叫んでてさ……ちょっとショックだわ、ゲーム実況に必要のは語彙力とかじゃねぇんだ、面白ぇ奇声なんだ」

「そ、そんなことないと思いますよ……」

ゲーム実況、見ないからどういったものが人気が出るのか全く分からないけれど。

「……人がゲームやってる動画見て何が面白いんですかね?」

「お前俺はそれで飯食ってんだぞ!」

「うわ、ご、ごめんなさい……いや飯は親御さん提供でしょ」

「電気水道ガス家賃は親だけど、飯は自分で買ってんのよ俺」

「そういえば箱でカロリーバー買ってましたね。あんなディストピアみたいな食事やめた方がいいですよ」

「飯とか服とか考えんの面倒臭ぇし、俺ディストピアって結構ユートピアだと思う」

「毎日決められた時間労働して、健康のために運動とかも決められた分やって、とかだと思うのでゲームしまくる生活とか出来ないと思います。っていうかエンタメほぼ死んだ世界だと思いますよ。音楽もゲームも漫画も何もなさそう」

「えっ無理死ぬ。ストレス発散は考えてくれねぇのか超AI様は」

「投薬と運動で調整されそう」

「ヤダーッ! イヤッイヤッ!」

「泣いちゃった」

「鳴雷、俺これやりたい」

カサネとふざけている間にセイカがパーティゲームを選んでくれた。中身のない話を終わらせ、ゲームを起動。

「はい満点」

「すっげぇ! センパイ! サンちゃんヤバいっす! 最高難度を涼しい顔で!」

サンとの対戦、勝てる者は現れるのだろうか。俺は多分無理だ。
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