ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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夏休み

ゆうかい? さん

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食事に薬を混ぜられて眠らされ、誘拐されてしまった。犯人はおそらく使用人の誰かだろう、爛れた生活を送る俺に発情した変態の仕業だ。そんな忌むべき変態に捕まった俺は雪兎の所有物である身体をそいつに弄ばれることになった。

「んぅうぅぅっ……!」

乳首を強く挟んだクリップから電流が流れ、その痛みに呻く。誘拐犯はそんな俺を見下ろして楽しんでいるのだろうか、解放されたら殺してやる。

「んっ、んうぅっ……ふぅ、ぅうんっ……」

乳首が痛んで腹に力を込めると後孔に挿入されている玩具が前立腺を刺激する。前立腺マッサージ器具か何かなのだろう、圧迫感はさほどないが、快感は重い。

「んっ、くぅうんっ……!」

『そろそろ出すところを見させてもらおうかな』

陰茎に何かが当たる。硬い、玩具だろう。

「んぅうぅううっ!?」

亀頭に押し当てられた玩具が震え始めた。いくら雪兎に忠誠を誓っていても、こんな刺激には耐えられない。すぐに射精してしまった。酷い屈辱だ、雪兎にされるならどんな屈辱も甘美だが、これは最低最悪かつ正真正銘の屈辱だ。

『話したいな……』

玩具が離れる。乳首の電流と挿入されっぱなしの玩具はそのままだが、少しはマシになる。

『口枷を外させてもらうよ、もっと愛らしい声を聞きたいからね。舌を噛んだりなんてしないでよ』

いつか必ず俺が誘拐されたことに気付かれ、助けが来る。雪風と雪兎の元に戻れる。どんな屈辱を受けようとも自死なんて絶対にしない。

『さぁ、可愛い声を聞かせて』

「……っ、はぁ……これ以上触んなクソ野郎!」

『…………へぇ?』

「俺は若神子雪兎の所有物だ! ユキ様の犬に手ぇ出してまともに死ねると思うな! もちろんトドメは俺が志願するがユキ様はきっとお前をたっぷり痛めつけてくださるだろうよ!」

足音が離れていった。またブツブツ何かを呟いているが、遠くで小さく呟かれては聞き取れない。英語かもしれない。誰かと話しているのか、独り言かすら分からない。

『若神子雪兎の所有物だって……!? あぁっ、可愛い……! たまんないなぁ』

「…………おい、ビビったのか? とっとと解放しろよクソ野郎、ちょっとくらい苦しみが縮むよう進言してやってもいいぞ」

歩いていっただろう方に声をかけてみるも、返事らしい返事はない。

『もうちょっと遊ぼうかな……陵辱で心折れるのと、僕が抱くの我慢できなくなるの、どっちが先かな……ふふふっ』

足音が近付いてくる。

「……か、解放する気になったか?」

誘拐犯は俺を嘲笑うかのように再び陰茎に玩具を押し当てた。バイブだろうそれは今度は裏筋を攻める。

「ぁああっ!? やめろっ! ぃやぁっ! やだっ、あぁあああっ!」

ぐりぐりと押し当てられるバイブで感じるほど、後孔に挿入されている玩具を締め付けて後孔も気持ちよくなってしまう。

「やめろっ! やめろぉっ! やめてくれよぉっ、ユキ様のなんだっ、俺はユキ様のぉっ! ぃやぁあああっ!」

『……っ、最っ高!』

「ひぁあっ!? イくっ、やだ、やだやだイかせないでっ、ユキ様、ユキ様ぁっ……ぁ、あっ、ゃだぁああっ!」

またしても呆気なく射精してしまった。雪兎の物なのに、雪兎だけが弄んでいい身体なのに、知らない者に穢されていく。

『……ん? 何、泣いてるの?』

俺が誘拐なんてされてしまったせいで、俺を愛してくれている雪兎の想いを裏切ってしまった。雪兎は俺が穢れたことを酷く悲しむだろう、他人に弄ばれて絶頂した俺を見る雪兎の顔を想像するだけで胸が痛む。

『………………可愛いなぁ』

俺が雪兎以外に弄ばれるなんてありえないのに、俺がもっと警戒していれば防げたかもしれないのに、泣いている場合じゃないのに、どうしても涙は止まらなかった。
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