ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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お盆

いちにちめ、はち

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ポタッ……ポタッ……と熱い蝋が亀頭に滴る。ジンジンと痺れるような痛みが陰茎の先端から少しずつ根元へと広がっていく。

「……っ、あっ! あぁああっ! 熱っ、ぅあぁっ……! あつ、いっ!」

「ふふっ……イイ顔」

苦痛という名の快楽に蕩けた俺の顔を見て、雪兎は嗜虐の快感に歪んだ笑顔を浮かべる。
痛みに喘ぐ俺を見つめる細められた赤紫の瞳に、俺のいたぶり方を考える舌なめずりに、まだまだ虐めてもらえそうだとほくそ笑む。

「冷えて固まって……こっちもイイ感じだね」

雪兎は俺の顔から陰茎に視線を移した。繰り返し陰茎に垂らされた蝋は冷えて固まり、亀頭を完全に覆った。深い赤色のキャップを被せられたように見える。

「じんじんっ、しますぅ……ずっと熱くて、痛くてぇっ……」

「太腿とかの肌より敏感だから、火傷っぽくなってるのかもね。蝋を剥がした後も、明日も明後日も痛いかも。そうだったらどうする?」

「火傷っぽく……だったら、お風呂とかでお湯がかかったら痛みますよねっ……! 下着も痛くて、下半身裸で足ずっと開いてるような情けないカッコになりますよねぇっ……! はぁあっ……! 情けないってユキ様に叱られて痛いとこ鞭で打たれたいっ」

「……相変わらずの妄想スピード、気持ち悪いなぁ」

何の狙いもない純粋な「気持ち悪い」にゾクゾクと寒気に似た快感を覚える。

「ユキ様、あの……少し、よろしいですか?」

「……何?」

雪兎は蝋燭を傾けるのをやめ、俺を見つめた。

「蝋が……その、尿道の方へ入り込んできているのですが……これは大丈夫なんですか?」

「もう冷えて固まってるだろ?」

「はい、ちょっと入っただけです」

「ぴったり蓋がされていいと思うな。これなら射精出来なさそうだし、ちょっと無茶も出来るかも」

そう呟くと雪兎は俺の陰茎をぎゅっと掴み、ひねり、多めに溜まった蝋を裏筋に垂らした。

「ひぅっ……ちょ、痛っ……ぁあぁあああっ!?」

表側は散々垂らされて馬に乗せる鞍のような蝋の塊がいくつも出来ていたが、裏筋は角度的に難しいからと無視されてきた。快楽に敏感な部分は痛みにも敏感だ。

「は、ぁ……あーっ……」

「……乳首ビンッビンだね」

「へ……? ぁ、はい……」

痛みによる快感と興奮で俺の乳首は硬く勃っていた。じんじんと疼く乳首に言及されると、弄ってもらえるかもと淡い期待を勝手に抱いて疼きが酷くなる。

「そんなに勃ってちゃ恥ずかしいよね、ここにもカバー付けちゃおっか」

「……はい」

「ん、いい笑顔」

緩んだ口にちゅっと雪兎の唇が触れた。不意打ちのキスにときめく暇もなく、胸に蝋が垂らされる。

「んぁああっ!」

ポタッ、ポタッ……と胸に次々と熱が与えられる。ジンと痺れる熱がしばらく肌に残り、次のものと重なって痛む肌の面積が広がっていく。

「あぁあっ! はっ……ぁあぁああんっ! ん、んんんん……!」

胸に蝋を垂らされるのにも慣れてきた頃、蝋燭が丸ごと胸に近付いた。揺れる炎の熱を感じて興奮していると、乳首にボタッと蝋が落ちた。

「……っ、ぁあぁああああっ!?」

焦らされて感度が高まった敏感な乳首への近距離蝋燭責めに、俺は拘束具を軋ませるほど仰け反って全身で快楽を受け止めた。しかし雪兎の目標は蝋で俺の乳首を覆うこと、一滴では足りないし片方だけでもいけない。

「ゃ……待っ、待って、待ってくださいっ……んぁあぁああっ!」

他の部分より熱を強く感じ、その苦痛に耐えていたのに苦痛の余韻が弱まる前から矢継ぎ早に蝋が落とされる。

「あぁあーっ! ぁ、はっ……熱いぃ……はぁあっ……だめ、だめ、待って、待ってぇ……ゃらぁあぁぁああっ!」

乳首に与えられる熱に俺は情けない悲鳴を上げて悦んだ、尿道に数ミリ入り込んで亀頭を覆った蝋がなければ射精していただろう。
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