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お盆
いちにちめ、おわり
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ボールギャグと前立腺に掠ることしかしない電流、強い快楽を与えてくれないそれらは身体を火照らせるばかりだ。
「んぅ……ふぅ……ぅうぅ……」
ポタ、ポタ……と口に咥えた玉の穴から唾液が滴り落ちる。不愉快だ。
「ぅ、う……」
蝋のせいだろうか、身体の熱が引かない。頭の上で拘束されている手が解放されたら身体中を引っ掻いて蝋を剥がそう。焦れた乳首をちぎれるくらいに抓って、射精していても構わずに陰茎を激しく扱こう。後孔はもう指なんかじゃ足りない、雪兎に抱いてもらうか玩具をもらうかしなければ。
「は、ぅ……あぅう……」
熱く焦れた身体を持て余し、妄想に耽り、激しく揺らすのもしんどいので身体をくねくね気まぐれに揺らす。
ぱきぱきっ、パラパラ……という冷えた蝋が割れて欠片が落ちる音が呼吸音に紛れる。
「ぅ、あ……?」
絨毯の上を歩く軽い足音が聞こえて顔を上げる。
「晩ご飯の時間だよ! 起きてる? 起きてるならいいけど」
「おぃ、え、ぁふ」
起きてますと答えたのだが雪兎は分かってくれず、夕飯を頼むためさっさと内線をかけに行ってしまった。
雪兎の部屋着は半袖短パンの涼しそうな格好だから、俺に背を向けて歩かれると下着と同じ丈の短パンに目が釘付けになってしまう。ぷりぷり動く小ぶりな尻に顔を押し潰してもらいたい。
「ポチのご飯は後だからね」
犬らしくお預けを食らった俺は目の前で食事をする雪兎をじっと見つめた。ハンバーグを頬張る雪兎の口元を見ているとムラムラしたし、美味しそうな醤油ベースのソースの香りに唾液が溢れた。
「ポチ、よだれすごいね。そんなにお腹空いてるの?」
「んゔ……」
頷いても雪兎は自分の夕飯を分けたり、食事のペースを上げたりすることはなかった。優雅な夕飯を終えた雪兎は口元をしっかり拭い、水を一口飲んでから俺の分の夕飯を持ってくるよう内線をかけた。
快楽を欲しがる身体は焦れたままだったけれど、雪兎に食べさせてもらえる夕飯は幸せだった。
「ごちそうさまです」
「ん、美味しかったねぇ。ポチはワンちゃんだからお肉大好きだもんね、お肉でよかったね」
犬だからという単純な理由で雪兎に設定された、俺の好物が肉だということは、俺の中ですっかり真実になった。好物の肉が使われたハンバーグはとても嬉しい献立だった。
「……そろそろ一日目が終わるね。そっか、晩ご飯の後くらいに終わるのか……んー、いや、今日の晩ご飯はちょっと遅かったかな」
「あの、拘束……外してくれるんですよね?」
「ん、あぁ、そういえばそんなこと言ったね。蝋で汚れちゃったし、お風呂にも入れてあげるよ」
「ありがとうございます!」
雪兎はクッションや床に散った蝋の欠片を爪先で踏み、足の指にくっついたと笑う。そして俺の頭を撫でて、アラーム音を鳴らしたスマホを確認する。
「時間だ。一日目、終わりだよ」
「……ユキ様、そのセリフちょっと色気ないんで、どうせなら時が来たとかカッコイイこと言ってみてくれませんか?」
「やだよ恥ずかしい」
締まりのない一日目の終わりだ。けれど、今日という日はまだ続く。俺の悪巧みも止まらない。
四日間絶頂禁止なんてやっぱり無理だ、拘束が解かれた隙に──
「んぅ……ふぅ……ぅうぅ……」
ポタ、ポタ……と口に咥えた玉の穴から唾液が滴り落ちる。不愉快だ。
「ぅ、う……」
蝋のせいだろうか、身体の熱が引かない。頭の上で拘束されている手が解放されたら身体中を引っ掻いて蝋を剥がそう。焦れた乳首をちぎれるくらいに抓って、射精していても構わずに陰茎を激しく扱こう。後孔はもう指なんかじゃ足りない、雪兎に抱いてもらうか玩具をもらうかしなければ。
「は、ぅ……あぅう……」
熱く焦れた身体を持て余し、妄想に耽り、激しく揺らすのもしんどいので身体をくねくね気まぐれに揺らす。
ぱきぱきっ、パラパラ……という冷えた蝋が割れて欠片が落ちる音が呼吸音に紛れる。
「ぅ、あ……?」
絨毯の上を歩く軽い足音が聞こえて顔を上げる。
「晩ご飯の時間だよ! 起きてる? 起きてるならいいけど」
「おぃ、え、ぁふ」
起きてますと答えたのだが雪兎は分かってくれず、夕飯を頼むためさっさと内線をかけに行ってしまった。
雪兎の部屋着は半袖短パンの涼しそうな格好だから、俺に背を向けて歩かれると下着と同じ丈の短パンに目が釘付けになってしまう。ぷりぷり動く小ぶりな尻に顔を押し潰してもらいたい。
「ポチのご飯は後だからね」
犬らしくお預けを食らった俺は目の前で食事をする雪兎をじっと見つめた。ハンバーグを頬張る雪兎の口元を見ているとムラムラしたし、美味しそうな醤油ベースのソースの香りに唾液が溢れた。
「ポチ、よだれすごいね。そんなにお腹空いてるの?」
「んゔ……」
頷いても雪兎は自分の夕飯を分けたり、食事のペースを上げたりすることはなかった。優雅な夕飯を終えた雪兎は口元をしっかり拭い、水を一口飲んでから俺の分の夕飯を持ってくるよう内線をかけた。
快楽を欲しがる身体は焦れたままだったけれど、雪兎に食べさせてもらえる夕飯は幸せだった。
「ごちそうさまです」
「ん、美味しかったねぇ。ポチはワンちゃんだからお肉大好きだもんね、お肉でよかったね」
犬だからという単純な理由で雪兎に設定された、俺の好物が肉だということは、俺の中ですっかり真実になった。好物の肉が使われたハンバーグはとても嬉しい献立だった。
「……そろそろ一日目が終わるね。そっか、晩ご飯の後くらいに終わるのか……んー、いや、今日の晩ご飯はちょっと遅かったかな」
「あの、拘束……外してくれるんですよね?」
「ん、あぁ、そういえばそんなこと言ったね。蝋で汚れちゃったし、お風呂にも入れてあげるよ」
「ありがとうございます!」
雪兎はクッションや床に散った蝋の欠片を爪先で踏み、足の指にくっついたと笑う。そして俺の頭を撫でて、アラーム音を鳴らしたスマホを確認する。
「時間だ。一日目、終わりだよ」
「……ユキ様、そのセリフちょっと色気ないんで、どうせなら時が来たとかカッコイイこと言ってみてくれませんか?」
「やだよ恥ずかしい」
締まりのない一日目の終わりだ。けれど、今日という日はまだ続く。俺の悪巧みも止まらない。
四日間絶頂禁止なんてやっぱり無理だ、拘束が解かれた隙に──
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