転生してもオタクはなおりません。

しゃもん

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63.真相

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 “白の宮殿”の当主か――

 王は心の中でそう呟くと、  
 表彰式の中止を宣言し、マリアと直属の護衛を伴って会場を後にした。

 そのまま別室へと入り、  
 扉を閉めると同時に防音の魔法を展開。

 王は静かにマリアへと視線を向けた。

「こちらを」

 マリアは持参していた書類を差し出した。

 王は黙ってそれを受け取り、目を通す。

 そこには――

 代々の王妃のうち何人かが、  
 城に仕える使用人を“生贄”にして美貌を維持してきたという記録が、  
 時系列で詳細に記されていた。

 王はしばらく無言でページをめくっていたが、  
 やがて手を止め、鋭い視線でマリアを睨みつけた。

「……真実か?」

「“白の宮殿”の当主として、“真実”と宣言します」

「だが、今この書類に書かれているのは――  
 すべて状況証拠ばかりではないか!」

 王は怒りを込めて、書類をバンと床に叩きつけた。

「ですので――“開かずの間”での封印の儀式を、  
 どうかご許可いただけませんでしょうか」

「フッ……ハハハ……」

 王は嘲笑を漏らした。

「馬鹿も休み休み言え。“開かずの間”は、  
 “開かない”からそう呼ばれているのだ。  
 そこで封印だと? 何を――」

 だが、マリアの真剣な眼差しに、  
 王の笑いは次第に消えていった。

「……開けることが可能なのか?」

「はい」

 しばし、二人は無言で睨み合った。

 やがて、王は大きくため息をつき、  
 額に手を当ててから、再びマリアを見つめた。

「……いいだろう。  
 “開かずの間”を開けられるというのなら、許可しよう。  
 ただし――その封印の儀には、私も立ち会う」

 今度は、マリアが唖然とした。

「……危険です」

「だが、これが真実ならば――  
 王たる者が立ち会うのが筋であろう」

「ですが……」

「“白の宮殿”の当主は、“力こそ正義”と豪語しているのだろう?  
 ならば、その力で――王である私を、守ってみせよ」

 マリアは、王の正論に言葉を失い、  
 静かに頭を垂れた。
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