俺って何故か押入れから異世界へ行き来ができるっぽい!〜 商人であり聖者でもある男の異世界を巡る日々 〜

長船凪

文字の大きさ
22 / 111

22 買い物済ませてまた異世界に

しおりを挟む
 買い物を済ませて帰宅してからは、ひとまず売り物のゲームのアップロード作業などを終わらせ、過去作の売り上げチェックなどもした。

 ありがたいことに俺の作品は相変わらずランキング上位にいる。

 クレカで結構買い物をしたけど、新作もあるし、これでなんとかなるな。
 なんとなくSNSもしばしチェック。

 ……後はお土産を持って異世界に帰るか。
 と、その前に風呂に入って、風呂の掃除して……。
 うーん、風呂掃除が怠いからスーパー銭湯でも行くかな。

 さっきSNSをチェックしたらちょうど今は近くの大きい銭湯で人気アイドルアニメのコラボをしてるみたいだったし、指定の食べ物の注文でグッズも貰えるからいいかもな。

 俺は風呂掃除も面倒なので近くの銭湯に行った。
 するとたまたまイベントで知り合ったオタクサークル仲間の男が来ていた。 
 彼のペンネームは猿助でエロ同人誌を出している。
 ちなみに本名は知らない。


「こんばんは、猿助さん」
「ばんわ、エスタさん、コラボグッズ目当てでござるか?」
 
 俺のペンネームがエスタだ。
 翔太の頭文字Sと太をくっつけてカタカナにしてるだけである。


 相変わらずこの人は今やオタクでも絶滅危惧種みたいな特殊な喋り方をするが、俺はキャラが立っているとみなしてる。


「それもあるけど風呂掃除が怠くて」
「あー、なるほどでござるな。ちな、エスタ氏はどの娘のコースター狙いでござるか?」

「ピンク、俺はロングヘアキャラが好きなんだよな」
「流石一番人気ですなぁ、拙者はオカッパちゃん」
「なるほど」


 オカッパちゃんは、この手の濃いオタクに人気がある。


 そんな会話をしつつ、コラボ飯を食ってグッズを貰い、お互いの推しのコースターをたまたま引いたので交換した。


「くくく、これは僥倖でござった」
「俺も交換できる相手が目の前にいて良かったよ」

 オタク仲間とオタクトークをして、その後、ゆっくりと広い風呂に入って、フルーツ牛乳を数本買って魔法の鞄に入れてから帰宅した。
 
 何時頃向こうに帰ろうかな?

 しかし夜になってジェラルドの森の中の家を目指すのはやや辛いな、森は暗いと怖いし。

 また一晩寝て早朝にでも押し入れから異世界に行くかな?
 早朝なら人目を避けて大樹から移動出来そうだし。

 俺は早寝をして、自分のベッドでアラームをセットし、朝の四時半くらいまで寝てから起きた。

 年寄り並みに早起きはわりと得意なんだ。
 コンビニで買っておいた明太子おにぎりを一つ食べてお茶を飲み、四十分くらいで出かける支度をした。

 朝の五時を少し過ぎて魔法の鞄を抱え、俺はまた押し入れをくぐり、異世界に到着!

 既に朝日は出ている。
 朝の清浄な空気の中を、森に向かって歩いた。
 鳥の声囀る森の中をしばらく歩くと、木の家の庭の菜園が見えた。
 ジェラルドがいた!


「おーい! ジェラルド! おはよう!」
「おかえり、ショータ」


 ジェラルドにおかえりと言われてなんかくすぐったく感じるけど、とても嬉しい。


「ただいま! 菜園でなんか育ってるな」

 ジェラルドの足元の畑で小さな野菜らしきものが育っていた。


「ああ、野菜の若葉を間引いてた」 
「ベビーリーフだな、サラダに使える」
「使っていいぞ」
「ありがとう、ジェラルドは朝食は食べたのか?」
「今からだ」
「じゃあサラダを作るよ、あとは買ってきたパンとスープで、俺はおにぎりを食べてきたからサラダとスープだけいただく」

「あ、ショータが帰って来たってあの狐に知らせないとな、ほっとくと多分拗ねるから」


 ジェラルドはズボンのポケットから小さなメモ帳を取り出してメモを書いて、木の枝にとまっていた白い鳩を手元に呼び、鳩の足にくくりつけた。

 伝書鳩!!

 そしてジェラルドが空に離すと、飛び立って行った!
 
 おお! 俺はこれが見たかった。
 感動! 生で見れた!! 
 あ! カメラで撮影すんの忘れた!
 
 ま、まあひとまずは肉眼で見れたし、良しとしよう!
 俺は気をとりなおし、木の家に入り、買って来た玉ねぎドレッシングと粒のコーンをベビーリーフにかけ、温かいスープも用意した。
 お湯を注ぐだけの粉末のトマトスープに、ジェラルドが持っていたキャベツを刻んで入れた。

「ジェラルド、パンはソーセージが挟んであるやつと甘いのはどちらがいい?」
「ソーセージ」
「了解」

 俺は鞄からソーセージパンを取り出した。

 しばらくまったりと朝食をいただいていると、彼女はわりと近くにいたのか、庭の方から声が聞こえた!

「私がっ! 来たわよっ!」

 主の許可なくしてこの木の家には入れないから、庭の外から声を張り上げてるのはミレナだ。

 外に出て見るとやはりミレナで、肩で息をして手には首を落とした鶏ニ羽を逆さにして足をつかんでた。
 ワイルドだな。

 どうやら走って来たみたいだ。

「おはよう、ずいぶん早かったな? もしかして森に住んでる?」

 どこ住み?

「そんなのどうでもいいでしょ! お土産!」

 ミレナは自分も手土産持って来たわよ! って言わんばかりに手にしていた鶏二羽を差し出して来た。 

「あ、ありがとう」
「とりあえず庭に入れば」


 ジェラルドに招かれてミレナは俺に鶏を押し付け、庭のガーデンチェアに腰掛けた。

 鶏皮の唐揚げでも作ろうかな? 
 俺の好物なんだよな。

「ショータ! そっちのお土産は!?」
「あるある、まあ、落ち着け」

 俺は鶏を一旦魔法の鞄に入れて、日本からのお土産をテーブルの上に出していくことにした。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

元おっさんの幼馴染育成計画

みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。 だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。 ※この作品は小説家になろうにも掲載しています。 ※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。

『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』

透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。 「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」 そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが! 突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!? 気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態! けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で―― 「なんて可憐な子なんだ……!」 ……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!? これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!? ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆

異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?

すずなり。
恋愛
ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。 一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。 「俺とデートしない?」 「僕と一緒にいようよ。」 「俺だけがお前を守れる。」 (なんでそんなことを私にばっかり言うの!?) そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。 「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」 「・・・・へ!?」 『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。 ※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。 ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

処理中です...