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本編 【5歳】
13.乙女ゲームが行方不明
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(ち、血迷ってしまった……5歳児にディープなのウェルカムとかもう頭おかしい……アレックス様という婚約者がいるのにもう、斬首刑回避のことスッキリ忘れすぎでしょうよ私……あんなチュー誰ぞ見られてたら浮気だ、浮気、不義ですよ。5歳で婚約して早々に斬首刑じゃないの……いやでもね、すっごいふわっふわで柔らかかったのよ……大人の男の唇ってほら、髭のあれこれ関係でこう柔らかいけどフチ的なところがカミソリに鍛えられてんのか固かったり、人によってはチクチクしたりしつつ内側ちょっとヌメヌメ柔らかいわねぇくらいでしょ? それがよ、オズ様5歳の唇ったらふわっふわなのよ……あれは、あの柔らかさは垂れた乳……というとロマンが無いわね……ババロアとかシフォンケーキとか……そんなレベルじゃなかったかしら。それが当然人肌で温かいのよ……ハッ!? い、いけないわ、不義よ不義! クリスティーナとしてはファーストキスだったのよ、どうしましょう、こんなことならさっきアレックス様をソファーに押し倒してラッキースケベじゃなくちゃんとキスしておくんだったわ──キスしておくんだったわ……あら? だめだめ、だめじゃない、子どもでキスとかもうっ! それもこれもオズ様の唇があんまりにもやわっこかったから……──)
ループの止まらないクリスティーナはただただ黙々と歩いた。
「………………………………………………」
あれから、魔王陣営のナンバー2である魔宰相ラルバトスが戻ってきても、クリスティーナは真顔のままだった。
「なぁ、ティナ、何、考えてる?」
時折、オズワルドが聞くも、クリスティーナは大嵐吹き荒れる思考の深奥にいるようで、ムスッとした表情に変化は無かった。
クリスティーナとオズワルドは魔宰相ラルバトスに先導され、森を歩いている。
ラルバトスは戻って早々、オズワルドに報告した。
「人間の討伐隊に魔術師が多くいるようです。今、飛んで帰還するのは得策ではありません。また私の使える転移術は2名まで……引き寄せるには先ほどの主様と無色透明様お二人を転移させられましたが、どこかへとなると私ともう一人という形になりまして──ここへどちらかお一人を残して転移することになります。これは、勝手ながら選択不可とさせていただきます。よって、人間の魔術師による結界、また索敵等サーチ系魔法の範囲を完全に抜けるまで魔法は控えます」
「要は、歩けって話だな?」
「はい」
そうして今、森の中を徒歩で移動中なのだ。
──その時である。
どごーんと爆発音がひとつ、どごごーんと二つ目が響いた。
「な、な、なにー!!??」
さすがに思考の海から脱し、びくぅと身をすくめるクリスティーナ。
爆発音は前方、右手側から広がりながら近付いてくる。
「魔王がこちらにいることはパグロームが把握しておりますから、ご安心ください」
感情なくラルバトスが言い、オズワルドが頷く。その横でクリスティーナは目を見開いている。
(パ、パパ、パグロームですとぅ!? 四魔将のパグローム?? ゲームの中の中ボスの中で最強の魔族じゃない……デッカイ体なのに単なるパワータイプじゃなく、魔法を嫌みったらしく使ってパーティーメンバーを各個撃破してく……い、いるのねやっぱり……)
クリスティーナはひっそりとため息を隠す。
オズワルドがまさかのカミングアウトをしてみせたのはついさっきのことだ。
(オズ様……魔王なんだってよ……ははは)
脱力するしかない。
ゲームの魔王と5歳児オズワルドとはビジュアルイメージが違いすぎる。が、この際、大きな問題ではない。
魔宰相ラルバトスは初登場時のスチルそのままを三次元化して目の前にいる。青白くも冷たい美貌の持ち主のまま再現されている。彼がかしずき主と仰ぐのは魔王ただひとり。
まぎれもなくラルバトスは腹心中の腹心だった。
そのラルバトスがオズワルド第二王子に膝を折るのだ。
(もう、間違いないでしょ……つまり、オズ様は転生者ってことでしょう? 私と違うのはこの世界での転生ということ。前世魔王としての記憶を持ってらっしゃること──……5歳児と思って対応しちゃいけないんだわ)
クリスティーナは寄り目を作った。
(100年前に死んだ魔王って何歳だったの……? ていうか、魔王ってゲーム設定で死んでたんだっけ? 封印されてたんじゃなかったっけ?? あれ??)
オズワルドからもたらされた「百年前に死んだ魔王──俺、蘇った……!」というたった一言からもたげてくる疑問。
ゲームでは、長らく姿を見せていなかった魔王が復活の兆し──魔物の増加──があるとして、人々は警戒を高めていく流れだった。いよいよ魔物をおさえきれなくなり、代々勇者を排出する王家から第一王子アレキサンダーが旅立つ。その際、強力な助っ人として異世界から聖女が召喚される……。
(魔物が増えて……魔王復活……?)
クリスティーナはふっと顔を上げ、こちらを見ていたオズワルドとラルバトスに視線を漂わせるように動かす。
(だったらなんで──……)
「──ティナッ!!」
オズワルドが離れていた距離を一気に詰めてクリスティーナを引き寄せた。
次の瞬間、耳に重い爆発音が響いた。
熱風に髪をあおられながら、クリスティーナはオズワルドの腕の合間から顔をあげた。
魔宰相ラルバトスの背中が見える。
その向こう──10本以上の木が吹き飛んでいた。落下してくる枝葉に引火しているらしく、辺りに火が広がる。
眼前のラルバトスは右手を掲げ、どうやら魔法を駆使して火の流れを押しとどめているらしい。
「おかしいですね。魔物にこんな火力──」
「……リスト・ダーチェ!! おまえか!?」
魔宰相の戸惑いの声を押しのけるようにオズワルドは怒声を飛ばした。
大火の向こう、揺れるように現れたのは二足歩行の牡牛──反り返った巨大な角が象徴的な顔だけ牡牛で、ボディが筋肉隆々の人間の姿をした男──。
牡牛頭は炎の中、一歩、一歩とこちらへ近付いてくる。
「ダーチェッ!! 止まれ!!」
──ドスーンと地響きがして、ダーチェと呼ばれた牡牛頭の魔族の前に、黒い髪を振り乱して大きな背中の男が降りてきた。こちらは四枚もの黒翼が生えている。
「邪魔をするな!! パグロームッ!!」
「ダァァアーチェェエエーーッ!!」
体そのものからも炎を吹き上げる牡牛頭が叫び、怒髪衝天の四黒翼も雄叫びを上げて立ちはだかる。
空気がビリビリと振動するほどの絶叫にクリスティーナは思わず抱えてくれているオズワルドにしがみついた。
気付いてオズワルドもなだめるようにクリスティーナの髪を撫でてやる。
(……つ、次々出てくるなんて、なんで……??)
撫でられていることにも気付かず、クリスティーナは力いっぱいオズワルドに抱きついてしまう。
──クリスティーナは気付かない。元凶は常に魔王ルキ・ヴェリースニクにあるということに。
魔王ヴェリースニクの蘇った姿であるオズワルドを守るように立つ魔宰相ラルバトス。
そのラルバトスごとオズワルドをかばうのが四枚の黒翼を持つ黒髪の大男パグローム。
対峙するのは燃え盛る炎の中、まっすぐにオズワルドを──魔王を睨みすえる鋭い角を持つ牡牛頭のダーチェ。
クリスティーナはゴクリと唾を無理矢理飲み込んだ。
(四魔将……氷炎の悪魔・牡牛頭のリスト・ダーチェ……)
ゲーム内では魔王の眷属として最初にプレイヤーの前に立ちはだかり、何度も戦いを挑み、負けイベントを繰り返させられる最初の挫折ポイントだ。今、ダーチェはなぜか仕えるべき魔王たるオズワルドを焼き尽くさんばかりの憎悪の目で睨みつけている。
次に、ダーチェから10歩ほどの距離で仁王立ちになり、炎をものともせずに立つ大男──黒髪のパグローム。
魔王の手足にして最悪最凶の四将軍──四魔将のリーダーだ。
華奢ではないが細身の魔宰相ラルバトスの三倍の背幅がある。
背中と腰に二枚ずつ、蝙蝠のような黒い翼を持ち、前世三十路は準備不足もあり、乙女ゲームでありながら8度も全滅を喫した相手である。
「ダーチェよ……貴様の行い、本心か」
パグロームの低い声は腹の底に響くような重さがある。
「我が主としての魔王様は、亡くなられた。偽物は我が誇りにかけて排除する……!」
(な、ななな、なに……なんでこんなこと……え? な、仲間割れ的な?? わ、私は、ざ、斬首回避とか、冒険者になりたいとか、あの──え? えぇぇ~??? 乙女ゲームゥ~! これ乙女ゲームの世界でしょぉ~!?)
不義キスに浮かれていたらとんでもないことに巻き込まれつつある。そんなことに今更気付くクリスティーナだった。
ループの止まらないクリスティーナはただただ黙々と歩いた。
「………………………………………………」
あれから、魔王陣営のナンバー2である魔宰相ラルバトスが戻ってきても、クリスティーナは真顔のままだった。
「なぁ、ティナ、何、考えてる?」
時折、オズワルドが聞くも、クリスティーナは大嵐吹き荒れる思考の深奥にいるようで、ムスッとした表情に変化は無かった。
クリスティーナとオズワルドは魔宰相ラルバトスに先導され、森を歩いている。
ラルバトスは戻って早々、オズワルドに報告した。
「人間の討伐隊に魔術師が多くいるようです。今、飛んで帰還するのは得策ではありません。また私の使える転移術は2名まで……引き寄せるには先ほどの主様と無色透明様お二人を転移させられましたが、どこかへとなると私ともう一人という形になりまして──ここへどちらかお一人を残して転移することになります。これは、勝手ながら選択不可とさせていただきます。よって、人間の魔術師による結界、また索敵等サーチ系魔法の範囲を完全に抜けるまで魔法は控えます」
「要は、歩けって話だな?」
「はい」
そうして今、森の中を徒歩で移動中なのだ。
──その時である。
どごーんと爆発音がひとつ、どごごーんと二つ目が響いた。
「な、な、なにー!!??」
さすがに思考の海から脱し、びくぅと身をすくめるクリスティーナ。
爆発音は前方、右手側から広がりながら近付いてくる。
「魔王がこちらにいることはパグロームが把握しておりますから、ご安心ください」
感情なくラルバトスが言い、オズワルドが頷く。その横でクリスティーナは目を見開いている。
(パ、パパ、パグロームですとぅ!? 四魔将のパグローム?? ゲームの中の中ボスの中で最強の魔族じゃない……デッカイ体なのに単なるパワータイプじゃなく、魔法を嫌みったらしく使ってパーティーメンバーを各個撃破してく……い、いるのねやっぱり……)
クリスティーナはひっそりとため息を隠す。
オズワルドがまさかのカミングアウトをしてみせたのはついさっきのことだ。
(オズ様……魔王なんだってよ……ははは)
脱力するしかない。
ゲームの魔王と5歳児オズワルドとはビジュアルイメージが違いすぎる。が、この際、大きな問題ではない。
魔宰相ラルバトスは初登場時のスチルそのままを三次元化して目の前にいる。青白くも冷たい美貌の持ち主のまま再現されている。彼がかしずき主と仰ぐのは魔王ただひとり。
まぎれもなくラルバトスは腹心中の腹心だった。
そのラルバトスがオズワルド第二王子に膝を折るのだ。
(もう、間違いないでしょ……つまり、オズ様は転生者ってことでしょう? 私と違うのはこの世界での転生ということ。前世魔王としての記憶を持ってらっしゃること──……5歳児と思って対応しちゃいけないんだわ)
クリスティーナは寄り目を作った。
(100年前に死んだ魔王って何歳だったの……? ていうか、魔王ってゲーム設定で死んでたんだっけ? 封印されてたんじゃなかったっけ?? あれ??)
オズワルドからもたらされた「百年前に死んだ魔王──俺、蘇った……!」というたった一言からもたげてくる疑問。
ゲームでは、長らく姿を見せていなかった魔王が復活の兆し──魔物の増加──があるとして、人々は警戒を高めていく流れだった。いよいよ魔物をおさえきれなくなり、代々勇者を排出する王家から第一王子アレキサンダーが旅立つ。その際、強力な助っ人として異世界から聖女が召喚される……。
(魔物が増えて……魔王復活……?)
クリスティーナはふっと顔を上げ、こちらを見ていたオズワルドとラルバトスに視線を漂わせるように動かす。
(だったらなんで──……)
「──ティナッ!!」
オズワルドが離れていた距離を一気に詰めてクリスティーナを引き寄せた。
次の瞬間、耳に重い爆発音が響いた。
熱風に髪をあおられながら、クリスティーナはオズワルドの腕の合間から顔をあげた。
魔宰相ラルバトスの背中が見える。
その向こう──10本以上の木が吹き飛んでいた。落下してくる枝葉に引火しているらしく、辺りに火が広がる。
眼前のラルバトスは右手を掲げ、どうやら魔法を駆使して火の流れを押しとどめているらしい。
「おかしいですね。魔物にこんな火力──」
「……リスト・ダーチェ!! おまえか!?」
魔宰相の戸惑いの声を押しのけるようにオズワルドは怒声を飛ばした。
大火の向こう、揺れるように現れたのは二足歩行の牡牛──反り返った巨大な角が象徴的な顔だけ牡牛で、ボディが筋肉隆々の人間の姿をした男──。
牡牛頭は炎の中、一歩、一歩とこちらへ近付いてくる。
「ダーチェッ!! 止まれ!!」
──ドスーンと地響きがして、ダーチェと呼ばれた牡牛頭の魔族の前に、黒い髪を振り乱して大きな背中の男が降りてきた。こちらは四枚もの黒翼が生えている。
「邪魔をするな!! パグロームッ!!」
「ダァァアーチェェエエーーッ!!」
体そのものからも炎を吹き上げる牡牛頭が叫び、怒髪衝天の四黒翼も雄叫びを上げて立ちはだかる。
空気がビリビリと振動するほどの絶叫にクリスティーナは思わず抱えてくれているオズワルドにしがみついた。
気付いてオズワルドもなだめるようにクリスティーナの髪を撫でてやる。
(……つ、次々出てくるなんて、なんで……??)
撫でられていることにも気付かず、クリスティーナは力いっぱいオズワルドに抱きついてしまう。
──クリスティーナは気付かない。元凶は常に魔王ルキ・ヴェリースニクにあるということに。
魔王ヴェリースニクの蘇った姿であるオズワルドを守るように立つ魔宰相ラルバトス。
そのラルバトスごとオズワルドをかばうのが四枚の黒翼を持つ黒髪の大男パグローム。
対峙するのは燃え盛る炎の中、まっすぐにオズワルドを──魔王を睨みすえる鋭い角を持つ牡牛頭のダーチェ。
クリスティーナはゴクリと唾を無理矢理飲み込んだ。
(四魔将……氷炎の悪魔・牡牛頭のリスト・ダーチェ……)
ゲーム内では魔王の眷属として最初にプレイヤーの前に立ちはだかり、何度も戦いを挑み、負けイベントを繰り返させられる最初の挫折ポイントだ。今、ダーチェはなぜか仕えるべき魔王たるオズワルドを焼き尽くさんばかりの憎悪の目で睨みつけている。
次に、ダーチェから10歩ほどの距離で仁王立ちになり、炎をものともせずに立つ大男──黒髪のパグローム。
魔王の手足にして最悪最凶の四将軍──四魔将のリーダーだ。
華奢ではないが細身の魔宰相ラルバトスの三倍の背幅がある。
背中と腰に二枚ずつ、蝙蝠のような黒い翼を持ち、前世三十路は準備不足もあり、乙女ゲームでありながら8度も全滅を喫した相手である。
「ダーチェよ……貴様の行い、本心か」
パグロームの低い声は腹の底に響くような重さがある。
「我が主としての魔王様は、亡くなられた。偽物は我が誇りにかけて排除する……!」
(な、ななな、なに……なんでこんなこと……え? な、仲間割れ的な?? わ、私は、ざ、斬首回避とか、冒険者になりたいとか、あの──え? えぇぇ~??? 乙女ゲームゥ~! これ乙女ゲームの世界でしょぉ~!?)
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