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第二章
④ここぞと言う時にしてください
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あれからスディは模範的な一般学生として過ごしていた。しかし、彼にはずっと気がかりな事があった。
(あの人、まだ学校に来てないな)
鬱陶しいと思っていた筈の男を、もう一週間は見ていなかった。授業が無くても大抵どこかの誰かと騒いでいたのに。
どうしても気になったので、良くつるんでいる他の者に声をかけようと思ったが……それすらも、どこにもいない。
他人のことなど気にしないスディであっても、これは流石に気味が悪かった。彼の父親の講義より、彼自身への心配が勝った。
会員カードを手にとった。あの悪名高いナイトクラブ。例え危険でも、乗り込んでみるべきだろうか。
カードには地図も、店の外装も描かれてはいないが、怪しい店のある通りはある程度予測はつく。こうなれば一つ一つ確認するしかないだろう。
校門をくぐろうとしたその時、突然少女が目の前に現れた。長い髪に隠れてよく顔が見えなかったが、スディはその人を既に知っていると確信した。
「あなた、店に来た事がありますよね?」
「はい。とてもおいしかったです、オムライス」
「ありがとうございます、店長に伝えておきます」
意味のない会話(少女はそのように認識していた)を終え、彼女は話を切り出した。
「Brillanteに、向かうつもりですね」
スディが返事をすると、少女は四角い板を取り出して、話を続けた。
「こちらは鏡です。これに映った者はたちどころに吸い込まれてしまいます。なので、これを開くのは、ここぞと言う時にしてください」
手渡された蓋付きの手鏡を胸ポケットに入れた。
「あと、あの店はヒックストリートの7番にあります。昼でも電飾が光ってますから、良くわかりますよ」
「探す手間が省けました。ありがとうございます、ジャックさん」
スディは駆けていった。
残された少女……否、少女に姿を変えていただけのロングコートを纏った男は、彼の背を見て呟いた。
「ああ、ばれていましたか」
(あの人、まだ学校に来てないな)
鬱陶しいと思っていた筈の男を、もう一週間は見ていなかった。授業が無くても大抵どこかの誰かと騒いでいたのに。
どうしても気になったので、良くつるんでいる他の者に声をかけようと思ったが……それすらも、どこにもいない。
他人のことなど気にしないスディであっても、これは流石に気味が悪かった。彼の父親の講義より、彼自身への心配が勝った。
会員カードを手にとった。あの悪名高いナイトクラブ。例え危険でも、乗り込んでみるべきだろうか。
カードには地図も、店の外装も描かれてはいないが、怪しい店のある通りはある程度予測はつく。こうなれば一つ一つ確認するしかないだろう。
校門をくぐろうとしたその時、突然少女が目の前に現れた。長い髪に隠れてよく顔が見えなかったが、スディはその人を既に知っていると確信した。
「あなた、店に来た事がありますよね?」
「はい。とてもおいしかったです、オムライス」
「ありがとうございます、店長に伝えておきます」
意味のない会話(少女はそのように認識していた)を終え、彼女は話を切り出した。
「Brillanteに、向かうつもりですね」
スディが返事をすると、少女は四角い板を取り出して、話を続けた。
「こちらは鏡です。これに映った者はたちどころに吸い込まれてしまいます。なので、これを開くのは、ここぞと言う時にしてください」
手渡された蓋付きの手鏡を胸ポケットに入れた。
「あと、あの店はヒックストリートの7番にあります。昼でも電飾が光ってますから、良くわかりますよ」
「探す手間が省けました。ありがとうございます、ジャックさん」
スディは駆けていった。
残された少女……否、少女に姿を変えていただけのロングコートを纏った男は、彼の背を見て呟いた。
「ああ、ばれていましたか」
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