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第一章
閑話 瀬名律樹は大事にしたい 中編
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※このお話は前・中・後編で成り立っています。
※「十五話 欲と願い」~「十九話 生理現象」の律樹視点です。
コンビニでトイレを済ませ、手を洗って買い物をする。弓月はミネラルウォーターで俺はブラックコーヒー、それと少し甘いものが食べたくて、夏なのにチョコレートを二つ買ってしまった。一つは弓月用のミルクチョコレート、もう一つは俺の晩酌用のアルコール入りのチョコレートだ。どちらも期間限定で販売しているどこかのデパートとのコラボ商品の一つらしく、少しお高い。
たまにはこんな贅沢もいいだろうと買ったが、この時どうせなら袋を分けてもらうなりして貰えばあんなことにはならなかったかもしれない。
会計を済ませて車に戻ると、書き終わったらしい弓月が車の中からこっちを覗いていた。びっくりしているところを見ると、どうやら丁度書き終わったタイミングだったようだ。運転席に乗り込み、買ってきたミネラルウォーターを手渡すと、弓月が小さく口を動かしながら受け取った。
「どういたしまして」
そう返した数秒後、弓月が目を見開く。何かおかしいことでもあったのだろうかと首を傾げるが、ああそうかと理由に思い当たって思わず笑みが溢れた。
「それくらい、弓月の声が出てなくてもわかるよ」
唇の動きが読めなくても、弓月が言いたいことくらいなんとなくわかる。それに今は状況が状況だから余計に、だ。それで驚いたなんて可愛いなぁ、なんて思っていたら顔を逸らされた。
弓月がペットボトルの蓋を開けて飲み始めたことを確認し、俺自身も同じようにコーヒーを飲んだ。口いっぱいにコーヒーの香りと苦味が広がっていく。運転中に眠くなってはいけないと選んだブラックコーヒーだったが、中々美味しい。普段家でインスタントコーヒーばかり飲んでいるが、最近のペットボトルコーヒーはこんなに美味しいのかと感動する。
大体三分の一程飲み終えた後、運転席右側にあるカップホルダーに残りをセットして一息吐く。するとタイミングを計っていたのか、俺がペットボトルを置いてすぐに弓月が俺の目の前にスマホを差し出した。
「ありがとう。……ちょっと待ってね」
受け取ったスマホの画面に視線を移し、そこに書かれていた内容に目を通していく。一文字一文字丁寧に視線でなぞっていくうちに、申し訳ない気持ちと情けない気持ちが込み上げてきた。
何度も書かれた『ごめんなさい』という言葉。まるで全ての事が弓月のせいだとでも言うような内容に、胸が苦しくなる。
このメッセージから分かったことはただ一つ、弓月の心の傷は俺が思っているよりも何倍も、何十倍も深いということ。どれだけ頑張ったとしても決して消えることのない傷がそこにあるんだってことを、再認識させられた。同時に弓月に傷を負わせた奴らに憎悪が湧いていく。
読み終わって最初に出た言葉は「ごめん」だった。
何に対しての謝罪なのか、本当の所は言った俺にもわからない。もっと早く助け出せていたらとかそういう後悔からかもしれないし、気持ちを理解してあげられていなかったことに対してかもしれない。色々と理由はあるが、今弓月に伝えたところで混乱させるだけだろう。
弓月の方に視線を移し、そしてまた画面に戻す。書かれている内容をもう一度読み返しながら、俺は俺の犯した過ちにようやく気がついた。
「昨日のあれ、そういう意味だったのか……なのに俺……ああぁ……」
昨日、弓月は俺に「今日はプレイする?」と聞いた。俺はそれを聞いた時に、抑制剤が飲めないことに対する引け目と義務感からそう言っているのだと思った。だから別にしなくてもいいんだよということを伝えたし、そもそも俺たちの関係性はケアをするためだけの仮のパートナーだということを教えたつもりだった。
でも今このメッセージを見て思うのは、俺が見当違いなことをしてしまったのではないかということ。もし本当に弓月がしたいと思って言ってくれてたんだとしたら、俺はなんてことをしてしまったんだろう。したいって言ってくれた相手に、俺たちは仮のパートナーだから毎日はしないって、自分のことだがあまりにも酷すぎる答えだ。
溜息が溢れる。頭が下がっていく。穴があったら入りたい、というよりもこの場から逃げ出したい。スマホを持っていない手で顔を覆いながらも頭は下がり続け、最終的に俺は車のハンドルの上部に額を当てるようにして項垂れた。もう顔を上げたくない……ああぁぁ…無理……。
「昨日の……なんで俺……」
泣きそうだ。無意識に後悔が口から出ていく。それと同時にあまりの情けなさに頭を抱えながら叫びたい衝動に駆られた。けれど今は車の中、大声を出すわけにはいかず、全身から力を抜きながら俺は深く深く溜息を吐いた。
俺の手からするりと落ちそうになったスマホを弓月が既の所で掬い上げてくれた。ありがとうと言いたくてもあまりに精神的ダメージを受けすぎて声が出ない。もう無理、と俺の中の弱い部分が喚いている。
ハンドルに額をぐりぐりと押し付け、何度目かの溜息を吐き出した時、弓月が俺の服の袖をくいくいと軽く引っ張った。ここを見ていてと言うようにスマホの指を指したので、俺はのろのろと指し示された辺りに視線を移す。
弓月が文字を入力していく。
――それも謝罪だった。全て、謝罪だった。
胸が痛い。もうこれ以上弓月に謝って欲しくなかった。俺は迷惑をかけられた覚えもないし、寧ろ弓月がかけてくれる迷惑なら大歓迎なのに、彼は何度も何度も謝罪の言葉を文字に紡ぐ。
気付けば俺は、自分の腕に弓月を閉じ込めていた。
コトン、とスマホが落ちる音がしたが知るものか。
「いい……もういい」
ああ、声が震える。
弓月が悪いわけじゃないのに、元はと言えば弓月をこんな目に合わせたあいつらが悪いのに、全て弓月が謝っている。この細くて小さな身体に、本来なら背負わなくてもいい重いものを背負わせている。その事実に腸が煮え繰り返りそうだった。
「もう謝るな……っ」
抱きしめる腕にさらに力がこもる。弓月の細い身体が折れるかもしれないと思いながら、それでも俺は強く掻き抱いた。
「俺が悪かった。だからもう謝るのはやめてくれ……弓月に謝られるのは、正直つらい」
弓月が息を詰めるのが分かった。
腕の中に強く囲みながら、聞くのは今じゃないよなぁ…と思いながらも、どうしても気になっていたことを聞いてみることにした。
「弓月は……その、俺とプレイしたいの?」
返ってきたのは肯定。俺はそっと息を吐き出す。
俺はずっと弓月が心配だった。
プレイのことだって俺とは嫌なんじゃないかとか、そもそもプレイ自体にトラウマがあったりしたらどうしようとか思っていた。弓月は俺が迷惑だと思っていたみたいだけど、俺は弓月の方が俺を迷惑だって思っていると思っていた。
「それに……俺だってDomなんだよ」
それも欲求不満でずっと満たされていないDomだ。欲求を抑えられるか不安で、毎日毎日抑制剤を大量に飲んでいるようなDomなんだ。それが弓月と一緒にいるだけで満たされることもあるし、欲が強くなりすぎて制御が難しくなることもある。
けれど、俺のDom性は昔から『相手を支配したい』、『調教したい』というよりも『世話をしたい』や『頼られたい』という欲求の方が強かった。だからSランクのDomでありながら、ダイナミクス専用クラブに行って発散しなくてもまだこうして抑制剤を飲むだけで生活できているのだ。……それがギリギリだとしても。
それに弓月が「欲が出た、ごめん」って言うなら、俺の方が謝らないといけないよな、と思う。だって俺は弓月を見て欲情して、トイレでその欲を抜いてる男なんだ。あわよくば弓月の全てを手に入れたいと思っている奴なんだ。弓月が自分のことを強欲かもと言うのなら、俺は一体何なのだろう。
「……これは言い訳になるんだけど、俺もあんまり余裕がなくて、伝え方を間違った。誤解させて、不安にさせて本当にごめん」
言っていて、本当に言い訳だなと思う。しかしこれは全て事実だ。余裕?……あるわけない。本当は大人の余裕なんてこれっぽっちも持ち合わせていない狭量な人間なのに、弓月の前では格好つけたくて……それで結局余裕がなくなっている。本末転倒も甚だしい。
自分の言葉と気持ちを正直に言ったつもりだったが、これで弓月に嫌われたり引かれたりしたらどうしようと、抱きしめる腕に力がこもってしまう。
離したくない、このまま俺の腕の中にいてほしいなんて性懲りも無く思っていると、突然腕の中で弓月が震え出した。苦しかったかと慌てて顔を覗き込むと、弓月は涙を幾筋も流しながら綺麗に微笑んでいた。その笑顔はとても綺麗で、胸が熱くなる。つられて笑みを溢すと、弓月は目を細めた。
「……帰ろっか」
弓月のまろい頭をそっと撫でる。
こくりと笑いながら頷いた彼に、もう一度俺も笑った。
※「十五話 欲と願い」~「十九話 生理現象」の律樹視点です。
コンビニでトイレを済ませ、手を洗って買い物をする。弓月はミネラルウォーターで俺はブラックコーヒー、それと少し甘いものが食べたくて、夏なのにチョコレートを二つ買ってしまった。一つは弓月用のミルクチョコレート、もう一つは俺の晩酌用のアルコール入りのチョコレートだ。どちらも期間限定で販売しているどこかのデパートとのコラボ商品の一つらしく、少しお高い。
たまにはこんな贅沢もいいだろうと買ったが、この時どうせなら袋を分けてもらうなりして貰えばあんなことにはならなかったかもしれない。
会計を済ませて車に戻ると、書き終わったらしい弓月が車の中からこっちを覗いていた。びっくりしているところを見ると、どうやら丁度書き終わったタイミングだったようだ。運転席に乗り込み、買ってきたミネラルウォーターを手渡すと、弓月が小さく口を動かしながら受け取った。
「どういたしまして」
そう返した数秒後、弓月が目を見開く。何かおかしいことでもあったのだろうかと首を傾げるが、ああそうかと理由に思い当たって思わず笑みが溢れた。
「それくらい、弓月の声が出てなくてもわかるよ」
唇の動きが読めなくても、弓月が言いたいことくらいなんとなくわかる。それに今は状況が状況だから余計に、だ。それで驚いたなんて可愛いなぁ、なんて思っていたら顔を逸らされた。
弓月がペットボトルの蓋を開けて飲み始めたことを確認し、俺自身も同じようにコーヒーを飲んだ。口いっぱいにコーヒーの香りと苦味が広がっていく。運転中に眠くなってはいけないと選んだブラックコーヒーだったが、中々美味しい。普段家でインスタントコーヒーばかり飲んでいるが、最近のペットボトルコーヒーはこんなに美味しいのかと感動する。
大体三分の一程飲み終えた後、運転席右側にあるカップホルダーに残りをセットして一息吐く。するとタイミングを計っていたのか、俺がペットボトルを置いてすぐに弓月が俺の目の前にスマホを差し出した。
「ありがとう。……ちょっと待ってね」
受け取ったスマホの画面に視線を移し、そこに書かれていた内容に目を通していく。一文字一文字丁寧に視線でなぞっていくうちに、申し訳ない気持ちと情けない気持ちが込み上げてきた。
何度も書かれた『ごめんなさい』という言葉。まるで全ての事が弓月のせいだとでも言うような内容に、胸が苦しくなる。
このメッセージから分かったことはただ一つ、弓月の心の傷は俺が思っているよりも何倍も、何十倍も深いということ。どれだけ頑張ったとしても決して消えることのない傷がそこにあるんだってことを、再認識させられた。同時に弓月に傷を負わせた奴らに憎悪が湧いていく。
読み終わって最初に出た言葉は「ごめん」だった。
何に対しての謝罪なのか、本当の所は言った俺にもわからない。もっと早く助け出せていたらとかそういう後悔からかもしれないし、気持ちを理解してあげられていなかったことに対してかもしれない。色々と理由はあるが、今弓月に伝えたところで混乱させるだけだろう。
弓月の方に視線を移し、そしてまた画面に戻す。書かれている内容をもう一度読み返しながら、俺は俺の犯した過ちにようやく気がついた。
「昨日のあれ、そういう意味だったのか……なのに俺……ああぁ……」
昨日、弓月は俺に「今日はプレイする?」と聞いた。俺はそれを聞いた時に、抑制剤が飲めないことに対する引け目と義務感からそう言っているのだと思った。だから別にしなくてもいいんだよということを伝えたし、そもそも俺たちの関係性はケアをするためだけの仮のパートナーだということを教えたつもりだった。
でも今このメッセージを見て思うのは、俺が見当違いなことをしてしまったのではないかということ。もし本当に弓月がしたいと思って言ってくれてたんだとしたら、俺はなんてことをしてしまったんだろう。したいって言ってくれた相手に、俺たちは仮のパートナーだから毎日はしないって、自分のことだがあまりにも酷すぎる答えだ。
溜息が溢れる。頭が下がっていく。穴があったら入りたい、というよりもこの場から逃げ出したい。スマホを持っていない手で顔を覆いながらも頭は下がり続け、最終的に俺は車のハンドルの上部に額を当てるようにして項垂れた。もう顔を上げたくない……ああぁぁ…無理……。
「昨日の……なんで俺……」
泣きそうだ。無意識に後悔が口から出ていく。それと同時にあまりの情けなさに頭を抱えながら叫びたい衝動に駆られた。けれど今は車の中、大声を出すわけにはいかず、全身から力を抜きながら俺は深く深く溜息を吐いた。
俺の手からするりと落ちそうになったスマホを弓月が既の所で掬い上げてくれた。ありがとうと言いたくてもあまりに精神的ダメージを受けすぎて声が出ない。もう無理、と俺の中の弱い部分が喚いている。
ハンドルに額をぐりぐりと押し付け、何度目かの溜息を吐き出した時、弓月が俺の服の袖をくいくいと軽く引っ張った。ここを見ていてと言うようにスマホの指を指したので、俺はのろのろと指し示された辺りに視線を移す。
弓月が文字を入力していく。
――それも謝罪だった。全て、謝罪だった。
胸が痛い。もうこれ以上弓月に謝って欲しくなかった。俺は迷惑をかけられた覚えもないし、寧ろ弓月がかけてくれる迷惑なら大歓迎なのに、彼は何度も何度も謝罪の言葉を文字に紡ぐ。
気付けば俺は、自分の腕に弓月を閉じ込めていた。
コトン、とスマホが落ちる音がしたが知るものか。
「いい……もういい」
ああ、声が震える。
弓月が悪いわけじゃないのに、元はと言えば弓月をこんな目に合わせたあいつらが悪いのに、全て弓月が謝っている。この細くて小さな身体に、本来なら背負わなくてもいい重いものを背負わせている。その事実に腸が煮え繰り返りそうだった。
「もう謝るな……っ」
抱きしめる腕にさらに力がこもる。弓月の細い身体が折れるかもしれないと思いながら、それでも俺は強く掻き抱いた。
「俺が悪かった。だからもう謝るのはやめてくれ……弓月に謝られるのは、正直つらい」
弓月が息を詰めるのが分かった。
腕の中に強く囲みながら、聞くのは今じゃないよなぁ…と思いながらも、どうしても気になっていたことを聞いてみることにした。
「弓月は……その、俺とプレイしたいの?」
返ってきたのは肯定。俺はそっと息を吐き出す。
俺はずっと弓月が心配だった。
プレイのことだって俺とは嫌なんじゃないかとか、そもそもプレイ自体にトラウマがあったりしたらどうしようとか思っていた。弓月は俺が迷惑だと思っていたみたいだけど、俺は弓月の方が俺を迷惑だって思っていると思っていた。
「それに……俺だってDomなんだよ」
それも欲求不満でずっと満たされていないDomだ。欲求を抑えられるか不安で、毎日毎日抑制剤を大量に飲んでいるようなDomなんだ。それが弓月と一緒にいるだけで満たされることもあるし、欲が強くなりすぎて制御が難しくなることもある。
けれど、俺のDom性は昔から『相手を支配したい』、『調教したい』というよりも『世話をしたい』や『頼られたい』という欲求の方が強かった。だからSランクのDomでありながら、ダイナミクス専用クラブに行って発散しなくてもまだこうして抑制剤を飲むだけで生活できているのだ。……それがギリギリだとしても。
それに弓月が「欲が出た、ごめん」って言うなら、俺の方が謝らないといけないよな、と思う。だって俺は弓月を見て欲情して、トイレでその欲を抜いてる男なんだ。あわよくば弓月の全てを手に入れたいと思っている奴なんだ。弓月が自分のことを強欲かもと言うのなら、俺は一体何なのだろう。
「……これは言い訳になるんだけど、俺もあんまり余裕がなくて、伝え方を間違った。誤解させて、不安にさせて本当にごめん」
言っていて、本当に言い訳だなと思う。しかしこれは全て事実だ。余裕?……あるわけない。本当は大人の余裕なんてこれっぽっちも持ち合わせていない狭量な人間なのに、弓月の前では格好つけたくて……それで結局余裕がなくなっている。本末転倒も甚だしい。
自分の言葉と気持ちを正直に言ったつもりだったが、これで弓月に嫌われたり引かれたりしたらどうしようと、抱きしめる腕に力がこもってしまう。
離したくない、このまま俺の腕の中にいてほしいなんて性懲りも無く思っていると、突然腕の中で弓月が震え出した。苦しかったかと慌てて顔を覗き込むと、弓月は涙を幾筋も流しながら綺麗に微笑んでいた。その笑顔はとても綺麗で、胸が熱くなる。つられて笑みを溢すと、弓月は目を細めた。
「……帰ろっか」
弓月のまろい頭をそっと撫でる。
こくりと笑いながら頷いた彼に、もう一度俺も笑った。
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