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教育実習三週目
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金曜日の放課後、僕が提出した指導案を見ると言っていた佐々木先生の代わりに、体育館にやってきていた。バドミントン部は個人が無理しない限り、そんなに大きなケガはしない。ただ、ふざけて遊びだす事がないように目を光らせといてくれ。そう頼まれていた。体育館は半面を男子バドミントン部、もう半面を女子バスケ部が使っていて、結構な賑わいを見せていた。
「最後、3年の守備練やるぞ! 5分間ずつ。加納から!」
部長の上地の一声でコートの周りに部員が移動し、指名された加納とその対面に1・2年生が3人並んだ。1:3での守備の強化練習。もうすぐ来る大会へ向けて3年生の技術の強化だ。今日はゲーム形式での練習はしないのか?
『上手いなあ。』
流石に俊足の加納だけある。ほとんど落とす事なくシャトルを拾い上げて返している。たまにコートの外に落ちたり、ネットに引っ掛けたりはするけど大したもんだ。
ピーー
「「「ありがとうございました!」」」
足の調子が悪くて練習に参加できない1年の井上が、僕の左隣で電子ホイッスルを鳴らした。3年は伊達が出てきて、1・2年も交代した。3年生の順番は大体同じ。だれも何も言わないうちにスッと交代している。1・2年生は少し揉めているようだ。伊達の相手をするもの以外、固まってジャンケンをし始めた。
「智也、やっぱり4分にして。時間がない。」
「はい。」
上地の声でハッとする。井上の名前って智也《ともや》だったっけ? 残り時間を計算したらしい上地の手腕と、練習メニューをちゃんと把握している部員たちの動きで、3年生全員が時間内に守備練を終了できた。
「五十嵐先生、お願いします。」
部活の最後、ダウンを終えて後片付けをし、僕の周りに集まる。今日は佐々木先生は来ない。上地が指示をして、ちゃんと練習メニューを終えられた。大したものだ。
「みんな、部長の指示を聞いてよく動いてた。ただ、1・2年生も守備練の時にはあらかじめ順番を決めていたらどうだ? 3人の時や2人の時があるだろ? 順番を決めていた方が、ジャンケンで時間を取る事もないと思うぞ?」
「「「はい。」」」
僕の言葉に全員が揃って返事をする。大会も近づいてきたからか、加納も結構真剣な表情だ。お前、そんな表情もできたんだな。
「じゃあ終わろ。みんな気をつけて帰れよ? 明日はいつも通り9時からな? じゃあ上地、よろしく。」
上地の終了の号令で皆が挨拶を返し、今日の練習が終わった。良かった。無事に終了だ。これから佐々木先生に指導案の指導を受けて……僕も明日と明後日は休みだ!
「わー先生、僕、うまかっただろ?」
「おう。めちゃくちゃ上手かったな? 大会頑張れよ?」
加納がまた後ろから飛びついてきたのを払いのけ、顔を見て言ってやる。大会は僕が実習を終えた次の週にある。こっそり応援に行ってやってもいいな。
満足そうに帰っていった加納を見送って、窓の鍵を確かめている上地に気づいた。
「あと先生やっておくからいいぞ? 上地も帰れ。」
「ありがとうございます。」
わらわらと体育館を後にしていく部員の後ろを追うように、上地も走って体育館から出て行った。今日はバスケ部女子がちょっとだけ早く終わったから、もう誰もいない。子どもたちの声がまだ残っているような気がしながら、一つ一つの窓を点検していった。
パタパタパタパタ
誰かが走ってくるような音が聞こえて、体育館の入り口を見る。忘れ物か? ん? 何もないぞ? 体育館をぐるりと見渡しても子どもたちの荷物は何もない。いつも誰かが忘れる水筒も今日は一つもない。
『?』
誰だ? と思っていると足音の主が体育館の入り口に現れた。
「最後、3年の守備練やるぞ! 5分間ずつ。加納から!」
部長の上地の一声でコートの周りに部員が移動し、指名された加納とその対面に1・2年生が3人並んだ。1:3での守備の強化練習。もうすぐ来る大会へ向けて3年生の技術の強化だ。今日はゲーム形式での練習はしないのか?
『上手いなあ。』
流石に俊足の加納だけある。ほとんど落とす事なくシャトルを拾い上げて返している。たまにコートの外に落ちたり、ネットに引っ掛けたりはするけど大したもんだ。
ピーー
「「「ありがとうございました!」」」
足の調子が悪くて練習に参加できない1年の井上が、僕の左隣で電子ホイッスルを鳴らした。3年は伊達が出てきて、1・2年も交代した。3年生の順番は大体同じ。だれも何も言わないうちにスッと交代している。1・2年生は少し揉めているようだ。伊達の相手をするもの以外、固まってジャンケンをし始めた。
「智也、やっぱり4分にして。時間がない。」
「はい。」
上地の声でハッとする。井上の名前って智也《ともや》だったっけ? 残り時間を計算したらしい上地の手腕と、練習メニューをちゃんと把握している部員たちの動きで、3年生全員が時間内に守備練を終了できた。
「五十嵐先生、お願いします。」
部活の最後、ダウンを終えて後片付けをし、僕の周りに集まる。今日は佐々木先生は来ない。上地が指示をして、ちゃんと練習メニューを終えられた。大したものだ。
「みんな、部長の指示を聞いてよく動いてた。ただ、1・2年生も守備練の時にはあらかじめ順番を決めていたらどうだ? 3人の時や2人の時があるだろ? 順番を決めていた方が、ジャンケンで時間を取る事もないと思うぞ?」
「「「はい。」」」
僕の言葉に全員が揃って返事をする。大会も近づいてきたからか、加納も結構真剣な表情だ。お前、そんな表情もできたんだな。
「じゃあ終わろ。みんな気をつけて帰れよ? 明日はいつも通り9時からな? じゃあ上地、よろしく。」
上地の終了の号令で皆が挨拶を返し、今日の練習が終わった。良かった。無事に終了だ。これから佐々木先生に指導案の指導を受けて……僕も明日と明後日は休みだ!
「わー先生、僕、うまかっただろ?」
「おう。めちゃくちゃ上手かったな? 大会頑張れよ?」
加納がまた後ろから飛びついてきたのを払いのけ、顔を見て言ってやる。大会は僕が実習を終えた次の週にある。こっそり応援に行ってやってもいいな。
満足そうに帰っていった加納を見送って、窓の鍵を確かめている上地に気づいた。
「あと先生やっておくからいいぞ? 上地も帰れ。」
「ありがとうございます。」
わらわらと体育館を後にしていく部員の後ろを追うように、上地も走って体育館から出て行った。今日はバスケ部女子がちょっとだけ早く終わったから、もう誰もいない。子どもたちの声がまだ残っているような気がしながら、一つ一つの窓を点検していった。
パタパタパタパタ
誰かが走ってくるような音が聞こえて、体育館の入り口を見る。忘れ物か? ん? 何もないぞ? 体育館をぐるりと見渡しても子どもたちの荷物は何もない。いつも誰かが忘れる水筒も今日は一つもない。
『?』
誰だ? と思っていると足音の主が体育館の入り口に現れた。
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