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遭遇5 〜侑〜
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「侑、声酷くない? 風邪ひいた?」
「うん、喉が痛くて。」
杏の言葉に頷きながら答える。12月になって寒い日が続き、少しだけ喉が痛い。風邪をひいた。朝、市販の風邪薬を飲んでから学校に来たけど、薬が切れたのか、喉の痛みが増したように感じていた。
「食欲もなさそうじゃん。午後は休んだら? 結構真面目に授業取ってるし、大丈夫じゃない?」
「食欲はあるって。」
慌ててうどんを持ち上げて啜る。お昼に杏と一緒に学食へ来ていた。本当は食欲なんてない。うどんの汁が美味しくて、さっきから蓮華で掬って飲んでばかりいた。
午後の創作理論の授業には出ておきたい。来週は自分が発表なんだ。大体は原稿ができたけど、今日発表の國彦くんのやり方を参考にしたい。
「ならいいけど。午後は一緒じゃないんだから……何かあったらメールして?」
カツ丼を美味しそうに頬張る杏がこちらを見てきた。美味しそう。カツ丼にした方が食べられたかな?
「うん、ありがと。」
杏の友情に感謝。でも杏は3コマ目が終わったら帰るはず。自分の授業は4コマ目。次は空きだから、図書館へ行ってもう少しだけ資料を探すつもりだった。
もう一本うどんを啜る。お揚げも齧ってみたけど美味しくない。やっぱり今日は調子が悪い。でも水分を摂っていれば大丈夫でしょ。うどんの汁を飲みながら、購買でスポーツドリンクを買ってから図書館へ行こうと計画を立てた。
「……侑。」
図書館へ着いて2階の専門書コーナーに着いた途端に、後ろから声をかけられた。振り向くとそこには和樹が立っていた。今日は下にいなかったから、気まずい思いをしないで済んだと思ってたのに。
「久しぶり。……何?」
つっけんどんな言い方になってしまうのは勘弁して? 和樹とは終わったし、それに今日は体調が悪いんだ。
「あ、あ、あのさ。お、俺…………。」
久しぶりにまともに見る和樹を眺める。自分より背が高いはずなのに小さく見えるのは何故? こんなにオドオドしてたっけ? 次にくる言葉を待ちながら、思い出との印象の違いにただ驚いていた。
「も、もう一度、ぼ、俺たちやり直せないかな?」
「ごめんね。自分無理。」
即座に断る。自分なら振られた相手に、もう一度アタックするなんて言う真似できないけど。えっ? そんなに自分を好いていてくれたの?
なら、あの時どうして同意したの? 自分から別れを切り出した。あの時はもうダメだという気持ちではあったけど、もしかしたら心のどこかで「別れるなんて嫌だ。」という言葉を期待してた自分もいる。うん、ほんの少しだけあったことを認めるよ。でも今は微塵もない。
「……そう……。」
和樹がそう呟くと、そのまま踵を返して歩き出した。背中が丸められてる。えっ? 今、自分酷いことした? もう少し優しい言葉で断ればよかった?
ちょっとだけ可愛くない自分の言葉を反省しながら、身震いする。暖房が利いているはずの図書館の中がとても寒く感じた。
「うん、喉が痛くて。」
杏の言葉に頷きながら答える。12月になって寒い日が続き、少しだけ喉が痛い。風邪をひいた。朝、市販の風邪薬を飲んでから学校に来たけど、薬が切れたのか、喉の痛みが増したように感じていた。
「食欲もなさそうじゃん。午後は休んだら? 結構真面目に授業取ってるし、大丈夫じゃない?」
「食欲はあるって。」
慌ててうどんを持ち上げて啜る。お昼に杏と一緒に学食へ来ていた。本当は食欲なんてない。うどんの汁が美味しくて、さっきから蓮華で掬って飲んでばかりいた。
午後の創作理論の授業には出ておきたい。来週は自分が発表なんだ。大体は原稿ができたけど、今日発表の國彦くんのやり方を参考にしたい。
「ならいいけど。午後は一緒じゃないんだから……何かあったらメールして?」
カツ丼を美味しそうに頬張る杏がこちらを見てきた。美味しそう。カツ丼にした方が食べられたかな?
「うん、ありがと。」
杏の友情に感謝。でも杏は3コマ目が終わったら帰るはず。自分の授業は4コマ目。次は空きだから、図書館へ行ってもう少しだけ資料を探すつもりだった。
もう一本うどんを啜る。お揚げも齧ってみたけど美味しくない。やっぱり今日は調子が悪い。でも水分を摂っていれば大丈夫でしょ。うどんの汁を飲みながら、購買でスポーツドリンクを買ってから図書館へ行こうと計画を立てた。
「……侑。」
図書館へ着いて2階の専門書コーナーに着いた途端に、後ろから声をかけられた。振り向くとそこには和樹が立っていた。今日は下にいなかったから、気まずい思いをしないで済んだと思ってたのに。
「久しぶり。……何?」
つっけんどんな言い方になってしまうのは勘弁して? 和樹とは終わったし、それに今日は体調が悪いんだ。
「あ、あ、あのさ。お、俺…………。」
久しぶりにまともに見る和樹を眺める。自分より背が高いはずなのに小さく見えるのは何故? こんなにオドオドしてたっけ? 次にくる言葉を待ちながら、思い出との印象の違いにただ驚いていた。
「も、もう一度、ぼ、俺たちやり直せないかな?」
「ごめんね。自分無理。」
即座に断る。自分なら振られた相手に、もう一度アタックするなんて言う真似できないけど。えっ? そんなに自分を好いていてくれたの?
なら、あの時どうして同意したの? 自分から別れを切り出した。あの時はもうダメだという気持ちではあったけど、もしかしたら心のどこかで「別れるなんて嫌だ。」という言葉を期待してた自分もいる。うん、ほんの少しだけあったことを認めるよ。でも今は微塵もない。
「……そう……。」
和樹がそう呟くと、そのまま踵を返して歩き出した。背中が丸められてる。えっ? 今、自分酷いことした? もう少し優しい言葉で断ればよかった?
ちょっとだけ可愛くない自分の言葉を反省しながら、身震いする。暖房が利いているはずの図書館の中がとても寒く感じた。
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