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遭遇5 〜侑〜
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開け放されたカーテンからの光が顔を直撃して、眩しすぎて目を覚ました。ここは……自分家の寝室。あれ? 夢を見てた?
『ん?』
首を壁側に回すと、顔の傍に濡れたタオルがあった。
『あれ? 昨日は……。』
昨日のことはあまり良く思い出せない。杏とお昼を一緒に食べて……夕方からの講義に出て。
「あっ! っつ……。」
慌てて起き上がった拍子に頭がひどく痛んだ。自分の服を確かめる。Vネックの茶色のTシャツ。買ったばかりでいつ着ようか迷っていたもの。ブラックジーンズ。昨日履いていたものだ。靴下は履いてない。
『純に送ってもらったんだよね?』
和樹に襲われた。それを助けてくれたのは純。支えて送ってもらった……ということは、上着を着替えさせてくれたのは、純?
周りを見ると、ベッドの脇の壁際に自分が着ていたダウンジャケットと、黒のニット、靴下、そしてインナーとして愛用していたヒートテックが畳まれていた。その脇には鞄。
『何だか恥ずかし過ぎるんだけど。』
一晩寝て、昨日襲われた時のショックがすっかり抜けているのに気づいた。今度和樹が来たら、殴ってやるぐらいの気持ちがある。けど、この状況。自分で着替えた覚えはないし、きっと純が着替えさせてくれた。
『今、何時だろ。』
少しだけ頭痛も治ってきた。枕元にあるいつもの充電器にはスマホは繋がれてなかった。その代わりにほとんど空になったコップが、ストローが入った状態で置かれていた。思わず手に取って口に含む。
ズズッ
『あ、これだ。夕べ飲んだやつ。』
少しだけ甘さがある水。夕べは少しだけ温かかった。スポーツドリンクより薄いけど、美味しい。ベッドから降りて立ち上がる。うん、大丈夫そう。
『スマホは、ジャケットの中かな?』
1番下に畳まれたダウンを引っ張り上げてスマホを取り出す。時間は10時を過ぎていた。
『純がいる、なんて事はないよね?』
家の中はしんと静まり返って物音ひとつ聞こえない。でももし純がいるならば、お礼をしなくては。たぶん、たくさん迷惑かけた。
空になったコップとスマホを持って、恐る恐る寝室のドアを開けた。そこには誰もおらず、いつもの自分の部屋があるだけだった。
『あれ?』
キッチンのカウンターの上に、ミルクパンとコップがラップをかけられた状態で置かれている。近づいて見ると、メモが置いてあった。
『水分補給と栄養補給。飲め、そして食え。』
汚い字。これはきっと純だ。メモを取り上げると、下からもう一枚のメモ。何かの手帳を破り取ったものらしい。
『鍵は郵便受けに入れておく。医者に行け。』
「ふふふっ。」
何だか急速に体が軽くなった気がする。まだ少し頭は痛いけど、大丈夫そう。ミルクパンのラップを外すとそこには、たまご粥が入っていた。みじん切りにしたネギが散らしてある。
「お腹が空いた。」
もうすっかり冷めているけど、このままでいいや。キッチンへ回り込んでスプーンを取り出し、鍋を掴んでソファへと持っていく。
行儀が悪いけど、背に腹はかえられない。ソファに座って鍋から直接スプーンで掬って口に入れる。ほんのりと出汁と塩が効いた冷たいお粥は、とても優しい味がした。
『ん?』
首を壁側に回すと、顔の傍に濡れたタオルがあった。
『あれ? 昨日は……。』
昨日のことはあまり良く思い出せない。杏とお昼を一緒に食べて……夕方からの講義に出て。
「あっ! っつ……。」
慌てて起き上がった拍子に頭がひどく痛んだ。自分の服を確かめる。Vネックの茶色のTシャツ。買ったばかりでいつ着ようか迷っていたもの。ブラックジーンズ。昨日履いていたものだ。靴下は履いてない。
『純に送ってもらったんだよね?』
和樹に襲われた。それを助けてくれたのは純。支えて送ってもらった……ということは、上着を着替えさせてくれたのは、純?
周りを見ると、ベッドの脇の壁際に自分が着ていたダウンジャケットと、黒のニット、靴下、そしてインナーとして愛用していたヒートテックが畳まれていた。その脇には鞄。
『何だか恥ずかし過ぎるんだけど。』
一晩寝て、昨日襲われた時のショックがすっかり抜けているのに気づいた。今度和樹が来たら、殴ってやるぐらいの気持ちがある。けど、この状況。自分で着替えた覚えはないし、きっと純が着替えさせてくれた。
『今、何時だろ。』
少しだけ頭痛も治ってきた。枕元にあるいつもの充電器にはスマホは繋がれてなかった。その代わりにほとんど空になったコップが、ストローが入った状態で置かれていた。思わず手に取って口に含む。
ズズッ
『あ、これだ。夕べ飲んだやつ。』
少しだけ甘さがある水。夕べは少しだけ温かかった。スポーツドリンクより薄いけど、美味しい。ベッドから降りて立ち上がる。うん、大丈夫そう。
『スマホは、ジャケットの中かな?』
1番下に畳まれたダウンを引っ張り上げてスマホを取り出す。時間は10時を過ぎていた。
『純がいる、なんて事はないよね?』
家の中はしんと静まり返って物音ひとつ聞こえない。でももし純がいるならば、お礼をしなくては。たぶん、たくさん迷惑かけた。
空になったコップとスマホを持って、恐る恐る寝室のドアを開けた。そこには誰もおらず、いつもの自分の部屋があるだけだった。
『あれ?』
キッチンのカウンターの上に、ミルクパンとコップがラップをかけられた状態で置かれている。近づいて見ると、メモが置いてあった。
『水分補給と栄養補給。飲め、そして食え。』
汚い字。これはきっと純だ。メモを取り上げると、下からもう一枚のメモ。何かの手帳を破り取ったものらしい。
『鍵は郵便受けに入れておく。医者に行け。』
「ふふふっ。」
何だか急速に体が軽くなった気がする。まだ少し頭は痛いけど、大丈夫そう。ミルクパンのラップを外すとそこには、たまご粥が入っていた。みじん切りにしたネギが散らしてある。
「お腹が空いた。」
もうすっかり冷めているけど、このままでいいや。キッチンへ回り込んでスプーンを取り出し、鍋を掴んでソファへと持っていく。
行儀が悪いけど、背に腹はかえられない。ソファに座って鍋から直接スプーンで掬って口に入れる。ほんのりと出汁と塩が効いた冷たいお粥は、とても優しい味がした。
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