異世界喫煙所を探して三千里

百舌鳥

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3服

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アナンダ




マサシ「かくかくしかじか」

?「にわかに信じられませんが、助けてもらいましたし感謝します!私の名前はアナンダ!
そっちに放り出されてるバックの中に上着があるんで取ってくれませんか?
流石に下着のままは恥ずかし過ぎます~
あと、マサシも何か着てください!」

マサシ「アナンダか!よろしくな!
おれも何か着たいのはやまやまなんだが
1着しか持ってなかったんだよ。
スキル発動と同時に服が弾けてなくなるとは..」

女神め...くそスキル掴ませやがって

発動と同時に服が毎回なくなるんじゃ

おいそれと使えねーぞ

アナンダ「そこの木についている大きな葉っぱでひとまず前だけでも隠して下さい!
....これからどこか行くあてはあるんですか?」

マサシ「いや、ひとまず散策しながら日が暮れる前に町か村でも無いかと思って適当に歩いていたんだ。」

アナンダ「信じられませんが、こことは異なる世界からいらしたんですよね?
正直頭のおかしい方なのかと思ってたんですが、もしそれが本当なら私の町にある石碑に
刻まれている伝承に関係があるかもしれません。
なので...ひとまずウチに来ますか?目的の
キノコ狩りは終わってもう帰りますし。」

マサシ「かたじけねぇ!助かるわ!ちなみに
アナンダの街には喫煙所はあるのか?
とにかくまず一服したいんだ!」

アナンダ「喫煙所?......そう言った物はなかったはずですが。
それは何をする所なんですか?」

そうか...やはりこの世界には喫煙所自体が

なかったのか...そもそもタバコという物が

この世界には存在すらしていない可能性が

あるな。

と、なるとおれの居た世界から一つだけ持って

来た一箱しか吸えない可能性

が高い。

くそ.....くそ.....ちきしょう.....

せっかく2度目の生なのに唯一の楽しみが

この世界にはない......

残りの人生でこの一箱をちびちび吸うしか

ないのか。

アナンダ「?....どうかされましたか?」

マサシ「いや!なんでもないんだ!とにかく
おれのいた世界と同じかわからないが
そろそろ日が暮れそうだし、急いでアナンダの町に行こう!」

アナンダ「そうですね!ではついてきて下さい!」

ザッザッザ

アナンダ「ところで、話が本当なら貴方は何故この世界に来たんですか?」

マサシ「女神の言うことが本当なら手違いでおれは一度死んだらしい。本来まだあるべき人生を別の世界でやれってことだ。」

アナンダ「へぇ~そんなことあるんですね~
さっき使ってたスキルっていうのは魔法とは
何か違うんですか?」

マサシ「??」

魔法?.....女神はたしかゲームの様な世界観

だと言っていたがこの世界には魔法が存在する

のか?

マサシ「この世界には魔法があるのか?
だとすればさっきのスキルは魔法の様なものかもしれない。」

アナンダ「魔法はありますよ~。大体一族伝来で個々に発展させた魔法をそれぞれ持ってます!ちなみに私はキノコハンドっていう
半径1キロ以内にあるキノコなら種類の把握、次元を歪めてここに持ってくることが出来ます!」

マサシ「なんかおれが思ってた魔法と違うな
ダ、ダサい.....」

アナンダ「マサシは失礼ですね~!
まったく!....けっこうこの魔法は強いんですからね!」

マサシ「ほんとかよ....おっなんか明かりが見えてきたな!」

アナンダ「はい!あそこが私が暮らしている町!パエリア町です!」

町の名前まで想定以上にダサかったが

こっちも助かってるしそれ以上何も言うことは

なかった

一つだけ不安があるとすれば.....

どうやら守衛らしき人がいるのだが

この葉っぱ一枚の状況は糾弾されないだろうか

なんとも言えぬ不安が頭を覆った.......


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