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はじめての夜・3
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レナートが人間の男の欲望だと説明したそれを、ルーナはまじまじと見つめた。
「それをどうするの?」
「きみの中に挿れるんだ」
なるほど、だから『交わり』というのだ。ルーナは納得がいった気がした。
ルーナがまったく怖がらないので、レナートは苦笑ののち忠告する。
「少し、痛いかもしれないけど我慢して。ね?」
「痛いの?」
「うん。だけど、必ず気持ちよくしてあげるから」
「わかったわ」
レナートは頷き、ぐっと腰を突き出した。
「……っ!」
肉ひだを掻き分け、レナートが挿入ってくる。
隘路を圧し拡げられる痛みに、ルーナは思わず息を止めた。
「ごめんね、クレア。奥まで全部、挿れたい……」
レナートが掠れる声で囁いた。
「そうすると、気持ちがいいの?」
「うん。クレアも僕も、気持ちよくなれるよ」
レナートが断言するので、ルーナは疑いなく信じた。受け入れる体制が整ったとみて、レナートがゆっくりと腰を進めてくる。
ルーナはこれが気持ちがよいものだと信じて疑わなかったから、力を抜いて抵抗なく彼を受け入れた。
「……ふ……っ、うっ……」
「ほら、奥まで全部、挿入ったよ」
「レナー、ト……っ」
ルーナはレナートに向けて両手を伸ばした。レナートはそれに答えて、上体をルーナに密着させ、抱き締めてくれた。
「愛してる……ずっときみを待っていたんだ。クレア」
耳元にくちびるを寄せて甘い声で囁かれると、それが自分の名前でなくとも背筋にぞくぞくと痺れが走った。
「今、蜜が溢れたね? もう動いても大丈夫かな」
そう言うとレナートはわずかにではあるが、ゆっくりと腰を回し始めた。馴染ませるように内部に押し付けられると、じんわりと甘い感覚が生まれるのがわかった。
「あ……あ……っ」
思わず声を漏らしたルーナの首の後ろを撫でて、レナートは言う。
「もっと、気持ちよくなるからね」
そして、腰を前後に揺らし始めた。始めはゆっくりと――だが着実にその動きはルーナの官能を煽ってゆく。
「はっ、あぁ……っ、はぁん……っ」
ルーナはついに嬌声を止められなくなった。ぐちゅぐちゅと音をたてて内壁を擦られると明らかに快感が生じて、そこから全身を駆け巡る。
「も……っと、感じて、クレア……! 僕の雄で乱れてよ……!」
レナートも感極まったように声を乱した。そうしてさらに激しく、腰を打ち付けはじめた。
肌と肌のぶつかる下品な音と、ふたりの結合部でぐちょぐちょと泡立つ淫液の音が、仄暗い寝室に響き渡った。
「レナ、……ト……! きもちい、これ、気持ちいい……!」
「ああクレア、僕も気持ちがいいよ……っ。きみのなか、うねって、締めつけて……ッ」
「ふぁ、はぁあん……っ! 何か、くる、来ちゃ……っ」
「イこう、クレア。僕と一緒に……極めよう……っ」
レナートが波濤のように、何度も何度もルーナの体に打ち寄せる。その度に悦楽の階段を一段一段昇っていくかのようだった。
「あぁっ、ふぁあん……っっ! も、だめ、ぇ……っっ!!」
ルーナは強烈な快楽に呑み込まれ、金魚のようにはくはくと口を動かした。限界が近いのだ。
「イけ、イくんだ、クレア!」
「うぁ、ふ……っ、ふぁああああ…………ッッ!!!!」
ルーナは背筋をのけぞらせた。レナートを抱え込む両脚が痙攣し、雄を呑み込む媚肉がひくひくと収縮を繰り返す。
「……く、う……っ、あ……ッ」
レナートが呻き、ルーナは自らに埋め込まれた彼の雄がどくどくと脈打つのを感じた。
「……ふ、う……っ」
温かいものが体内で弾ける。法悦とともに感動を覚え、ルーナは涙を流す。
次から次へと、温かい涙が溢れて止まらない。
(レナートと、愛し合ったんだわ……!)
果てゆく意識の底で、ルーナは喜びに打ち震えたのだった。
――意識が浮上する。
ゆっくりと瞳を開くと、レナートが心配そうにルーナを見下ろしていた。
「レナート……」
「ごめんっ、クレア……! 無理させちゃったね」
レナートが眉を下げて謝ってきた。その様子はまるでべそをかく子供のようで、ルーナはぱちくりと目を瞬かせた。
(気は失っちゃったみたいだけど……、私、どこもなんともないわ)
「いいえ、レナート。とても気持ちがよかったの」
「え?」
「こんなにも素敵なことが、この世にはあるのね。私、あなたの元へ来てよかった……」
うっとりとするルーナに、今度はレナートが目を瞬かせる番だった。
「辛くなかったの?」
「ええ、もちろん」
(『性交』がとても素敵なことでよかったわ。半年のあいだ、毎晩行わなければならないのだもの)
「……ありがとう、クレア」
「ううん、私こそ。……あの、レナート」
「なに? クレア」
「お願いがあるの」
ルーナは言い淀んだ。『性交』が素敵なことだったとはいえ、人間はそれを毎晩行うものなのかがわからない。
それに、レナートも気持ちがいいとは言っていたが、彼は苦しそうに眉根を寄せ、ルーナ以上に汗をかいていたではないか。
「遠慮しないで、なんなりと言って?」
「じゃあ……言うわ」
「うん」
レナートが手を伸ばして、ルーナの前髪を梳いてくれる。
「さっきのことを、毎晩してほしいの」
レナートは手の動きを止めた。それを見てルーナは慌てた。
「もしかして、負担になるの?」
おずおずとレナートを見上げる。やはり――『性交』とは、ルーナだけが気持ちがいいものなのかもしれない。
レナートは僅かなあいだ固まっていたが、やがて噴き出した。
「……ふふっ、はは……っ。最高だよ、クレア……!」
そう言うと、身を摺り寄せてルーナの胸元に顔を埋めた。
「僕は自分で言うのもなんだけど、旺盛なほうなんだ。それに、淫らな子がタイプだから」
「みだら?」
知らない単語に、ルーナは首を傾げる。
「きみみたいに、快楽に弱いってこと」
そう言ってルーナの喉のくぼみに口づけ、胸の果実を弄びはじめる。
「レナート?」
「だからね、僕としては毎晩でも足りないくらい」
「え?」
そう言って、ルーナの太ももに何かを押し付けてきた。
「ほら、クレアがいやらしいから、また勃っちゃったよ。いっぱい、気持ちよくなろーね!」
「……え?」
そこから先は、なし崩しだった。全身を愛撫されくちづけられて、いやが上にも高められてゆく。そうして再び彼に貫かれ、果てる――それを幾度となく繰り返された。
その晩、ルーナとレナートは結局、朝陽が昇るまで交わりをつづけたのだった。
「それをどうするの?」
「きみの中に挿れるんだ」
なるほど、だから『交わり』というのだ。ルーナは納得がいった気がした。
ルーナがまったく怖がらないので、レナートは苦笑ののち忠告する。
「少し、痛いかもしれないけど我慢して。ね?」
「痛いの?」
「うん。だけど、必ず気持ちよくしてあげるから」
「わかったわ」
レナートは頷き、ぐっと腰を突き出した。
「……っ!」
肉ひだを掻き分け、レナートが挿入ってくる。
隘路を圧し拡げられる痛みに、ルーナは思わず息を止めた。
「ごめんね、クレア。奥まで全部、挿れたい……」
レナートが掠れる声で囁いた。
「そうすると、気持ちがいいの?」
「うん。クレアも僕も、気持ちよくなれるよ」
レナートが断言するので、ルーナは疑いなく信じた。受け入れる体制が整ったとみて、レナートがゆっくりと腰を進めてくる。
ルーナはこれが気持ちがよいものだと信じて疑わなかったから、力を抜いて抵抗なく彼を受け入れた。
「……ふ……っ、うっ……」
「ほら、奥まで全部、挿入ったよ」
「レナー、ト……っ」
ルーナはレナートに向けて両手を伸ばした。レナートはそれに答えて、上体をルーナに密着させ、抱き締めてくれた。
「愛してる……ずっときみを待っていたんだ。クレア」
耳元にくちびるを寄せて甘い声で囁かれると、それが自分の名前でなくとも背筋にぞくぞくと痺れが走った。
「今、蜜が溢れたね? もう動いても大丈夫かな」
そう言うとレナートはわずかにではあるが、ゆっくりと腰を回し始めた。馴染ませるように内部に押し付けられると、じんわりと甘い感覚が生まれるのがわかった。
「あ……あ……っ」
思わず声を漏らしたルーナの首の後ろを撫でて、レナートは言う。
「もっと、気持ちよくなるからね」
そして、腰を前後に揺らし始めた。始めはゆっくりと――だが着実にその動きはルーナの官能を煽ってゆく。
「はっ、あぁ……っ、はぁん……っ」
ルーナはついに嬌声を止められなくなった。ぐちゅぐちゅと音をたてて内壁を擦られると明らかに快感が生じて、そこから全身を駆け巡る。
「も……っと、感じて、クレア……! 僕の雄で乱れてよ……!」
レナートも感極まったように声を乱した。そうしてさらに激しく、腰を打ち付けはじめた。
肌と肌のぶつかる下品な音と、ふたりの結合部でぐちょぐちょと泡立つ淫液の音が、仄暗い寝室に響き渡った。
「レナ、……ト……! きもちい、これ、気持ちいい……!」
「ああクレア、僕も気持ちがいいよ……っ。きみのなか、うねって、締めつけて……ッ」
「ふぁ、はぁあん……っ! 何か、くる、来ちゃ……っ」
「イこう、クレア。僕と一緒に……極めよう……っ」
レナートが波濤のように、何度も何度もルーナの体に打ち寄せる。その度に悦楽の階段を一段一段昇っていくかのようだった。
「あぁっ、ふぁあん……っっ! も、だめ、ぇ……っっ!!」
ルーナは強烈な快楽に呑み込まれ、金魚のようにはくはくと口を動かした。限界が近いのだ。
「イけ、イくんだ、クレア!」
「うぁ、ふ……っ、ふぁああああ…………ッッ!!!!」
ルーナは背筋をのけぞらせた。レナートを抱え込む両脚が痙攣し、雄を呑み込む媚肉がひくひくと収縮を繰り返す。
「……く、う……っ、あ……ッ」
レナートが呻き、ルーナは自らに埋め込まれた彼の雄がどくどくと脈打つのを感じた。
「……ふ、う……っ」
温かいものが体内で弾ける。法悦とともに感動を覚え、ルーナは涙を流す。
次から次へと、温かい涙が溢れて止まらない。
(レナートと、愛し合ったんだわ……!)
果てゆく意識の底で、ルーナは喜びに打ち震えたのだった。
――意識が浮上する。
ゆっくりと瞳を開くと、レナートが心配そうにルーナを見下ろしていた。
「レナート……」
「ごめんっ、クレア……! 無理させちゃったね」
レナートが眉を下げて謝ってきた。その様子はまるでべそをかく子供のようで、ルーナはぱちくりと目を瞬かせた。
(気は失っちゃったみたいだけど……、私、どこもなんともないわ)
「いいえ、レナート。とても気持ちがよかったの」
「え?」
「こんなにも素敵なことが、この世にはあるのね。私、あなたの元へ来てよかった……」
うっとりとするルーナに、今度はレナートが目を瞬かせる番だった。
「辛くなかったの?」
「ええ、もちろん」
(『性交』がとても素敵なことでよかったわ。半年のあいだ、毎晩行わなければならないのだもの)
「……ありがとう、クレア」
「ううん、私こそ。……あの、レナート」
「なに? クレア」
「お願いがあるの」
ルーナは言い淀んだ。『性交』が素敵なことだったとはいえ、人間はそれを毎晩行うものなのかがわからない。
それに、レナートも気持ちがいいとは言っていたが、彼は苦しそうに眉根を寄せ、ルーナ以上に汗をかいていたではないか。
「遠慮しないで、なんなりと言って?」
「じゃあ……言うわ」
「うん」
レナートが手を伸ばして、ルーナの前髪を梳いてくれる。
「さっきのことを、毎晩してほしいの」
レナートは手の動きを止めた。それを見てルーナは慌てた。
「もしかして、負担になるの?」
おずおずとレナートを見上げる。やはり――『性交』とは、ルーナだけが気持ちがいいものなのかもしれない。
レナートは僅かなあいだ固まっていたが、やがて噴き出した。
「……ふふっ、はは……っ。最高だよ、クレア……!」
そう言うと、身を摺り寄せてルーナの胸元に顔を埋めた。
「僕は自分で言うのもなんだけど、旺盛なほうなんだ。それに、淫らな子がタイプだから」
「みだら?」
知らない単語に、ルーナは首を傾げる。
「きみみたいに、快楽に弱いってこと」
そう言ってルーナの喉のくぼみに口づけ、胸の果実を弄びはじめる。
「レナート?」
「だからね、僕としては毎晩でも足りないくらい」
「え?」
そう言って、ルーナの太ももに何かを押し付けてきた。
「ほら、クレアがいやらしいから、また勃っちゃったよ。いっぱい、気持ちよくなろーね!」
「……え?」
そこから先は、なし崩しだった。全身を愛撫されくちづけられて、いやが上にも高められてゆく。そうして再び彼に貫かれ、果てる――それを幾度となく繰り返された。
その晩、ルーナとレナートは結局、朝陽が昇るまで交わりをつづけたのだった。
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