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7.カルロス様のお話を聞きました
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いま、カルロス様が座ったら、三人掛けのソファーがミシって言ったわよ。その鍛えられたお体、素敵です…。
「ロザリー嬢、先に誤解だけ解きたいのだが、私の話を少し聞いてくれるだろうか?」
「もちろんですわ。」
「ありがとう。私はこのように、目つきが鋭く、髪も真っ赤で、子供の頃からかなり大きくてね、同じ年頃のご令嬢やご令息からも怖がられていたんだ。大きくなるにつれて、なぜか筋肉も人一倍ついてしまって、気付いたら、十六になる頃には、猛獣という呼び名がついていた。それからは、私がそばを通るだけで、悲鳴や、気絶する女性が増えてね。私はこれ以上私の容姿で女性に怯えられるのが怖くて、女性に近づかないようにしていたんだ。ところが二年前、国王陛下がちっとも結婚しない私に対して、女性が嫌いなわけではないなら早く結婚するようにと言われてね。私のことを怖がらないご令嬢なんていないと諦めていたし、その頃は王宮で毎日のように私のそばで倒れる女性も多くてね、いまはだいぶ王宮の女性も私の姿に馴れてくれたようだが本気で女性が嫌いになりかけていたのもあるんだよ。私が一体何をしたっていうんだと思ってね。それで、女性は嫌いだと言ってしまったんだよ。別に本当に嫌いなわけでは無いのに騎士としてあるまじき発言だったよ。」
私は聞いていてとてもつらくなってきて、涙を零してしまったわ。
「カルロス様は全く悪くはありませんわ。カルロス様の鋭い目は野性的で素敵だと思いますわ。逞しい筋肉も素敵ですわ。どんな悪い人からも守ってもらえそうで私はそんな方と結婚したいです。カルロス様もご存じかとは思いますが、私のお母様は私が五歳の時に誘拐犯に殺されました。護衛の方もいましたが、破落戸に勝てなかったそうです。その頃、カルロス様がいてくださったら、きっとお母様はいまでも生きていますわ。」
「ああ、そうだね。一度だけお会いしたことがあるんだよ。あれは私が騎士団に入る一年前だった。丁度、騎士見習いに通い始めるために王宮に父上と向かった日でね、美しい女性が父上に話しかけ、そのあと私にも笑顔で話しかけてくださったんだ。その時に宰相様の奥様だと父上から教えてもらったんだよ。ロザリー嬢と同じように私を見ても少しも驚かずに優しく微笑んでくださったんだ。それなのに、その数時間後に亡くなられたと聞いた時は、騎士になったら自分は必ず弱い女性を守ると心に誓ったんだ…。」
「そうだったんですね。お母様とお会いしていたのですね。お母様は誰にでもお優しい方でした。」
「そうだね。。私に微笑んでくれるくらいだからね。話を戻したいんだが、今回の話だが、他の誰かを紹介しないといけないだろうか?私ではだめだろうか?」
「へっ?」
びっくりし過ぎて、変な声がでてしまったわ。誰かを紹介してもらえるものだと思っていたから、でも話の流れからしたら、もしかして…。
「ええっと、私が間違っていなければ、カルロス様自ら、私とお付き合いしてくださるということで合っていますでしょうか?」
「ああ、合っている。もしよければ、お付き合いしていただけないだろうか?ロザリー嬢とは歳も離れているし、実はクッキーを焼いたり、花を愛でるのが好きな男だ。幻滅したと言われたら、もちろん他の者を全力で探すと約束する。」
「私のような小娘でよろしいのですか?」
「ロザリー嬢がいい。私の目をきちんと見て話をしてくれて、いま話しただけでも人柄は十分に分かる。どうだろう?私にチャンスをくれないだろうか?」
「チャンスだなんて、ばちが当たりますわ。もちろんこちらこそ、お願いいたしますわ。エマ、どこにいるの?夢みたいなことがおきたのよ。」
「お嬢様、扉のところでエマも聞いておりましたよ。良かったですね。マリア様が引き合わせてくださったのかもしれませんね。」
「お母様が…。」
いつの間にかお父様もいらっしゃって頷いてくださったわ。お父様はそのまま国王陛下に呼ばれてお仕事に向かわれてしまったけど、私はカルロス様とカルロス様が作ったクッキーをいただいたわ。それが本当に可愛らしくて美味しいクッキーで、
「なんて可愛いらしいクッキーなのかしら。花に星に猫にハート型に…食べるのがもったいないくらいですね。」
「そう言って、もらえると嬉しいよ。チョコチップにチョコマーブルにアーモンドにココアパウダーに色々な種類にしてみたから食べてみてくれると嬉しい。」
「ありがとうございます。カッコいいだけじゃなくて、お菓子も作れるなんてカルロス様がモテない理由がさっぱり分かりませんが、私にとってはラッキーでしたわ。」
結局すべて美味しかったし、カルロス様と次回デートのお約束までしたわ。幸せ…。一つだけ残念だったのはカルロス様の筋肉に触れられなかったこと。触りたかったわ…あの大胸筋に、上腕二頭筋にもぶら下がりたかったわ…。筋肉ってやっぱり最高だわ。筋肉万歳。
「ロザリー嬢、先に誤解だけ解きたいのだが、私の話を少し聞いてくれるだろうか?」
「もちろんですわ。」
「ありがとう。私はこのように、目つきが鋭く、髪も真っ赤で、子供の頃からかなり大きくてね、同じ年頃のご令嬢やご令息からも怖がられていたんだ。大きくなるにつれて、なぜか筋肉も人一倍ついてしまって、気付いたら、十六になる頃には、猛獣という呼び名がついていた。それからは、私がそばを通るだけで、悲鳴や、気絶する女性が増えてね。私はこれ以上私の容姿で女性に怯えられるのが怖くて、女性に近づかないようにしていたんだ。ところが二年前、国王陛下がちっとも結婚しない私に対して、女性が嫌いなわけではないなら早く結婚するようにと言われてね。私のことを怖がらないご令嬢なんていないと諦めていたし、その頃は王宮で毎日のように私のそばで倒れる女性も多くてね、いまはだいぶ王宮の女性も私の姿に馴れてくれたようだが本気で女性が嫌いになりかけていたのもあるんだよ。私が一体何をしたっていうんだと思ってね。それで、女性は嫌いだと言ってしまったんだよ。別に本当に嫌いなわけでは無いのに騎士としてあるまじき発言だったよ。」
私は聞いていてとてもつらくなってきて、涙を零してしまったわ。
「カルロス様は全く悪くはありませんわ。カルロス様の鋭い目は野性的で素敵だと思いますわ。逞しい筋肉も素敵ですわ。どんな悪い人からも守ってもらえそうで私はそんな方と結婚したいです。カルロス様もご存じかとは思いますが、私のお母様は私が五歳の時に誘拐犯に殺されました。護衛の方もいましたが、破落戸に勝てなかったそうです。その頃、カルロス様がいてくださったら、きっとお母様はいまでも生きていますわ。」
「ああ、そうだね。一度だけお会いしたことがあるんだよ。あれは私が騎士団に入る一年前だった。丁度、騎士見習いに通い始めるために王宮に父上と向かった日でね、美しい女性が父上に話しかけ、そのあと私にも笑顔で話しかけてくださったんだ。その時に宰相様の奥様だと父上から教えてもらったんだよ。ロザリー嬢と同じように私を見ても少しも驚かずに優しく微笑んでくださったんだ。それなのに、その数時間後に亡くなられたと聞いた時は、騎士になったら自分は必ず弱い女性を守ると心に誓ったんだ…。」
「そうだったんですね。お母様とお会いしていたのですね。お母様は誰にでもお優しい方でした。」
「そうだね。。私に微笑んでくれるくらいだからね。話を戻したいんだが、今回の話だが、他の誰かを紹介しないといけないだろうか?私ではだめだろうか?」
「へっ?」
びっくりし過ぎて、変な声がでてしまったわ。誰かを紹介してもらえるものだと思っていたから、でも話の流れからしたら、もしかして…。
「ええっと、私が間違っていなければ、カルロス様自ら、私とお付き合いしてくださるということで合っていますでしょうか?」
「ああ、合っている。もしよければ、お付き合いしていただけないだろうか?ロザリー嬢とは歳も離れているし、実はクッキーを焼いたり、花を愛でるのが好きな男だ。幻滅したと言われたら、もちろん他の者を全力で探すと約束する。」
「私のような小娘でよろしいのですか?」
「ロザリー嬢がいい。私の目をきちんと見て話をしてくれて、いま話しただけでも人柄は十分に分かる。どうだろう?私にチャンスをくれないだろうか?」
「チャンスだなんて、ばちが当たりますわ。もちろんこちらこそ、お願いいたしますわ。エマ、どこにいるの?夢みたいなことがおきたのよ。」
「お嬢様、扉のところでエマも聞いておりましたよ。良かったですね。マリア様が引き合わせてくださったのかもしれませんね。」
「お母様が…。」
いつの間にかお父様もいらっしゃって頷いてくださったわ。お父様はそのまま国王陛下に呼ばれてお仕事に向かわれてしまったけど、私はカルロス様とカルロス様が作ったクッキーをいただいたわ。それが本当に可愛らしくて美味しいクッキーで、
「なんて可愛いらしいクッキーなのかしら。花に星に猫にハート型に…食べるのがもったいないくらいですね。」
「そう言って、もらえると嬉しいよ。チョコチップにチョコマーブルにアーモンドにココアパウダーに色々な種類にしてみたから食べてみてくれると嬉しい。」
「ありがとうございます。カッコいいだけじゃなくて、お菓子も作れるなんてカルロス様がモテない理由がさっぱり分かりませんが、私にとってはラッキーでしたわ。」
結局すべて美味しかったし、カルロス様と次回デートのお約束までしたわ。幸せ…。一つだけ残念だったのはカルロス様の筋肉に触れられなかったこと。触りたかったわ…あの大胸筋に、上腕二頭筋にもぶら下がりたかったわ…。筋肉ってやっぱり最高だわ。筋肉万歳。
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