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28.クレアが久しぶりに来てくれました
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「うーん、良く寝たわ。エマありがとう。」
「それはよろしゅうございましたね。クレア様は午後からのご予定ですから、ゆっくりと朝食にしましょうか。」
「ええ、そうね、クレアとはカール様と初めてお話したパーティー以来だから話したいことがありすぎて何から話そうかしら?」
「大丈夫でございますよ。クレア様はお嬢様を守る会の会長でございますから、ほとんどのことは知ってみえますよ。」
「守る会?会長?…流石にほとんどのことを知っているなんてことはないと思うのだけど、たしかによく知ってるわよね。情報を掴むのがニクルス公爵家は早いのね。」
「お嬢様、色々と突っ込みたいところはございますがお食事にしましょう。時間的には既に昼食に近いお時間ですよ。」
「ええ、いただきましょう。そう言えば、クレアは幼馴染のマルク様とはいつ結婚するのかしら?もうだいぶ前に婚約した気がするのだけれど…。」
「お嬢様、今日はたぶんそのお話もあるのではないですか?」
「そうなのかしら?楽しみね、クレアは綺麗だからどんなドレスでも似合いそうだけど、私もクレアに結婚式に出てくれるようにお願いするわ。エマ、いまからとても楽しみだわ。でもキチンと準備出来るか不安だわ。」
「大丈夫でございますよ。エマがすべてお手伝いいたします。それに、この家から出て行くわけでもございません。離れに行くだけです。家の習いも作法も変わりませんからご心配するようなことはありませんよ。お嬢様の要望があればいまから教えてくだされば十分に間に合いますよ。」
「私の望みはお母様の着たウエディングドレスを着たいのだけど難しいかしら?」
「お嬢様…。難しくなどありませんよ。少し手直しすればすぐにでも着れますよ。公爵様もお喜びになるでしょう。他には何かありますか?」
「特にないわ。エマ、ずっとそばにいてね。」
「お嬢様、エマは幸せ過ぎて天国に逝きそうです。」
「エマ、調子が悪かったの?大丈夫?すぐに休んでちょうだい。」
「いえ、お嬢様、エマは絶好調でございます。」
「本当に?」
「ええ、例え3日間飲まず食わずでもお嬢様の為でしたら生き抜いてみせますわ。」
「そんな恐ろしいことしないでちょうだい。お願いだから体は大事にしてちょうだいね、約束よ。」
「分かりました。お約束します。ですから、お嬢様もお体を大事にしてくださいね。」
「分かったわ。」
丁度、食事も終わって、私は少し気分転換にお庭に出ることにしたの。エマはクレアが来るから忙しそうだったから邪魔しては悪いものね。
「ガゼルいる?」
「お嬢様いますよ。なにか用ですか?」
「ええ、お庭について来てくれるかしら?」
「もちろんですよ。お嬢様の行くところにはちゃんとついていきますから安心してください。」
「ありがとうガゼル。ところでご家族の皆様は少しは良くなっているのかしら?」
「お嬢様が薬の手配までしてくださったおかげで日に日に良くなっております。」
「それは良かったわ。早く完全に良くなるといいわね。一度お見舞いに行っても良いかしら?」
「そんなことまでしてもらったらばちが当たります。」
「そんなはずないわ。でも私が行ってかえって気を使わせてしまっても悪いから、完全に良くなるまでは待った方がいいかもしれないわね。」
「お嬢様つきましたよ。」
「ええ、綺麗ね。でもやっぱり、カール様のところのように可愛らしいお花も欲しいわね。」
私はしばらくガゼルとお庭を見て歩いていたのだけど、
「お嬢様、お友達のご令嬢の馬車がきたようですよ。」
「ガゼル、どうして分かるの?」
「馬の蹄の音が二頭分聞こえるでしょう。二頭も連れてくるのは公爵家の方くらいですからね。」
「なる程、やっぱり、ガゼルはすごいわね。色々とまた教えてちょうだいね。近衛騎士団の妻として色々と知っておきたいの。」
「もちろん、こんなことで良ければいくらでもお教えしますよ。ですがこういった知識はお嬢様には必要ないと思いますけどね…。」
このあと、本当にクレアが来たので、私とクレアは外でゆっくりとお茶を飲みながらお話をしたわ。ただ、本当にクレアが色々と知っていたので驚いたわ。
「ロザリー、あなた大変だったわね。パーシュ国の船を沈めたと聞いた時は心臓が止まるかと思ったわ。ビンツだったかしら?絶対に許さないんだから、ロザリーもわざわざ誘拐されたりしないの!他にもビンツを捕まえる方法なんていくらでもあったでしょう。もう危険なことは絶対にしないでちょうだい、約束よ。」
「心配かけてごめんなさい。クレアの心臓が止まったら嫌だから気をつけるわ。それに優秀な護衛騎士さんもいまはいるから安心なのよ。ガゼルいるかしら?」
「もちろんいますよ、お嬢様。」
「ガゼルはとても優秀なのよ。元々いた護衛騎士さんを簡単にやっつけちゃったんだから。」
「元々いた護衛騎士?」
「細かいことは気にしないで、とにかく強いし、家族想いで素敵な護衛騎士さんなのよ。」
「そうなのね。ガゼルといったかしら?ロザリーのことは頼みましたよ。」
「もちろんです。お嬢様は我が家の命の恩人ですから、命に換えても御守りします。」
そう言って、ガゼルはまた廊下に戻って行ったわ。
「それにしてもよく、男性騎士をカルロス様が許したわね。」
「・・・ちょっとだけガゼルに嫉妬するって言われたわ。」
「それはそうでしょう。」
クレアに思いっきり呆れた顔をされたけど、私はそれどころではなかったの。その時、馬車の中でカール様のお胸にキスしたことを思い出してしまったから…。
「それはよろしゅうございましたね。クレア様は午後からのご予定ですから、ゆっくりと朝食にしましょうか。」
「ええ、そうね、クレアとはカール様と初めてお話したパーティー以来だから話したいことがありすぎて何から話そうかしら?」
「大丈夫でございますよ。クレア様はお嬢様を守る会の会長でございますから、ほとんどのことは知ってみえますよ。」
「守る会?会長?…流石にほとんどのことを知っているなんてことはないと思うのだけど、たしかによく知ってるわよね。情報を掴むのがニクルス公爵家は早いのね。」
「お嬢様、色々と突っ込みたいところはございますがお食事にしましょう。時間的には既に昼食に近いお時間ですよ。」
「ええ、いただきましょう。そう言えば、クレアは幼馴染のマルク様とはいつ結婚するのかしら?もうだいぶ前に婚約した気がするのだけれど…。」
「お嬢様、今日はたぶんそのお話もあるのではないですか?」
「そうなのかしら?楽しみね、クレアは綺麗だからどんなドレスでも似合いそうだけど、私もクレアに結婚式に出てくれるようにお願いするわ。エマ、いまからとても楽しみだわ。でもキチンと準備出来るか不安だわ。」
「大丈夫でございますよ。エマがすべてお手伝いいたします。それに、この家から出て行くわけでもございません。離れに行くだけです。家の習いも作法も変わりませんからご心配するようなことはありませんよ。お嬢様の要望があればいまから教えてくだされば十分に間に合いますよ。」
「私の望みはお母様の着たウエディングドレスを着たいのだけど難しいかしら?」
「お嬢様…。難しくなどありませんよ。少し手直しすればすぐにでも着れますよ。公爵様もお喜びになるでしょう。他には何かありますか?」
「特にないわ。エマ、ずっとそばにいてね。」
「お嬢様、エマは幸せ過ぎて天国に逝きそうです。」
「エマ、調子が悪かったの?大丈夫?すぐに休んでちょうだい。」
「いえ、お嬢様、エマは絶好調でございます。」
「本当に?」
「ええ、例え3日間飲まず食わずでもお嬢様の為でしたら生き抜いてみせますわ。」
「そんな恐ろしいことしないでちょうだい。お願いだから体は大事にしてちょうだいね、約束よ。」
「分かりました。お約束します。ですから、お嬢様もお体を大事にしてくださいね。」
「分かったわ。」
丁度、食事も終わって、私は少し気分転換にお庭に出ることにしたの。エマはクレアが来るから忙しそうだったから邪魔しては悪いものね。
「ガゼルいる?」
「お嬢様いますよ。なにか用ですか?」
「ええ、お庭について来てくれるかしら?」
「もちろんですよ。お嬢様の行くところにはちゃんとついていきますから安心してください。」
「ありがとうガゼル。ところでご家族の皆様は少しは良くなっているのかしら?」
「お嬢様が薬の手配までしてくださったおかげで日に日に良くなっております。」
「それは良かったわ。早く完全に良くなるといいわね。一度お見舞いに行っても良いかしら?」
「そんなことまでしてもらったらばちが当たります。」
「そんなはずないわ。でも私が行ってかえって気を使わせてしまっても悪いから、完全に良くなるまでは待った方がいいかもしれないわね。」
「お嬢様つきましたよ。」
「ええ、綺麗ね。でもやっぱり、カール様のところのように可愛らしいお花も欲しいわね。」
私はしばらくガゼルとお庭を見て歩いていたのだけど、
「お嬢様、お友達のご令嬢の馬車がきたようですよ。」
「ガゼル、どうして分かるの?」
「馬の蹄の音が二頭分聞こえるでしょう。二頭も連れてくるのは公爵家の方くらいですからね。」
「なる程、やっぱり、ガゼルはすごいわね。色々とまた教えてちょうだいね。近衛騎士団の妻として色々と知っておきたいの。」
「もちろん、こんなことで良ければいくらでもお教えしますよ。ですがこういった知識はお嬢様には必要ないと思いますけどね…。」
このあと、本当にクレアが来たので、私とクレアは外でゆっくりとお茶を飲みながらお話をしたわ。ただ、本当にクレアが色々と知っていたので驚いたわ。
「ロザリー、あなた大変だったわね。パーシュ国の船を沈めたと聞いた時は心臓が止まるかと思ったわ。ビンツだったかしら?絶対に許さないんだから、ロザリーもわざわざ誘拐されたりしないの!他にもビンツを捕まえる方法なんていくらでもあったでしょう。もう危険なことは絶対にしないでちょうだい、約束よ。」
「心配かけてごめんなさい。クレアの心臓が止まったら嫌だから気をつけるわ。それに優秀な護衛騎士さんもいまはいるから安心なのよ。ガゼルいるかしら?」
「もちろんいますよ、お嬢様。」
「ガゼルはとても優秀なのよ。元々いた護衛騎士さんを簡単にやっつけちゃったんだから。」
「元々いた護衛騎士?」
「細かいことは気にしないで、とにかく強いし、家族想いで素敵な護衛騎士さんなのよ。」
「そうなのね。ガゼルといったかしら?ロザリーのことは頼みましたよ。」
「もちろんです。お嬢様は我が家の命の恩人ですから、命に換えても御守りします。」
そう言って、ガゼルはまた廊下に戻って行ったわ。
「それにしてもよく、男性騎士をカルロス様が許したわね。」
「・・・ちょっとだけガゼルに嫉妬するって言われたわ。」
「それはそうでしょう。」
クレアに思いっきり呆れた顔をされたけど、私はそれどころではなかったの。その時、馬車の中でカール様のお胸にキスしたことを思い出してしまったから…。
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