33 / 41
33.魔法使いのビルさんを助けます
しおりを挟む
「はぁ~、ロザリー…。どうしてもやるのだな。」
「はい、私のせいで苦しんでおられるのですもの。お力になりたいですわ。」
「分かった、必ず私が守ると約束する。」
「カー、カルロス様、ありがとうございます。」
「魔法使いの方々、私はロザリーの護衛に集中しても構いませんか?」
「もちろんです。あとは僕たちで十分です。血祭りにしてやります。」
「血祭り…。」
「失礼しました。ご令嬢の前で…血は出しません。」
「お気遣いありがとうございます。私は少しの血を見ても倒れる自信がありますので、できるだけ私の見えないところでお願いいたしますわ。吹っ飛んでいくのは平気ですので、お好きにどうぞ。」
私は筋肉が好きなくせに前世でも流血シーンは苦手だったのよね…。
「ふふふ、宰相殿、宰相殿の娘殿は頼もしいご令嬢ですな。」
「亡き妻に似てしまいまして、非常に正義感と行動力がありまして若干困っております。」
「お約束します。ご令嬢には指一本触らせません。」
「分かりました。娘のことはよろしくお願いします。陛下に報告してきますので、少々お待ちください。」
そう言って、お父様はお部屋を出て行かれたわ。
「そうだわ。とても美味しいアップルパイがあるんです。私たちはもう食べたのですが皆さんも食べませんか?カルロス様のお隣りの方もいかがですか?」
「ありがとうございます。ロザリー嬢お初にお目にかかります。近衛騎士団の副団長をしております。ロンと申します。」
「ご丁寧にありがとうございます。カルロス様の婚約者になりましたロザリーでございます。匂いの先生でございましたか…。」
「カルロス、お前!」
「・・・さぁ、みんなでいただこうか。」
あら?なにか失言でもしてしまったのかしら?それから魔法使いの方も一緒に皆さんが美味しそうに食べてくださったから嬉しかったわ。その時ガゼルが、
「先程魔法使い様がここから二キロ先と言われましたが方角はどちらの方でしょうか?北であれば林の中ですが、それ以外は公爵家のタウンハウスの可能性が高いのではないですか?」
「こちらの方向ですね。」
指差した方向を窓から見ると、
「クレアのタウンハウスの方じゃない…。クレアの家なら今日はお茶会をしている筈だもの。私も誘われていたけど急遽ここに連れて来られて行けなくなったから…。」
お父様が帰ってみえてそのことを伝えたわ。お父様は
「国王陛下の許可は出たが林の中だとばかり思っていた。さてどうしてものか。ロザリーを誘拐したいのだからたぶんクレア嬢のお茶会を狙ったので間違いないだろう。」
結局話し合いで、大勢ではどちらにしても目立つため、お父様は渋っていたけどカール様と魔法使いのお二人とロン様と私のたった五人で出発したの。
「ロンお前は必要ないだろうが、何故ついてきた。」
「宰相殿のご指示だ。文句あるか?」
「ない、ないが、断ることも出来たろう。」
「まぁな、でもお前はビンツに顔がばれているだろう?だから、俺が役に立つことがあるんじゃないかと思ってな。」
「そういうことか、流石宰相殿だな。」
「いや、そこは俺を褒めるところだろうが…。」
「カルロス様とロン様は本当に仲良しなのですね。羨ましいですわ。」
「そうですね。カルロスとは同期なのです。仲良くやらしてもらってます。こいつは見た目と違ってほんとに優しい奴ですからね。」
「私もそう思いますわ。こんなに優しい殿方は知りませんもの。」
カール様が真っ赤になっているわ。ちょっと可愛らしいかも。
「では作戦通りお願いします。まずは、私と、デルでロザリー嬢を連れて中に入ります。交換すると条件を出してビルを連れて来たところで魔法の笛を吹きますのでお二人にだけ聞こえますので中に入って来てください。私どもはとりあえず魔法で彼らの動きを止めておきますので。」
「分かりました。よろしくお願いします。」
私と魔法使いのお二人は中に入っていったわ。そこらじゅうに護衛騎士様が倒れていてちょっと怖かったけど、大切な親友を助けなくっちゃ。
「どうやら彼らは二階にいるようですね。さぁ扉を開けますよ。ロザリー嬢覚悟はいいですか?」
私は大きく頷いたわ。
「これはこれは魔法使いの方からやってくるとはお前らも俺に使われたいのか?」
「何を言っている?ロザリー嬢を連れてきたからビルを返せ。」
「なんだって?本当だ、おい、誰かビルを連れてこい。ロザリーさえ手に入ればビルなどくれてやるわ。」
「そこのご令嬢たち四人も放すんだ!」
「俺に命令するな。」
「そうか、ではロザリー嬢は殺してやる。」
「待て待て、分かった令嬢も解放するから殺すな。魔法使いが冷酷という噂は本当なんだな…」
「ビルを連れてきましたよ。」
「早く、ロザリーをこちらに渡せ。」
その瞬間、破落戸たちが魔法で動けなくなったようで騒ぎ出したわ。
「ちきしょー、体が動かねー。」
それなのにビンツだけは普通に動けて、
「汚い真似をするとビルを殺すぞ。」
ビルさんの首にナイフを突きつけたの。ただでさえビルさんはぐったりしているのに、
「止めて、私が今からそちらに行くわ。破落戸はなにをするか分からないから魔法で動けなくなっているけど許してあげて。」
「最初からそうすればいいんだよ。ほら、ビルをやるよ。」
「さぁ、ロザリーこの間の続きをしようぜ。この間は猛獣に邪魔されたからな。」
「ひっ!」
その時、後ろからビンツの頭めがけてガツン、ガツンと二回何かが振り降ろされてビンツは見事に倒れてしまったわ。私が振り向くとクレアたちご令嬢が倒れていた護衛騎士様の警棒を二人がかりで振り回して倒してくれたみたい。まぁ、なんて勇敢なのかしら…。私が感動していると、
アルさんが、
「気絶しているだけです。すぐに目を覚ましますよ。早く逃げてください。」
と叫んだわ。たしかにもう意識が戻りそう。そうだわ。今が飛び降りる時よ。私は窓を開けて下にいるカール様に叫んだわ。
「カール様、ビンツには魔法が効かなかったのです。今から私は飛び降ります。受け止めてくださいますか?」
「もちろんだ、私を信じて飛び降りるんだ。」
「ご令嬢の皆様、私が今から見本を見せますので逃げますよ。」
ご令嬢の方々はもの凄く呆けた顔をして見えたけど私は気にせず飛び降りたわ。
「はい、私のせいで苦しんでおられるのですもの。お力になりたいですわ。」
「分かった、必ず私が守ると約束する。」
「カー、カルロス様、ありがとうございます。」
「魔法使いの方々、私はロザリーの護衛に集中しても構いませんか?」
「もちろんです。あとは僕たちで十分です。血祭りにしてやります。」
「血祭り…。」
「失礼しました。ご令嬢の前で…血は出しません。」
「お気遣いありがとうございます。私は少しの血を見ても倒れる自信がありますので、できるだけ私の見えないところでお願いいたしますわ。吹っ飛んでいくのは平気ですので、お好きにどうぞ。」
私は筋肉が好きなくせに前世でも流血シーンは苦手だったのよね…。
「ふふふ、宰相殿、宰相殿の娘殿は頼もしいご令嬢ですな。」
「亡き妻に似てしまいまして、非常に正義感と行動力がありまして若干困っております。」
「お約束します。ご令嬢には指一本触らせません。」
「分かりました。娘のことはよろしくお願いします。陛下に報告してきますので、少々お待ちください。」
そう言って、お父様はお部屋を出て行かれたわ。
「そうだわ。とても美味しいアップルパイがあるんです。私たちはもう食べたのですが皆さんも食べませんか?カルロス様のお隣りの方もいかがですか?」
「ありがとうございます。ロザリー嬢お初にお目にかかります。近衛騎士団の副団長をしております。ロンと申します。」
「ご丁寧にありがとうございます。カルロス様の婚約者になりましたロザリーでございます。匂いの先生でございましたか…。」
「カルロス、お前!」
「・・・さぁ、みんなでいただこうか。」
あら?なにか失言でもしてしまったのかしら?それから魔法使いの方も一緒に皆さんが美味しそうに食べてくださったから嬉しかったわ。その時ガゼルが、
「先程魔法使い様がここから二キロ先と言われましたが方角はどちらの方でしょうか?北であれば林の中ですが、それ以外は公爵家のタウンハウスの可能性が高いのではないですか?」
「こちらの方向ですね。」
指差した方向を窓から見ると、
「クレアのタウンハウスの方じゃない…。クレアの家なら今日はお茶会をしている筈だもの。私も誘われていたけど急遽ここに連れて来られて行けなくなったから…。」
お父様が帰ってみえてそのことを伝えたわ。お父様は
「国王陛下の許可は出たが林の中だとばかり思っていた。さてどうしてものか。ロザリーを誘拐したいのだからたぶんクレア嬢のお茶会を狙ったので間違いないだろう。」
結局話し合いで、大勢ではどちらにしても目立つため、お父様は渋っていたけどカール様と魔法使いのお二人とロン様と私のたった五人で出発したの。
「ロンお前は必要ないだろうが、何故ついてきた。」
「宰相殿のご指示だ。文句あるか?」
「ない、ないが、断ることも出来たろう。」
「まぁな、でもお前はビンツに顔がばれているだろう?だから、俺が役に立つことがあるんじゃないかと思ってな。」
「そういうことか、流石宰相殿だな。」
「いや、そこは俺を褒めるところだろうが…。」
「カルロス様とロン様は本当に仲良しなのですね。羨ましいですわ。」
「そうですね。カルロスとは同期なのです。仲良くやらしてもらってます。こいつは見た目と違ってほんとに優しい奴ですからね。」
「私もそう思いますわ。こんなに優しい殿方は知りませんもの。」
カール様が真っ赤になっているわ。ちょっと可愛らしいかも。
「では作戦通りお願いします。まずは、私と、デルでロザリー嬢を連れて中に入ります。交換すると条件を出してビルを連れて来たところで魔法の笛を吹きますのでお二人にだけ聞こえますので中に入って来てください。私どもはとりあえず魔法で彼らの動きを止めておきますので。」
「分かりました。よろしくお願いします。」
私と魔法使いのお二人は中に入っていったわ。そこらじゅうに護衛騎士様が倒れていてちょっと怖かったけど、大切な親友を助けなくっちゃ。
「どうやら彼らは二階にいるようですね。さぁ扉を開けますよ。ロザリー嬢覚悟はいいですか?」
私は大きく頷いたわ。
「これはこれは魔法使いの方からやってくるとはお前らも俺に使われたいのか?」
「何を言っている?ロザリー嬢を連れてきたからビルを返せ。」
「なんだって?本当だ、おい、誰かビルを連れてこい。ロザリーさえ手に入ればビルなどくれてやるわ。」
「そこのご令嬢たち四人も放すんだ!」
「俺に命令するな。」
「そうか、ではロザリー嬢は殺してやる。」
「待て待て、分かった令嬢も解放するから殺すな。魔法使いが冷酷という噂は本当なんだな…」
「ビルを連れてきましたよ。」
「早く、ロザリーをこちらに渡せ。」
その瞬間、破落戸たちが魔法で動けなくなったようで騒ぎ出したわ。
「ちきしょー、体が動かねー。」
それなのにビンツだけは普通に動けて、
「汚い真似をするとビルを殺すぞ。」
ビルさんの首にナイフを突きつけたの。ただでさえビルさんはぐったりしているのに、
「止めて、私が今からそちらに行くわ。破落戸はなにをするか分からないから魔法で動けなくなっているけど許してあげて。」
「最初からそうすればいいんだよ。ほら、ビルをやるよ。」
「さぁ、ロザリーこの間の続きをしようぜ。この間は猛獣に邪魔されたからな。」
「ひっ!」
その時、後ろからビンツの頭めがけてガツン、ガツンと二回何かが振り降ろされてビンツは見事に倒れてしまったわ。私が振り向くとクレアたちご令嬢が倒れていた護衛騎士様の警棒を二人がかりで振り回して倒してくれたみたい。まぁ、なんて勇敢なのかしら…。私が感動していると、
アルさんが、
「気絶しているだけです。すぐに目を覚ましますよ。早く逃げてください。」
と叫んだわ。たしかにもう意識が戻りそう。そうだわ。今が飛び降りる時よ。私は窓を開けて下にいるカール様に叫んだわ。
「カール様、ビンツには魔法が効かなかったのです。今から私は飛び降ります。受け止めてくださいますか?」
「もちろんだ、私を信じて飛び降りるんだ。」
「ご令嬢の皆様、私が今から見本を見せますので逃げますよ。」
ご令嬢の方々はもの凄く呆けた顔をして見えたけど私は気にせず飛び降りたわ。
2
あなたにおすすめの小説
【完結】ヤンデレ乙女ゲームの転生ヒロインは、囮を差し出して攻略対象を回避する。はずが、隣国の王子様にばれてしまいました(詰み)
瀬里@SMARTOON8/31公開予定
恋愛
ヤンデレだらけの乙女ゲームに転生してしまったヒロイン、アシュリー。周りには、攻略対象のヤンデレ達が勢ぞろい。
しかし、彼女は、実現したい夢のために、何としても攻略対象を回避したいのだ。
そこで彼女は、ヤンデレ攻略対象を回避する妙案を思いつく。
それは、「ヒロイン養成講座」で攻略対象好みの囮(私のコピー)を養成して、ヤンデレたちに差し出すこと。(もちろん希望者)
しかし、そこへ隣国からきた第五王子様にこの活動がばれてしまった!!
王子は、黙っている代償に、アシュリーに恋人契約を要求してきて!?
全14話です+番外編4話
脅迫して意中の相手と一夜を共にしたところ、逆にとっ捕まった挙げ句に逃げられなくなりました。
石河 翠
恋愛
失恋した女騎士のミリセントは、不眠症に陥っていた。
ある日彼女は、お気に入りの毛布によく似た大型犬を見かけ、偶然隠れ家的酒場を発見する。お目当てのわんこには出会えないものの、話の合う店長との時間は、彼女の心を少しずつ癒していく。
そんなある日、ミリセントは酒場からの帰り道、元カレから復縁を求められる。きっぱりと断るものの、引き下がらない元カレ。大好きな店長さんを巻き込むわけにはいかないと、ミリセントは覚悟を決める。実は店長さんにはとある秘密があって……。
真っ直ぐでちょっと思い込みの激しいヒロインと、わんこ系と見せかけて実は用意周到で腹黒なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真のID:4274932)をお借りしております。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
助けた騎士団になつかれました。
藤 実花
恋愛
冥府を支配する国、アルハガウンの王女シルベーヌは、地上の大国ラシュカとの約束で王の妃になるためにやって来た。
しかし、シルベーヌを見た王は、彼女を『醜女』と呼び、結婚を保留して古い離宮へ行けと言う。
一方ある事情を抱えたシルベーヌは、鮮やかで美しい地上に残りたいと思う願いのため、異議を唱えず離宮へと旅立つが……。
☆本編完結しました。ありがとうございました!☆
番外編①~2020.03.11 終了
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
お母様が国王陛下に見染められて再婚することになったら、美麗だけど残念な義兄の王太子殿下に婚姻を迫られました!
奏音 美都
恋愛
まだ夜の冷気が残る早朝、焼かれたパンを店に並べていると、いつもは慌ただしく動き回っている母さんが、私の後ろに立っていた。
「エリー、実は……国王陛下に見染められて、婚姻を交わすことになったんだけど、貴女も王宮に入ってくれるかしら?」
国王陛下に見染められて……って。国王陛下が母さんを好きになって、求婚したってこと!? え、で……私も王宮にって、王室の一員になれってこと!?
国王陛下に挨拶に伺うと、そこには美しい顔立ちの王太子殿下がいた。
「エリー、どうか僕と結婚してくれ! 君こそ、僕の妻に相応しい!」
え……私、貴方の妹になるんですけど?
どこから突っ込んでいいのか分かんない。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる