転生したら王子だったけど僕だけ前世のまま(モブ顔)だった( ゜д゜)

あんこもっち

文字の大きさ
10 / 77
幼少期編

モブ王子剣を習う

しおりを挟む
 僕が魔法を使えるようになってから早いもので3年が経ち、やっと?とうとう?僕は8歳になった。

 僕はここ数年の間、毎日毎日、魔法の訓練と王族としてのマナーや歴史などの教育を受けていた。

 そう、毎日毎日ね。

 つまりは、

 昔、じいちゃんがカラオケで歌ってた軍歌「月月火水木金金」ってな状況です。

「土日」無し

 休み無し。

昔の軍隊ってすげー過酷だったんだなぁ。
じいちゃんたちすげえよ!自分が異世界でこんなハードモードの人生送るなんて思いもしなかったよ。(涙)

 毎日が日曜日なら良かったのに・・・・・・、
 ああ、ゲーム・漫画三昧だったあの日々(前世)が懐かしい・・・・・・、

 ちなみに今世、現在ただいま毎日のスケジュールはというと、

 朝6時に起床、

 着替えてから朝の運動という名の訓練。

 7時半に汗を流したら着替えて両親に挨拶。

 8時 朝食。

 9時から勉強(アバウト先生の講義)

 11時 昼食・休憩。

 13時 魔法の訓練(実習)担当ガルシア師匠。

 16時 お風呂。着替えて両親に挨拶。

 17時 夕食。

 19時 魔法の勉強(座学)

 21時 就寝。

 僕はこの3年間、毎日毎日、こんな生活を繰り返している。アバウト先生の厳しいマナー講座とガルシア師匠の過酷な指導が毎日毎日あり、僕は死にものぐるいで魔法の修行をさせられていた。

 ホント、7歳児になにやらせてんのさと愚痴りたくもなる。

 ・・・・・・ああ、休みが欲しい。
あと癒しが、欲しい。

「おにいさま~」

「マ、マリア~~!」
(い、癒しがキターーー!!)

 妹のマリアは僕の癒しだ。
 それこそフランス人形なんか比較にならないほどに可愛い。
 ここ数年の過酷な日々も妹のマリア(現在3歳マジリアル天使)の笑顔を見ることで無事生きてこられたといっても過言ではない。

「おにいさま、どうしてないてるの?」
「マリアに会えたから嬉しくて泣いてるんだよ」
「でもマリア、まいにちおにいさまにあってるよ?」
「僕はマリアに毎日会えて嬉しいんだよ」
「そうなの?」
「うん!そうだよ!!かわいいマリアの顔を見れたら疲れなんてなくなっちゃった!」
「わーい!マリアうれしい!」

(うぅぅ僕の天使!!)

 神は僕の希望を叶えてくれたかのようにマリアは可愛くて甘えん坊で天使のような女の子だった。

 そう、唯一の癒しであるマリアの存在は僕の魂の渇きを潤してくれた。無邪気なマリアの笑顔を見るたびに僕の兄願望は満たされていくのだ。

 一方で弟のイスタルはというと僕ほどではないが王族の教養はちゃんと身につけているらしく、礼儀正しく何というか、とても王族らしい子供だった。あと僕とは違って顔立ちは両親によく似ているんだよね。容姿が整っててホント羨ましい。

 マリアほどには僕に懐いてくれず、普段から大人しくて何を考えているか全くわからない。一応弟なんだから仲良くしときたいんだけど、こっちも修行三昧でイスタルとは仲良くする余裕もないんだよね。

 ただ、僕のこの容姿が原因で廃嫡なんかされたときに弟と仲が悪いと最悪死刑にでもされかねない。

「兄上、私は昔からあなたが嫌いだった。なのであなたは死刑です。さっさと早く死んでください」

なんて言われたらもうおしまいじゃん。

だから兄弟仲を良くするのは将来の僕のためにも必要なのだ。

 でも、そもそもイスタルと会って話する時間がない。ここ数年はガルシア師匠の魔法の修行に付き合わされて、ますますイスタルとの兄弟間の距離は開いてしまった。

 いつかは仲良くならなきゃなあ。
 僕のためにも・・・・・・、

 こうして僕は毎日の修行に忙殺され、イスタルとは兄弟仲を深めることも出来ずに9歳の誕生日を迎えることなった。

 そして父である王のもとに呼び出された。

 王の執務室の前で僕は1人考える。

(最近の父上は結構僕にだけ厳しくてなんか苦手なんだよね。特にマリアと一緒に居ようとしたらすぐに追い出されるし、やっぱり父上に似てないから嫌われてるのかな。あーあ、今回は何があるんだろう。もしかして、やっぱり実の子じゃないから廃嫡するってことか?まあ、魔法も結構使えるようになったから、廃嫡されても冒険者として生活できるかもしれないけど。あ!でも母上とマリアにもう会えなくなる!?くぅぅ!母上はともかくマリアに会えなくなるのは嫌だ!はっ!でも、もしマリアと血が繋がっていないのであれば、将来名のある冒険者、いや勇者にでもなればマリアと結婚することもできるかもしれない。そうなったら毎日マリアと一緒にいられるんじゃ!?)

 にへへへ。

僕が考え込んで(締まらない顔)をしている中、護衛たちから連絡があり、父である国王陛下「」から執務室への入室の許可が降りた。

僕は執務室へと入る。

「父上、アレクただ今参りました」

「アレクか、こちらに来なさい」

「はい」

「アレクよ。毎日欠かさず魔法の訓練をしているらしいな。ガルシアからは目覚ましい成長をしていると聞いている。お前も12歳になればこの王都にある学園に通うことになる。それまでに魔法だけではなく、剣術を学ぶ必要がある。だからお前にはこれから魔法だけではなく、剣術の修行もやってもらう。」

「は?」

「うん?嫌か?」

「い、いえ、あ、ありがたく思います。」

「そうか、では明日からお前を指導する剣の師匠となるボルトだ。こいつは騎士団のなかでも屈指の実力を持ち、実際何度も戦いにおいて活躍していた者だ。少々厳しくはあるが頑張って更なる実力を身につけるべく精進しなさい。」

「・・・・・・あ、はい」

 僕はが気のない返事をすると、父の隣にいたなんかゴツいおっさんが前に出てきた。

「俺はボルトと申す。明日から王子に剣術を教えてやることになりました。ちょっと厳しいかもしれませんが、なに、死にやしませんよ。多少の怪我は救護室でポーションを飲めばすぐに治せますからな。まあ、基礎しか教えてやれんのが残念ですが、学園に入るまでには学園一の実力になるように強くなっていただきますぞ?まあ、俺がいれば大丈夫だ!安心してくだされ!がっはっはっ!」

「はあ、あはは、ハハハ、はぁ・・・・・・」

(な、なんだってぇぇぇ!聞いてねぇぇぇよぉぉ!ただえさえキツいのにこれ以上キツくなるのかよぉぉぉ!)

 僕はショックのあまりに渇いた笑顔でその場に立ち尽くしてしまった。

(くぅぅぅ、やるしか、ないのか)

 さらば青春。じゃなかった、グッバイ僕の幸せな子供時代。

 ていうか、あと3年後には王都の学園に通うのか。ということは3年の我慢だ。剣術さえ身につけば冒険者になってから活躍できる。そうすれば有名になって楽に生活できるはずだ。

 僕はこの試練をネガティブなまま受け止めることをやめて、出来るだけ期待値を上げつつモチベーションを保つべく前向きに考えることにした。

(そもそも、この環境から逃げることなんてできないしな)

「ボルトはもともと傭兵上がりでな。あまりに強かったので騎士団に入ってもらったのだ。言葉遣いは荒いが、実力は確かだ!安心して稽古に取り組みなさい」

(は?いやいやいやいや!安心なんかできないよ!!)

 目の前にいるのはごついおっさんだよ!?こんな人に教わる剣の修行なんてヤバいに決まってるじゃん!

こうして父上のフォローにもなっていない励ましの言葉をもらった後、僕は執務室を出た。

 もう、やるしかねー(涙)

 次の日からアレクの修行はさらに過酷さを増したという。
そして弟イスタルと仲良くする機会もまた失われるのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

処理中です...