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学園編
エリクサーの完成①
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アレクが魔法の授業で大洪水を起こした次の日、アレクはサラと朝の鍛錬を行った。
サラはやけに興奮していていつもと比べて隙が多かった。後半は涙目になりながら必死に防御に徹していた。
「くっ!まだまだ修行が足りません!」
鍛錬が終わった後のサラはとても悔しそうだった。
寮に戻るといつも通り湯浴みをしてから着替える。
「さて行くか」
アレクは制服に着替えて学園へと向かった。
♢
教室に入るとアイリーンとメリアがいた。
「アレク様♡おはようございます♡」
「アイリーン♡おはよう♡」
ああ、アイリーン可愛いなー♡
卒業までずっとこんな感じなのかなー。
僕がほっこりしていると周囲の男子生徒たちからは嫉妬の念が飛んできた。あと女子生徒からは恋愛に興味関心のある視線ばかりだ。
あれ?僕、もしかして今、リア充してる?
僕が前世の時には女子と付き合ったことはない。それでも中学の時にあこがれていた女の子はいた。でもクラスのヒロイン的存在であったためにみんなからも人気があり、話しかける勇気もなくただ遠いところで恋心を抱きながらひっそりと意中の女の子を意識して見ているだけだった。
そんな僕が今世では超美少女の女の子が婚約者として、いつもすぐ側にいてくれるのだ。
なんとも幸せなことだろうか。
王族に生まれてラッキーだったな。
ゆくゆくはアイリーンと幸せな家庭を築いて、そんでもって子供は何人欲しいですか?って聞かれるのかなあ。
いやー、どうしましょう。
ちょっとした妄想に思わずニヤけてしまう。
そんなラッキーな僕のもとにフラン先生が話しかけてきた。
「アレク王子、授業が終わったら私の研究室に来てくれますかぁ?」
「えっ?なんでですか?」
「ちょっと頼みたいことがあるんですぅ」
フラン先生は少し上目遣いで頼んできた。
今日のフラン先生の服は何故か胸の谷間が少し見えてなんとも刺激的だ。
そのせいか男子生徒たちの多くはフラン先生に目が離せない状態のようだ。
かく言う僕も、その一人になってしまいそうだ。
無意識にフラン先生の胸の谷間に目がいってしまう。
だが、隣にはアイリーンがいる。
(ここで視線を逸らさないとヤバい)
アレクはなるべくフラン先生に顔を合わせないように頬杖をついてアイリーンの方を見ながらフラン先生と話をした。
「頼み事ってなんですか?」
「アレク王子しかできない事ですぅ」
「それって何ですか?」
「んー、それは後で話しますね」
(いや、今言ってくれよ!)
隣ではアイリーンがニコニコとしながら黒いオーラを放っている。
他の生徒たちはフラン先生がアレクの目の前にいるものだから皆羨ましがっており、
「ちっ!リア充が!」
「爆死しろ!」
さっきから男子生徒の舌打ちばかり聞こえる。
アイリーンの様子も変だし気が気でない。
「わ、わかりました。アイリーンも一緒で大丈夫ですか?」
「ええ、アイリーンさんも一緒だと良いですねぇ」
「あ、はい、私でよければ参加します」
「それでは後で二人で私の研究室に来てくださいねぇ」
「「わかりました」」
僕とアイリーンの返事に男子生徒たちは「俺も行きたいなぁ」などと、悔しそうに呟く者が多かった。
僕も王子でなければこの後男子生徒たちに呼び出されてイジメられていたかもしれないな。
(今世は王子に生まれて本当に良かった)
僕は今世生まれて来た環境に心から感謝した。
♢
授業が終わり、僕はアイリーンと一緒にフラン先生の研究室に行った。
コンコン。
「はぁい!入ってくださぁい!」
「失礼します」
僕達が研究室に入るとフラン先生が沢山の本に囲まれながら何か調べ物をしているようだった。
「先生、一応来ましたけど、何があるんですか?」
「ああ、そうですね。実は二人にはエリクサーの研究をやってほしいと思っていますぅ」
「エリクサーの研究?」
「こないだのポーション制作の授業でアレク王子がエリクサーを作られましたよねぇ?それでエリクサー制作のための過程を調べようということになりました」
「あの、そんなに高度なレベルの研究をなぜ一年生の私たちがしなければなりませんの?」
アイリーンが質問する。
「実はぁ、エリクサー制作は全魔法師の目標であり、悲願なんです。秘薬中の秘薬で再現不可能とまでいわれた幻の万能薬なんです。だから今までみんな研究はしつつもどこかで無理なんじゃないかと半ば諦められてたものだったんですけど、それをアレク王子がアッサリと作られたものですから、いま全魔塔でエリクサー研究が再燃しましてぇ」
「それでわたくしたちが研究をお手伝いすることに?」
「誰もがエリクサー制作の研究を成功させたいと、その栄誉を求める魔法師はかなりいます。だからアレク王子と一緒に研究したいと願う魔法師もかなりおりまして」
「それで、フラン先生が真っ先に僕を研究に誘ったんですか?」
「まあ、それはそうなんですけど、誰もがアレク王子を引き抜こうと躍起になったものですからアーシェラ学園長がそれでキレまして、一応、私が最初にエリクサー制作に関わったということで学園長命令で私が担当せよということになったんですぅ」
「……わかりましたけどなぜ一年生の僕たちだけなんですか?四年生もいたはずですけど」
「そうですねぇ、四年生はもう卒業ってこともありましてぇ、自分の卒業研究課題を提出するのに忙しくて断られましたぁ。でも一応上級生の中で火の魔法師と風の魔法師がヘルプで来てくれることになりましたぁ」
フラン先生がそう言うと研究室に上級生がノックもせずに入ってきた。
「失礼しますわ!」
オホホホ!
「私が手伝って差し上げますわ!」
なんとローズマリアであった。
僕にとってよくわからない女性だ。
悪役令嬢さながらの気高さというか傲慢な雰囲気がぴったりハマっている。
(え?マジでこの人と一緒に研究するの?)
たしか弟イスタルの婚約者で、第二王子派の筆頭で?イスタルを国王にするために僕を王太子候補から外そうとしているんだったっけ。
いやいや、敵じゃん!!
え?ヤバいんじゃないの?
まさか研究に協力すると言っておいて、こっそり邪魔するのが目的なんじゃないか?
それとも研究成果をごっそり奪われるんじゃないか?
うわー、なんか嫌だな。
隣にいたアイリーンはいきなりのローズマリアの登場に戸惑い、思わず警戒心を表に現していた。
「何故、ローズマリア様がこちらに?」
「あら?わたくしは火の魔法師の仲間でも優秀なのよ?卒業研究ももう終わりましたし」
「そ、そうですの」
「わたくしが来たからには完成したも同然ですわ」
オホホホ!
ローズマリアは甲高い声で笑う。
彼女の高飛車な態度に周囲はどうしたらよいものかと反応に困っていた。
コンコン。
「し、失礼します。す、すみません、ちょっと遅くなりまして」
入ってきたのは以前上級生からいじめを受けていたパロム・オレアリスという生徒だった。
その場にいたアレクたちはオドオドしながら謝るパロムを見てコイツ誰だっけと首をかしげる。
「あ、あの、パロム・オレアリスと申します。今回の研究に参加させていただいて光栄です」
パロムはものすごく緊張しており、常に堂々としているローズマリアとは正反対の印象だった。
「さあ、それでは始めましょうかぁ」
いよいよエリクサーの研究がはじまる。
僕はフラン先生から一からエリクサーを作ってくださいと頼まれた。
制作過程を全てチェックするそうだ。
目の前には薬草が並んでおり、鍋には水が半分ほど入っている。一応井戸から汲み上げた水だそうで魔法で作った水だと魔力が干渉して分析が難いそうだ。
それではやってみましょう!
フラン先生の掛け声で僕はエリクサーを作り始めた。
まぜまぜ、
まぜまぜ、
まぜまぜ、
僕が薬草を入れた鍋をかき混ぜているとフラン先生がチラチラとこちらを見て何やらメモを走り書きしている。そして殴り書きをしたメモは逐一パロムに渡していた。
フラン先生がちょこちょこと動き回るものだからこちらも集中し辛い。
アイリーンとローズマリアはただ何もせずぼうっと突っ立っているだけだった。
しばらくして、
「で、出来た」
鍋には完成したエリクサーの液体がうっすらと黄金色に染まり淡く光り輝いている。
「す、凄い!」
「こ、こんなにも簡単にできるなんて・・・」
「オホホホ!さすが私が協力しただけありますわね!」
皆、素直に驚いていたが何もしていないはずのローズマリアだけはなぜか自信満々だった。
「アレク王子、凄いですぅ!!」
フラン先生も大きな胸を弾ませながら喜んでいる。
(い、いかん!あれはトラップだ!)
アレクはフラン先生の胸を見ないように集中する。ここでアイリーンからの怒りオーラを受けたくはない。パロムは純情なだけあり、恥ずかしそうにフラン先生から目を逸らした。
(あ、あれが正しい反応か)
僕もこれからあんな感じで対応しよう。
アレクもパロムの反応を見て学ぶのであった。
サラはやけに興奮していていつもと比べて隙が多かった。後半は涙目になりながら必死に防御に徹していた。
「くっ!まだまだ修行が足りません!」
鍛錬が終わった後のサラはとても悔しそうだった。
寮に戻るといつも通り湯浴みをしてから着替える。
「さて行くか」
アレクは制服に着替えて学園へと向かった。
♢
教室に入るとアイリーンとメリアがいた。
「アレク様♡おはようございます♡」
「アイリーン♡おはよう♡」
ああ、アイリーン可愛いなー♡
卒業までずっとこんな感じなのかなー。
僕がほっこりしていると周囲の男子生徒たちからは嫉妬の念が飛んできた。あと女子生徒からは恋愛に興味関心のある視線ばかりだ。
あれ?僕、もしかして今、リア充してる?
僕が前世の時には女子と付き合ったことはない。それでも中学の時にあこがれていた女の子はいた。でもクラスのヒロイン的存在であったためにみんなからも人気があり、話しかける勇気もなくただ遠いところで恋心を抱きながらひっそりと意中の女の子を意識して見ているだけだった。
そんな僕が今世では超美少女の女の子が婚約者として、いつもすぐ側にいてくれるのだ。
なんとも幸せなことだろうか。
王族に生まれてラッキーだったな。
ゆくゆくはアイリーンと幸せな家庭を築いて、そんでもって子供は何人欲しいですか?って聞かれるのかなあ。
いやー、どうしましょう。
ちょっとした妄想に思わずニヤけてしまう。
そんなラッキーな僕のもとにフラン先生が話しかけてきた。
「アレク王子、授業が終わったら私の研究室に来てくれますかぁ?」
「えっ?なんでですか?」
「ちょっと頼みたいことがあるんですぅ」
フラン先生は少し上目遣いで頼んできた。
今日のフラン先生の服は何故か胸の谷間が少し見えてなんとも刺激的だ。
そのせいか男子生徒たちの多くはフラン先生に目が離せない状態のようだ。
かく言う僕も、その一人になってしまいそうだ。
無意識にフラン先生の胸の谷間に目がいってしまう。
だが、隣にはアイリーンがいる。
(ここで視線を逸らさないとヤバい)
アレクはなるべくフラン先生に顔を合わせないように頬杖をついてアイリーンの方を見ながらフラン先生と話をした。
「頼み事ってなんですか?」
「アレク王子しかできない事ですぅ」
「それって何ですか?」
「んー、それは後で話しますね」
(いや、今言ってくれよ!)
隣ではアイリーンがニコニコとしながら黒いオーラを放っている。
他の生徒たちはフラン先生がアレクの目の前にいるものだから皆羨ましがっており、
「ちっ!リア充が!」
「爆死しろ!」
さっきから男子生徒の舌打ちばかり聞こえる。
アイリーンの様子も変だし気が気でない。
「わ、わかりました。アイリーンも一緒で大丈夫ですか?」
「ええ、アイリーンさんも一緒だと良いですねぇ」
「あ、はい、私でよければ参加します」
「それでは後で二人で私の研究室に来てくださいねぇ」
「「わかりました」」
僕とアイリーンの返事に男子生徒たちは「俺も行きたいなぁ」などと、悔しそうに呟く者が多かった。
僕も王子でなければこの後男子生徒たちに呼び出されてイジメられていたかもしれないな。
(今世は王子に生まれて本当に良かった)
僕は今世生まれて来た環境に心から感謝した。
♢
授業が終わり、僕はアイリーンと一緒にフラン先生の研究室に行った。
コンコン。
「はぁい!入ってくださぁい!」
「失礼します」
僕達が研究室に入るとフラン先生が沢山の本に囲まれながら何か調べ物をしているようだった。
「先生、一応来ましたけど、何があるんですか?」
「ああ、そうですね。実は二人にはエリクサーの研究をやってほしいと思っていますぅ」
「エリクサーの研究?」
「こないだのポーション制作の授業でアレク王子がエリクサーを作られましたよねぇ?それでエリクサー制作のための過程を調べようということになりました」
「あの、そんなに高度なレベルの研究をなぜ一年生の私たちがしなければなりませんの?」
アイリーンが質問する。
「実はぁ、エリクサー制作は全魔法師の目標であり、悲願なんです。秘薬中の秘薬で再現不可能とまでいわれた幻の万能薬なんです。だから今までみんな研究はしつつもどこかで無理なんじゃないかと半ば諦められてたものだったんですけど、それをアレク王子がアッサリと作られたものですから、いま全魔塔でエリクサー研究が再燃しましてぇ」
「それでわたくしたちが研究をお手伝いすることに?」
「誰もがエリクサー制作の研究を成功させたいと、その栄誉を求める魔法師はかなりいます。だからアレク王子と一緒に研究したいと願う魔法師もかなりおりまして」
「それで、フラン先生が真っ先に僕を研究に誘ったんですか?」
「まあ、それはそうなんですけど、誰もがアレク王子を引き抜こうと躍起になったものですからアーシェラ学園長がそれでキレまして、一応、私が最初にエリクサー制作に関わったということで学園長命令で私が担当せよということになったんですぅ」
「……わかりましたけどなぜ一年生の僕たちだけなんですか?四年生もいたはずですけど」
「そうですねぇ、四年生はもう卒業ってこともありましてぇ、自分の卒業研究課題を提出するのに忙しくて断られましたぁ。でも一応上級生の中で火の魔法師と風の魔法師がヘルプで来てくれることになりましたぁ」
フラン先生がそう言うと研究室に上級生がノックもせずに入ってきた。
「失礼しますわ!」
オホホホ!
「私が手伝って差し上げますわ!」
なんとローズマリアであった。
僕にとってよくわからない女性だ。
悪役令嬢さながらの気高さというか傲慢な雰囲気がぴったりハマっている。
(え?マジでこの人と一緒に研究するの?)
たしか弟イスタルの婚約者で、第二王子派の筆頭で?イスタルを国王にするために僕を王太子候補から外そうとしているんだったっけ。
いやいや、敵じゃん!!
え?ヤバいんじゃないの?
まさか研究に協力すると言っておいて、こっそり邪魔するのが目的なんじゃないか?
それとも研究成果をごっそり奪われるんじゃないか?
うわー、なんか嫌だな。
隣にいたアイリーンはいきなりのローズマリアの登場に戸惑い、思わず警戒心を表に現していた。
「何故、ローズマリア様がこちらに?」
「あら?わたくしは火の魔法師の仲間でも優秀なのよ?卒業研究ももう終わりましたし」
「そ、そうですの」
「わたくしが来たからには完成したも同然ですわ」
オホホホ!
ローズマリアは甲高い声で笑う。
彼女の高飛車な態度に周囲はどうしたらよいものかと反応に困っていた。
コンコン。
「し、失礼します。す、すみません、ちょっと遅くなりまして」
入ってきたのは以前上級生からいじめを受けていたパロム・オレアリスという生徒だった。
その場にいたアレクたちはオドオドしながら謝るパロムを見てコイツ誰だっけと首をかしげる。
「あ、あの、パロム・オレアリスと申します。今回の研究に参加させていただいて光栄です」
パロムはものすごく緊張しており、常に堂々としているローズマリアとは正反対の印象だった。
「さあ、それでは始めましょうかぁ」
いよいよエリクサーの研究がはじまる。
僕はフラン先生から一からエリクサーを作ってくださいと頼まれた。
制作過程を全てチェックするそうだ。
目の前には薬草が並んでおり、鍋には水が半分ほど入っている。一応井戸から汲み上げた水だそうで魔法で作った水だと魔力が干渉して分析が難いそうだ。
それではやってみましょう!
フラン先生の掛け声で僕はエリクサーを作り始めた。
まぜまぜ、
まぜまぜ、
まぜまぜ、
僕が薬草を入れた鍋をかき混ぜているとフラン先生がチラチラとこちらを見て何やらメモを走り書きしている。そして殴り書きをしたメモは逐一パロムに渡していた。
フラン先生がちょこちょこと動き回るものだからこちらも集中し辛い。
アイリーンとローズマリアはただ何もせずぼうっと突っ立っているだけだった。
しばらくして、
「で、出来た」
鍋には完成したエリクサーの液体がうっすらと黄金色に染まり淡く光り輝いている。
「す、凄い!」
「こ、こんなにも簡単にできるなんて・・・」
「オホホホ!さすが私が協力しただけありますわね!」
皆、素直に驚いていたが何もしていないはずのローズマリアだけはなぜか自信満々だった。
「アレク王子、凄いですぅ!!」
フラン先生も大きな胸を弾ませながら喜んでいる。
(い、いかん!あれはトラップだ!)
アレクはフラン先生の胸を見ないように集中する。ここでアイリーンからの怒りオーラを受けたくはない。パロムは純情なだけあり、恥ずかしそうにフラン先生から目を逸らした。
(あ、あれが正しい反応か)
僕もこれからあんな感じで対応しよう。
アレクもパロムの反応を見て学ぶのであった。
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