母の浮気に気づいた3世帯の娘の戦い

MisakiNonagase

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第十章:崩壊の始まり

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桜井家(あかり/高校生16)の事件は、他の二つの家族にも波及していった。



宮本家(美玲/大学生21)の場合

美玲は、桜井家のことを知り、自分も早く父に話さなければならないと焦った。しかし、彼女の決断は遅すぎた。

ある日、父・誠が仕事から早く帰宅し、リビングで麗子と美玲を見つけた。誠の表情は普段と違い、深刻だった。

「麗子、話がある」

麗子は何かを察したように、顔を上げた。「なに?」

「お前…浩一と会ってるんだってな」

麗子と美玲は同時に息を呑んだ。美玲が思わず聞いた。

「お父さん、どうして知ってるの?」

「会社の後輩が銀座で見かけたんだ。最初は信じられなかったが…最近のお前の様子を考えれば、合点がいく」

誠の声には怒りよりも、深い悲しみが込められていた。

「どうしてだ、麗子?俺に不満があったのか?」

麗子は泣き出した。「ごめんなさい…でも、あなたは私の話を聞いてくれない。ずっと前から」

「聞いてくれないって…お前が話しかけても、俺はちゃんと答えてたはずだ」

「表面上はね!」麗子は声を荒げた。「でも、心ここにあらずって感じだった。私のことを本当に大切に思ってるのか、ずっと疑問だった」

美玲は二人の間に立ち、どうすることもできなかった。彼女の心は引き裂かれるようだった。



高木家(瑠華/会社員25)の場合

瑠華は、他の二つの家族のことを知り、自分だけがまだ父に話していないことに罪悪感を感じた。彼女は週末、父・昭彦を食事に誘うことにした。

レストランで、瑠華はそっと話題を振った。

「お父さん、最近お母さんとよく話す?」

昭彦は少し驚いたように瑠華を見た。「どうしてそんなことを聞く?」

「ただ…お母さん、最近少し変わった気がするから」

昭彦は深くため息をついた。「瑠華、お前も気づいてたのか」

「え?」

「お母さんのことだ」昭彦の目が潤んでいた。「あの人は…もう俺のことを愛してないんだろうな」

瑠華は胸が締め付けられた。「お父さん…」

「スマホを見てたんだ。パスコードは結婚記念日だって知ってたから。メッセージを見て…全部わかった」

「どうして…何も言わなかったの?」

「言えなかった」昭彦はうつむいた。「家族が壊れるのが怖かった。でも…もう限界だ」

瑠華は父の手を握った。「ごめんね、お父さん。私も知ってたんだ。もっと早く話すべきだった」

「お前は悪くない」昭彦は涙を拭った。「これは…大人の問題だ」

三つの家族は、それぞれの形で崩壊の危機に直面していた。三人の娘たちの戦いは、新たな段階に入ろうとしていた。
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