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〈十三〉「友達」からの贈り物
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ある日、ぼくがいつものようにSNSに記事を投稿したら、ぼくと同じくらいの年齢の娘さんがいるという大阪に住んでいる山田さんという友達からコメントが書き込まれた。山田さんは今までも時々コメントを書き込んで下さっていたが、今回のコメントは、特に嬉しかった。
【ゆべ氏さん、お疲れさま。あの、私思うんやけど、柚子の被り物に、何か赤橋をPRする工夫を施したらええんとちゃいますか? 私、手芸が趣味なんやけど、被り物に付ける物を作ってみてもええですか】
山田さんが、自ら作って下さるとコメントに書かれていた。
【えっ、山田さんが何か作って下さるんですか!? 嬉しいです。ぜひ、お願いします!】
【ほい、任しとき! 気長に待っとってや!】
山田さんは、そう返信をして下さった。
それからしばらく経ったある日、ゆずやに、『菓子処ゆずや 赤橋のゆべ氏様』と宛名が書かれた大きな封筒が届いた。差出人を見たら山田さんの名前が書かれてあった。ぼくは封筒を破って中を見た。中には、柚子の形のフェルトでできたワッペンと手紙が入っていた。
柚子のワッペンの中には、赤い文字で、「あかはし」という文字が縫い付けられていた。ぼくは、一緒に入っていた手紙を読んだ。
お待たせしました。柚子のワッペンを作ってみました。良かったら使って下さい。これからも、ゆべ氏の投稿を楽しみにしています。 赤橋のゆべ氏のファンより
手紙を読んでウルっときた。一度もお会いしたことがない方から応援してもらえるなんて、とても嬉しかった。
「タミさん、ちょっとこのワッペンを被り物に縫いつけてほしいんだけど?」
「わぁ、素敵なワッペンね。健ちゃん、これどうしたの?」
タミさんが、目をぱちくりさせて驚いた。
「大阪に住むSNSの友達が、ぼくの投稿を見て作って送ってくれたんだ」
「良かったねー! 早速、縫いつけよう。被り物、貸して!」
タミさんは、裁縫箱を取り出し、器用な手つきで、ワッペンを縫いつけてくれた。
ワッペンが付いた被り物を被って撮った写真を山田さんにお礼の言葉と一緒にメッセージで送ったらとても喜んで下さった。
【喜んでもらえて嬉しいわ! 私もいつか、ゆべ氏に会いに赤橋へ行きたいって思ってます】
山田さんからのメッセージには、そう書かれていた。
【ゆべ氏さん、お疲れさま。あの、私思うんやけど、柚子の被り物に、何か赤橋をPRする工夫を施したらええんとちゃいますか? 私、手芸が趣味なんやけど、被り物に付ける物を作ってみてもええですか】
山田さんが、自ら作って下さるとコメントに書かれていた。
【えっ、山田さんが何か作って下さるんですか!? 嬉しいです。ぜひ、お願いします!】
【ほい、任しとき! 気長に待っとってや!】
山田さんは、そう返信をして下さった。
それからしばらく経ったある日、ゆずやに、『菓子処ゆずや 赤橋のゆべ氏様』と宛名が書かれた大きな封筒が届いた。差出人を見たら山田さんの名前が書かれてあった。ぼくは封筒を破って中を見た。中には、柚子の形のフェルトでできたワッペンと手紙が入っていた。
柚子のワッペンの中には、赤い文字で、「あかはし」という文字が縫い付けられていた。ぼくは、一緒に入っていた手紙を読んだ。
お待たせしました。柚子のワッペンを作ってみました。良かったら使って下さい。これからも、ゆべ氏の投稿を楽しみにしています。 赤橋のゆべ氏のファンより
手紙を読んでウルっときた。一度もお会いしたことがない方から応援してもらえるなんて、とても嬉しかった。
「タミさん、ちょっとこのワッペンを被り物に縫いつけてほしいんだけど?」
「わぁ、素敵なワッペンね。健ちゃん、これどうしたの?」
タミさんが、目をぱちくりさせて驚いた。
「大阪に住むSNSの友達が、ぼくの投稿を見て作って送ってくれたんだ」
「良かったねー! 早速、縫いつけよう。被り物、貸して!」
タミさんは、裁縫箱を取り出し、器用な手つきで、ワッペンを縫いつけてくれた。
ワッペンが付いた被り物を被って撮った写真を山田さんにお礼の言葉と一緒にメッセージで送ったらとても喜んで下さった。
【喜んでもらえて嬉しいわ! 私もいつか、ゆべ氏に会いに赤橋へ行きたいって思ってます】
山田さんからのメッセージには、そう書かれていた。
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