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〈十四〉仲間ができた
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春のある日、赤橋の間にある小川に沿って植えられている桜が満開になった。ぼくは、ゆべ氏になって桜の下でタミさんにスマートホンで投稿用の写真を撮ってもらっていた。
「健ちゃーん!」
声の方を見ると、『佐藤ミート』の、佐藤さんと、『マルタカ醤油』の高橋さんが歩いてきていた。2人とも赤橋で長年商売を続けている店主で、年齢はぼくの両親よりも少し上だ。
「うちの店のコロッケを買いに来る観光客の中に、ゆべ氏の投稿を見て赤橋に来たと言う人が結構いるんだ。高橋さんの店にもそういうお客さんが増えているんだって。なぁ健ちゃん、俺たちもSNSってできるのかな。俺たちスマートホンは持っているんだけどさ」
「佐藤さんも俺もインターネットは難しそうで敬遠してたんだけどさ、健ちゃんの投稿のおかげで赤橋を訪れる観光客の数が徐々に増え始めたのを見てやってみようと思ったんだ。」
「はい、もちろんできますよ。じゃあ、ぼくが初期設定をします。ちょっと借りますよ。あっタミさん、写真撮ってくれてありがとうね。仕事に戻っててね」
ぼくは佐藤さんと高橋さんのスマートホンを操作して、SNSの初期設定をして、簡単に使い方を説明した。スマートホンを返すと二人共とても嬉しそうな顔で画面を操作していた。
「ありがとう。いろいろ投稿してみるよ」
早速、スマートホンのカメラで赤橋を撮って喜んでいる。後で2人の投稿を見るのが楽しみだ。
その日の夜、食堂のおっちゃんや、呉服屋のおばちゃんがぼくの家にやってきた。どうやら佐藤さんと高橋さんが、ぼくにSNSの設定をしてもらったと言って回ったらしい。赤橋の店主はここ最近、観光客が増えはじめているのを感じていたからSNSに興味津々だった。
「はい。設定できましたよ」
ぼくがスマートホンをおっちゃんや、おばちゃんに返すとみんな嬉しそうな顔をして帰っていった。
ぼくの『ハッタツ戦記』は、「戦」という文字のように「単」で、「戈」を持って挑む孤独な戦いだと思っていた。しかし、思いがけず多くの仲間ができた。
「もしかしたら久兵衛さんみたいに危機的状況を乗り越えられるかもしれない」
ぼくは、この戦いに希望を持ちはじめた。
「健ちゃーん!」
声の方を見ると、『佐藤ミート』の、佐藤さんと、『マルタカ醤油』の高橋さんが歩いてきていた。2人とも赤橋で長年商売を続けている店主で、年齢はぼくの両親よりも少し上だ。
「うちの店のコロッケを買いに来る観光客の中に、ゆべ氏の投稿を見て赤橋に来たと言う人が結構いるんだ。高橋さんの店にもそういうお客さんが増えているんだって。なぁ健ちゃん、俺たちもSNSってできるのかな。俺たちスマートホンは持っているんだけどさ」
「佐藤さんも俺もインターネットは難しそうで敬遠してたんだけどさ、健ちゃんの投稿のおかげで赤橋を訪れる観光客の数が徐々に増え始めたのを見てやってみようと思ったんだ。」
「はい、もちろんできますよ。じゃあ、ぼくが初期設定をします。ちょっと借りますよ。あっタミさん、写真撮ってくれてありがとうね。仕事に戻っててね」
ぼくは佐藤さんと高橋さんのスマートホンを操作して、SNSの初期設定をして、簡単に使い方を説明した。スマートホンを返すと二人共とても嬉しそうな顔で画面を操作していた。
「ありがとう。いろいろ投稿してみるよ」
早速、スマートホンのカメラで赤橋を撮って喜んでいる。後で2人の投稿を見るのが楽しみだ。
その日の夜、食堂のおっちゃんや、呉服屋のおばちゃんがぼくの家にやってきた。どうやら佐藤さんと高橋さんが、ぼくにSNSの設定をしてもらったと言って回ったらしい。赤橋の店主はここ最近、観光客が増えはじめているのを感じていたからSNSに興味津々だった。
「はい。設定できましたよ」
ぼくがスマートホンをおっちゃんや、おばちゃんに返すとみんな嬉しそうな顔をして帰っていった。
ぼくの『ハッタツ戦記』は、「戦」という文字のように「単」で、「戈」を持って挑む孤独な戦いだと思っていた。しかし、思いがけず多くの仲間ができた。
「もしかしたら久兵衛さんみたいに危機的状況を乗り越えられるかもしれない」
ぼくは、この戦いに希望を持ちはじめた。
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