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匠の技
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初冬の日曜日、大工さんの補助で、リホーム家屋の窓サッシを、勝手口ドアに変える仕事があったの、ベテラン大工さん72歳は、当然ナビなんて関係無い人で、部材を積んだ私の先導で、、、ありゃりゃ、ついてこないんですけど、、、そう、安全運転の権気、北海道で国道上なら50キロで走行する方が、かなり危険運転だと思うけど、恐らく絶対捕まっちゃいけない何かがあるね、ま、深くは追及しないけどさ、そして、何が凄いかって言うと、今日何の作業するか知らないの、感動しました、現場に行けば何とかなるんだろうという、場当たり的な受け答えも去ることながら、経験に裏打ちされた自信て言うのか、施主さんとこで、ダチョウ倶楽部を彷彿とさせる語り口が素晴らしいの。
「ペンキ屋さん、この窓を、あのドアに変えるのかい」
「はい、大丈夫ですかね」
「大丈夫もなにも、これ終らせないば、二人共帰れないべさ、違うのかい」
「いや、そうなんですけど、中に入ってみますか」
もうね、そのやり取りだけで、ここの現場は初めてだけど、こんなことは、何時もの事だよ、みたいな雰囲気でね、あーこの人に取っちゃ、なんて事無い作業なんだろな、と、きっと国道を50キロ走行するより簡単な事なんだろうな。
ピンポーン
「おはようございます、朝からすみません、ドアを付けに来ました」
日曜日の朝8時に来られて、いくら自分の家の事とは言え正直やだよね。
「ペンキ屋さん、取り敢えず、中の造作するわ、道具取ってくっからよ」
「じゃあ、養生(汚したり、傷が付かないようにするために、囲ったりする事)取りますね」
「さあ、道具も揃ったしやるべぇーか、あ、旦那さん、奥さん、こんな朝早くからご免なさいね、ドア付けますからね、でも、上手くできるかなあ~、あんまし自信無いな~やったことあったべか~」
「え~、みんな不安になるから、そう言う事言うの止めてよ、大工さん」
旦那さんも奥さんも、目がさめたね、そして笑い出したよ、じゃあ何しに来たのさ、こんな遠くまで、、、だよね。
「ペンキ屋さん日曜日だよ、冗談言いながらでもやらないば、楽しくないべさ、ねぇ、奥さん」
まるで落語だよ、でも、喋る口以上に手が動いて、みんな感心して見ているね。
「ペンキ屋さん、クロス剥ぐけど、クロス屋さんは入るの、あそう、壁材は、あ、あるね、お、外の材料足りねえな、12のコンパネ欲しいね」
「あ、じゃあ一回戻って、取って来ます」
「うん、今年中には、終るから」
「あ、いや、日暮れまでには終わらせてくださいよ、是非とも」
「しゃーないな、どれ、中終ったから外の造作だね、ペンキ屋さんが戻った頃に、窓を外してドアを付けてみっかな、それまで何してようかな~」
結構やること有るのに、言い方だけが呑気な、皆を楽しくさせる凄腕の人。
初めて組んだのに、楽しいわ、そして、作業が早い事。
「大工さん、昼だけど、どうします」
「いんや、作業が外だし、取らないで続けるよ、日曜だし、早く帰るベエよ、さあ、窓外して、ドアつけるよ、持ってよ、あらよっと」
「こんな、感じでいいかな」
「奥さん、今からドア付けるけどさ、縦が良いかい、横にするかい、横はあんましいないけどね、それでも、やれってんなら、そうするけど、あ、普通が良いのね、みんなそうだよ、そう、横は俺も付けた事無いな」
良いなあ、なんだかんだで、昼過ぎに終了したよ。
本人は、又、国道を50キロで帰って行ったよ。
大工さんの腕の良し悪しは、あんましわからないけど、匠って別に、物凄い技術よりも、一般家庭なら、この人の方がいろんな意味で、匠だと、そう思った日曜日の午後だったな。
「ペンキ屋さん、この窓を、あのドアに変えるのかい」
「はい、大丈夫ですかね」
「大丈夫もなにも、これ終らせないば、二人共帰れないべさ、違うのかい」
「いや、そうなんですけど、中に入ってみますか」
もうね、そのやり取りだけで、ここの現場は初めてだけど、こんなことは、何時もの事だよ、みたいな雰囲気でね、あーこの人に取っちゃ、なんて事無い作業なんだろな、と、きっと国道を50キロ走行するより簡単な事なんだろうな。
ピンポーン
「おはようございます、朝からすみません、ドアを付けに来ました」
日曜日の朝8時に来られて、いくら自分の家の事とは言え正直やだよね。
「ペンキ屋さん、取り敢えず、中の造作するわ、道具取ってくっからよ」
「じゃあ、養生(汚したり、傷が付かないようにするために、囲ったりする事)取りますね」
「さあ、道具も揃ったしやるべぇーか、あ、旦那さん、奥さん、こんな朝早くからご免なさいね、ドア付けますからね、でも、上手くできるかなあ~、あんまし自信無いな~やったことあったべか~」
「え~、みんな不安になるから、そう言う事言うの止めてよ、大工さん」
旦那さんも奥さんも、目がさめたね、そして笑い出したよ、じゃあ何しに来たのさ、こんな遠くまで、、、だよね。
「ペンキ屋さん日曜日だよ、冗談言いながらでもやらないば、楽しくないべさ、ねぇ、奥さん」
まるで落語だよ、でも、喋る口以上に手が動いて、みんな感心して見ているね。
「ペンキ屋さん、クロス剥ぐけど、クロス屋さんは入るの、あそう、壁材は、あ、あるね、お、外の材料足りねえな、12のコンパネ欲しいね」
「あ、じゃあ一回戻って、取って来ます」
「うん、今年中には、終るから」
「あ、いや、日暮れまでには終わらせてくださいよ、是非とも」
「しゃーないな、どれ、中終ったから外の造作だね、ペンキ屋さんが戻った頃に、窓を外してドアを付けてみっかな、それまで何してようかな~」
結構やること有るのに、言い方だけが呑気な、皆を楽しくさせる凄腕の人。
初めて組んだのに、楽しいわ、そして、作業が早い事。
「大工さん、昼だけど、どうします」
「いんや、作業が外だし、取らないで続けるよ、日曜だし、早く帰るベエよ、さあ、窓外して、ドアつけるよ、持ってよ、あらよっと」
「こんな、感じでいいかな」
「奥さん、今からドア付けるけどさ、縦が良いかい、横にするかい、横はあんましいないけどね、それでも、やれってんなら、そうするけど、あ、普通が良いのね、みんなそうだよ、そう、横は俺も付けた事無いな」
良いなあ、なんだかんだで、昼過ぎに終了したよ。
本人は、又、国道を50キロで帰って行ったよ。
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