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藤井さんの彼女
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「大丈夫ですか!?」
部屋に着く頃には藤井は相当痛いようで顔を歪めていた。
タクシーに乗るのも降りるのも、走行中の振動さえ辛そうにしていた。
「大丈夫、大丈夫」
それでも葵には笑顔を向ける。
ベットに寝たら起きれないからと藤井の希望でダイニングのイスに座らせる。
「葵くん。甘えついでにお願いしてもいいかな?」
「はい、何でも言ってください」
こんなに辛そうでは放っておく訳にはいかない。
「ベットの横の引き出しに、薬の袋があるから持ってきてもらっていいかな?」
葵が急いで寝室へ向かい藤井に言われた引き出しを探す。
医者から貰ったらしき袋があり、取り出すと自分がいるのが寝室だと改めて気付き気恥ずかしくなった。
藤井の元にもどると薬を渡しキッチンへ水を汲みに行く。
「悪いね…。ありがとう」
そう言って薬ん飲んだ。
「腰…元々悪いんですか?」
葵が何気なくきくと
「……学生時代バスケやっててね。それで腰痛めたんだよ…」
藤井が苦笑いした。「痛いのに無理して続けてこれだから…」
「直斗ー!」
その時――いきなり玄関から女性の声が聞こえてきた。
「また腰やったって?」
声がだんだん近付き「千尋ちゃん、心配して電話…」
ドアが開いて葵と声の主の目が合う。
「…くれた……」
リビングの入口に、ゲーム部屋に飾られている写真の美人が立っている。
……うわ……すげー美人……
写真で見るより遥かに美しいその人に、葵が見とれていると
「おかえり」
藤井が笑顔で声を掛けた。
「……あんた…また男連れ込んでるの?」
美人が呆れたように葵に視線を向け続ける。
「え!?」
慌てたのは葵だ。
慌てて藤井を振り返る。
「またそんな人聞き悪いこと言って…」
藤井が苦笑いする。「前話した『葵くん』。彼女の『莉央』だよ。仲良くしてあげてね」
藤井が葵を見て優しく笑う。
「やだー!!」
莉央と紹介されたその人が
「君が葵くん!?会ってみたかったの!」
そう言うなり葵を抱きしめた。
「直斗好みの子だから、てっきりまた連れ込んだのかと勘違いしちゃった!本当!キレイな顔してる!!」
そう捲し立てると葵の顔をマジマジ見つめる。
「莉央…。葵くん勘違いするから『連れ込む連れ込む』言うのやめて…」
藤井が困っている。「葵くんごめんね。彼女、人との距離感を取るのが下手なんだ」
葵が抱きしめられて真っ赤な顔でコクリと頷いた。
「やだー!!!ちょー可愛いんだけどっ!」
再び葵を抱きしめる。
「莉央、葵くん困ってるからやめてあげて」
藤井の言葉に「えー!」と言いながら葵を解放した。
莉央に「座って」と言われ藤井の向かいに座る。
キッチンでコーヒーと葵用のココアを入れながら
「直斗、腰はどうなの?」
藤井に声を掛ける。
「痛み止め飲んだから、さっきより楽になってきたよ」
葵は聞くともなく2人の会話を聞いている。
「歩夢にあんまり無理させるなって言いなよ?私から言ってもいいけど」
トレイにカップを3つ持ってきて莉央も座った。
「はい!葵くんの!クリーム乗せといたよ」
莉央が笑顔で葵の前に置いた。「ホットだけど大丈夫?夜は冷たい物飲んじゃダメよ」
莉央が母親みたいなことを言う。
「ありがとうございます…」
葵はまだ顔を赤くしている。
「いやぁぁぁ!ほんっと!!可愛いんだけど!」
テーブルに肘をつき葵を見つめる。
葵はココアを飲みながら緊張している。
「何がイヤなの…?」
藤井は隣で笑った。
しばらく話をしていると藤井が気付いたように時計に目をやる。
「葵くん時間大丈夫?」
言われて時計を見ると11時近い。
「えー!?もう帰っちゃうの!?」
莉央が意義を申し立てる。
「…すみません…。電話してもいいですか?」
廊下へ出て葵はスマホを取り出すと俊輔に掛けた。
何回か掛け直したが出ない…。
葵の胸に不安が顔を覗かせる。
リビングに戻り
「すみません。俺帰ります」
そう告げた。
葵の顔が険しくなっているのに気付き
「莉央、悪いんだけど葵くん送ってあげてくれる?」
莉央に言った。
「え!?あ、俺、一人で大丈夫です!」
慌てて断る葵に
「彼女車だから大丈夫だよ。頼むね、莉央」
「最初からそのつもりだから気にしないで!車回すから電話したら降りてきてね」
莉央が笑顔で出ていく。
「…すみません…。逆に迷惑掛けちゃって…」
申し訳なさそうに頭を下げる葵に
「僕が迷惑かけてるんだから、葵くん謝るとこじゃないでしょ」
藤井が困ったように笑う。「今日は本当にごめんね。すごく助かったよ。ありがとう」
そう言ってから「お兄さん…大丈夫?」
藤井が険しくなった葵の顔を見つめる。
「…大丈夫です。多分……俺の気にし過ぎだと思います…」
すると藤井のスマホが鳴り出す。
「はい、……分かったよ、ありがとう」
藤井が「莉央、下に着いたって。もし…何かあったら連絡してね」
葵は藤井の言葉に微笑むと
「ありがとうございます」
そう言って部屋を出た。
部屋に着く頃には藤井は相当痛いようで顔を歪めていた。
タクシーに乗るのも降りるのも、走行中の振動さえ辛そうにしていた。
「大丈夫、大丈夫」
それでも葵には笑顔を向ける。
ベットに寝たら起きれないからと藤井の希望でダイニングのイスに座らせる。
「葵くん。甘えついでにお願いしてもいいかな?」
「はい、何でも言ってください」
こんなに辛そうでは放っておく訳にはいかない。
「ベットの横の引き出しに、薬の袋があるから持ってきてもらっていいかな?」
葵が急いで寝室へ向かい藤井に言われた引き出しを探す。
医者から貰ったらしき袋があり、取り出すと自分がいるのが寝室だと改めて気付き気恥ずかしくなった。
藤井の元にもどると薬を渡しキッチンへ水を汲みに行く。
「悪いね…。ありがとう」
そう言って薬ん飲んだ。
「腰…元々悪いんですか?」
葵が何気なくきくと
「……学生時代バスケやっててね。それで腰痛めたんだよ…」
藤井が苦笑いした。「痛いのに無理して続けてこれだから…」
「直斗ー!」
その時――いきなり玄関から女性の声が聞こえてきた。
「また腰やったって?」
声がだんだん近付き「千尋ちゃん、心配して電話…」
ドアが開いて葵と声の主の目が合う。
「…くれた……」
リビングの入口に、ゲーム部屋に飾られている写真の美人が立っている。
……うわ……すげー美人……
写真で見るより遥かに美しいその人に、葵が見とれていると
「おかえり」
藤井が笑顔で声を掛けた。
「……あんた…また男連れ込んでるの?」
美人が呆れたように葵に視線を向け続ける。
「え!?」
慌てたのは葵だ。
慌てて藤井を振り返る。
「またそんな人聞き悪いこと言って…」
藤井が苦笑いする。「前話した『葵くん』。彼女の『莉央』だよ。仲良くしてあげてね」
藤井が葵を見て優しく笑う。
「やだー!!」
莉央と紹介されたその人が
「君が葵くん!?会ってみたかったの!」
そう言うなり葵を抱きしめた。
「直斗好みの子だから、てっきりまた連れ込んだのかと勘違いしちゃった!本当!キレイな顔してる!!」
そう捲し立てると葵の顔をマジマジ見つめる。
「莉央…。葵くん勘違いするから『連れ込む連れ込む』言うのやめて…」
藤井が困っている。「葵くんごめんね。彼女、人との距離感を取るのが下手なんだ」
葵が抱きしめられて真っ赤な顔でコクリと頷いた。
「やだー!!!ちょー可愛いんだけどっ!」
再び葵を抱きしめる。
「莉央、葵くん困ってるからやめてあげて」
藤井の言葉に「えー!」と言いながら葵を解放した。
莉央に「座って」と言われ藤井の向かいに座る。
キッチンでコーヒーと葵用のココアを入れながら
「直斗、腰はどうなの?」
藤井に声を掛ける。
「痛み止め飲んだから、さっきより楽になってきたよ」
葵は聞くともなく2人の会話を聞いている。
「歩夢にあんまり無理させるなって言いなよ?私から言ってもいいけど」
トレイにカップを3つ持ってきて莉央も座った。
「はい!葵くんの!クリーム乗せといたよ」
莉央が笑顔で葵の前に置いた。「ホットだけど大丈夫?夜は冷たい物飲んじゃダメよ」
莉央が母親みたいなことを言う。
「ありがとうございます…」
葵はまだ顔を赤くしている。
「いやぁぁぁ!ほんっと!!可愛いんだけど!」
テーブルに肘をつき葵を見つめる。
葵はココアを飲みながら緊張している。
「何がイヤなの…?」
藤井は隣で笑った。
しばらく話をしていると藤井が気付いたように時計に目をやる。
「葵くん時間大丈夫?」
言われて時計を見ると11時近い。
「えー!?もう帰っちゃうの!?」
莉央が意義を申し立てる。
「…すみません…。電話してもいいですか?」
廊下へ出て葵はスマホを取り出すと俊輔に掛けた。
何回か掛け直したが出ない…。
葵の胸に不安が顔を覗かせる。
リビングに戻り
「すみません。俺帰ります」
そう告げた。
葵の顔が険しくなっているのに気付き
「莉央、悪いんだけど葵くん送ってあげてくれる?」
莉央に言った。
「え!?あ、俺、一人で大丈夫です!」
慌てて断る葵に
「彼女車だから大丈夫だよ。頼むね、莉央」
「最初からそのつもりだから気にしないで!車回すから電話したら降りてきてね」
莉央が笑顔で出ていく。
「…すみません…。逆に迷惑掛けちゃって…」
申し訳なさそうに頭を下げる葵に
「僕が迷惑かけてるんだから、葵くん謝るとこじゃないでしょ」
藤井が困ったように笑う。「今日は本当にごめんね。すごく助かったよ。ありがとう」
そう言ってから「お兄さん…大丈夫?」
藤井が険しくなった葵の顔を見つめる。
「…大丈夫です。多分……俺の気にし過ぎだと思います…」
すると藤井のスマホが鳴り出す。
「はい、……分かったよ、ありがとう」
藤井が「莉央、下に着いたって。もし…何かあったら連絡してね」
葵は藤井の言葉に微笑むと
「ありがとうございます」
そう言って部屋を出た。
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