常世の守り主  ―異説冥界神話談―

双子烏丸

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番外編 その2  竜の娘の、その旅路。

テオの思惑

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 ――――

「ふむ……君の名前は、ラキサ、と言うのだな」


「はい。テオくんに案内してもらって、この村にやってきました。
 とても、良い村ですね」

 長老の家で、二人は長老への挨拶をしていた。

「ははは! そう言ってくれると、うれしいものだ」 
 
 初老の優しげな男性、それがこの村の村長であった。

「ねっ? ラキサさん、とても良いひとでしょう?」

 テオの言葉に、長老は同意する。

「もちろん、私も気に入ったとも
 ところで、テオ。旅を中断して、彼女を連れて来たらしいが……もしかして、旅をやめて、共にここで暮らすのか?
 何しろ彼女は我々と……」

 長老はそんなことを、彼に尋ねる。が――。

「それは、まだ分からないな。
 僕も、ラキサさんもともに世界を、旅をしている途中なんだ。
 ここに里帰りしたのも、あくまで一時のことだし、ね」

 だけど――。テオは一言つぶやくと、こんな事を続ける

「もし彼女が、受け入れてくれるなら、僕は…
…。
 そのためにも、僕の村を、見せたかったんだ」

 

「えっ?」

 いまいち話の読み込めない、ラキサ。

 ――それって一体、どんな事なんだろう? テオくんは一体、私を――

 しかしそんな彼女の気がかりをよそに、テオは。

「さて、と。挨拶はこれくらいでいいかな。
 長老さんともまた会えて、良かったよ」
 
「こちらこそ、テオの顔が見れて、嬉しい。
 では二人とも……ゆっくりしてくれたまえ」

 長老はラキサ達にそう、優しい言葉をかけた。



 ――――

 長老との用事を済ませ、ようやく村の散策をする、二人。
 山の奥地にあるために、静かで、穏やかで、空気も澄んでいて……人も優しい。
 テオはそこで暮らす住民の事を紹介し、畑や牧場なども見せたり、ラキサがこの場所を気に入るように、努力した。

 
 その甲斐もあり、ラキサもまた、この村の事を段々と、好きになっていった。
 そして――。
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