上 下
60 / 418

黒パン

しおりを挟む
「さ、食べちゃお」って、めぐは
固めの黒パンに噛み付いた。

なかなか、弾力があって食べ応えがある(笑)。



「それ、ちぎって食べるんだよ」と、リサは
さすがに旅人である(笑)。


北の方へ旅すると、こういう黒パンが
ほとんどだけど

慣れると、白いパンより美味しい。



スープと一緒にたべたりもするけど


そのまま食べるのも、独特の酸味があって
美味しいものだ。



ななは、まだ少し
気持ちにこだわりが残るみたいだけど


そこはそれ、18才たちより
少し歳を取ってると


いろいろ、考えるから。



深く考えなければ、そんなに

怒る事もないのだ。



思い出して見るといいのだけど


子供の頃から、そんなに
怒ってばかりいた人って、そんなにいない。


それよりも、楽しい事の方が多かったようだ
と、思うけれど

それは、あんまり損得とか、勝ち負けとか
そんな、つまらないものに
こだわりがなかったからだろうかな、なんて(笑)。



院長も、ななも大人である。

クラーレや、スレッジが
怒りっぽくないのは、音楽が好きだから。


そう、何か楽しみがある人って
それだけで幸せなのだ。

歌を歌いながらだと、食器洗いも
そんなに気にならなかったりする。


音楽って、不思議なもので

あまり、考えない時間が持てるから

労働なんかには、とっても
いいのです。


このところの日本では、音楽も
お金儲けのための道具になってしまっていて

いい音楽は、あまりラジオからも
テレビからも流れなくなっていたので

そのせいで、暗い思考に落ち込んでしまう
人々も増えたりした。


ななは、そんなに暗いほうではなかっったけど


シスターたちよりは、音楽に慣れている
とも言えなかったり。



音楽って慣れのパターンだから


西洋文化が来る前の日本だと、5音階が
普通だったりとか



アメリカンにカッポレを聞かせると

陰気な葬儀音楽に聞こえたり(笑)

もちろんそれは、マイナーメロディーに
聞こえる5音階のせいだけど


そのくらい地域差がある。

アフリカの奥地みたいなところだと

現地独特の音楽があるから
モーツァルトを音楽と感じなかったりするし



今でも、学校で習わないクラシック音楽、
例えば[剣の舞]なんて曲とかを
子供に聞かせると、音楽には聞こえないと(笑)


言う話だけれども


シスター・クラーレは
R&Bに慣れているから、歌うのも上手だ。


修道院に来る前は、音楽の仕事をしていたみたいな



そんな雰囲気もある。



豊かで張りのある、いい声だ。


しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

ヒカキンくそおもんない→炎上 事実だろ(笑)

エッセイ・ノンフィクション / 完結 24h.ポイント:71pt お気に入り:0

君は大人になってゆく

青春 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

中二病でも、恥ずかしい “ 創作言葉 ” 集!

青春 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

乙女ゲーム関連 短編集

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,796pt お気に入り:155

シンデレラストーリー

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:19

【完結】私がいなくなれば、あなたにも わかるでしょう

nao
恋愛 / 完結 24h.ポイント:15,520pt お気に入り:936

さよならとまたな

青春 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

ホスト異世界へ行く

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:356pt お気に入り:206

処理中です...