科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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士農工商

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士農工商、江戸時代の言葉だが
侍のように、志を持って国を治める者、
耕す者、物を作る者、商う
者の順に尊いなどと言う考えである。

日本はそんなふうに、資本主義とは遠い国だったし

それは、真理である。

食べ物を作れる者が、生物としては
重要だ。


貨幣に拠らず、そうである。


現在でも、例えば災害が起きて
経済が停止すれば
お金を持っていても何も出来ない。


国が破綻すれば、そのお金も
役に立たなくなる。


国民が使うので、それはお金として
認められる訳、なのだが


加藤が無限エネルギーの無料提供を行ったので

お金の存在は、別に無くても
暮らして行けるようになった。


エネルギーと言う物理量なので、基準が
定まっており


相場に左右される事もない。


物質に交換するとしても、エネルギー換算で
厳密に行われるので


商行為が存在できない。



そういう時に、士農工商、で言えば
農工は大切になる。


暮らすに必要な技術は大切な事として
これまで以上に尊ばれる。


石川のように、汚れたつなぎを着ていても
機械を直せる者は、偉い。


産業としてサービスが行われなくなれば
知り合いで直せる者がいると重宝だ。


本来そういう物だったのだが。




加藤もまた、心の悩みを直せる者として

人々から有り難がられた。



医療に当たるのかもしれないが
非公式に行っていたので、それを
知る者も居なかった。


でも、伊原にとっては

名雪が去ってしまって、その
加藤と言う男のところに下宿している。
何故か、愛紗と共に。


それが、悔しかった。


若干幼稚な男としては、それを
妬むのも仕方ない。


人の気持ちは、そんなものだ。




伊原は、それでも知っている。
加藤が、無限エネルギーを開発した事。


そのせいで、伊原の仕事、営業主任で
威張って居られて
岩重の後ろ盾があれば、会社では
強がっていられたのに。



それを破壊した加藤を妬み、憎んだ。

歪んでいるが、そんなものだ。
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