科学は、如何にしてヒトを幸せにするか～ななの例～

同類

加藤も、友梨絵も
つまり、誰かに
褒められて育った子供だったから

お互いの為になりたい、と言う
気持ちを持っていて


その、お互いを求めている。


そんな感じの関係性が、愛だと言う

古いタイプの人だった、ってあたり。



それは、由香も
舞も、麻美もそうだし

このコンビニの仲間は、だいたいそうだった。



幸せな子供達である。


加藤は思い出す。

かつて、サラリーマンだった頃も
昭和の時代は、会社が
そういう場所だった。



部長も課長も、お父さんのようで
穏やかで優しく、部下を子供達のように
育てた。



普通、入社すれば
定年まで一緒。


それが当たり前の家族のようなものだった。


日本全体がそういう社会だった。



会社が倒産しそうになれば、銀行が助けて
国が助けた。


だから、みんな国を大切にした。



家族を大切にした。



大切なものの為に働く事は楽しかった。




そういう国に戻りたいと加藤は思う。



けれど、もう過ぎた事。