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第1話:主要キャラと顔合わせ
騎士と導き手の組み合わせ
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あれから私たち導き手グループと、主要キャラ6人で自己紹介をした。主要キャラの基本情報は知っていたので、暫定的に特徴で呼んでいた女の子たちの名前が分かったのがありがたい。
まずヒロイン似の女の子は星月あかりさん。名前もヒロインのデフォルト名と同じだった。ただ見た目と名前は同じであるものの、細かい言動がゲームとは違っている。私や他の導き手というイレギュラーがいるせいかもしれないが、やっぱりゲームのヒロインとは別人のようだ。
次に人間離れした美貌を持つ金髪の少女はリーゼロッテ・エバーシュタインさんと言うそうだ。思いきり横文字の名前の割には、流ちょうな日本語だった。まぁ異世界の住人とも普通に会話していることを考えれば、神の力か何かで、この場ではどんな言語を使おうと、通じるようになっているだけかもしれない。
最後に黒髪ボブで眼鏡の女の子は、相楽由羽さんと言うそうだ。他の2人はハキハキしていたが、彼女は緊張しているのか自分の名前を遠慮がちに名乗って、ぺこりと頭を下げて終わった。この子がいちばんいい意味で、普通というか素朴な感じの子だった。
その後。私も和泉律子と手短に名乗り、自己紹介タイムは終わって、次の話題に移った。
ゲームでは日常パートは従者を1人選んで行動をともにし、ダンジョンには最多で3人の騎士を連れて行けるようになっていた。
ここで重要なのはゲームと違って、ここには4人の導き手に対して、騎士が5人しかいないこと。つまりなるべく平等に割っても、騎士が1人のグループが3つ。騎士が2人のグループが1つになる。
どの導き手に、どの騎士がつくのか? ゲームならともかく絶対にしくじれない魔王の再封印で、そんなに戦力を分散していいのか?
当然ながら話し合いになった。ゲームでは1人しかいない導き手が、騎士たちを選ぶ立場だった。しかし今回は導き手が4人いて、人柄や能力が分からないうちは主として選びようがない。
よってこれから1年後に行われる封印の儀式。その1か月前に、それまでの成果を踏まえて4人の中から最も導き手に相応しい者を1人選ぶことになった。
それまでは暫定的に、それぞれの導き手に最低1人は騎士をつけることになった。さらにゲームとは逆に、騎士のほうが導き手を選ぶことになったのだが。
ユエル以外の4属性たちは、分かりやすく外見最強のエバーシュタインさんを選んだ。まぁ、能力人柄ともに不明な今、外見で選ぶのは仕方ない。
私と相楽さんは納得顔だが、ヒロイン似の星月さんはなまじ可愛いせいか、自分に1人も回って来なかったことが悔しそうだ。
しかし星月さんはすぐに気持ちを切り替えると
「向こうは時間がかかりそうだから、こっちを先に決めちゃおうか。ユエル君は私たちの中なら誰に仕えたい?」
気のせいかもしれないが、「もちろん私よね?」と言わんばかりの圧だ。しかしユエルが答える前に
「待ってください。ユエル君は単独ではなく、複数の騎士が居る班に入るべきですわ。私はアルゼリオさんと風丸さん以外の2人を手放しますから、ユエル君はこの班に入ってください」
お嬢様口調で割って入って来たエバーシュタインさんに
「って、どさくさに紛れて何を言っているのよ! アンタが3人も騎士を取ったら、こっちには騎士をもらえない人が出ちゃうじゃない!」
星月さんの言うとおり、2人の騎士を導き手3人で割ることはできない。けれどエバーシュタインさんは計算ができないわけではなく
「お情けでなければ騎士が付かない人に、導き手の資格は無いでしょう。1か月前に最終的なメンバーを決めればいいという話でしたが、仲間同士の連携を考えれば、なるべく早い段階から1軍を決めたほうがいいはずです」
まぁ、レベルや装備が弱い序盤こそ、まとまって動くべきだし、即席のパーティーより長く組んでいるほうが連携を取りやすいだろう。
まずヒロイン似の女の子は星月あかりさん。名前もヒロインのデフォルト名と同じだった。ただ見た目と名前は同じであるものの、細かい言動がゲームとは違っている。私や他の導き手というイレギュラーがいるせいかもしれないが、やっぱりゲームのヒロインとは別人のようだ。
次に人間離れした美貌を持つ金髪の少女はリーゼロッテ・エバーシュタインさんと言うそうだ。思いきり横文字の名前の割には、流ちょうな日本語だった。まぁ異世界の住人とも普通に会話していることを考えれば、神の力か何かで、この場ではどんな言語を使おうと、通じるようになっているだけかもしれない。
最後に黒髪ボブで眼鏡の女の子は、相楽由羽さんと言うそうだ。他の2人はハキハキしていたが、彼女は緊張しているのか自分の名前を遠慮がちに名乗って、ぺこりと頭を下げて終わった。この子がいちばんいい意味で、普通というか素朴な感じの子だった。
その後。私も和泉律子と手短に名乗り、自己紹介タイムは終わって、次の話題に移った。
ゲームでは日常パートは従者を1人選んで行動をともにし、ダンジョンには最多で3人の騎士を連れて行けるようになっていた。
ここで重要なのはゲームと違って、ここには4人の導き手に対して、騎士が5人しかいないこと。つまりなるべく平等に割っても、騎士が1人のグループが3つ。騎士が2人のグループが1つになる。
どの導き手に、どの騎士がつくのか? ゲームならともかく絶対にしくじれない魔王の再封印で、そんなに戦力を分散していいのか?
当然ながら話し合いになった。ゲームでは1人しかいない導き手が、騎士たちを選ぶ立場だった。しかし今回は導き手が4人いて、人柄や能力が分からないうちは主として選びようがない。
よってこれから1年後に行われる封印の儀式。その1か月前に、それまでの成果を踏まえて4人の中から最も導き手に相応しい者を1人選ぶことになった。
それまでは暫定的に、それぞれの導き手に最低1人は騎士をつけることになった。さらにゲームとは逆に、騎士のほうが導き手を選ぶことになったのだが。
ユエル以外の4属性たちは、分かりやすく外見最強のエバーシュタインさんを選んだ。まぁ、能力人柄ともに不明な今、外見で選ぶのは仕方ない。
私と相楽さんは納得顔だが、ヒロイン似の星月さんはなまじ可愛いせいか、自分に1人も回って来なかったことが悔しそうだ。
しかし星月さんはすぐに気持ちを切り替えると
「向こうは時間がかかりそうだから、こっちを先に決めちゃおうか。ユエル君は私たちの中なら誰に仕えたい?」
気のせいかもしれないが、「もちろん私よね?」と言わんばかりの圧だ。しかしユエルが答える前に
「待ってください。ユエル君は単独ではなく、複数の騎士が居る班に入るべきですわ。私はアルゼリオさんと風丸さん以外の2人を手放しますから、ユエル君はこの班に入ってください」
お嬢様口調で割って入って来たエバーシュタインさんに
「って、どさくさに紛れて何を言っているのよ! アンタが3人も騎士を取ったら、こっちには騎士をもらえない人が出ちゃうじゃない!」
星月さんの言うとおり、2人の騎士を導き手3人で割ることはできない。けれどエバーシュタインさんは計算ができないわけではなく
「お情けでなければ騎士が付かない人に、導き手の資格は無いでしょう。1か月前に最終的なメンバーを決めればいいという話でしたが、仲間同士の連携を考えれば、なるべく早い段階から1軍を決めたほうがいいはずです」
まぁ、レベルや装備が弱い序盤こそ、まとまって動くべきだし、即席のパーティーより長く組んでいるほうが連携を取りやすいだろう。
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