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第1話:主要キャラと顔合わせ
5人の騎士たちについて
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それから私たちは休む間もなく、本作のメインキャラである5人の騎士と術者に引き合わされた。この世界の魔法は、地水火風の4属性に聖と魔を加えた6属性で構成されている。
攻略可能なキャラは、地水火風の属性を持つ4人の騎士。
火属性のアルゼリオは、熱砂の国の傲慢王子だ。熱い国の出身なので鎧で最低限の急所を護っている以外は、上半身は剥き出しと非常にゲームキャラらしい外見をしている。火属性らしくオレンジ色の髪と赤い瞳で、赤銅色の肌をしている。武器は青龍刀に似た湾曲した幅広の剣で、物理魔攻ともに5人の騎士の中ではトップの火力を誇る。年齢は確か20歳だ。
水属性のカイゼルは、アルゼリオやユエルと同じく彼の国の王族だ。カイゼルの国は賢さ特化の水属性らしく、豊かな水源に恵まれた学術国家だ。白い肌にサファイアの瞳。水色がかった銀髪が、サラサラと肩に流れる冷たい印象の美形だ。そんな彼の武器は、水の刃の魔法剣。斬ることもできるが、魔力を増幅させる効果もあり、どちらかと言えば、魔法攻撃を得意とする魔法剣士だ。年齢はアルゼリオより少し年上の22歳だったはずだ。
風属性の風丸は、ゲームでよくある日本に似た島国出身の忍者だ。容姿は東洋系で、黒の短髪に暗緑色の瞳。下はズボンだが、全体的にやや和の要素が入った服装で、首に巻かれたストールが特徴的だ。
彼の武器は日本刀だが、忍びだけあって技が多彩で苦無や針なども使う。速さと回避力が売りの彼は、鍛え上げると1ターンに3回攻撃になる。そこまでレベルを上げると、1ターンで敵に与える物理ダメージの合計がアルゼリオを上回る。確か作中では17から18歳の若年にも関わらず優秀なアタッカーだ。
地属性のクレイグは騎士の家系の生まれで、彼の国の次期・騎士団長候補らしい。私と同じ26歳で、金に近い茶髪に琥珀色の瞳をしている。体力と防御力に特化した地属性らしく、恵まれた体格にフルアーマーと大剣を装備した重戦士だ。ただ硬い反面、物理や魔攻がパッとせず鈍重とも言えるので、私は外しがちなキャラだった。
この4属性の他に、聖属性のユエルと魔属性のキャラが居る。しかし彼、魔属性のネフィロスは、残念ながら恋愛にも戦闘にも関わらない。騎士ではなく術師として封印の儀式を手伝うだけだ。
この世界の魔属性は、ユエルの聖属性と対極で毒や麻痺などの状態異常付与や、ステータスダウン系の魔法を使う。聖属性と対になるようにか、この世界では魔属性も攻撃魔法を持たない。
人を呪い弱める忌まわしき力を持ちながら、攻撃魔法を持たない人種。そのせいか魔属性の人々は、差別や迫害の対象らしい。先ほど魔王の影響を受けた動植物がモンスター化すると言ったが、魔属性の者こそ人間が魔王の邪気に染まった姿だと考える人も居るそうだ。
ただしネフィロスの一族は封印の儀式に不可欠な存在として、聖王国では神官の地位を得ている。そのお陰かネフィロスは、いつも穏やかな笑みをたたえた褐色の肌のイケメン眼鏡なので、ユエルに引き続きこの人も攻略できないことが、ファンの間では惜しまれていた。
私としても攻撃魔法は無いものの、敵を弱体化させて戦闘を有利にできる彼を一度は使ってみたかった。ゲームでは無理だったけど、ついて来てと言ったら、ついて来てくれるのかな?
乙女ゲームのメインキャラだけあって、それぞれ現実にはあり得ないハイレベルなイケメンだ。しかし私は圧倒的ユエル推しなので、それ以外の人たちには二次元のキャラが三次元になったのに、違和感なく成立しているのがすごいみたいな、ちょっと引いた感想しかなかった。
けれど推しであるユエルに関しては、この世界の存亡に巻き込まれているという深刻な状況も忘れて、見られて良かった。出会えて良かったと奇跡に感謝するほど感動した。
ユエルは柔らかそうな白の短髪に澄んだ空色の瞳を持つ、白皙の美少年だ。同じく白を基調とした中世の貴族のような正装が、彼の高貴さと神聖さを強調している。
人形のように綺麗で子猫のように愛らしく想像よりも小柄なのに、最年長で28歳のネフィロスと並ぶ落ち着きと気品がある。
ユエルは早くに父親を亡くしているので13歳にして、この聖王国兼、封印の一族の長の地位についている。無論、相談役のような人たちは居るのだが、王子ではなく王であるという責任感が、彼を実年齢よりも大人にしているのだろう。可愛いのにカッコいい。本当に尊い。
ちなみに5人の騎士の武器は、種類は違うものの全て刀剣なのだが、ユエルの剣がいちばんスタンダードな形状をしている。ユエルの固有タレントである『剣聖の片りん』からしても、公式という名の神が彼にかける期待の大きさが伺える。
やはりユエルは神に愛されている。実質この世界の主人公やと、感涙を堪えながら思った。
攻略可能なキャラは、地水火風の属性を持つ4人の騎士。
火属性のアルゼリオは、熱砂の国の傲慢王子だ。熱い国の出身なので鎧で最低限の急所を護っている以外は、上半身は剥き出しと非常にゲームキャラらしい外見をしている。火属性らしくオレンジ色の髪と赤い瞳で、赤銅色の肌をしている。武器は青龍刀に似た湾曲した幅広の剣で、物理魔攻ともに5人の騎士の中ではトップの火力を誇る。年齢は確か20歳だ。
水属性のカイゼルは、アルゼリオやユエルと同じく彼の国の王族だ。カイゼルの国は賢さ特化の水属性らしく、豊かな水源に恵まれた学術国家だ。白い肌にサファイアの瞳。水色がかった銀髪が、サラサラと肩に流れる冷たい印象の美形だ。そんな彼の武器は、水の刃の魔法剣。斬ることもできるが、魔力を増幅させる効果もあり、どちらかと言えば、魔法攻撃を得意とする魔法剣士だ。年齢はアルゼリオより少し年上の22歳だったはずだ。
風属性の風丸は、ゲームでよくある日本に似た島国出身の忍者だ。容姿は東洋系で、黒の短髪に暗緑色の瞳。下はズボンだが、全体的にやや和の要素が入った服装で、首に巻かれたストールが特徴的だ。
彼の武器は日本刀だが、忍びだけあって技が多彩で苦無や針なども使う。速さと回避力が売りの彼は、鍛え上げると1ターンに3回攻撃になる。そこまでレベルを上げると、1ターンで敵に与える物理ダメージの合計がアルゼリオを上回る。確か作中では17から18歳の若年にも関わらず優秀なアタッカーだ。
地属性のクレイグは騎士の家系の生まれで、彼の国の次期・騎士団長候補らしい。私と同じ26歳で、金に近い茶髪に琥珀色の瞳をしている。体力と防御力に特化した地属性らしく、恵まれた体格にフルアーマーと大剣を装備した重戦士だ。ただ硬い反面、物理や魔攻がパッとせず鈍重とも言えるので、私は外しがちなキャラだった。
この4属性の他に、聖属性のユエルと魔属性のキャラが居る。しかし彼、魔属性のネフィロスは、残念ながら恋愛にも戦闘にも関わらない。騎士ではなく術師として封印の儀式を手伝うだけだ。
この世界の魔属性は、ユエルの聖属性と対極で毒や麻痺などの状態異常付与や、ステータスダウン系の魔法を使う。聖属性と対になるようにか、この世界では魔属性も攻撃魔法を持たない。
人を呪い弱める忌まわしき力を持ちながら、攻撃魔法を持たない人種。そのせいか魔属性の人々は、差別や迫害の対象らしい。先ほど魔王の影響を受けた動植物がモンスター化すると言ったが、魔属性の者こそ人間が魔王の邪気に染まった姿だと考える人も居るそうだ。
ただしネフィロスの一族は封印の儀式に不可欠な存在として、聖王国では神官の地位を得ている。そのお陰かネフィロスは、いつも穏やかな笑みをたたえた褐色の肌のイケメン眼鏡なので、ユエルに引き続きこの人も攻略できないことが、ファンの間では惜しまれていた。
私としても攻撃魔法は無いものの、敵を弱体化させて戦闘を有利にできる彼を一度は使ってみたかった。ゲームでは無理だったけど、ついて来てと言ったら、ついて来てくれるのかな?
乙女ゲームのメインキャラだけあって、それぞれ現実にはあり得ないハイレベルなイケメンだ。しかし私は圧倒的ユエル推しなので、それ以外の人たちには二次元のキャラが三次元になったのに、違和感なく成立しているのがすごいみたいな、ちょっと引いた感想しかなかった。
けれど推しであるユエルに関しては、この世界の存亡に巻き込まれているという深刻な状況も忘れて、見られて良かった。出会えて良かったと奇跡に感謝するほど感動した。
ユエルは柔らかそうな白の短髪に澄んだ空色の瞳を持つ、白皙の美少年だ。同じく白を基調とした中世の貴族のような正装が、彼の高貴さと神聖さを強調している。
人形のように綺麗で子猫のように愛らしく想像よりも小柄なのに、最年長で28歳のネフィロスと並ぶ落ち着きと気品がある。
ユエルは早くに父親を亡くしているので13歳にして、この聖王国兼、封印の一族の長の地位についている。無論、相談役のような人たちは居るのだが、王子ではなく王であるという責任感が、彼を実年齢よりも大人にしているのだろう。可愛いのにカッコいい。本当に尊い。
ちなみに5人の騎士の武器は、種類は違うものの全て刀剣なのだが、ユエルの剣がいちばんスタンダードな形状をしている。ユエルの固有タレントである『剣聖の片りん』からしても、公式という名の神が彼にかける期待の大きさが伺える。
やはりユエルは神に愛されている。実質この世界の主人公やと、感涙を堪えながら思った。
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