【完結】最愛の人が寝取られたので復讐することにします。~罠にはまったのは貴方のほうですよ?旦那様~

五月ふう

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5.ふふふっ、楽しくなってきたじゃないの!

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「こんな絶好の機会、逃すわけないじゃないですかぁ~。」

(そうね、私も、あなたが私を殺しにくると思っていたわ。メル。)

「この機会を待っていたのは、私も一緒よ、メル。」

そう言って、ラーニャはメルの拳銃を蹴り上げた。

ガシャーン‼
拳銃が天井を舞い、シャンデリアが揺れる。

「ラーニャを撃って‼」

メルが部下の男たちに向かって叫んだが、そのままの勢いでラーニャは剣を抜き、一人の男が持っていた拳銃を叩き落とし、思い切り踏みつけた。

「ふふふっ、楽しくなってきたじゃないの!」

ラーニャは笑う。負けるだなんて、ラーニャはみじんも思っていない。この状況は彼女が狙って作り出したものである。

「この戦闘狂がっ!」

拳銃を粉々にされたメルは、顔をしかめて吐き捨てる。

「よく言われるわっ。」

そういいながら、ラーニャは五人の男からの攻撃をかわして、なぎ倒している。昔から、戦いが好きだったし、ヒーローに憧れていた。

「儂も戦いに加わりましょうかの?」
「大丈夫よ、ありがとうステフ。」

一人の男を戦闘不能状態にしながら、ラーニャはステフに答える。残る男はあと3人。ラーニャが余裕の笑みを浮かべるのとは対照的に、メルの顔には焦りが浮かんでいる。

「爺に何ができるっていうのよ!」
「小娘一人くらい、儂でも抑えられるぞ。」
「ぐへっ!変態っ離しなさいよ‼」

執事のステフがメルを捉えるのを片眼で見ながら、ラーニャは小さく息を吐く。残る男は二人。レンビードは戦闘に加わることはせず、その場に立ち尽くしている。当然だ。彼は、喧嘩など、一度もしたことがないのだ。

(レンビードはどれくらい、私を殺そうとする計画にかかわっていたんだろう?実行犯はメルで…レンビードは私を殺す気がなかったりしないかな?)

この期に及んで、ラーニャはそんなことを考えている。

「うぐっっ。」

また一人男が倒れて、残るは一人。

「観念しなさい‼あなたたちの負けよっ‼」

そう、ラーニャが叫んだ時。

「まだ、負けてない。死ぬのはお前だ。」
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