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26.国王は大喜びです
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「でかした、クーズマ!!」
クーズマがデミオン国王に、ルカドル国を買うことを伝えるとデミオン国王は大喜びだった。
実は前々からルカドル国の自治権を狙っていたらしい。
「シアラ!ルカドル国は私達が貰い受ける。この国がかつてのような栄えた姿に戻るのも、時間の問題じゃろう!」
デミオン国王は大喜びで両手をあげた。
「そういう理由なら、クーズマとシアラ女王の結婚を許そうじゃないか!」
デミオン国王の言葉に、アルフレッドが動揺して私の腕を掴んだ。
(だいじょうぶよ、アルフレッド。)
「いいえ。デミオン国王。私はクーズマ様と結婚はしません。ただのんびりと静かにどこかで暮らしたいのです。」
デミオン国王は大きく目を見開いた。
「無欲な人だ。全てを手放して、それで良いのか?」
「それが、私の一番の望みです。」
女王なんて柄じゃない。
辞めれるなら一刻も早く辞めてしまいたいのだ。
「ふーむ。ならば何か望むことはあるか?」
「今、借金取りに捕まっている私の大切な人を助けたいのです。
それから、もう一つ。オークリィと言う男の罪を暴いてくれたら、非常に嬉しく思います。」
デミオン国王は大きく頷く。
「了承した。その男については、詳しく調べ、しかるべき罰を与えよう。他に調べてほしいものはいないのか?」
オークリィだけでとどめておこうと思っていたけれど、せっかくなら伝えておこう。
「ボニーという名の継妹がいるのですが、彼女についても調べてほしいのです。何か、悪いことをしている気がするものですから。」
今まで散々シアラを苦しめてきたボニー。もしも悪事を働いているならば、容赦はしない。
「分かった。デミオン国の法律に法って、その者たちの処遇を決めよう。」
ルカドル国が手に入って、デミオン国王はご満悦だった。
「ルカドル国をよろしくお願いします。」
本物のシアラが最期まで大切にしていた国。でも、私が持っているより彼らに渡したほうがきっと、みんなが幸せになれると思うから。
「心配すんな!任せろ!」
と、クーズマが胸を張る。
クーズマにならば、任せても良いと思えるから不思議だ。
それから、デミオン国王は兵を派遣し、カーシャを誘拐した商人達の元に向かったのだった。
◇◇◇
「恐喝及び誘拐の罪でお前たちを逮捕する!!」
「な、なにをする!!私達は、女王に借金をされているのだぞ!!」
クーズマが率いるデミオン国の兵士たちは商人達を全員捕まえた。
「借金があろうと無かろうと、お前たちの取った手段は許されるものではない。デミオン国の法律に法って、裁かせてもらおう!」
どんなに商人達が暴れても、兵士たちに敵うはずが無かった。
商人から解放され座り込むカーシャさんの姿を見つける。
「カーシャさん!!」
無事、城に戻ってきたカーシャさんを強く抱きしめる。
「シアラ様、、!こんなにも早く助けていただいて、、、。私のために無理はしていませんか?」
自分が誘拐されていたにも関わらず、カーシャさんは私を心配そうに見つめた。
「だいじょうぶです。ありがとうございます。」
カーシャさんはにっこりと笑った。
「シアラ様のお顔が、前より明るいわ。本当に良かったです。きっと、なにか良いことが、あったのですね。」
カーシャさんの優しい言葉が胸に響く。
(嬉しい、な。)
カーシャさんがくれる母のような愛は、私がずっと欲しいと願っていた。でも前世では手に入らなかったものだった。
「大切に、してくれて、ありがとうございます。」
私はもう一度、カーシャさんに言った。
「私がシアラ様を大切に思うのは当たりまえのことじゃないですか!」
それがどれだけ特別なことか、私はよく分かっている。
◇◇◇
クーズマがデミオン国王に、ルカドル国を買うことを伝えるとデミオン国王は大喜びだった。
実は前々からルカドル国の自治権を狙っていたらしい。
「シアラ!ルカドル国は私達が貰い受ける。この国がかつてのような栄えた姿に戻るのも、時間の問題じゃろう!」
デミオン国王は大喜びで両手をあげた。
「そういう理由なら、クーズマとシアラ女王の結婚を許そうじゃないか!」
デミオン国王の言葉に、アルフレッドが動揺して私の腕を掴んだ。
(だいじょうぶよ、アルフレッド。)
「いいえ。デミオン国王。私はクーズマ様と結婚はしません。ただのんびりと静かにどこかで暮らしたいのです。」
デミオン国王は大きく目を見開いた。
「無欲な人だ。全てを手放して、それで良いのか?」
「それが、私の一番の望みです。」
女王なんて柄じゃない。
辞めれるなら一刻も早く辞めてしまいたいのだ。
「ふーむ。ならば何か望むことはあるか?」
「今、借金取りに捕まっている私の大切な人を助けたいのです。
それから、もう一つ。オークリィと言う男の罪を暴いてくれたら、非常に嬉しく思います。」
デミオン国王は大きく頷く。
「了承した。その男については、詳しく調べ、しかるべき罰を与えよう。他に調べてほしいものはいないのか?」
オークリィだけでとどめておこうと思っていたけれど、せっかくなら伝えておこう。
「ボニーという名の継妹がいるのですが、彼女についても調べてほしいのです。何か、悪いことをしている気がするものですから。」
今まで散々シアラを苦しめてきたボニー。もしも悪事を働いているならば、容赦はしない。
「分かった。デミオン国の法律に法って、その者たちの処遇を決めよう。」
ルカドル国が手に入って、デミオン国王はご満悦だった。
「ルカドル国をよろしくお願いします。」
本物のシアラが最期まで大切にしていた国。でも、私が持っているより彼らに渡したほうがきっと、みんなが幸せになれると思うから。
「心配すんな!任せろ!」
と、クーズマが胸を張る。
クーズマにならば、任せても良いと思えるから不思議だ。
それから、デミオン国王は兵を派遣し、カーシャを誘拐した商人達の元に向かったのだった。
◇◇◇
「恐喝及び誘拐の罪でお前たちを逮捕する!!」
「な、なにをする!!私達は、女王に借金をされているのだぞ!!」
クーズマが率いるデミオン国の兵士たちは商人達を全員捕まえた。
「借金があろうと無かろうと、お前たちの取った手段は許されるものではない。デミオン国の法律に法って、裁かせてもらおう!」
どんなに商人達が暴れても、兵士たちに敵うはずが無かった。
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「カーシャさん!!」
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(嬉しい、な。)
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「大切に、してくれて、ありがとうございます。」
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「私がシアラ様を大切に思うのは当たりまえのことじゃないですか!」
それがどれだけ特別なことか、私はよく分かっている。
◇◇◇
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