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第Ⅱ章。「箱舟(ノウ)」
3、血の種類
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--血の種類--
ブレェンの取り出した金の杖には、真ん中に深緑の宝石。
そこから、気のつるが先端へと伸びている。
マイァシが、人をブレェンのもとへ連れて来た。
「人を連れてきたぞ」
ブレェンは、10人の中から一番色白の男子を一人選んだ。
神の肌の色に近いからか?…
ブレェンは、言葉を投げかけた。
「私と、その大理石の壁の間に立つがよい」
人は言葉が分かった。(もともと言葉は、備わるものなのか?)
そして、確かに言葉を理解し大理石の壁の前に立った。
ブレェンは、人に少し興味が涌いた。
だが、目線で分かったのかもしれないとも思った。
ブレェンは、もう一度、言葉を投げかける。
「何かしゃべれるか?」
「う ぅ うう」
人は、何かをしゃべろうとした。
ブレェンは、論理的に考えてみる。
(ただ唸るだけか。
たぶん心では理解しているのだな。
言葉がないだけか)
ブレェンは、 杖を振りかざし人に向け
「ラアモス」と叫んだ。
杖から、緑の光が出、人の体を照らしたかと思うと、
その光はすり抜け壁に人の臓器の陰を写し出した。
人の臓器は、確かに神とまるで同じだった。
脳も知識を入れるのに支障はないように見えた。
「こちらに来て、腕を出せ」
そして、ブレェンは、 杖を人の腕に少し当てた。
人は、呻いた。
「うぅ」
杖に血が付いていた。それを机の上の皿に移して、
「赤い 鉄の血か…」
(神は、あいにく金でなぁ 鉄ではパワァーも出んな 比重が違う これで神ための仕事が出来るのか…)
ブレェンが、言語の書物と木工の書物を持ち出す。
それから、洪水の資料を取り出し、何かを杖で紙に書いた。
神が人を洪水から救ったと言う仮の事実である。
洪水の画像も、杖を使い紙に模写した。
それらを杖ですっと掬くうと、杖に書物に書かれた知識が吸い込まれていった。
ブレェンは、杖を人のこめかみに当て、人は少しうめいたが痛みは無い。
目を少し瞬かせただけである。
(これでは、知識もあっけないな)
「よし、完了。
人。今の感想を答えよ」
人は、初めて言葉をしゃべる。口がどもっている。
「かぁぁ…神よ ありがたき幸せ。災害からお助けいただいて か か 感謝致します」
ブレェンは、実験が成功したので、マイァシに言う。
「他の者にも言葉を教えるが良いか?」
マイァシは、ブレェンの手際を感心した。
「さすがだ」
ブレェンは、他の人にも同様に脳に知識を入れた。
そして、最初に言葉を知った者に告げる。
「お前を長とする」
「あ ありがたき幸せです」
ブレェンは、マイァシに人の男子を残して、女子は連れて行くようにと言った。
(最初は、神も男尊女卑だったかもしれない)
マイァシは、女子を連れてブレェンの部屋を出て行った。
ブレェンは、まだ、なにやら怪し気な作業を続けていた。
ブレェンの取り出した金の杖には、真ん中に深緑の宝石。
そこから、気のつるが先端へと伸びている。
マイァシが、人をブレェンのもとへ連れて来た。
「人を連れてきたぞ」
ブレェンは、10人の中から一番色白の男子を一人選んだ。
神の肌の色に近いからか?…
ブレェンは、言葉を投げかけた。
「私と、その大理石の壁の間に立つがよい」
人は言葉が分かった。(もともと言葉は、備わるものなのか?)
そして、確かに言葉を理解し大理石の壁の前に立った。
ブレェンは、人に少し興味が涌いた。
だが、目線で分かったのかもしれないとも思った。
ブレェンは、もう一度、言葉を投げかける。
「何かしゃべれるか?」
「う ぅ うう」
人は、何かをしゃべろうとした。
ブレェンは、論理的に考えてみる。
(ただ唸るだけか。
たぶん心では理解しているのだな。
言葉がないだけか)
ブレェンは、 杖を振りかざし人に向け
「ラアモス」と叫んだ。
杖から、緑の光が出、人の体を照らしたかと思うと、
その光はすり抜け壁に人の臓器の陰を写し出した。
人の臓器は、確かに神とまるで同じだった。
脳も知識を入れるのに支障はないように見えた。
「こちらに来て、腕を出せ」
そして、ブレェンは、 杖を人の腕に少し当てた。
人は、呻いた。
「うぅ」
杖に血が付いていた。それを机の上の皿に移して、
「赤い 鉄の血か…」
(神は、あいにく金でなぁ 鉄ではパワァーも出んな 比重が違う これで神ための仕事が出来るのか…)
ブレェンが、言語の書物と木工の書物を持ち出す。
それから、洪水の資料を取り出し、何かを杖で紙に書いた。
神が人を洪水から救ったと言う仮の事実である。
洪水の画像も、杖を使い紙に模写した。
それらを杖ですっと掬くうと、杖に書物に書かれた知識が吸い込まれていった。
ブレェンは、杖を人のこめかみに当て、人は少しうめいたが痛みは無い。
目を少し瞬かせただけである。
(これでは、知識もあっけないな)
「よし、完了。
人。今の感想を答えよ」
人は、初めて言葉をしゃべる。口がどもっている。
「かぁぁ…神よ ありがたき幸せ。災害からお助けいただいて か か 感謝致します」
ブレェンは、実験が成功したので、マイァシに言う。
「他の者にも言葉を教えるが良いか?」
マイァシは、ブレェンの手際を感心した。
「さすがだ」
ブレェンは、他の人にも同様に脳に知識を入れた。
そして、最初に言葉を知った者に告げる。
「お前を長とする」
「あ ありがたき幸せです」
ブレェンは、マイァシに人の男子を残して、女子は連れて行くようにと言った。
(最初は、神も男尊女卑だったかもしれない)
マイァシは、女子を連れてブレェンの部屋を出て行った。
ブレェンは、まだ、なにやら怪し気な作業を続けていた。
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