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第1章 約束と再会編
第40話 離宮暮らし①
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アーサー様にお願いをしたあの日から、私は大人しく離宮で過ごすようになった。
離宮の外には出られない。出るとしても、誰かと一緒。
少し窮屈ではあったが、それ以外のことで不便するようなことはなく、むしろ豪華な暮らしができていた。
ナナが作るご飯はとっても美味しいし、地下には何千冊も保管されていそうな蔵書室もあって、勉強をするには十分すぎる教材がある。
いたせりつくせりだった。
そうして、お願いをしたあの日から3日後。
ようやくお父様とお兄様に会えた。
約束通り、アーサー様が離宮に2人を呼んでくださったのだ。
レイルロード家と離宮は随分と離れており、馬車での移動には最低でも3日かかる。
それでも2人は疲れた表情を1つも見せず、離宮に来てくださった。
「エレが本当に無事でよかった」
離宮の入り口で兄様と会うなり、ぎゅっとハグをする。
兄様とするのは久しぶりのような気がした。
兄様の後ろにいたお父様も、私と目が合うと、ニコリと笑ってくれた。
その笑みは安堵しているようにも見えた。
手紙で無事をお伝えしたとはいえ、お父様がかなり心配していたのだと察した。
兄様のハグから解放され、改めて顔を見る。
どこか前と少し違うような…………もしかして、頬が少しやせてる?
ご飯を食べれてない? うそ。兄様は不調なのでは?
そのことを聞いてみると、兄様は申し訳なそうに笑って話した。
「体調を崩したほどではないんだけどさ。ちょっとエレが心配でね、喉にご飯が通らなかったんだよね」
「それは…………大変ご迷惑をおかけしました」
「ああ、心配しなくてもいいから。今は大丈夫だからさー。エレが元気なのも分かったし、食欲は戻ってるよー」
そうなのね。よかった。
「兄様。兄様にはナナ……私の御世話をしてくれている侍女が作ってくれるご飯がとても美味しいので、ぜひ召し上がっていただきたいです」
「おおぉ! エレが美味しいというのなら、間違いないね! ぜひいただきたいな!」
そうして、2人に離宮を案内し、応接室やお茶をした。
離宮での暮らし、訓練の状況、最新の魔法研究、軍の動きなど話題が尽きることはなく、ずっと話をしていた。
そして、夕食にはアーサー様もいらっしゃって、4人でナナの絶品ご飯を食べた。
兄様も気にいてくださったのか、ナナの料理をべた褒め。
特に東の国の料理が気に入ったらしく、終始「美味しすぎていくらでも食べれそう」と話していた。
一方、兄様に褒められたナナは「イケメンちゃんに褒められると、テンション爆上がりしちゃう――!!」と叫んで、裏に姿を消しては戻ってきてジャンジャン料理を作ってくれた。
お父様もご満足いただけたようで、デザートまで綺麗に召し上がった。
以前の私なら、時間がもったいないと思っていただろうが、2人と過ごす時間は楽しかった。
セレナやマナミ様ともお会いしたいな………元気にしているのだろうか?
だが、楽しい時間も束の間。
兄様とお父様は3日だけ滞在すると、実家に戻ることになった。
そんな早く帰らなくてもいいのに。
もう少しいてもいいと思うのに。
軍にいたことは2人と離れることに対して、特に何も思わなかった。
ただ、兄様のやせ細った姿とか、お父様のほっとした様子とかを見てしまうと、一緒にいたいと思った。
でも、わがままは言えない。2人にだって仕事はある。
ここに来てもらっただけ、感謝しよう。
離宮の入り口で、アーサー様と一緒に2人を見送った。
2人が乗った馬車は夕日とともに地平線の向こうへと消えていく。
馬車を見送る私の心の隅には、2人と一緒に帰りたいという思いが渦巻いていた。
★★★★★★★★
アーサー様にはここにいてほしいと言われはした。
だが、私にだって使命がある。
お母様とルイの仇である魔王を倒すという使命が。
そうなると、ずっと離宮にはいられない。
いつか戦いに出る。
離宮では暇なこともあり、体力づくり、特訓に励むことにした。
朝は基本魔法の練習。
最大出力で的に攻撃魔法を当て、魔力がなくなるギリギリまでぶっ放す。
朝食を終えた後は、魔力復帰の休憩として難易度ⅥとⅦの魔法の勉強。
そして、お昼前には、ランニングで離宮を一周。
午後からは、実践的な魔法展開及び戦闘訓練。
この特訓は、最初の数日間は1人だった。
だが、1人でするのも途中から退屈になって、その日は1人ではなく、誰か相手になってもらうことにした。
離宮には騎士がいるが、彼らも暇ではなく、対戦相手をお願いするにもできそうにない。
そこで、暇そうに私を見ていたリリィとナナに、戦ってくれないかと誘った。
「もちろんです」
「私ちゃんでいいんだったら、万全おーけっけー!」
幸い、2人は笑顔で快く誘いを受けてくれた。
リリィは元々アーサー様の護衛をしていて戦闘経験もあるようだから、それなりに動ける。
でも、ナナは戦闘と縁がなさそうだった。
すぐに倒してしまいそうだし、下手をすれば彼女に大けがをさせてしまうかもしれない。
彼女を相手にする時は、加減しよう。
そうして、私たちは各自武器を準備して、離宮にある訓練場と向かった。
離宮には2つの訓練場があり、1つは芝生が広がる第1訓練場。
もう1つは、石畳の第2訓練場。
今回は空いていた芝生の第1訓練場を使うことになった。
準備体操をし、訓練場の端へと歩いていく。
今回のルールは単純。
武器は何でもよし、相手を戦闘不能とすれば勝利。
初めはリリィと戦った。
リリィは2つのダガーを両手にし、氷魔法と音魔法を巧みに使いながら、攻撃を積極的に仕掛けてきた。
やはり予想通り強い。
でも――――。
私は二刀流を相手に対戦するのは慣れていた。
なので、10分以内には彼女を追い詰めれた。
ダガーを2つとも奪い、戦闘不能。
負けたリリィは、少し微笑んで「まだまだですね。もっと精進いたします」と反省していた。真面目な人だ。
リリィとは、私は魔法なしという条件を付けて戦ってみたいな。明日、それをしてもらおう。
「次はあたしちゃんだね――!!」
リリィの次の対戦相手はナナ。
彼女は向かいの壁の前に立ち、準備を始めた。
ナナが手にしていたのは白い大鎌。それが彼女の武器なようだった。
鎌なんて珍しいわね……。
ナナの鎌の刃も柄も真っ白で、刃の平には東の国のような文様が描かれているものだった。
また、大鎌の柄の先には、目の玉ぐらい大きさの紫の魔法石が、花の装飾とともに飾られている。
「ナナは鎌を使うのですね」
「そうだよー。エレ様は大鎌を相手にするのは初めてー?」
「初めてではありませんが、一対一ではあまり相手にしたことがありません」
軍の同期で大鎌を使う子は3人いて、上司にも何十人かいたが、一対一で対戦したのは、手のひらで数えるくらい。戦場でもあまりなかった。
「そっか、そっか。私ちゃんもそこまで人間を相手にしたことがないから、エレ様とどっこいどっこいかもね~」
私とナナがどっこいどっこいって、ナナはあまり戦いに縁がないと思っていたのだけれど…………。
何も言わずに黙っていると、彼女はなぜか苦笑いを浮かべた。
「もしかして、エレ様、私ちゃんのこと弱いって思ってたでしょ」
「…………すみません」
「いいよ~。私ちゃん、こんなテンションあげぽよって感じだし、誤解は良くされちゃうの~。でもね、エレ様。自分で言っちゃうのもアレちゃんだけど――――」
ナナは片手でクルクルと大鎌を器用に回す。
そして、回転を途中で止め柄を握りしめ、腰を屈めた。
なめまわすかのようにじっと私を見て、ナナはニヤリと口角を上げる。
さっーと強めの風が、淡紫色のツインテールを横へと揺らす。
獲物を狙うかのように、ギラリと輝く紫の瞳。
その瞳に捕捉された私は、思わず背筋が伸びる。
「私ちゃん、結構強いからね。手加減なんていらないから――」
そうして、審判をするリリィは訓練場の真ん中に立つと、私とナナに視線を送る。
それに対し、ナナは「私ちゃんは準備おっけーだよーん!」と叫び、私もコクリと縦に頷いた。
「では―――――試合開始ッ!!」
そして、リリィの開始の合図で私たちは走り出した。
離宮の外には出られない。出るとしても、誰かと一緒。
少し窮屈ではあったが、それ以外のことで不便するようなことはなく、むしろ豪華な暮らしができていた。
ナナが作るご飯はとっても美味しいし、地下には何千冊も保管されていそうな蔵書室もあって、勉強をするには十分すぎる教材がある。
いたせりつくせりだった。
そうして、お願いをしたあの日から3日後。
ようやくお父様とお兄様に会えた。
約束通り、アーサー様が離宮に2人を呼んでくださったのだ。
レイルロード家と離宮は随分と離れており、馬車での移動には最低でも3日かかる。
それでも2人は疲れた表情を1つも見せず、離宮に来てくださった。
「エレが本当に無事でよかった」
離宮の入り口で兄様と会うなり、ぎゅっとハグをする。
兄様とするのは久しぶりのような気がした。
兄様の後ろにいたお父様も、私と目が合うと、ニコリと笑ってくれた。
その笑みは安堵しているようにも見えた。
手紙で無事をお伝えしたとはいえ、お父様がかなり心配していたのだと察した。
兄様のハグから解放され、改めて顔を見る。
どこか前と少し違うような…………もしかして、頬が少しやせてる?
ご飯を食べれてない? うそ。兄様は不調なのでは?
そのことを聞いてみると、兄様は申し訳なそうに笑って話した。
「体調を崩したほどではないんだけどさ。ちょっとエレが心配でね、喉にご飯が通らなかったんだよね」
「それは…………大変ご迷惑をおかけしました」
「ああ、心配しなくてもいいから。今は大丈夫だからさー。エレが元気なのも分かったし、食欲は戻ってるよー」
そうなのね。よかった。
「兄様。兄様にはナナ……私の御世話をしてくれている侍女が作ってくれるご飯がとても美味しいので、ぜひ召し上がっていただきたいです」
「おおぉ! エレが美味しいというのなら、間違いないね! ぜひいただきたいな!」
そうして、2人に離宮を案内し、応接室やお茶をした。
離宮での暮らし、訓練の状況、最新の魔法研究、軍の動きなど話題が尽きることはなく、ずっと話をしていた。
そして、夕食にはアーサー様もいらっしゃって、4人でナナの絶品ご飯を食べた。
兄様も気にいてくださったのか、ナナの料理をべた褒め。
特に東の国の料理が気に入ったらしく、終始「美味しすぎていくらでも食べれそう」と話していた。
一方、兄様に褒められたナナは「イケメンちゃんに褒められると、テンション爆上がりしちゃう――!!」と叫んで、裏に姿を消しては戻ってきてジャンジャン料理を作ってくれた。
お父様もご満足いただけたようで、デザートまで綺麗に召し上がった。
以前の私なら、時間がもったいないと思っていただろうが、2人と過ごす時間は楽しかった。
セレナやマナミ様ともお会いしたいな………元気にしているのだろうか?
だが、楽しい時間も束の間。
兄様とお父様は3日だけ滞在すると、実家に戻ることになった。
そんな早く帰らなくてもいいのに。
もう少しいてもいいと思うのに。
軍にいたことは2人と離れることに対して、特に何も思わなかった。
ただ、兄様のやせ細った姿とか、お父様のほっとした様子とかを見てしまうと、一緒にいたいと思った。
でも、わがままは言えない。2人にだって仕事はある。
ここに来てもらっただけ、感謝しよう。
離宮の入り口で、アーサー様と一緒に2人を見送った。
2人が乗った馬車は夕日とともに地平線の向こうへと消えていく。
馬車を見送る私の心の隅には、2人と一緒に帰りたいという思いが渦巻いていた。
★★★★★★★★
アーサー様にはここにいてほしいと言われはした。
だが、私にだって使命がある。
お母様とルイの仇である魔王を倒すという使命が。
そうなると、ずっと離宮にはいられない。
いつか戦いに出る。
離宮では暇なこともあり、体力づくり、特訓に励むことにした。
朝は基本魔法の練習。
最大出力で的に攻撃魔法を当て、魔力がなくなるギリギリまでぶっ放す。
朝食を終えた後は、魔力復帰の休憩として難易度ⅥとⅦの魔法の勉強。
そして、お昼前には、ランニングで離宮を一周。
午後からは、実践的な魔法展開及び戦闘訓練。
この特訓は、最初の数日間は1人だった。
だが、1人でするのも途中から退屈になって、その日は1人ではなく、誰か相手になってもらうことにした。
離宮には騎士がいるが、彼らも暇ではなく、対戦相手をお願いするにもできそうにない。
そこで、暇そうに私を見ていたリリィとナナに、戦ってくれないかと誘った。
「もちろんです」
「私ちゃんでいいんだったら、万全おーけっけー!」
幸い、2人は笑顔で快く誘いを受けてくれた。
リリィは元々アーサー様の護衛をしていて戦闘経験もあるようだから、それなりに動ける。
でも、ナナは戦闘と縁がなさそうだった。
すぐに倒してしまいそうだし、下手をすれば彼女に大けがをさせてしまうかもしれない。
彼女を相手にする時は、加減しよう。
そうして、私たちは各自武器を準備して、離宮にある訓練場と向かった。
離宮には2つの訓練場があり、1つは芝生が広がる第1訓練場。
もう1つは、石畳の第2訓練場。
今回は空いていた芝生の第1訓練場を使うことになった。
準備体操をし、訓練場の端へと歩いていく。
今回のルールは単純。
武器は何でもよし、相手を戦闘不能とすれば勝利。
初めはリリィと戦った。
リリィは2つのダガーを両手にし、氷魔法と音魔法を巧みに使いながら、攻撃を積極的に仕掛けてきた。
やはり予想通り強い。
でも――――。
私は二刀流を相手に対戦するのは慣れていた。
なので、10分以内には彼女を追い詰めれた。
ダガーを2つとも奪い、戦闘不能。
負けたリリィは、少し微笑んで「まだまだですね。もっと精進いたします」と反省していた。真面目な人だ。
リリィとは、私は魔法なしという条件を付けて戦ってみたいな。明日、それをしてもらおう。
「次はあたしちゃんだね――!!」
リリィの次の対戦相手はナナ。
彼女は向かいの壁の前に立ち、準備を始めた。
ナナが手にしていたのは白い大鎌。それが彼女の武器なようだった。
鎌なんて珍しいわね……。
ナナの鎌の刃も柄も真っ白で、刃の平には東の国のような文様が描かれているものだった。
また、大鎌の柄の先には、目の玉ぐらい大きさの紫の魔法石が、花の装飾とともに飾られている。
「ナナは鎌を使うのですね」
「そうだよー。エレ様は大鎌を相手にするのは初めてー?」
「初めてではありませんが、一対一ではあまり相手にしたことがありません」
軍の同期で大鎌を使う子は3人いて、上司にも何十人かいたが、一対一で対戦したのは、手のひらで数えるくらい。戦場でもあまりなかった。
「そっか、そっか。私ちゃんもそこまで人間を相手にしたことがないから、エレ様とどっこいどっこいかもね~」
私とナナがどっこいどっこいって、ナナはあまり戦いに縁がないと思っていたのだけれど…………。
何も言わずに黙っていると、彼女はなぜか苦笑いを浮かべた。
「もしかして、エレ様、私ちゃんのこと弱いって思ってたでしょ」
「…………すみません」
「いいよ~。私ちゃん、こんなテンションあげぽよって感じだし、誤解は良くされちゃうの~。でもね、エレ様。自分で言っちゃうのもアレちゃんだけど――――」
ナナは片手でクルクルと大鎌を器用に回す。
そして、回転を途中で止め柄を握りしめ、腰を屈めた。
なめまわすかのようにじっと私を見て、ナナはニヤリと口角を上げる。
さっーと強めの風が、淡紫色のツインテールを横へと揺らす。
獲物を狙うかのように、ギラリと輝く紫の瞳。
その瞳に捕捉された私は、思わず背筋が伸びる。
「私ちゃん、結構強いからね。手加減なんていらないから――」
そうして、審判をするリリィは訓練場の真ん中に立つと、私とナナに視線を送る。
それに対し、ナナは「私ちゃんは準備おっけーだよーん!」と叫び、私もコクリと縦に頷いた。
「では―――――試合開始ッ!!」
そして、リリィの開始の合図で私たちは走り出した。
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