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第2章 大星祭編
第73話 取引 5
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ごめんなさい! 遅れました! 第73話です! よろしくお願いいたします!
――――――
セトとイシスと一緒に夕飯を食べた後、私はお風呂に入った。その際に、何かと生活を送るのに不便だろうということで、2人は親切も手錠は両手が繋がっていたものから、鎖に繋がれたものへと変えてくれた。手首に錠があるのには変わりないが、別々になり随分と楽になった。
お風呂もシャワーではなく、バスタブでつかり、安らぐ花の香りの石鹸を使わせてもらった。誘拐された身としてはもてなされている気がする。疑問に思いながらも、私は湯につかった。
そして、風呂から上がると、フカフカのベッドで眠りについた。途中途中で眠らされていたはずなのに、疲れは取れていなかったのか、すぐに眠れた。
「今日はイーとお留守番、だよ………?」
「留守番、ですか」
「うん。暇だから、一緒にチェス、しよ………?」
そして、起きて朝食を終えた私は、イシスと一緒にチェスをしていた。意外と彼女は強く、私と彼女の能力は同等で、楽しい。
しかし、部屋にはセトはいない。朝目覚めると、彼の姿はすでになかった。朝食の時にも姿を現さず、私はイシスと2人で朝食を取っていた。
「セトはどこに行ったの?」
「ちょっと用事。夕方ぐらいには帰ってこれると思う………」
それ以上聞いても、イーはやんわりと答えるだけ。詳しいことは教えてくれなかった。
チェスの駒を動かしながら、私はふと思う。アーサー様に会いたい、と。元気にしているだろうか、私が心配で眠れずにいるのではないだろうか、次々に不安と疑問が浮かんでくる。
「あのイー」
「…………なぁに」
「アーサー様はお元気にされていますか? 怪我とかはされていませんか? 知っている限りでいいので、教えてくださいませんか?」
新聞や情報を得る手段がない今、イシスに直接聞くしかない。すると、イシスは私を一瞥して、チェスの駒へ視線を戻し、
「やっぱり気になるの?」
「はい」
「………………エレシュキガルは王子のことが好き?」
「はい、愛しております」
短い期間ではあるが、彼女は普段から表情を変えない。無表情だった。だが、その時だけは少し悲しそうな顔をしていた。
「うん、元気だと思う。怪我もしてない、よ………」
「そうですか。教えていただきありがとうございます」
「ん………次、エレシュキガルの番」
「あ、はい」
今は何一つセトとイシスから離れる手段を思いついていない。魔法を使えない、尚且つ24時間ずっとセトもしくはイシスに見張られており、脱出が難しい。
それにここは地下。2人に仲間がいないと言い切れない。地下を抜けた先がどうなっているか分からない。とりあえず、今日は様子を見よう。脱出計画の立案はある程度情報が集まってからだ。
「待っていてください、アーサー様。私は絶対にあなたのもとへ帰ります」
イシスに聞こえない小さな声で、エレシュキガルは呟いていた。
★★★★★★★★
取引の手紙が届いて2日後の夜の王城。
アーサーは指定された時間に身代金を用意し、取引人を待っていた。部屋の中央に置かれている袋の中に金が入っており、会場にはアーサーだけではなく、騎士、兵士、リアムたちがともに待機。
一体この状況からどうやって侵入するのか。窓やドアから入り込むのか、以前のように誰かを乗っ取って金を運び出すのか、それとも犯人自ら転移魔法を使って乗り込んでくるか。
どちらにしろ警戒は怠ってはならない。本人が乗り込んで来たら、絶対に捕える。
そうして、アーサーは腰に携えたレイピアに手を掛け、待つこと1時間。一瞬明かりが消え、アーサーは瞬時に反応。やっと来たのだと、暗闇の中身代金の袋の元へ駆ける。
そして――――。
「やるじゃん、王子様」
明かりを消した犯人の首へレイピアの刃を向けていた。犯人は袋の口を掴んでいた。
「おぅおぅ、皆様勢ぞろいでー」
「………………」
大きな袋抱えていたのは1人の女の子。見知らぬ亜麻色の幼女。彼女は少女とは思えない歪んだ笑みを浮かべていた。
「ごきげんよう、アーサー殿下」
「お前、また少女の体を乗っ取ったのか」
「ああ」
「それで、エレシュキガルは? こっちは言われた通り金を用意したんだ」
「金が先。帰って確認してから、送り届けてやるよ」
連れてきてない、か………まぁ、少女を操っているぐらいだ。連れてくるつもりはさらさらなかったようだな。
動きを読んでいたアーサー。彼の顔に焦りはなかった。
口の悪い幼女は、にひっとアーサーに笑うと、流れるままに立ち去ろうとした。しかし、アーサーは彼女の腕を掴み、止める。
「先に言っておく。そこには半分50億リィルしか用意していない」
「………………」
「もう半分はエレシュキガルを連れてきてからだ」
「………分かった」
「あともう1つ、帰る前にお前と2人で話がしたい」
「………………」
「僕とお前、2人きりでだ」
幼女は黙り込み、アーサーをじっと観察。彼の考えを読もうと考えているようだった。しかし、話を聞いていた騎士や兵士、リアムたちが待ったをかける。
「殿下が危険です」
「そうです。事前の話では、話をするなんてなかったじゃないですか」
「大丈夫だよ、リアム。少し話をするだけだから、どうせ彼には僕を倒す手段も捕える力もない」
アーサーが自信を持って強く言う。優しい声ではあったが、オーラに圧倒され、他の者はそれ以上文句を言えるはずもなく、アーサーと幼女以外の者は渋々ながらも全員退出。アーサーと幼女だけが部屋に残った。
「それで、俺に話って」
アーサーは怒りをぐっと堪え、静かな声で問う。
「お前、亡国ファーリーアスター王国のセトだろう」
「――――」
一瞬だった。彼女………いや、彼の目が見開いた。彼はすぐに動揺を隠したが、アーサーは見逃さなかった。
「………なんでそう思ったわけ?」
「魔王軍ならエレシュキガルを捕えた時点で抹殺。見せしめとしてはではないが、彼女の死体を見せるもしくは送ってくるはずだ。さらに、接触してきた時点で、僕も捕えていただろう。なのに、どれも行われていない」
「…………」
「つまり、エレシュキガルを攫った犯人は魔王軍ではない………では、誰が? 誰が彼女を攫って利益を得るだろうか」
「さぁ、誰だろうね」
「エレシュキガルを捕えて、魔王軍に売り、金を得る。闇のオークションで彼女を売る………実際に行ったことはないが話を聞く限り、売り物の情報は機密情報とされ、オークション会場だけの秘密となる。3つの内いずれかを行えば、金が手に入る。つまり、目的は金。そして、今回は最後の案だけを実行に移したのだろう」
「…………」
「さらに追加の情報も得た。試合中、エレシュキガルは見えない誰かのことを『セト』と呼んでいたそうだ」
「…………」
幼女の表情は変わらない。だが、アーサーを睨んでいるわけではなかった。
「セトという名前は、とある国………ファーリーアスターでしかつけられない。しかも、王族の者しか名付けられない」
「………それ、偽名だとは思わないわけ?」
「では、なぜわざわざその偽名を使う? もう少しありきたりな名前を使ってもよかったのではないだろうか」
そう反論すると、視線を逸らして黙り込む幼女。
「…………そうだな。それは、俺も思うよ」
だが、一時してアーサーの意見を肯定していた。何を考えているのやら。
「僕はずっと君が死んでいたと思っていたよ。生きていたんだね、セト王子」
「………………」
幼女は肯定も否定もしない。無言のまま、じっとアーサーを見つめていた。
「そんなに金を集めて、何を企んでいるだ?」
「………………」
「グレックスラッド王国が君の国を助けなかった復讐か?」
「違う」
幼女はすぐに否定した。今までの返答とは違い、声色も真剣だった。アーサーもそれに気づき、違和感を抱く。
復讐ではない。
なら、やはり金のため。
一生遊んでも暮らせる金を得るため。
だとしても、エレシュキガルの誘拐はリスキーすぎやしないか。攫うことは悪事ではあるが、もし攫うのだとしても、注目が集まっているエレシュキガルを狙う必要はあっただろうか。
金以外の目的があるのでは………?
「もし、何かに追い詰められているのなら、僕が助ける。だから、どうか君を追い詰めている者が何者なのか教えてくれないか?」
「それは無理」
即座に断った幼女の瞳は揺るぎない。頑固として譲れないとでも言いたげだった。
「お前じゃあ、俺たちを助けられない。一生な」
「助けられないとはどういう………」
「無理なんだよ、お前が動いたところで。じゃあな………エレシュキガルは次連れてきてやるよ」
簡単な挨拶だけして、幼女はアーサーの腕を振り払うとさっと消えた。瞬間移動をしたようだ。
これで確定した。犯人はセト。すでに亡き王国の第2王子セト・ファーリーアスターだ。王族であれば魔法を容易く扱える。
………でも、なぜ彼らが生きている?
十数年前の魔王軍侵攻で王族は全員殺されたと聞いた。捜索したが、土地は魔王軍に奪われ、国民のほとんどは魔王軍に捉えられ、魔人や魔獣にさせられたはずだ。そっちも調べないといけないな………マナミに依頼しよう。
アーサーは自分以外誰もいなくなった部屋を出ていく。だが、彼の背中は哀愁はなく、力強さがあった。
エレシュキガル、どうか無事でいてくれ。
僕がすぐに助けに行くから。
落胆することなく、エレシュキガルの無事を祈りながら、アーサーは次の計画へと動き始めた。
――――――
セトとイシスと一緒に夕飯を食べた後、私はお風呂に入った。その際に、何かと生活を送るのに不便だろうということで、2人は親切も手錠は両手が繋がっていたものから、鎖に繋がれたものへと変えてくれた。手首に錠があるのには変わりないが、別々になり随分と楽になった。
お風呂もシャワーではなく、バスタブでつかり、安らぐ花の香りの石鹸を使わせてもらった。誘拐された身としてはもてなされている気がする。疑問に思いながらも、私は湯につかった。
そして、風呂から上がると、フカフカのベッドで眠りについた。途中途中で眠らされていたはずなのに、疲れは取れていなかったのか、すぐに眠れた。
「今日はイーとお留守番、だよ………?」
「留守番、ですか」
「うん。暇だから、一緒にチェス、しよ………?」
そして、起きて朝食を終えた私は、イシスと一緒にチェスをしていた。意外と彼女は強く、私と彼女の能力は同等で、楽しい。
しかし、部屋にはセトはいない。朝目覚めると、彼の姿はすでになかった。朝食の時にも姿を現さず、私はイシスと2人で朝食を取っていた。
「セトはどこに行ったの?」
「ちょっと用事。夕方ぐらいには帰ってこれると思う………」
それ以上聞いても、イーはやんわりと答えるだけ。詳しいことは教えてくれなかった。
チェスの駒を動かしながら、私はふと思う。アーサー様に会いたい、と。元気にしているだろうか、私が心配で眠れずにいるのではないだろうか、次々に不安と疑問が浮かんでくる。
「あのイー」
「…………なぁに」
「アーサー様はお元気にされていますか? 怪我とかはされていませんか? 知っている限りでいいので、教えてくださいませんか?」
新聞や情報を得る手段がない今、イシスに直接聞くしかない。すると、イシスは私を一瞥して、チェスの駒へ視線を戻し、
「やっぱり気になるの?」
「はい」
「………………エレシュキガルは王子のことが好き?」
「はい、愛しております」
短い期間ではあるが、彼女は普段から表情を変えない。無表情だった。だが、その時だけは少し悲しそうな顔をしていた。
「うん、元気だと思う。怪我もしてない、よ………」
「そうですか。教えていただきありがとうございます」
「ん………次、エレシュキガルの番」
「あ、はい」
今は何一つセトとイシスから離れる手段を思いついていない。魔法を使えない、尚且つ24時間ずっとセトもしくはイシスに見張られており、脱出が難しい。
それにここは地下。2人に仲間がいないと言い切れない。地下を抜けた先がどうなっているか分からない。とりあえず、今日は様子を見よう。脱出計画の立案はある程度情報が集まってからだ。
「待っていてください、アーサー様。私は絶対にあなたのもとへ帰ります」
イシスに聞こえない小さな声で、エレシュキガルは呟いていた。
★★★★★★★★
取引の手紙が届いて2日後の夜の王城。
アーサーは指定された時間に身代金を用意し、取引人を待っていた。部屋の中央に置かれている袋の中に金が入っており、会場にはアーサーだけではなく、騎士、兵士、リアムたちがともに待機。
一体この状況からどうやって侵入するのか。窓やドアから入り込むのか、以前のように誰かを乗っ取って金を運び出すのか、それとも犯人自ら転移魔法を使って乗り込んでくるか。
どちらにしろ警戒は怠ってはならない。本人が乗り込んで来たら、絶対に捕える。
そうして、アーサーは腰に携えたレイピアに手を掛け、待つこと1時間。一瞬明かりが消え、アーサーは瞬時に反応。やっと来たのだと、暗闇の中身代金の袋の元へ駆ける。
そして――――。
「やるじゃん、王子様」
明かりを消した犯人の首へレイピアの刃を向けていた。犯人は袋の口を掴んでいた。
「おぅおぅ、皆様勢ぞろいでー」
「………………」
大きな袋抱えていたのは1人の女の子。見知らぬ亜麻色の幼女。彼女は少女とは思えない歪んだ笑みを浮かべていた。
「ごきげんよう、アーサー殿下」
「お前、また少女の体を乗っ取ったのか」
「ああ」
「それで、エレシュキガルは? こっちは言われた通り金を用意したんだ」
「金が先。帰って確認してから、送り届けてやるよ」
連れてきてない、か………まぁ、少女を操っているぐらいだ。連れてくるつもりはさらさらなかったようだな。
動きを読んでいたアーサー。彼の顔に焦りはなかった。
口の悪い幼女は、にひっとアーサーに笑うと、流れるままに立ち去ろうとした。しかし、アーサーは彼女の腕を掴み、止める。
「先に言っておく。そこには半分50億リィルしか用意していない」
「………………」
「もう半分はエレシュキガルを連れてきてからだ」
「………分かった」
「あともう1つ、帰る前にお前と2人で話がしたい」
「………………」
「僕とお前、2人きりでだ」
幼女は黙り込み、アーサーをじっと観察。彼の考えを読もうと考えているようだった。しかし、話を聞いていた騎士や兵士、リアムたちが待ったをかける。
「殿下が危険です」
「そうです。事前の話では、話をするなんてなかったじゃないですか」
「大丈夫だよ、リアム。少し話をするだけだから、どうせ彼には僕を倒す手段も捕える力もない」
アーサーが自信を持って強く言う。優しい声ではあったが、オーラに圧倒され、他の者はそれ以上文句を言えるはずもなく、アーサーと幼女以外の者は渋々ながらも全員退出。アーサーと幼女だけが部屋に残った。
「それで、俺に話って」
アーサーは怒りをぐっと堪え、静かな声で問う。
「お前、亡国ファーリーアスター王国のセトだろう」
「――――」
一瞬だった。彼女………いや、彼の目が見開いた。彼はすぐに動揺を隠したが、アーサーは見逃さなかった。
「………なんでそう思ったわけ?」
「魔王軍ならエレシュキガルを捕えた時点で抹殺。見せしめとしてはではないが、彼女の死体を見せるもしくは送ってくるはずだ。さらに、接触してきた時点で、僕も捕えていただろう。なのに、どれも行われていない」
「…………」
「つまり、エレシュキガルを攫った犯人は魔王軍ではない………では、誰が? 誰が彼女を攫って利益を得るだろうか」
「さぁ、誰だろうね」
「エレシュキガルを捕えて、魔王軍に売り、金を得る。闇のオークションで彼女を売る………実際に行ったことはないが話を聞く限り、売り物の情報は機密情報とされ、オークション会場だけの秘密となる。3つの内いずれかを行えば、金が手に入る。つまり、目的は金。そして、今回は最後の案だけを実行に移したのだろう」
「…………」
「さらに追加の情報も得た。試合中、エレシュキガルは見えない誰かのことを『セト』と呼んでいたそうだ」
「…………」
幼女の表情は変わらない。だが、アーサーを睨んでいるわけではなかった。
「セトという名前は、とある国………ファーリーアスターでしかつけられない。しかも、王族の者しか名付けられない」
「………それ、偽名だとは思わないわけ?」
「では、なぜわざわざその偽名を使う? もう少しありきたりな名前を使ってもよかったのではないだろうか」
そう反論すると、視線を逸らして黙り込む幼女。
「…………そうだな。それは、俺も思うよ」
だが、一時してアーサーの意見を肯定していた。何を考えているのやら。
「僕はずっと君が死んでいたと思っていたよ。生きていたんだね、セト王子」
「………………」
幼女は肯定も否定もしない。無言のまま、じっとアーサーを見つめていた。
「そんなに金を集めて、何を企んでいるだ?」
「………………」
「グレックスラッド王国が君の国を助けなかった復讐か?」
「違う」
幼女はすぐに否定した。今までの返答とは違い、声色も真剣だった。アーサーもそれに気づき、違和感を抱く。
復讐ではない。
なら、やはり金のため。
一生遊んでも暮らせる金を得るため。
だとしても、エレシュキガルの誘拐はリスキーすぎやしないか。攫うことは悪事ではあるが、もし攫うのだとしても、注目が集まっているエレシュキガルを狙う必要はあっただろうか。
金以外の目的があるのでは………?
「もし、何かに追い詰められているのなら、僕が助ける。だから、どうか君を追い詰めている者が何者なのか教えてくれないか?」
「それは無理」
即座に断った幼女の瞳は揺るぎない。頑固として譲れないとでも言いたげだった。
「お前じゃあ、俺たちを助けられない。一生な」
「助けられないとはどういう………」
「無理なんだよ、お前が動いたところで。じゃあな………エレシュキガルは次連れてきてやるよ」
簡単な挨拶だけして、幼女はアーサーの腕を振り払うとさっと消えた。瞬間移動をしたようだ。
これで確定した。犯人はセト。すでに亡き王国の第2王子セト・ファーリーアスターだ。王族であれば魔法を容易く扱える。
………でも、なぜ彼らが生きている?
十数年前の魔王軍侵攻で王族は全員殺されたと聞いた。捜索したが、土地は魔王軍に奪われ、国民のほとんどは魔王軍に捉えられ、魔人や魔獣にさせられたはずだ。そっちも調べないといけないな………マナミに依頼しよう。
アーサーは自分以外誰もいなくなった部屋を出ていく。だが、彼の背中は哀愁はなく、力強さがあった。
エレシュキガル、どうか無事でいてくれ。
僕がすぐに助けに行くから。
落胆することなく、エレシュキガルの無事を祈りながら、アーサーは次の計画へと動き始めた。
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