68 / 236
6、〈混沌〉
南に向かう目的は
秋分を過ぎ、南に向かうゾーイらの一行は、荷車に荷物を満載し、北に向かう人々の群れと頻繁にすれ違うようになった。
ゾーイ、トルフィン、ゾラは真っ黒な髪をそれぞれ鮮やかな布で包んで、何とか東方的な容貌を誤魔化しているが、どうしても目立つ。ただでさえ、ゾーイは見上げるほどの偉丈夫だし、ランパは振り返ってしまうほどの美形だ。それ以外の男たちも皆、黙っていれば涼やかな騎士然としていて、否が応でも女たちの注目を集めてしまう。だが、人の多い街道を避けるにも限度があった。道が悪いとシリルとアルベラが遅れがちになるからだ。
「アルベラ姫はご病気、ってことになってるみたいっすよ」
父ウルバヌスは秋分の日にアルベラの即位式を行うと布告していたが、どうなったのか。
アルベラはそのことがずっと気になっていた。
街道沿いの小さな町の食堂で、昼食のためにテーブル一つ陣取って早々にゾラが言った。はっとしてゾラの顔を見つめるアルベラの耳に、ゾーイの低く落ち着いた声が響く。
「確かな情報か?」
「昨夜の街の娼館で、敵娼に聞いたっすよ。あすこの領主館の騎士たちになじみがいて、結構情報が入ってくるみたいっすよ?」
どうりで昨夜、ゾラは宿にいなかったとアルベラが合点する。ゾーイは妊娠中の妻がいて、トルフィンは正月に結婚したばかりの奥さんが怖いからと言って、せいぜい酒場の女中を揶揄うくらいで、娼館には行かない。潔癖症のランパと十三歳のフエルは娼館など魔窟だと思っているから、結局、ゾラだけが一人、フラフラと遊び歩いているのだ。
「でも、俺のおかげで情報が入ってきてんすよ?少しは感謝して欲しーなー」
アルベラにじっとりと非難の眼差しを向けられ、ゾラが肩を竦める。顔も声もテセウスそっくりなのに、性格と喋り方、そして素行は正反対であった。しかも帝国の超名門の貴種の跡取り。テセウスにその門地があれば、あんな最期を遂げることもなかったのに、とアルベラは胸が痛む。ーーゾラを見るたびに、どうしてもテセウスを思い出してしまう。結ばれない恋だと、アルベラも、そしてテセウスもわかっていた。それでも、命がけでアルベラを救おうとして死んでいった人。普段は懸命に頭から追い出しているけれど、ふとした拍子にテセウスの面影が胸に過ぎり、アルベラは涙ぐむのを見られまいと、懸命に瞬きを繰り返す。
そんなアルベラをよそに、トルフィンとシリルがカウンタ―の料理を取り分けてテーブルに運んできた。ランパは無言で、取り皿をいちいち綺麗に拭いてから、各自の前に並べていく。フエルはお湯をもらってきて、それぞれの湯呑に注ぎわける。
「お茶はないっぽいですね。このあたりじゃあ、飲まないんですかね?」
「この辺りは炒った大麦を煮出したものを飲むんだよ」
「麦湯?」
シリルの答えにフエルが首を傾げるので、シリルが立っていって店の者に頼んでくる。二つばかりカップに持ってきたそれは、真っ黒であった。
「レイノークス伯の領地で飲んだ珈琲みたいなものか」
「珈琲ほど苦くないよ?」
シリルも珈琲は苦手だと言った。
豆と腸詰のスープ、馬鈴薯入りニョッキの赤茄子ソース添え、キノコの燻製肉巻、青椒の挽肉詰に、甘藍の酢漬け、食べ放題の雑穀のパン。麦酒を呷りながら、男たちはあっと言う間にテーブルの上の食事を平らげていく。
「あー、銀シャリが食いたいなあ」
ゾラが雑穀のパンを噛みちぎりながら言う。
「この辺は雨が少ないみたいだから、米なんて採れないよ」
「でもコメが食いたい。パンもいい加減、飽きてきた」
「そうは言ってもねぇ……」
「あとどれくらい行けば殿下に遇えんのかな?」
「さあねぇ……」
ゾラとトルフィンがブツブツ言いながらニョッキを匙で豪快にかきこむ。
「ねぇ……あなたたちはどうして、南に行くの?」
ずっと聞けなかったことを、アルベラが勇気を出して尋ねてみる。男たちは互いの顔を見合わせ、それからゾーイを見る。ゾーイは周囲をさりげなく見回して、聞き耳を立てている者がいないことを確認し、言った。
「我らがご主君を捜しに行くのだ」
「ご主君って……総督?」
ゾーイが頷く。
なんで総督が女王国の南に? とアルベラとシリルが目を瞬く。トルフィンが言いにくそうに説明する。
「姫君がさ、帝都まで転移で迎えに来たのはよかったんだよ。殿下を監禁したイフリート家の魔術師の、魔力障壁を姫君が破壊して、ようやく救け出せたから。……その後がよくなかった」
「姫君……アデライードが、帝都まで転移したの?」
思わず裏返りそうになる声を、必死に抑える。そんな魔法、始祖女王ディアーヌ以外で聞いたことない。
「ところがさ、その魔法陣、一人用だったらしいの。瀕死の殿下を目にして慌てふためいた姫君がさ、二人で転移しちゃって……何かよくわからんけど、照準が狂うらしいのよ。んで、西南辺境のわけのわからん場所に……」
「!!」
アルベラが両手を口にあてて声を押さえる。
「ちょうど、ガルシア辺境伯領では結界が破れて魔物が出現して……殿下は姫君をソリスティアに転移させ、ご自身は徒歩でソリスティアに向かわれているのだ」
心なし、ゾーイの声が尖っている。最愛の主君をそんな場所に連れて行き、さらに置き去りにしてきた姫君には、丸一日説教しても、したりないくらいだ。
「だ、大丈夫なの……?」
「〈聖剣〉が魔物を消滅させられるらしい。逆に姫君の魔力による攻撃は全く効かなくて……」
「まあ、姫様のおかげで殿下が死にそうな目に遭うのも、いつものことだし」
ゾーイの説明を受けてトルフィンが肩を竦める。ゾラがテーブルに頬杖をついて大麦(オルゾ)を啜りながら、溜息をついた。
「でもよ、記憶までなくなっちゃうとか、殿下、絶対、呪われてるわ」
「まさかそれも、アデライードが?」
身を乗り出すアルベラに、フエルがアデライードを庇うようにして、言った。
「監禁中に魔術師から受けた虐待が原因で、心が折れて治療を拒否したそうなんです。それで、姫君がその時の記憶を封印しようとして――」
「うっかり十年分封印しちゃったってさ、きゃはは!」
面白おかしくゾラが茶化し、フエルが姫を庇う。
「もとはと言えば魔術師が悪いんですよ! 姫君はただ……」
アルベラは蒼白になって、思わず聞いた。
「ちょっと待ってよ、つまり、魔物が溢れる辺境を、皇子様が一人で歩いて旅しているの?」
「しかも精神年齢は十二歳でちゅ!」
ゾラが調子に乗って揶揄して、さらにフエルが躍起になる。
「ゾラさん、茶化していいことと悪いことがあるでしょう!」
言い争う二人をよそに、アルベラとシリルは顔を見合わせる。自分たちの状況も大概不幸だと思っていたが、上には上がいた。
「問題は、殿下が俺たちのことも、忘れてるってことだ」
ゾーイの溜息を聞いて、アルベラは思う。いや、そんなことより、そもそも、総督生きてるの――?
ゾーイ、トルフィン、ゾラは真っ黒な髪をそれぞれ鮮やかな布で包んで、何とか東方的な容貌を誤魔化しているが、どうしても目立つ。ただでさえ、ゾーイは見上げるほどの偉丈夫だし、ランパは振り返ってしまうほどの美形だ。それ以外の男たちも皆、黙っていれば涼やかな騎士然としていて、否が応でも女たちの注目を集めてしまう。だが、人の多い街道を避けるにも限度があった。道が悪いとシリルとアルベラが遅れがちになるからだ。
「アルベラ姫はご病気、ってことになってるみたいっすよ」
父ウルバヌスは秋分の日にアルベラの即位式を行うと布告していたが、どうなったのか。
アルベラはそのことがずっと気になっていた。
街道沿いの小さな町の食堂で、昼食のためにテーブル一つ陣取って早々にゾラが言った。はっとしてゾラの顔を見つめるアルベラの耳に、ゾーイの低く落ち着いた声が響く。
「確かな情報か?」
「昨夜の街の娼館で、敵娼に聞いたっすよ。あすこの領主館の騎士たちになじみがいて、結構情報が入ってくるみたいっすよ?」
どうりで昨夜、ゾラは宿にいなかったとアルベラが合点する。ゾーイは妊娠中の妻がいて、トルフィンは正月に結婚したばかりの奥さんが怖いからと言って、せいぜい酒場の女中を揶揄うくらいで、娼館には行かない。潔癖症のランパと十三歳のフエルは娼館など魔窟だと思っているから、結局、ゾラだけが一人、フラフラと遊び歩いているのだ。
「でも、俺のおかげで情報が入ってきてんすよ?少しは感謝して欲しーなー」
アルベラにじっとりと非難の眼差しを向けられ、ゾラが肩を竦める。顔も声もテセウスそっくりなのに、性格と喋り方、そして素行は正反対であった。しかも帝国の超名門の貴種の跡取り。テセウスにその門地があれば、あんな最期を遂げることもなかったのに、とアルベラは胸が痛む。ーーゾラを見るたびに、どうしてもテセウスを思い出してしまう。結ばれない恋だと、アルベラも、そしてテセウスもわかっていた。それでも、命がけでアルベラを救おうとして死んでいった人。普段は懸命に頭から追い出しているけれど、ふとした拍子にテセウスの面影が胸に過ぎり、アルベラは涙ぐむのを見られまいと、懸命に瞬きを繰り返す。
そんなアルベラをよそに、トルフィンとシリルがカウンタ―の料理を取り分けてテーブルに運んできた。ランパは無言で、取り皿をいちいち綺麗に拭いてから、各自の前に並べていく。フエルはお湯をもらってきて、それぞれの湯呑に注ぎわける。
「お茶はないっぽいですね。このあたりじゃあ、飲まないんですかね?」
「この辺りは炒った大麦を煮出したものを飲むんだよ」
「麦湯?」
シリルの答えにフエルが首を傾げるので、シリルが立っていって店の者に頼んでくる。二つばかりカップに持ってきたそれは、真っ黒であった。
「レイノークス伯の領地で飲んだ珈琲みたいなものか」
「珈琲ほど苦くないよ?」
シリルも珈琲は苦手だと言った。
豆と腸詰のスープ、馬鈴薯入りニョッキの赤茄子ソース添え、キノコの燻製肉巻、青椒の挽肉詰に、甘藍の酢漬け、食べ放題の雑穀のパン。麦酒を呷りながら、男たちはあっと言う間にテーブルの上の食事を平らげていく。
「あー、銀シャリが食いたいなあ」
ゾラが雑穀のパンを噛みちぎりながら言う。
「この辺は雨が少ないみたいだから、米なんて採れないよ」
「でもコメが食いたい。パンもいい加減、飽きてきた」
「そうは言ってもねぇ……」
「あとどれくらい行けば殿下に遇えんのかな?」
「さあねぇ……」
ゾラとトルフィンがブツブツ言いながらニョッキを匙で豪快にかきこむ。
「ねぇ……あなたたちはどうして、南に行くの?」
ずっと聞けなかったことを、アルベラが勇気を出して尋ねてみる。男たちは互いの顔を見合わせ、それからゾーイを見る。ゾーイは周囲をさりげなく見回して、聞き耳を立てている者がいないことを確認し、言った。
「我らがご主君を捜しに行くのだ」
「ご主君って……総督?」
ゾーイが頷く。
なんで総督が女王国の南に? とアルベラとシリルが目を瞬く。トルフィンが言いにくそうに説明する。
「姫君がさ、帝都まで転移で迎えに来たのはよかったんだよ。殿下を監禁したイフリート家の魔術師の、魔力障壁を姫君が破壊して、ようやく救け出せたから。……その後がよくなかった」
「姫君……アデライードが、帝都まで転移したの?」
思わず裏返りそうになる声を、必死に抑える。そんな魔法、始祖女王ディアーヌ以外で聞いたことない。
「ところがさ、その魔法陣、一人用だったらしいの。瀕死の殿下を目にして慌てふためいた姫君がさ、二人で転移しちゃって……何かよくわからんけど、照準が狂うらしいのよ。んで、西南辺境のわけのわからん場所に……」
「!!」
アルベラが両手を口にあてて声を押さえる。
「ちょうど、ガルシア辺境伯領では結界が破れて魔物が出現して……殿下は姫君をソリスティアに転移させ、ご自身は徒歩でソリスティアに向かわれているのだ」
心なし、ゾーイの声が尖っている。最愛の主君をそんな場所に連れて行き、さらに置き去りにしてきた姫君には、丸一日説教しても、したりないくらいだ。
「だ、大丈夫なの……?」
「〈聖剣〉が魔物を消滅させられるらしい。逆に姫君の魔力による攻撃は全く効かなくて……」
「まあ、姫様のおかげで殿下が死にそうな目に遭うのも、いつものことだし」
ゾーイの説明を受けてトルフィンが肩を竦める。ゾラがテーブルに頬杖をついて大麦(オルゾ)を啜りながら、溜息をついた。
「でもよ、記憶までなくなっちゃうとか、殿下、絶対、呪われてるわ」
「まさかそれも、アデライードが?」
身を乗り出すアルベラに、フエルがアデライードを庇うようにして、言った。
「監禁中に魔術師から受けた虐待が原因で、心が折れて治療を拒否したそうなんです。それで、姫君がその時の記憶を封印しようとして――」
「うっかり十年分封印しちゃったってさ、きゃはは!」
面白おかしくゾラが茶化し、フエルが姫を庇う。
「もとはと言えば魔術師が悪いんですよ! 姫君はただ……」
アルベラは蒼白になって、思わず聞いた。
「ちょっと待ってよ、つまり、魔物が溢れる辺境を、皇子様が一人で歩いて旅しているの?」
「しかも精神年齢は十二歳でちゅ!」
ゾラが調子に乗って揶揄して、さらにフエルが躍起になる。
「ゾラさん、茶化していいことと悪いことがあるでしょう!」
言い争う二人をよそに、アルベラとシリルは顔を見合わせる。自分たちの状況も大概不幸だと思っていたが、上には上がいた。
「問題は、殿下が俺たちのことも、忘れてるってことだ」
ゾーイの溜息を聞いて、アルベラは思う。いや、そんなことより、そもそも、総督生きてるの――?
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
[完結]私を巻き込まないで下さい
シマ
恋愛
私、イリーナ15歳。賊に襲われているのを助けられた8歳の時から、師匠と一緒に暮らしている。
魔力持ちと分かって魔法を教えて貰ったけど、何故か全然発動しなかった。
でも、魔物を倒した時に採れる魔石。石の魔力が無くなると使えなくなるけど、その魔石に魔力を注いで甦らせる事が出来た。
その力を生かして、師匠と装具や魔道具の修理の仕事をしながら、のんびり暮らしていた。
ある日、師匠を訪ねて来た、お客さんから生活が変わっていく。
え?今、話題の勇者様が兄弟子?師匠が王族?ナニそれ私、知らないよ。
平凡で普通の生活がしたいの。
私を巻き込まないで下さい!
恋愛要素は、中盤以降から出てきます
9月28日 本編完結
10月4日 番外編完結
長い間、お付き合い頂きありがとうございました。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
イリス、今度はあなたの味方
さくたろう
恋愛
20歳で死んでしまったとある彼女は、前世でどハマりした小説、「ローザリアの聖女」の登場人物に生まれ変わってしまっていた。それもなんと、偽の聖女として処刑される予定の不遇令嬢イリスとして。
今度こそ長生きしたいイリスは、ラスボス予定の血の繋がらない兄ディミトリオスと死ぬ運命の両親を守るため、偽の聖女となって処刑される未来を防ぐべく奮闘する。
※小説家になろう様にも掲載しています。
王宮侍女は穴に落ちる
斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された
アニエスは王宮で運良く職を得る。
呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き
の侍女として。
忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。
ところが、ある日ちょっとした諍いから
突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。
ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな
俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され
るお話です。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
昭和生まれお局様は、異世界転生いたしましたとさ
蒼あかり
ファンタジー
局田舞子(つぼたまいこ)43歳、独身。
とある事故をきっかけに、彼女は異世界へと転生することになった。
どうしてこんなことになったのか、訳もわからぬままに彼女は異世界に一人放り込まれ、辛い日々を過ごしながら苦悩する毎日......。
など送ることもなく、なんとなく順応しながら、それなりの日々を送って行くのでありました。
そんな彼女の異世界生活と、ほんの少しのラブロマンスっぽい何かを織り交ぜながらすすむ、そんな彼女の生活を覗いてみませんか?
毎日投稿はできないと思います。気長に更新をお待ちください。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。