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第二部 ライバル登場?
執事のお仕事
しおりを挟む愁一さんの最強の相棒であり、頼れる秘書の滝川荵さん。あの人の仕事ぶりは完璧を通り越してまるで機械だ。
分刻みのスケジュールに柔軟に対応しつつ、愁一さんの身体管理も怠らない。
「愁一様、本日の予定ですが──」
俺は時々愁一さんに連れられてT商事の社長室に行くけど、実際に何か仕事を手伝うということは今のところない。
不死鳥のようなこの滝川さんが万が一大病を患って倒れたら困るということで、週に一度、愁一さんが会議に行っている間に大量の顧客データを勉強する時間を与えられる。
セキュリティ完備、常に監視カメラで俺の動向は見られているので情報漏洩なんてした時はクビが飛ぶどころか命はないだろう。
顧客情報の勉強をしていると、会議を予定よりも15分早く切り上げた愁一さんが戻ってきた。
「愁一さん、早いですね。これから次の場所に──って、ええ!?」
パチンと躰につけられている監視カメラの電源が落とされる。それを外すと俺の素行を追えないから絶対に外すなと滝川さんに言われているのに!
抗議する前に手首を押さえつけられて、唇を強く吸い上げられた。どうやら愁一さんは纏まらない面倒な会議を切り上げて戻ってきたらしい。
いつも同じ話が巡り時間の無駄になると愁一さんは不機嫌になる。
「次の予定は……Y商事ですよ」
「分かっている。滝川に20分時間をもらってきた」
ああそうか、会議がまとまらなくて時間を無駄にして不機嫌の愁一さんをそのまま取引先に放つのは危険と判断したのだろう。
だから会議途中で愁一さんだけがここに戻ってきた。今も会議は続けられているようで、愁一さんは社長室の椅子に座るとオンラインで参加した。
「綾人、来なさい」
って、会議中なのになんで俺が愁一さんの膝に座らされているんだ!
確かにこっちの情報を伝える監視カメラはオフになっているけど、会議の真面目な報告内容が流れてくる。
とは言え、俺は言われるがまま愁一さんの膝に足を開いて座った。
どうしたらいいかわからないままそのまま座っていると、愁一さんは躰をゆっくりと撫でて首筋から順にキスを落としてきた。甘い優しさに下半身が疼く。か、会議中だって言うのに……!
「──どうした綾人。もう熱くなっている」
「それは、愁一さんが……っ、は」
声を押し殺しても布越しからの刺激は脊髄に甘い痺れを起こす。声が漏れる度にお仕置きだと唇を塞がれて舌で呼吸を奪われる。
息が絶え絶えになったところで、愁一さんの手が俺のスーツズボンを下げ、薄布の中から目的のものだけ外に晒した。
「腰を浮かせなさい」
「は、い……」
ジェルをつけた愁一さんの指が中を弄る。思わず腰が引けてしまったが、社長椅子のアームレストに足を開いて乗せる形になっているので逃げようにも身動きが取れない。
局部を大きく露出する形で、しかも下半身だけ何も身につけないという浅ましい姿をこんな朝っぱらから晒して、おまけに下のフロアでは会議を行なっている。
誰かに見られたらという不安と、もしも声が漏れたら──!!
「綾人、興奮しているな。もう濡れている」
「──ん、んんっ!」
出来るだけ声を抑えたつもりがくぐもった吐息が指の間から漏れる。愁一さんの指を飲み込み、俺はもっと強い刺激を求めて自分で腰をゆるゆると動かしていた。
「欲しいのか?」
「はい……もっと、愁一さんが……」
唇を重ね、何度も指を抜き差しされぐちゅぐちゅと卑猥な音が耳を舐る。指だけでは満足できなくなり、震える指先で愁一さんのスーツに触れると、彼は少しだけ困ったように口元に笑みを浮かべていた。
「最後まで会議を聞いているつもりだったが──仕方がない」
とろんとした俺を軽々と抱き抱えた愁一さんは併設されているベッドに俺を下ろすとスーツの下だけ下ろし、熱をもった半身に俺の顔を誘導した。
「んぅ、ん、ん」
喉の奥まで愁一さんを咥え込み、時々嘔吐しそうになったが、それでも愛おしいそれを丁寧に舐める。
先走りの滑りと共に口を離すと情欲に濡れた眸の愁一さんに両足を掲げられて、そのまま深く貫かれた。
待ち望んでいた熱に躰が悦ぶ。俺は会議中であることも忘れて甘い嬌声をあげて果てた。
身も心もさっぱりして予定通りの時間に次の商談に向かう愁一さんと、とんでもない声を会議に垂れ流してしまった俺は二人仲良く滝川さんにこっぴどく叱られた。
しょうがないじゃないか……だったら会議中に悪戯しないで欲しい。
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