沢田くんはおしゃべり2

ゆづ

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第3章 沢田くんと別荘の愉快な仲間たち

沢田くんと黄金の精神

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【佐藤さんはこっちか……!】
 看板を見た瞬間、空は迷わずその矢印の方に向かった。

「待てよ沢田! あんなの、見えすいた罠だぞ!【死にに行く気か⁉︎((((;゚Д゚)))))))】
 小野田がそう言って止めたが、そんな小野田を振り返った空の目は澄み切っていた。


「もちろん、そんなの分かってる……。これは罠だろうって、俺だって思う。でも、万が一でも! この先に佐藤さんがいるっていう可能性があるのなら! 佐藤さんを助けに行かないわけには行かないだろう……!」

「沢田……!」

 小野田は空の珍しい長文に、どっかで聞いた台詞回しだなとは感じたものの、そこに黄金の精神を感じずにはいられなかったッッ!


「分かった、行ってこい! 沢田!」
【今いくよ、佐藤さんっ!!】


 走り出して二秒後、空は落とし穴に落ちた。


【やっぱりか!!((((;゚Д゚)))))))】
「沢田、大丈夫かっ!【罠にはハマったがカッコ良かったぜ、沢田!(๑• ̀д•́ )b✧グッジョブ】」


 穴に胸まで埋まった状態で、空は思った。
【早く助けて……。゚(゚´Д`゚)゚。】
 そんな空に、小野田が手を差し伸べる。


【ファイトー!ヽ(*^ω^*)ノ】
【いっぱーつ……(*´Д`*)】


 某CMを互いに思い出しながら、空は小野田に引き上げられ、戦線に復帰した。

「あの看板はフェイク。だとしたら……」
「あの子は逆の方向だな!」


 今度は小野田が自信満々で左の方向に走り出した。
 その二秒後、小野田は落とし穴に落ちた。


【またしても!!((((;゚Д゚)))))))】


 空は胸まで埋まった小野田を無表情で見下ろした。


「陸くんらしい罠だ【やれやれだぜ】」
「チクショウ! 卑怯だぞ茶髪の沢田め!」
「あなた……『覚悟して来てる人』ですよね……? 罠を回避しようとするってことは、逆に罠にかかるかもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね……」
「何かの名言っぽいことを言うのはやめろ!!」

 空は仕方なく小野田を引き上げようとした。
 しかし、小野田の手を引っ張った瞬間に空は気づいた。


【重い……。俺の力じゃ無理( ;∀;)】


「ごめん。先を急ぐから……【アリーヴェデルチ(さよなら)!ヽ(*^ω^*)ノ】」
「おおおおおい!!」


 尊い犠牲を砂の中に残して、空は再び走り出した。
 寄せては返す波の音に、疲れた心を慰められながら。






 
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