【玅玉の盟】

隆臣

文字の倧きさ
倧䞭小
6 / 8
●コラボ䜜品

🟥【コラボ䜜品】続きはベッドです──の続き【R指定】

しおりを挟む
 XTwitterの盞互さんが描いお䞋さった挫画の続きです。
 続きはベッドです──の挫画はこちら▌▌▌
 https://x.com/torima1pin/status/1724706982987543038

 ────

【盞楜ず城月28歳ころのお話】

マンガあらすじ
 ある日の任務䞭、凶悪な敵を前に盞楜䟑利さがらゆうりは狂化し理性を飛ばしお暎走しおしたう。党おの敵を倒しきり我に還っお気付く『たたやっおしたった  』。そしお、隣にいるはずの城月隆臣しろ぀きたかおみの姿がないこずに嫌な予感を芚え探すず、苊しげにうめき声を䞊げ倒れおいるのを発芋。「今楜にしおやるから  」そう蚀っお城月の唇に自分のそれを重ねたのだった──


続きはこちらから▌▌▌
 ゎク  ず嚥䞋するような喉の動きが数回城月から䌝わり、盞楜は自分の唇を城月のそれからそっず離しお、地面に再び暪たわらせた。

 ──目立぀ような倖傷は少ないが、蟛そうに芋える。内偎をやっおいる可胜性があるかもしれない  。このたたでは──

「ク゜っ──」

 盞楜は自分の足を自らの拳で打ち぀けた。
 これで䜕床目だろう。戊闘䞭我を忘れお暎走しおしたったのは。その床に仲間を、特に自身を止める圹目を担っおいる城月を危険な目に遭わせおしたっおいる。
 埌悔で頭がどうにかなっおしたいそうな盞楜だったが、今は目の前で苊しんでいる盞棒を早く助けなければならない。
 銖を振っお盞楜は玠早く冷静さを取り戻した。
 そしお、腰袋から小さな折りたたみのナむフを取り出しお、䜕のためらいもなく自分の腕を切り垂れおきた血を城月の口元ぞ流す。
 盞楜のような聖人や聖女ずされる人物の䜓液には怪我や病を治療する胜力が備わっおおり、特に血液はその効果が高いずされた。しかし、それは自身にも効くため、この流れる血もすぐに止たっおしたう。それでも──

「飲むんだ」

 かすかに瞊に動いた銖を確認し、塞がり始めた傷口を再床切り぀ける。そしお、たた切り぀けようずナむフを握り返したずきだった。
 城月の手がそれを止めた。

「だめ、です  。いくら、すぐ、治る、ず、しお  も、痛み、は  あるの、ですから  」
「臣  」

 自分の方が蟛いだろうに、それでもなおこちらを気遣う姿に胞が締め付けられる。
 眉を寄せながらも埮笑む城月に、盞楜は顔を近付けるず、再びその口に自分の唇をそっず重ねた。


「倧䞈倫か」

 どれ䜍長く口付けを亀わしたかは分からないが、ようやく城月の呌吞が萜ち着き始め、盞楜は城月の䞊䜓を再び起こした。

「運ぶぞ」

 ゆっくりず頷いたのを確認し、その䜓を背負う。
 背䞭で『うぅ』ず城月が小さく唞った。

「近隣の村たで運ぶ。それたで我慢しおくれ」
「すみた、せん  。お願い  したす」
「『すたない』ず蚀うのなら俺の方だ。俺はたた、我を忘れお  」
「いえ、匷敵、でした  から、それは  」
「皆は」
「すぐに離れる、よう、指瀺を、出したした  。先に、村ぞ、もど、るず  」
「そうか、ありがずう」

 匱々しいが䌚話が出来るほどには回埩したらしい。内心ホッず胞をなで䞋ろしたが、城月の身䜓が冷たく感じられ俺は村たで急いだ。



 近隣の村では先に戻っおいた仲間たちが今や遅しず埅機しおいた。
 圌らの話によれば医垫はこの村には居らず、こちらから向かうにしおも来お貰うにしおも、蚺察できるのは最短で明日になるだろうずのこず。
 郜垂郚に近ければドクタヌヘリを飛ばすこずも可胜ではあるが、ここは倧公家の領地にほど近い倖れ。空を飛ぶ魔物も珟れる地域だ。空の連䞭は瞄匵りにうるさく、音を立おお飛ぶヘリコプタヌは栌奜の逌食ずなるだろう。

「明日では間に合わない  」
「そう思っお宿の郚屋を借りおある。城月が蟛そうだ。早く治療を」
「すたない。助かる」



 案内された宿屋の䞀宀。
 窓際に眮かれたベッドにぞ、盞楜はそっず城月の䜓を暪たわらせた。

 運んでいる間に顔色はすっかり悪くなっおいた。苊しげな息づかいず冷えた肌に、嫌な予感が背筋を走る。
 䞊着をめくるず、腹郚に倧きな痣──内出血が広がっおいるのが芋えた。

   俺が、やったのか。

 おがろげながら蚘憶にある。
 自分を止めに駆け寄った城月を、敵ず芋誀っお蹎り飛ばした──その衝撃が、これだ。

 震えそうになる手。近寄る仲間の気配が気を匕いた。
 そっず眮かれた応急凊眮道具ず、青ざめた顔。仲間も、その痣を芋おしたったのだろう。

「倧䞈倫  なのか」
「俺がやったんだ。だから、俺が助ける。䜕があっおも」
「  お前も戊闘盎埌だろう。無理はするな。聖人は今ここにお前しかいない。危険を脱するたででいい。埌は俺たちで病院たで運ぶ」
「  ああ」
「手䌝いは」
「いい。悪いが、二人にしおくれ。集䞭したい」
「わかった。終わったら声を。近くの店で埅っおる」
「ありがずう」

 戞が閉たり、静寂が戻る。
 盞楜はゆっくりず息を぀き、自らの服を脱いだ。


 §§§


 宿のベッドは、倧の男二人には狭すぎた。
 けれど、今は莅沢を蚀っおいる堎合ではない。

 城月の服を䞁寧に倖し、その身䜓を静かに抱き寄せる。
 玠肌が觊れ合い、䜓枩がじかに䌝わるず、ふたりずもわずかに息をのんだ。

「  少し、我慢しおくれ」

 痣の䞊にそっず手を眮き、盞楜は治癒魔法をゆっくりず送り蟌む。
 びくりず震える身䜓に、痛みが走ったのだずすぐにわかった。

 内臓か  。

 魔力を通じお探る限り、損傷は回埩可胜な範囲にある。
 ただ、内郚からの出血が倚く、衚面だけの治癒では時間がかかりそうだった。

 ──俺の魔力量じゃ、党郚は届かない。
 だが、䜓内に盎接魔力を通せれば、もっず早く確実に治せるはずだ。
 ずはいえ  この状態のこい぀にそんな遞択をさせるのか  

 逡巡の末、盞楜は城月の顔を芗き蟌んだ。
 額に汗が滲み、呌吞は浅く早い。だが、その目だけは、しっかりずこちらを捉えおいた。

「  早く、楜にしおやるからな」

 その額にそっず手を添え、安心させるように盞楜は埮笑んだ。
 感情を鎮めるように、深く吞っお吐いた息が、やがお静かな蚀葉ずなっおいく。

「臣。お前の傷は、深い。衚面からの治癒には俺の技量では限界がある。だから  䜓内からも、魔力を届けたい。それには──お前ず、“繋がる”必芁がある」

 蚀葉を遞んだ぀もりだったが、自分の声が少し震えおいた。
 小豆色の瞳がじっずこちらを芋぀め返す。匱さも、迷いも、しかし、確かな芚悟もそこにはあった。

「  はい。  お願い、したす」

 静かに、でも確かに、城月は頷いた。

「  わかった。無理はさせない。絶察に」

 ふたりは、互いの瞳を芋぀め合いながら、静かに唇を重ねた。
 これはただの觊れ合いではなく、そこにあったのは2人の信頌だった。


 §§§


 薄暗い郚屋の䞭、觊れる肌ず肌。
 ふたりの呌吞が、ゆっくりず、慎重に重ねられおいく。

 盞楜の指先は、あくたでも䞁寧に、痛みを䞎えないように、そっず城月の身䜓を撫でる。
 枩もりを確認するように、魔力を流し蟌むように。
 そのたびに、城月の呌吞が浅く震え、埮かな声が挏れた。

「  う、ぁ  」

 城月の手が盞楜の手の䞊に重なる。
 その目はただ焊点が定たっおいなかったが、瞳に浮かぶ色は、苊痛ではなかった。
 どこか倢の䞭のような、熱に浮かされたような、柔らかな光を灯しおいる。

 反応がある  ちゃんず、魔力が届いおいる。

「倧䞈倫か  」

 問いかけるず、城月は小さく頷いた。
 その動きに合わせお、盞楜は深く息を吞い、再び魔力を城月ぞ泚ぎ蟌む。
 衚面だけでは届かない、臓噚の奥、患郚目指しお。
 今はただ、ひたすらに優しく、誠実に──呜を守るために、深く繋がる。

 蚀葉は亀わさずずも、指先が、肌が、互いを理解しようずする。
 その時間は氞遠にも感じられ、やがお──

「  っ、ぁ  」

 城月の肩がふるりず震え、息が倧きく挏れた。
 その盎埌、身䜓の緊匵がすっず抜けおいく。
 頬に浮かんでいた熱も、息遣いも、ようやく萜ち着きを取り戻し始めた。

 盞楜はそっず䜓を離し、乱れた呌吞を敎えながら、シヌツで城月の身䜓を包みこんだ。
 熱を垯びおいた肌も埐々に萜ち着き、䜕よりその衚情が──安らいでいる。

   間に合った。

 ベッドの䞊で脱力する城月の額を拭き、盞楜は着替えさせながら静かに声をかけた。

「  傷は、党郚治したはずだ。だが、念のため埌で医者に蚺おもらおう」
「  ええ。ありがずう、ございたす  」
「  いや、こっちこそだ。  お前に、あんな傷を  」

 謝るず、城月は䜕も蚀わずに埮笑んでいた。

 ほっずしお城月に背を向けるようにしおベッドの端に腰掛る。
 自分でもわかるほど、魔力を䜿いすぎおいた。
 芖界がぐら぀き、意識がふわりず揺れ、そのたた身䜓を暪に倒した。

「  少しだけ、眠る。今の状態が萜ち着いたら、起こしおくれ」
「  はい。ゆっくり䌑んで、ください」

 返事のあず城月の手が、そっず盞楜の頭を撫でた。

 優しい指先が髪をなぞる。たるで、劎うように、安心させるように。
 くすぐったくお、でも心地よくお。
 盞楜はそのたた、静かに、深く、意識を手攟した。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われお癒しの力を倱うはずだった聖女ですが、なぜか前より挲っおいたす

藀谷 芁
恋愛
サルサン囜の聖女たちは、隣囜に埁服される際に自囜の王の呜で殺されそうになった。ずころが、䟵略軍将垥のマトルヘル䟯爵に助けられた。それから聖女たちは䟵略囜に仕えるようになったが、䞀か月埌に筆頭聖女だったルミネラは呜の恩人の䟯爵ぞ嫁ぐように囜王から呜じられる。 結婚披露宎では、陛䞋に偎劃ずしお嫁いだ旧サルサン囜王女が出垭しおいたが、圌女は䟯爵に腕を絡めお「陛䞋の手が぀かなかったら䞀幎埌に劻にしおほしい」ず頌んでいた。しかも、䟯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない亀わりで神の加護を倱うずされおいるので、圓然癜い結婚だず思っおいたが、初倜に䟯爵のメむアスから䜓の関係を迫られる。圌は呜の恩人だったので、ルミネラはそのたた圌を受け入れた。 䟯爵がか぀おの恋人に䌌おいたずはいえ、䟯爵ず孀児だった圌は党く別人。愛のない亀わりだったので、圓然力を倱うず思っおいたが、なぜか以前よりも力が挲っおいた。 ※党話 䞇字皋床の話です。

降っおも晎れおも

凛子
恋愛
もう、限界なんです  

あの玠晎らしい愛をもう䞀床

仏癜目
恋愛
䌯爵倫人セレス・クリスティアヌノは 33歳、愛する倫ゞャレッド・クリスティアヌノ䌯爵ずの間には、可愛い子䟛が2人いる。 家同士の぀ながりで婚玄した2人だが 婚玄期間にはお互いに惹かれあい 奜きだ  私も倧奜き〜 僕はもっず倧奜きだ 私だっお〜 ず人前でいちゃ぀く姿は有名であった そんな情熱をもち結婚した2人は子宝にもめぐたれ爵䜍も継承し順颚満垆であった はず・・・ このお話は、䜜者の自分勝手な䞖界芳でのフィクションです。 あしからず

五幎埌、元倫の埌悔が遅すぎる。嚘が「パパ」ず呌びそうで困っおたす

攟浪人
恋愛
「君ずの婚姻は無効だ。実家ぞ垰るがいい」 倧聖堂の冷たい石畳の䞊で、蟺境䌯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」ず宣告された子爵家次女の゚リシア。実家にも芋攟され、身重の䜓で王郜の旧垂街ぞ远攟された圌女は、絶望のどん底で愛嚘クララを出産する。 生き抜くために針ず糞を握った゚リシアは、持ち前の技術で䞍思議な力を持぀「祝垃しゅくふ」を織り䞊げる職人ずしお立ち䞊がる。斜しではなく「仕事」ずしお正圓な察䟡を払い、決しお土足で螏み蟌んでこない救恀院の監督官リュシアンの枩かい優しさに觊れ゚リシアは少しず぀人間らしい心ず笑顔を取り戻しおいった。 しかし五幎埌。蟺境を襲った疫病を救うための緊急芁請を通じ、゚リシアは冷酷だった元倫ロルフず再䌚しおしたう。しかも隣にいる嚘の青い瞳は圌ず瓜二぀だった。 「すたない。私は父ずしおの責任を果たす」 か぀おの合理䞻矩の塊だった元倫は、自らの過ちを深く悔い、家の暩益を捚おおでも母子を守る「匷固な盟」になろうずする。嚘のクララもたた、危機から救っおくれた圌を「パパ」ず呌び始めおしたい  。 だが、どんなに埌悔されおも、どんなに身を挺しお守られおも、䞀床完党に壊された関係が元に戻るこずは絶察にない。゚リシアが真の䌎䟶ずしお遞ぶのは、凍えた心を溶かし、枩かい日垞を共に歩んでくれたリュシアンただ䞀人だった。 これは、党おを奪われた䞀人の女性が母ずしお力匷く成長し誰にも脅かされるこずのない「本物の家族」ず「静かで確かな幞犏」を自分の手で遞び取るたでの物語。

垰囜した王子の受難

ナりキ
恋愛
庶子である第二王子は、立堎や情勢やら諞々を鑑みお早々に隣囜ぞず無期限遊孊に出た。そうしお幎月が経ち、そろそろ兄(第䞀王子)が立倪子する頃かず、感慚深く想っおいた頃に突然届いた垰還呜什。 取り急ぎ舞い戻った祖囜で芋たのは、修矅堎であった。

敗戊囜の姫は、敵囜将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の囜アルバ囜は、ブリタニア囜に䟵略され、囜は壊滅状態ずなる。 状況を打砎するため、アルバ囜王は嚘の゜フィアに、ブリタニア囜䜿者ぞの「接埅」を呜じたが  。

觊手゚むリアンの亀配実隓〜研究者、被隓䜓になる〜

桜井ベアトリクス
恋愛
異星で觊手゚むリアンを研究する科孊者アノァ。 唯䞀芳察できおいなかったのは、圌らの亀配儀匏。 䞊叞の制止を振り切り、犁断の儀匏を芗き芋たアノァは―― 亀わる觊手に、抑えきれない欲望を芚える。 「私も  私も亀配したい」 倪く長い觊手が、䜓の奥深くたで䟵入しおくる。 研究者が、快楜の実隓䜓になる倜。

【完結】婚玄者なんお県䞭にありたせん

らんか
恋愛
 あヌ、気が抜ける。  婚玄者ずのお茶䌚なのにずきめかない    私は若いお子様には興味ないんだっおば。  やだ、あの階士団長様、玠敵 確か、お子さんはもう成人しおるし、奥様が亡くなっおからずっず、独り身だったような    倧人の哀愁が滲み出おいるわぁ。  それに匷くお守っおもらえそう。  男はやっぱり包容力よね  私も守っおもらいたいわぁ    これは、そんな事を考えおいるおじ様奜きの婚玄者ず、その婚玄者を䜕ずか振り向かせたい王子が奮闘する物語   短めのお話です。 サクッず、読み終えおしたえたす。

凊理䞭です...