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2章天鬼鶏

社畜 撤退戦

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炎を前方に放ち魔物を倒す
そして魔物が居なくなり開いた空間に走る
炎の腕をぶん回して魔物を焼き倒して前へ
(数は多いが行ける)
天音の風の攻撃もあり順調に進む

「はぁぁ」

槍を振り回して追いかけてきている魔物を薙ぎ払う
数は多いが一人で捌けている

「そろそろ階段です」

魔物の大群の後ろに階段が見える

「上は中ボスエリア、出てこないよな?」
「出ない事を祈るしかない、中ボス一体なら問題ないが」

情報通りなら5級相当の中ボス
三人なら余裕を持って倒せる相手
それより終わりの見えない大群の方が厄介

「二人は先行って、階段を炎で塞ぐ」
「分かりました」
「成程良い考えだな」

炎で魔物を倒して二人を先に行かせる
炎の腕を解除して階段を少し上り炎の壁を生成する
魔物は突っ込んで焼かれていく

「危険を察知はしないのか。突破は……されないな」

階段を上る
既に二人は階段を登り切って五階層の状況確認をしていた

「中ボス無し、魔物も湧いてないようだ」
「一度休憩しましょう。流石に疲れました」
「賛成だ、この先も大群が居ないとは限らない。体力を出来る限り回復させてから向かおう」
「念の為に二つ作っておく」

上と下の階段に炎の壁を生成して先程作った壁の炎を回収する
これで魔物が入ってこない

「それの維持大変じゃないのか?」
「集中はするがただ維持するだけならそこまで支障はない、炎の壁の展開中は使える炎がかなり減る難点があるけど」

炎の壁に使った炎の量が尋常ではない
確認するが溜め切れる程の炎は無い
休憩する

「情報纏めるぞ~、まず六階層、七階層に進む階段に到着した時は魔物の数が少ないと言う認識だけだった。七階層は?」
「まず階段が長かった」
「結構距離ありましたね」
「階段が長いか……階段の距離が変わるなんてこれも今まで聞いた事のない出来事だな、ほかは?」

大したことは無い出来事だ
移動が少し面倒になったくらいで
しかし、今までの情報のあるダンジョンでは起きなかった出来事

「魔物は数体ずつ、時間を置いて現れた。ただ階段を登ろうとしたら直ぐに現れたから探索者の行動次第?」
「成程、これも聞いた事ないな。他には?」
「特に気付いたことは無かったな」
「私も無い」
「まぁ探索出来てないから仕方ないか。それじゃ六階層、天音が来る前、そうだな階段が長いなら降り切る前辺りだろう魔物が数体湧いた」

一鬼が説明し始める

「数体程度ならって倒したら奥からぞろぞろと現れてそれを倒し続けてたら数が更に増えてそれで二人が合流した状況になった」
「成程」
「私が合流した時にはもう結構な量居たのはそう言う」
「鶏くん気づかなかった?」
「降りる前も魔物の足音なんて聞こえなかった、七階層に居た時はなんも聞こえなかった」
「音は結構響きそうですけどね。確かに私も登り切るまであと少しって所で上の戦闘音が聞こえました」
「気にした事ないが階段、或いは階層の違いで何か起きるのか?」
「もし階層が違うと音が遮断されるだとしたら階層で分断された時に厄介だな」
「ダンジョンは未知ですから有り得なくは無いですね。その確認は後程ですね」
「あぁ、取り敢えずは脱出だ。次は脱出について話そう」
「今居るのは五階層、中ボスのエリアです。そして現状六階層側に大群がいるのは確認済みですが上の階層は全くの不明と言う状況です」
「上の階層でも出てたとしても突破しか選択は無いな」
「陣形は鶏くんと天音が前で私が後ろで倒し損ねた魔物及び追いかけてきた魔物を倒す。距離は私が気をつけるが一応意識しておいてくれ」
「分かった」
「蓮二さん」
「何かあった?」
「炎の壁の状況って分かります?」
「あぁ、両方とも魔物は来てないっぽい。壁に当たっていないだけかもだけど」
「てか今気付いたんだけど」
「何?」
「動画撮ってるのに蓮二さん呼びじゃん、使えなくね」
「あ……」
「そう言えば」

天音はずっと蓮二さんと呼んでいる
配信中では無いからと呼び方を変えるのを忘れていた

「僕も竜胆さん呼びだ」
「そっちは大丈夫、天音は苗字公表してるから」
「そうなんだ」
「前に身バレしましてそこから本名は出してます」
「だから気にしなくていい、まぁ名前呼んでない所だけ切り取るか。編集で誤魔化す」
「うっかりしてました」
「やっぱり慣れないと不便だね」
「配信中にボロ出さなきゃ大丈夫大丈夫、鶏くんは仮面付けてる訳だし」

動画や配信の時は仮面を付けている
前回のダンジョンの時は外にいる時は付けていてダンジョン内は付けていなかった
外では身バレしかねない
身バレ防止で付け始めたとはいえ仮面は少し邪魔になる

「そろそろ行くか。鶏くんが炎の壁を解除したらすぐに階段登るぞ」
「分かった」
「了解」

上に続く階段の方へ行き炎の壁を消す
それと同時に下の階段を塞いでいた炎の壁も消滅する
距離があると維持が難しくなるのと炎の壁で使っている炎も合わせないと殲滅力が減る
急いで階段を登り切る
四階層、魔物が居ないか確認する

「居ないな、急ぐ」

陣形は先程言った通り蓮二と天音が先頭で走って進む
ダンジョンの入口へ向かう
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