社畜探索者〜紅蓮の王と異界迷宮と配信者〜

代永 並木

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2章天鬼鶏

社畜 一対一

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三人の死角の地面から触手が現れて攻撃を仕掛ける

「そこか」

蓮二が反応して炎を盾のように展開して触手を防いで焼く
敢えて死角になるような部分を作っていた

「姑息な魔物だな」
「でも分かってれば対応出来る」

地面から本体が現れる

『本体来た』
『でけぇ』
『怖ぇ』
『どっかの神話の生物なんだよなぁ』
『分かるわぁ』
『頑張れー!』
『本体相手頑張れ!』

「本体か」
「分身じゃないのか」
「本気と言う事でしょう」
「作戦はそのまま、鶏くん任せた」
「任せろ」
「援護します」

天音と一鬼が蓮二の援護をする
蓮二が魔物の前に立つ
魔物は動かずに蓮二を見る
蓮二が突っ込もうとすると魔物は突如二つの触手を地面に差し込む
(地面から攻撃か?)
炎を操り触手の攻撃に備える

「不意打ちか?」
「地面からの奇襲にしては……」

一鬼は槍を構える
天音も剣を抜いて構える
三人は備えるが触手の攻撃は来ない
代わりに二体の分身が地面から現れる
姿はさっき倒した分身と同じ姿

『分身だ』
『それも二体かよ』
『三人相手じゃ分が悪いと考えたか』
『分身を即殺したからなぁ警戒してるのかも』
『まじかよ』
『えぐっ、あの分身強いじゃん』
『特に触手が硬い奴は厄介』

「分身召喚か」
「二体かぁ」
「これは厄介」
「本当に厄介、分身も強い。無視は出来ない」

(一体ずつ倒すなんて許さないはず、私と獅子神で分身を引き付けて蓮二さんが本体を……)

「どうする?」

一旦下がり合流する
分身を出してくる可能性は考えたが同時に二体は考えていなかった
(良く考えれば最初二体分身を使ってた。出せてもおかしくはないか)

「作戦変更だ。私達で分身を相手取る。本体を一人で出来るか?」
「分かった。二人は引き付けてくれ」

(本体を殺れば分身は消える)
蓮二は本体と対峙する
一対一

「一体ずつだ。どっちやる?」

天音と一鬼の二人は相談する

「出来れば弱い方……まぁ見た目同じだからどっちでも」

見た目に違いは無い

「なら左をやる。まずは本体から離すぞ」
「分かった」

天音と一鬼は二手に分かれて分身を相手取る
剣の能力で身体強化した天音が分身の触手を切り裂く

「切れる。硬くない……目的はあくまで分断?」

触手を切り鎖で分身を縛り上げる
そして突っ込んで首目掛けて剣を振るう
鎖を破壊して束ねた触手で剣を防ぐ
剣は触手に食い込むが切り裂けない

「そう簡単には行かないよね」

配信のカメラが三画面に変わる
それぞれ三人の戦闘が映る

『天音ちゃん頑張れ!』
『頑張れー!』
『引き離せればいい。無理はダメ』
『二人がどうにかするのを待つ』
『それがいい』

チラッとコメント欄を見る
(二人に任せる。確かにそれが正解……)
分身と単騎で渡り合うほどの実力は無い
身体強化の剣の力を持っても時間稼ぎが関の山

「その程度で良い訳が無い」

天音は突っ込むが触手の攻撃で押し返される
剣で切り払う
触手の攻撃は速い、身体強化しても余裕は無い
そして身体能力強化の効果で体力がどんどん奪われていく

「鎖よ縛って!」

鎖で触手を縛り地を蹴って突っ込む
迫り来る触手を切り裂いて接近する
胴体に切り掛るがすぐに再生してしまう
(コアを破壊しないと)
分身にあるコアを狙うが触手に阻まれる

『危ない!』
『時間稼げばいいんだから』
『危険過ぎる』
『弱いんだから』

三人の中で一番弱い
戦闘能力は低くサポートメイン
リスナーもそれを知っている為無理をしないようにコメントで言い続ける
天音はコメントを見ない
一度見ればいやもう見なくても分かる
誰も自分に期待などしていないのだ
風の短剣を抜く
(この先は強くないとダメだ。私が弱いままで居て良い訳が無い。こいつは私が倒す!)
風を巻き起こして触手を弾き分身に突撃する
鎖と風と剣で触手を捌いていく


「数が多いな」

触手を槍で切り裂く
先程の分身と同じように触手は切れる
しかし、数が多い

『数で押してきてるなぁ』
『むしろよく捌けるなあれ』
『触手柔らかいな』
『硬かったらやばかったね』
『確かに』
『早く倒して天音ちゃんの援護行かないと』

一鬼は天音のような鎖の異能や蓮二のような属性系の異能は持っていない
数で押されるのが弱い
攻撃を躱して切り裂いて進む
数は多いが一方向からの攻撃、速いが躱すのは難しくない

「時間かかるな」

(鶏くんの援護……いや天音の方が心配だ。早く倒して援護しないと)
一鬼は天音に分身と一人で戦えるほど強くは無いと言う認識を持っている
槍を振るい切り裂き分身へ近づく
切っても再生して襲いかかってくる
(形状変化……してもだな)
突きを繰り出して数本を串刺しにする
引き抜いて石突で勢いよくぶっ叩き弾く
接近し槍を振るう
分身は回避する

『避けた!』
『そういや動けはするんだよな』
『まじか』
『でもそれなら引き離せる』
『目的自体は果たせそうだね』
『がんばれー!』

「避けんのかよ。まぁ引き離せるから良いが」

突きを繰り出す
魔物は回避して触手を束ねて殴り掛かる
槍で防ぐ
(重い)
受け流して石突で突く
分身はよろめく
隙を逃さず槍を半回転させて切り掛る
傷が浅い、すぐに再生される

「くっそ、浅かったか」

槍を引いて踏み込んで追撃する
数本の触手を重ねて槍を防ぐ
胴体にギリギリ届かない
激しい攻防を繰り広げる
何度も攻撃を入れていくが再生していく

「二人が戦ってる。俺もやるしかねぇ」

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