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二章 エリスロース竜王国へ
領都へお出掛け
プロミネンス公爵領に到着した次の日。
リヴィアスはプロミネンス公爵一家に朝の挨拶をした後、マジックバッグの中身を整理していた。
母ステラが作ったマジックバッグは、家族それぞれに渡しており、それぞれの魔力で反応し、開けられるように作られている。
リヴィアスは特に様々な薬を作るので、盗難防止だ。
もし、盗まれても少し時間が経った後に手元に戻ってくる。
中身の容量も無制限で、食べ物や薬は時間が止まり、品質が保持される。
ただ、この容量無制限のマジックバッグは家族限定のもので、ステラはレイディアンス大公家、プロミネンス公爵家、ブラカーシュ王家にのみ作り、渡している。
レイディアンス大公家の魔導具師として、ステラが売り物として出しているマジックバッグは、容量は一般家庭の箪笥二個から十個分程度で抑えてあり、値段もピンからキリまで。食べ物は一年間しか品質を保持されないが、冒険者を中心によく売れている。身の回り品や食べ物、魔物の素材等を保管するのに重宝するからだ。
リヴィアスもレイディアンス大公家の薬草園やプロミネンス公爵家の薬草園で採取するが、領の近くの森等に行くこともあるので、マジックバッグは必需品で、冒険者のように、身の回り品や食べ物、薬草を摘む時の籠や道具、薬作りの道具、作った薬等を入れている。
そのマジックバッグに薬の在庫がどのくらいあるのかをリヴィアスは確認し、足らない物を紙に書き足していく。
「……あ。中級ポーションを関所の騎士さん達に渡したから作らなきゃ!」
そう言って、リヴィアスはプロミネンス公爵家で、伯母夫婦が作ってくれた彼専用の薬を作る小屋へ向かう。
途中、合流した侍従のアンブラも一緒に向かう。
「リヴィ様。本日は何をなさるご予定ですか?」
リヴィアスの斜め後ろを歩きながら、アンブラが尋ねる。
「んー? えっと、中級ポーションを作る予定だよ。昨日、関所の騎士さん達に渡したから、在庫補充をしておきたいんだ」
「関所……。うっかり無償で中級ポーションを提供しようとして、レイン様に怒られましたか……?」
「凄い! アンブラ、よく分かったね!」
プロミネンス公爵家の城の裏庭にある、リヴィアス専用の薬を作る小屋の鍵を開けて、中に入る。
ステラの魔導具で、常に掃除された状態を保っている小屋は空気が清浄で、薬の香りが仄かに漂う。
「……それは分かりますよ。後程、レイン様に御礼を申し上げておきます。中級ポーション作り以外のご予定はありますか?」
「うーん。魔力回復ポーションも作ろうと思うんだ」
「魔力回復ポーション、ですか? 何かご入用になる予定が?」
「……何となく、近々必要な気がするんだ」
「リヴィ様がそう感じるのなら、必要になるのかもしれませんね。材料はありますか?」
眉を寄せるリヴィアスを見つめ、アンブラは尋ねる。
薬神の加護の影響なのか、薬に関するリヴィアスの勘のようなものはよく当たる。
一年半前の流行り病の特効薬も、その材料になった薬草を五年前から育てていた。
後々、必要になるかもしれない、と。
「うん、大丈夫。足りるよ。そんなに必要という訳ではなくて、二、三本くらいなんだ。だから、念の為、五本くらい作っておこうかなって」
そう言って、リヴィアスは少し大きめの鍋を棚から取り出す。
鍋に水を八分目くらい注ぎ、水に魔力を加える。
魔力水になったのを確認してから火を点けて沸かす。
薬草等の素材を入れ、しばらく煮詰めていく。
中級ポーションの黄緑色になったのを確認し、火を止めて、冷ます。
冷ました後は瓶に入れていく。
慣れた手付きで、昼前に中級ポーション三十本を笑顔で作ったリヴィアスにアンブラは苦笑する。
「慣れていらっしゃるとはいえ、まるで魔法のような速さで作られますね」
「魔法じゃないよ。それなら、加護で作った方が魔法だよ。あちらの方が一瞬だよ」
困ったように笑って、リヴィアスは魔力回復ポーションを作る準備を始める。
「いえ、加護で作った薬はどう見ても奇跡です」
手伝いをしながら、アンブラはリヴィアスが薬神の加護で薬を作った時のことを思い浮かべる。
六年前に重い病に罹ったアンブラは、どの医師に見せても首を振られ、助からないと死を覚悟していた。
アンブラの父は諦めず、藁にもすがる思いで大公家のミストラルに相談した。
そこで本来なら、返事も含めて数日待たないといけないとアンブラの父は感じていたそうだが、たまたま聞いていたリヴィアスがミストラルに、アンブラの元に今から連れて行って欲しいと願い、その日のうちにやって来た。
ベッドに横たわるアンブラをリヴィアスは、加護の影響か、きらきらと輝く天色の目で見つめ、薬神の加護を使ってその場で重い病に効く薬を作った。
それをアンブラの父に渡し、介助してもらいながらゆっくり飲むと効果はすぐ現れた。
重く息苦しかった肺は軽くなり、呼吸も楽になった。
身体も軽く感じ、常に震えていたのがぴたりと止まり、驚いた。
『もう、身体は大丈夫? 治ったかな?』
澄んだ声変わり前の高い声、加護を使ったことできらきらと輝く大きな天色の目、月のように静かな、落ち着いた輝きを見せる銀色の髪。神が創ったかのような美しい顔。
天使が齎した奇跡だと思ったアンブラは、そのままを呟いた。
『ふふっ、天使でも、奇跡でもないよ。でも、間に合って良かった。治ったから、これからはしっかり食べて、もっと元気になってね』
そう言って、リヴィアスはミストラルと帰っていった。
その後、リヴィアスの薬神の加護のこともあり、ミストラルと相談した結果、アンブラもアンブラの父も制約魔法で広まらないようにした。元々、話すつもりは二人にはなかったが。
ついでにではないが、制約魔法を掛けたこともあり、アンブラはリヴィアスの侍従になりたいとミストラルに願い出た。
体力を戻してから出直せと言われ、出直した結果、アンブラはリヴィアスの侍従を勝ち取った。
リヴィアスの侍従は立候補が多かったが、ほとんど下心を持っている者だったらしく、ミストラル達、レイディアンス大公家のお眼鏡に適ったのはアンブラだった。
「あの時、リヴィ様が俺を助けに来て下さった。薬もそうですが、来て下さったあの時が奇跡のようでした」
そうアンブラが告げると、リヴィアスは照れたようで、少し顔を赤くして慌てたように棚から小さな鍋を取り出す。
「そ、それより、本当に僕、何もしなくていいの? 僕、一応、大公家の人間だから、他国とはいえ、社交とかする必要があるんじゃない……?」
「いえ。そのようにはミストラル様からは伺っておりませんし、プロミネンス公爵家の皆様からも伺っておりませんよ。リヴィ様はあくまで静養でプロミネンス公爵家に滞在させて頂いています。他国とはいえ、大公家の御令息を静養中に社交に誘うというのは、流石に招待した相手が大公家より格上の竜王家でない限り相手が失礼ということになると思いますよ」
魔力回復ポーションを作る手を止めずに話すリヴィアスに苦笑しながら、アンブラは告げる。
「それにリヴィ様がプロミネンスに滞在していることを知っているのは、レイディアンス大公家とブラカーシュ王家、プロミネンス公爵家だけですよ。エリスロース竜王家にはお伝えしていません。非公式の滞在ですから」
「それならいいけど……。まぁ、でも、今は何処にいたとしても、僕は社交をしたくないなぁ……」
「そういう意味での非公式の滞在でもあるんですよ。所在地を秘しておけば、ブラカーシュ王国の貴族達も招待状を出せませんから。大公家も静養中で領内にいないと伝えれば、相手は分かりませんし」
「皆に、迷惑、掛けてるよね……」
俯きながら、リヴィアスは火を止める。
「迷惑ではありません。むしろ、リヴィ様がアレに迷惑を被っていたのです。俺達はもちろん、大公家の皆様もプロミネンス公爵家の皆様も迷惑とは思ってません。逆の立場なら、リヴィ様も迷惑とは思わず心配したり、助けようとなさいますでしょう? それと同じですよ」
「そっか……。ありがとう、アンブラ」
「ゆっくり休んで、元気になって、笑顔でレイディアンスに帰りましょう」
労るような笑みを浮かべ、アンブラはリヴィアスに告げる。
「うん、そうだね」
頷き、リヴィアスも微笑んだ。
その間にも、魔力回復ポーションは出来上がり、瓶に入った赤色の液体は窓から漏れる太陽の光に反射して、輝いていた。
「え、領都、ですか?」
首を傾げながら、リヴィアスは目の前の従兄を見つめる。
「ああ。リヴィが良ければ、行かないか? 気分転換になるだろうし、実は俺の用事で、薬屋に行くんだ。その時に、薬師のリヴィとしての助言がもらえると有り難いんだが……」
「それは、何か、プロミネンス公爵領やエリスロース竜王国に僕がお役に立てることですか?」
「ウチの領も国もすっごく助かるんだ。実は偽物の効能を謳った薬が国でもウチの領でも横行してて、困ってる。リヴィが来るまでに解決する予定だったんだが、相手に逃げられてさ。せめて偽物の薬だけでも回収しておきたいんだ」
「そうだったのですね……。偽物の効能を謳った薬、というのはどんな薬なんですか?」
「所謂、エリクサーとソーマを混ぜた効能だな。四肢の欠損もあらゆる病気も治す万能薬って謳い文句。薬神の加護じゃないと作れないような希少な薬がそう簡単に作れて、たくさん販売出来る訳がない。ポーションとかの納品に混ざってて、手紙が付いていて、“四肢の欠損もあらゆる病気も治す薬です”って書いてあったらしい。それを小さな薬屋が売ってしまって、広まったんだ」
レインの言葉に、リヴィアスは眉を寄せる。
確かに、薬神の加護がないと作れないような薬だ。
「レイン兄様、作っている人は特定出来ているのですか?」
「一応な。ただ、薬師ギルドの名簿には記録がない人物なんだ」
「記録が、ない?」
驚いた表情のまま、リヴィアスは固まる。彼の左斜め後ろに控えていたアンブラも目を見開いている。
薬師ギルドは世界各国にあり、薬師は全員登録するように義務付けられている。登録しないとポーション等を作っても、販売出来ないようになっている。
万が一、薬を飲んだ時に副作用等が起きた場合にどんな薬草等で起きたかをすぐに確認出来るため、怪しげな薬を販売する者から人々を守るため、薬師達の身分を保証するため、薬師ギルドに登録すると渡されるペンダントを見せることで、薬屋も購入する人々も安心して利用出来るためといった理由で薬師はギルドに登録を義務付けられている。
ちなみにペンダントは、ポーションの瓶を象った形で作られている。偽物や不正が出来ないように魔法で薬師それぞれの魔力が登録され、見せると名前が浮かぶ。
その薬師ギルドに登録がない者が作った物を何故、販売し、広まってしまったのか。
「ちょうど半年前に、エリスロース竜王国の北の領でダンジョンから魔物が溢れて、スタンピードになったんだ。冒険者と民達に被害がかなり多くて、そのどさくさに紛れて、その偽物の効能を謳った薬が広まったんだ」
「レイン様。何故、その人はそのような薬を?」
後ろで聞いていたアンブラが眉を寄せながら、レインに尋ねる。
「逃げられる前に聞いた騎士の話だと、“金儲けのため”と言っていたらしい。まぁ、そんな効能の薬が実在したら、かなりの高値で売れるからな。ただ、ポーションに紛れて入れているから、本当のことなのかが分からない」
「そうだったのですね……。レイン兄様、僕で良ければ、お手伝いします」
「ごめんな。静養でウチに来てもらってるのに」
「いえ。ずっと引き籠もるのもいけませんし、何より、人々を助けるための薬ではなく、偽物の薬を金儲けのために使うのは、僕としては許せません。本物の薬を作って、人々を助けている他の薬師の皆さんにも失礼です」
少し鼻息荒く、リヴィアスは憤る。
その仕草が、可愛い兎が怒っているように見えてしまったレインはリヴィアスの頭を撫でた。
「ははっ、リヴィは可愛いなぁ。早速、領都に行こうか」
領都に着いたリヴィアスとレイン、侍従のアンブラ、護衛のルーチェ、侍女のアクアは薬屋へ向かっていた。
少し離れたところには、プロミネンス公爵家の護衛もいる。
「領都に来るのも久々ですけど、変わりませんね」
銀色の髪と容姿が目立つので、フードを被ったリヴィアスはきょろきょろと領都の街並みを見回す。
大きな通りは様々な馬車と人々が行き交う。
領都の喧騒と雑踏は、レイディアンス辺境領とは違い、冒険者もいるが、彼等より貴族や旅行者、商人、住民達の比率が高い。
「いつ見ても思いますが、レイディアンスとは違って、冒険者の皆さんが少ないですね」
「まぁ、国境沿いではないしな。レイディアンスは国境沿いだし、ダンジョンがあるし、強い魔物達が多いから冒険者が多くなるのは必然的だ。ウチは王都の隣だしな。どうしても、貴族や旅行者の方が多くなる」
フードの上からリヴィアスの頭をぽんぽんと優しく叩き、レインは穏やかに笑う。
「だから、リヴィ。絶対にフードを外すなよ? まだエリスロースまではリヴィの婚約破棄は流れてないが、何処かでバレたら、こっちの貴族達もやって来るぞ」
「それは、ちょっと困ります。僕は婚約とかはこりごりです。フードは外しません」
ぎゅっとフードの端を引っ張り、顔がレイン達以外には見えないようにする。
「是非ともそうしてくれ。リヴィは美人さんだから、本当に心配だ」
困ったようにレインが息を漏らす。
「……でしたら、あまり外に出そうとしないで下さい」
過保護なアンブラがレインにぼそりと呟く。
「息抜きは必要だぞ、アンブラ。外に連れて行く時は俺はもちろん、ウチの護衛を連れて行くから」
苦笑しながら、レインがアンブラに告げた時、少し離れた場所から何かが衝突したような音が響いた。
背後からの音で、驚いたリヴィアス達は振り返る。
リヴィアスの隣に、すぐさま護衛のルーチェがぴたりと付き、レイン達もそれぞれ状況を確認する。
少し離れたところで、馬車と馬車が衝突したようで、馬車が横転している。
「子供が怪我をしてる! 他にも馬車に挟まってる人や怪我人がいる! 誰か、手伝ってくれ!」
近くにいた男性が叫ぶ声が聞こえ、リヴィアスは反応して駆けた。その後をルーチェが続く。
「リヴィ!」
慌てて、レインとアンブラ、アクアがリヴィアスの後を追う。
馬車の近くまで辿り着き、馬車から少し離れたところで横たわる十歳くらいの男の子にリヴィアスは近寄る。
男の子に応急処置をしようとしていた男性に、リヴィアスは声を掛ける。
「僕は薬師です! この子にポーションを飲ませても構いませんか?!」
首から提げている薬師ギルドのペンダントを見せる。
「助かる! 他にも怪我人がいるんだ。そいつらも診てもらえるか?」
「もちろんです! まずはこの子にポーションを飲ませてから、次にいきます」
男の子の怪我の様子を確認したリヴィアスは、母ステラが作ったマジックバッグから中級ポーションを取り出し、蓋を空けて、ゆっくりと飲ませる。
すぐさまポーションの効果は現れ、男の子の怪我が治っていく。
その様子にリヴィアスはホッと息を吐き、近くにやって来たアンブラとアクアの方に顔を向ける。
「アンブラ、アクア。他の怪我をした人に、このポーションを飲ませてあげて」
マジックバッグから下級ポーションと中級ポーションを数本取り出し、リヴィアスはアンブラに渡す。
「畏まりました。渡して参ります」
アンブラとアクアは怪我人が集まった場所へと走っていった。
リヴィアスの様子を確認しながら、レインは付いてきた護衛達も駆り出して、事態の収拾をするため指揮を執る。
ルーチェは護衛として、リヴィアスにぴたりと張り付き、どさくさに紛れて何かしようとする者がいないかと警戒している。
ポーションを飲んだ男の子の様子をリヴィアスは窺っていると、男の子は目をゆっくりと開けた。
「君、大丈夫?」
「……天使様?」
目を何度もぱちくりと瞬かせながら、男の子は呟く。
駆け出したことで、リヴィアスのフードがいつの間にか外れていた。
リヴィアスの美貌を目の当たりにした男の子は顔を赤くしていた。
「僕は天使ではないよ、薬師だよ。ポーションを飲んでもらったんだけど、具合はどんなかな?」
「大丈夫。どこも痛くないよ」
「良かった。お父さんやお母さんは一緒だった?」
「お母さんと一緒だった」
「近くにいる?」
リヴィアスが男の子の身体をゆっくりと起こす。
男の子は辺りをきょろきょろと見回す。
すると、母親を見つけたのか、男の子は目を輝かせた。
「お母さん!」
「ロック!」
母親が声を上げて、男の子に近付く。よく見ると、ところどころ血だらけだった。
「この子のお母様ですか?」
「はい。この子の、ロックの母です……!」
「お子様――ロック君が怪我をしていたので、先程、ポーション飲んでもらいました。怪我はもう大丈夫だと思いますが、念の為、一日、二日はゆっくり休ませてあげて下さい」
「ありがとうございます……!」
「それと……」
リヴィアスはマジックバッグから、中級ポーションを一本を取り出した。
「こちらはお母様が今から飲んで下さい。ロック君を必死に探していらっしゃって気付かなかったのかもしれませんが、酷い怪我をしてますから……」
心配そうに見つめ、リヴィアスは母親の手にそっと中級ポーションを渡した。
「あ、ありがとうございます!」
そう言って、母親はゆっくりと中級ポーションを飲んだ。飲んですぐ効果は現れ、怪我をした右足のふくらはぎ、右腕全体の傷が治っていく。
その様子を見て、母親も、男の子――ロックも目を大きく開いた。
リヴィアスはホッと安堵の息を漏らす。
「怪我はもう大丈夫だと思いますが、血は流れてます。ロック君のお母様も一日、二日はゆっくり休んで下さい」
「本当に、本当にありがとうございます! あの、お名前を伺っても……?」
「名乗る程のことはしてません。薬師として、人として当たり前のことをしただけです。お大事になさって下さいね」
にこやかに微笑んで一礼した後、リヴィアスはルーチェと共にその場を離れ、他の怪我人がいる場所へと向かった。
※いつも読んで下さって、ありがとうございます!
お気に入り登録、感想、いいね、エールも本当にありがとうございます!
仕事から帰って見たら、お気に入り登録が700人超えていて非常に驚きました。
更には女性向けのHOTランキングでも2位でこちらも驚いています。ありがとうございます!
これからも、楽しんで読んで頂けるように、頑張りますので、どうぞ、宜しくお願い致します!
リヴィアスはプロミネンス公爵一家に朝の挨拶をした後、マジックバッグの中身を整理していた。
母ステラが作ったマジックバッグは、家族それぞれに渡しており、それぞれの魔力で反応し、開けられるように作られている。
リヴィアスは特に様々な薬を作るので、盗難防止だ。
もし、盗まれても少し時間が経った後に手元に戻ってくる。
中身の容量も無制限で、食べ物や薬は時間が止まり、品質が保持される。
ただ、この容量無制限のマジックバッグは家族限定のもので、ステラはレイディアンス大公家、プロミネンス公爵家、ブラカーシュ王家にのみ作り、渡している。
レイディアンス大公家の魔導具師として、ステラが売り物として出しているマジックバッグは、容量は一般家庭の箪笥二個から十個分程度で抑えてあり、値段もピンからキリまで。食べ物は一年間しか品質を保持されないが、冒険者を中心によく売れている。身の回り品や食べ物、魔物の素材等を保管するのに重宝するからだ。
リヴィアスもレイディアンス大公家の薬草園やプロミネンス公爵家の薬草園で採取するが、領の近くの森等に行くこともあるので、マジックバッグは必需品で、冒険者のように、身の回り品や食べ物、薬草を摘む時の籠や道具、薬作りの道具、作った薬等を入れている。
そのマジックバッグに薬の在庫がどのくらいあるのかをリヴィアスは確認し、足らない物を紙に書き足していく。
「……あ。中級ポーションを関所の騎士さん達に渡したから作らなきゃ!」
そう言って、リヴィアスはプロミネンス公爵家で、伯母夫婦が作ってくれた彼専用の薬を作る小屋へ向かう。
途中、合流した侍従のアンブラも一緒に向かう。
「リヴィ様。本日は何をなさるご予定ですか?」
リヴィアスの斜め後ろを歩きながら、アンブラが尋ねる。
「んー? えっと、中級ポーションを作る予定だよ。昨日、関所の騎士さん達に渡したから、在庫補充をしておきたいんだ」
「関所……。うっかり無償で中級ポーションを提供しようとして、レイン様に怒られましたか……?」
「凄い! アンブラ、よく分かったね!」
プロミネンス公爵家の城の裏庭にある、リヴィアス専用の薬を作る小屋の鍵を開けて、中に入る。
ステラの魔導具で、常に掃除された状態を保っている小屋は空気が清浄で、薬の香りが仄かに漂う。
「……それは分かりますよ。後程、レイン様に御礼を申し上げておきます。中級ポーション作り以外のご予定はありますか?」
「うーん。魔力回復ポーションも作ろうと思うんだ」
「魔力回復ポーション、ですか? 何かご入用になる予定が?」
「……何となく、近々必要な気がするんだ」
「リヴィ様がそう感じるのなら、必要になるのかもしれませんね。材料はありますか?」
眉を寄せるリヴィアスを見つめ、アンブラは尋ねる。
薬神の加護の影響なのか、薬に関するリヴィアスの勘のようなものはよく当たる。
一年半前の流行り病の特効薬も、その材料になった薬草を五年前から育てていた。
後々、必要になるかもしれない、と。
「うん、大丈夫。足りるよ。そんなに必要という訳ではなくて、二、三本くらいなんだ。だから、念の為、五本くらい作っておこうかなって」
そう言って、リヴィアスは少し大きめの鍋を棚から取り出す。
鍋に水を八分目くらい注ぎ、水に魔力を加える。
魔力水になったのを確認してから火を点けて沸かす。
薬草等の素材を入れ、しばらく煮詰めていく。
中級ポーションの黄緑色になったのを確認し、火を止めて、冷ます。
冷ました後は瓶に入れていく。
慣れた手付きで、昼前に中級ポーション三十本を笑顔で作ったリヴィアスにアンブラは苦笑する。
「慣れていらっしゃるとはいえ、まるで魔法のような速さで作られますね」
「魔法じゃないよ。それなら、加護で作った方が魔法だよ。あちらの方が一瞬だよ」
困ったように笑って、リヴィアスは魔力回復ポーションを作る準備を始める。
「いえ、加護で作った薬はどう見ても奇跡です」
手伝いをしながら、アンブラはリヴィアスが薬神の加護で薬を作った時のことを思い浮かべる。
六年前に重い病に罹ったアンブラは、どの医師に見せても首を振られ、助からないと死を覚悟していた。
アンブラの父は諦めず、藁にもすがる思いで大公家のミストラルに相談した。
そこで本来なら、返事も含めて数日待たないといけないとアンブラの父は感じていたそうだが、たまたま聞いていたリヴィアスがミストラルに、アンブラの元に今から連れて行って欲しいと願い、その日のうちにやって来た。
ベッドに横たわるアンブラをリヴィアスは、加護の影響か、きらきらと輝く天色の目で見つめ、薬神の加護を使ってその場で重い病に効く薬を作った。
それをアンブラの父に渡し、介助してもらいながらゆっくり飲むと効果はすぐ現れた。
重く息苦しかった肺は軽くなり、呼吸も楽になった。
身体も軽く感じ、常に震えていたのがぴたりと止まり、驚いた。
『もう、身体は大丈夫? 治ったかな?』
澄んだ声変わり前の高い声、加護を使ったことできらきらと輝く大きな天色の目、月のように静かな、落ち着いた輝きを見せる銀色の髪。神が創ったかのような美しい顔。
天使が齎した奇跡だと思ったアンブラは、そのままを呟いた。
『ふふっ、天使でも、奇跡でもないよ。でも、間に合って良かった。治ったから、これからはしっかり食べて、もっと元気になってね』
そう言って、リヴィアスはミストラルと帰っていった。
その後、リヴィアスの薬神の加護のこともあり、ミストラルと相談した結果、アンブラもアンブラの父も制約魔法で広まらないようにした。元々、話すつもりは二人にはなかったが。
ついでにではないが、制約魔法を掛けたこともあり、アンブラはリヴィアスの侍従になりたいとミストラルに願い出た。
体力を戻してから出直せと言われ、出直した結果、アンブラはリヴィアスの侍従を勝ち取った。
リヴィアスの侍従は立候補が多かったが、ほとんど下心を持っている者だったらしく、ミストラル達、レイディアンス大公家のお眼鏡に適ったのはアンブラだった。
「あの時、リヴィ様が俺を助けに来て下さった。薬もそうですが、来て下さったあの時が奇跡のようでした」
そうアンブラが告げると、リヴィアスは照れたようで、少し顔を赤くして慌てたように棚から小さな鍋を取り出す。
「そ、それより、本当に僕、何もしなくていいの? 僕、一応、大公家の人間だから、他国とはいえ、社交とかする必要があるんじゃない……?」
「いえ。そのようにはミストラル様からは伺っておりませんし、プロミネンス公爵家の皆様からも伺っておりませんよ。リヴィ様はあくまで静養でプロミネンス公爵家に滞在させて頂いています。他国とはいえ、大公家の御令息を静養中に社交に誘うというのは、流石に招待した相手が大公家より格上の竜王家でない限り相手が失礼ということになると思いますよ」
魔力回復ポーションを作る手を止めずに話すリヴィアスに苦笑しながら、アンブラは告げる。
「それにリヴィ様がプロミネンスに滞在していることを知っているのは、レイディアンス大公家とブラカーシュ王家、プロミネンス公爵家だけですよ。エリスロース竜王家にはお伝えしていません。非公式の滞在ですから」
「それならいいけど……。まぁ、でも、今は何処にいたとしても、僕は社交をしたくないなぁ……」
「そういう意味での非公式の滞在でもあるんですよ。所在地を秘しておけば、ブラカーシュ王国の貴族達も招待状を出せませんから。大公家も静養中で領内にいないと伝えれば、相手は分かりませんし」
「皆に、迷惑、掛けてるよね……」
俯きながら、リヴィアスは火を止める。
「迷惑ではありません。むしろ、リヴィ様がアレに迷惑を被っていたのです。俺達はもちろん、大公家の皆様もプロミネンス公爵家の皆様も迷惑とは思ってません。逆の立場なら、リヴィ様も迷惑とは思わず心配したり、助けようとなさいますでしょう? それと同じですよ」
「そっか……。ありがとう、アンブラ」
「ゆっくり休んで、元気になって、笑顔でレイディアンスに帰りましょう」
労るような笑みを浮かべ、アンブラはリヴィアスに告げる。
「うん、そうだね」
頷き、リヴィアスも微笑んだ。
その間にも、魔力回復ポーションは出来上がり、瓶に入った赤色の液体は窓から漏れる太陽の光に反射して、輝いていた。
「え、領都、ですか?」
首を傾げながら、リヴィアスは目の前の従兄を見つめる。
「ああ。リヴィが良ければ、行かないか? 気分転換になるだろうし、実は俺の用事で、薬屋に行くんだ。その時に、薬師のリヴィとしての助言がもらえると有り難いんだが……」
「それは、何か、プロミネンス公爵領やエリスロース竜王国に僕がお役に立てることですか?」
「ウチの領も国もすっごく助かるんだ。実は偽物の効能を謳った薬が国でもウチの領でも横行してて、困ってる。リヴィが来るまでに解決する予定だったんだが、相手に逃げられてさ。せめて偽物の薬だけでも回収しておきたいんだ」
「そうだったのですね……。偽物の効能を謳った薬、というのはどんな薬なんですか?」
「所謂、エリクサーとソーマを混ぜた効能だな。四肢の欠損もあらゆる病気も治す万能薬って謳い文句。薬神の加護じゃないと作れないような希少な薬がそう簡単に作れて、たくさん販売出来る訳がない。ポーションとかの納品に混ざってて、手紙が付いていて、“四肢の欠損もあらゆる病気も治す薬です”って書いてあったらしい。それを小さな薬屋が売ってしまって、広まったんだ」
レインの言葉に、リヴィアスは眉を寄せる。
確かに、薬神の加護がないと作れないような薬だ。
「レイン兄様、作っている人は特定出来ているのですか?」
「一応な。ただ、薬師ギルドの名簿には記録がない人物なんだ」
「記録が、ない?」
驚いた表情のまま、リヴィアスは固まる。彼の左斜め後ろに控えていたアンブラも目を見開いている。
薬師ギルドは世界各国にあり、薬師は全員登録するように義務付けられている。登録しないとポーション等を作っても、販売出来ないようになっている。
万が一、薬を飲んだ時に副作用等が起きた場合にどんな薬草等で起きたかをすぐに確認出来るため、怪しげな薬を販売する者から人々を守るため、薬師達の身分を保証するため、薬師ギルドに登録すると渡されるペンダントを見せることで、薬屋も購入する人々も安心して利用出来るためといった理由で薬師はギルドに登録を義務付けられている。
ちなみにペンダントは、ポーションの瓶を象った形で作られている。偽物や不正が出来ないように魔法で薬師それぞれの魔力が登録され、見せると名前が浮かぶ。
その薬師ギルドに登録がない者が作った物を何故、販売し、広まってしまったのか。
「ちょうど半年前に、エリスロース竜王国の北の領でダンジョンから魔物が溢れて、スタンピードになったんだ。冒険者と民達に被害がかなり多くて、そのどさくさに紛れて、その偽物の効能を謳った薬が広まったんだ」
「レイン様。何故、その人はそのような薬を?」
後ろで聞いていたアンブラが眉を寄せながら、レインに尋ねる。
「逃げられる前に聞いた騎士の話だと、“金儲けのため”と言っていたらしい。まぁ、そんな効能の薬が実在したら、かなりの高値で売れるからな。ただ、ポーションに紛れて入れているから、本当のことなのかが分からない」
「そうだったのですね……。レイン兄様、僕で良ければ、お手伝いします」
「ごめんな。静養でウチに来てもらってるのに」
「いえ。ずっと引き籠もるのもいけませんし、何より、人々を助けるための薬ではなく、偽物の薬を金儲けのために使うのは、僕としては許せません。本物の薬を作って、人々を助けている他の薬師の皆さんにも失礼です」
少し鼻息荒く、リヴィアスは憤る。
その仕草が、可愛い兎が怒っているように見えてしまったレインはリヴィアスの頭を撫でた。
「ははっ、リヴィは可愛いなぁ。早速、領都に行こうか」
領都に着いたリヴィアスとレイン、侍従のアンブラ、護衛のルーチェ、侍女のアクアは薬屋へ向かっていた。
少し離れたところには、プロミネンス公爵家の護衛もいる。
「領都に来るのも久々ですけど、変わりませんね」
銀色の髪と容姿が目立つので、フードを被ったリヴィアスはきょろきょろと領都の街並みを見回す。
大きな通りは様々な馬車と人々が行き交う。
領都の喧騒と雑踏は、レイディアンス辺境領とは違い、冒険者もいるが、彼等より貴族や旅行者、商人、住民達の比率が高い。
「いつ見ても思いますが、レイディアンスとは違って、冒険者の皆さんが少ないですね」
「まぁ、国境沿いではないしな。レイディアンスは国境沿いだし、ダンジョンがあるし、強い魔物達が多いから冒険者が多くなるのは必然的だ。ウチは王都の隣だしな。どうしても、貴族や旅行者の方が多くなる」
フードの上からリヴィアスの頭をぽんぽんと優しく叩き、レインは穏やかに笑う。
「だから、リヴィ。絶対にフードを外すなよ? まだエリスロースまではリヴィの婚約破棄は流れてないが、何処かでバレたら、こっちの貴族達もやって来るぞ」
「それは、ちょっと困ります。僕は婚約とかはこりごりです。フードは外しません」
ぎゅっとフードの端を引っ張り、顔がレイン達以外には見えないようにする。
「是非ともそうしてくれ。リヴィは美人さんだから、本当に心配だ」
困ったようにレインが息を漏らす。
「……でしたら、あまり外に出そうとしないで下さい」
過保護なアンブラがレインにぼそりと呟く。
「息抜きは必要だぞ、アンブラ。外に連れて行く時は俺はもちろん、ウチの護衛を連れて行くから」
苦笑しながら、レインがアンブラに告げた時、少し離れた場所から何かが衝突したような音が響いた。
背後からの音で、驚いたリヴィアス達は振り返る。
リヴィアスの隣に、すぐさま護衛のルーチェがぴたりと付き、レイン達もそれぞれ状況を確認する。
少し離れたところで、馬車と馬車が衝突したようで、馬車が横転している。
「子供が怪我をしてる! 他にも馬車に挟まってる人や怪我人がいる! 誰か、手伝ってくれ!」
近くにいた男性が叫ぶ声が聞こえ、リヴィアスは反応して駆けた。その後をルーチェが続く。
「リヴィ!」
慌てて、レインとアンブラ、アクアがリヴィアスの後を追う。
馬車の近くまで辿り着き、馬車から少し離れたところで横たわる十歳くらいの男の子にリヴィアスは近寄る。
男の子に応急処置をしようとしていた男性に、リヴィアスは声を掛ける。
「僕は薬師です! この子にポーションを飲ませても構いませんか?!」
首から提げている薬師ギルドのペンダントを見せる。
「助かる! 他にも怪我人がいるんだ。そいつらも診てもらえるか?」
「もちろんです! まずはこの子にポーションを飲ませてから、次にいきます」
男の子の怪我の様子を確認したリヴィアスは、母ステラが作ったマジックバッグから中級ポーションを取り出し、蓋を空けて、ゆっくりと飲ませる。
すぐさまポーションの効果は現れ、男の子の怪我が治っていく。
その様子にリヴィアスはホッと息を吐き、近くにやって来たアンブラとアクアの方に顔を向ける。
「アンブラ、アクア。他の怪我をした人に、このポーションを飲ませてあげて」
マジックバッグから下級ポーションと中級ポーションを数本取り出し、リヴィアスはアンブラに渡す。
「畏まりました。渡して参ります」
アンブラとアクアは怪我人が集まった場所へと走っていった。
リヴィアスの様子を確認しながら、レインは付いてきた護衛達も駆り出して、事態の収拾をするため指揮を執る。
ルーチェは護衛として、リヴィアスにぴたりと張り付き、どさくさに紛れて何かしようとする者がいないかと警戒している。
ポーションを飲んだ男の子の様子をリヴィアスは窺っていると、男の子は目をゆっくりと開けた。
「君、大丈夫?」
「……天使様?」
目を何度もぱちくりと瞬かせながら、男の子は呟く。
駆け出したことで、リヴィアスのフードがいつの間にか外れていた。
リヴィアスの美貌を目の当たりにした男の子は顔を赤くしていた。
「僕は天使ではないよ、薬師だよ。ポーションを飲んでもらったんだけど、具合はどんなかな?」
「大丈夫。どこも痛くないよ」
「良かった。お父さんやお母さんは一緒だった?」
「お母さんと一緒だった」
「近くにいる?」
リヴィアスが男の子の身体をゆっくりと起こす。
男の子は辺りをきょろきょろと見回す。
すると、母親を見つけたのか、男の子は目を輝かせた。
「お母さん!」
「ロック!」
母親が声を上げて、男の子に近付く。よく見ると、ところどころ血だらけだった。
「この子のお母様ですか?」
「はい。この子の、ロックの母です……!」
「お子様――ロック君が怪我をしていたので、先程、ポーション飲んでもらいました。怪我はもう大丈夫だと思いますが、念の為、一日、二日はゆっくり休ませてあげて下さい」
「ありがとうございます……!」
「それと……」
リヴィアスはマジックバッグから、中級ポーションを一本を取り出した。
「こちらはお母様が今から飲んで下さい。ロック君を必死に探していらっしゃって気付かなかったのかもしれませんが、酷い怪我をしてますから……」
心配そうに見つめ、リヴィアスは母親の手にそっと中級ポーションを渡した。
「あ、ありがとうございます!」
そう言って、母親はゆっくりと中級ポーションを飲んだ。飲んですぐ効果は現れ、怪我をした右足のふくらはぎ、右腕全体の傷が治っていく。
その様子を見て、母親も、男の子――ロックも目を大きく開いた。
リヴィアスはホッと安堵の息を漏らす。
「怪我はもう大丈夫だと思いますが、血は流れてます。ロック君のお母様も一日、二日はゆっくり休んで下さい」
「本当に、本当にありがとうございます! あの、お名前を伺っても……?」
「名乗る程のことはしてません。薬師として、人として当たり前のことをしただけです。お大事になさって下さいね」
にこやかに微笑んで一礼した後、リヴィアスはルーチェと共にその場を離れ、他の怪我人がいる場所へと向かった。
※いつも読んで下さって、ありがとうございます!
お気に入り登録、感想、いいね、エールも本当にありがとうございます!
仕事から帰って見たら、お気に入り登録が700人超えていて非常に驚きました。
更には女性向けのHOTランキングでも2位でこちらも驚いています。ありがとうございます!
これからも、楽しんで読んで頂けるように、頑張りますので、どうぞ、宜しくお願い致します!
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※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
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