婚約破棄をされたので、次の婚約をせずに薬師として生きます!

羽山由季夜

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三章 薬神の加護

薬の本当の効能

 領都の薬屋に着き、そこで偽物の効能を謳った薬を回収した。
 薬屋の店主に事情を話すと、既にエリスロース竜王家から話があったらしく、プロミネンス公爵家の名でレインは回収した。
 件の薬がこの薬屋に回ってきた話をレインが聞いている間、リヴィアスは店内にある薬を興味津々に眺める。
 そのリヴィアスをラディウスは柔らかい笑みを浮かべたまま、隣で眺めている。
 その更に後ろで、リヒト、アンブラ、ルーチェ、アクアが驚きの表情で眺めている。
 そんな図式を、話を終えたレインはどう声を掛けようかと考える顔になる。

「……あー……この図は何だ?」

「店内の薬を興味津々に眺めるリヴィアス様を、滅多に見ない柔らかい笑みで眺めるウチの竜を、笑顔なんて見たことないのに、何ですか、その笑顔! と驚愕している私達の図です」

 分かりやすく、リヒトはレインに説明した。
 流石に、お忍びで来ているので、外はまだいいが、店内で王太子殿下と言う訳にはいかないからか、『竜』と言い換えている。それでも、すぐ分かる気がするが……とレインは思ったが、面倒になるので突っ込まないことにした。

「……うん。それは、俺でも見たら分かる。何で、そんなことになってるんだ?」

「リヴィアス様の周りを侍従のアンブラ殿や護衛のルーチェ殿、侍女のアクア殿が固めていたのですが、ウチの竜がひらりと割り込みまして。流石に皆さんも変装しているとはいえ、ウチの竜を止めることが出来ず、離れるしかなく……。皆さん、ウチの竜が申し訳ありません……」

「いえ……その、ライトニング公爵令息も、大変ですね……」

 アンブラが代表して、リヒトに同情するような目を向ける。

「あー……分かって下さいます? ウチの竜、遅すぎる思春期のようで……。ところで、アンブラ殿。今、私と仰いましたが、まさか、リヴィアス様も皆様を困らせたりなさるのですか……?」

「いえ。リヴィアス様はそのようなことはなさいません。むしろ、私達のことを気遣って下さる癒やしの天使様です」

 アンブラが力説すると、ルーチェとアクアが大きく何度も頷いた。
 困らせたりするのは、強い魔物を散歩がてらに討伐してくる『水碧の大公殿下』と、擦り寄ってくる貴族を凍らせてくる『氷華の貴公子』です。
 とは、アンブラは言えなかった。
 むしろ、困っているのはアンブラではなく、彼等の側近達だ。
 自分達はその彼等の愚痴を聞くくらいだ。
 そこで必ず言われるのは、「リヴィアス様に付く貴方達が羨ましい……。癒やしが欲しい……」だ。
 リヴィアス付きがこんなにも幸運なんだと感じた一件だった。

「あ、レイン兄様。お話、終わりましたか?」

 レインに気付いたリヴィアスがとことこと近付き、見上げる。
 フードを被ったままだが、仕草が可愛くて、頭を撫でたくなる。

「ああ。終わったよ」

「帰りますか?」

「そのつもりだが、リヴィはもういいのか?」

「はい! しっかり堪能しました」

 天色の目を輝かせて、リヴィアスは大きく頷いた。

「よし。じゃあ、帰るか」

 レインは笑みを零し、フード越しにリヴィアスの頭に優しく触れる。

「はい! あ、でも、皆様は何か領都でご用事はありますか?」

「俺は地元だしなぁ……。ウチの竜とリヒトもほぼ地元だしなぁ……。アンブラ達は?」

「私達は特に用事はございません。リヴィアス様の必要な物は、いつでも領都で買い揃えますから、今、強いて必要な物はございません」

「それなら、帰るか」

「レイン。俺は少し、遅れてプロミネンスの城に訪れてもいいか?」

 ちらりと薬を見つめながら、ラディウスが呟く。

「ん? まぁ、いつものことだから、ウチは構わないが……」

「では、ここで、俺とリヒトは少し離れる。リヴィアスをくれぐれも頼む」

「言われなくても、リヴィは守る」

 ラディウスをジトっと睨み、レインはリヴィアス達を連れて、薬屋を出た。










 ラディウスとリヒトと一旦、別れたリヴィアス達は、そのままプロミネンス公爵家の馬車で、プロミネンス公爵家の城に戻った。
 専用の薬を作る小屋で、リヴィアスはレインから受け取った偽物の効能を謳った薬、五本をそれぞれ透明なガラスの容器に入れてじっと見つめる。
 室内なのにきらきらと宝石のように輝く、リヴィアスの天色の目をレイン、アンブラ、ルーチェ、アクアは見惚れる。
 五つのガラスの容器を見つめた後、リヴィアスは眉を寄せた。

「……リヴィ。何か、分かったのか……?」

 珍しく顔まで顰めるリヴィアスに、レインは恐る恐る尋ねる。

「はい、レイン兄様。この薬の本当の効能が分かりました。ただ、この偽物の効能を謳った薬、早く回収を急いだ方がいいです」

「リヴィアス、どういうことだ?」

 小屋の扉の前で、ラディウスとリヒトが立ち、リヴィアスを見つめる。

「殿下、もういらしたのですか?! ごめんなさい、椅子を……」

「いや、いい。それよりも続きを教えて欲しい」

 リヴィアスが慌てて、立ち上がろうとするのをラディウスに制され、続きを促すように頷かれた。

「はい。この偽物の効能を謳った薬ですが、身体に悪い影響が起きるものが入っています」

「どんなものが入っている?」

 扉の柱に縋り、腕を組んだラディウスは眉を寄せたままのリヴィアスを見つめる。

「……幻覚作用と強度の鎮痛作用です。恐らく、何処のダンジョンか分かりませんが、そちらで獲れる、幻覚を見せるバイコーンの角や花粉を出す植物の魔物オチューの素材を使っているようです」

「幻覚作用と強度の鎮痛作用、か。それが本当の効能だとして、偽物の効能を謳った薬として広まるのは何故だ?」

「幻覚作用と強度の鎮痛作用……つまり、四肢の欠損もあらゆる病気も、ということです。少しだけ、下級ポーションが混ざっているようですが、実際には四肢の欠損も、あらゆる病気も治っていません。幻覚と強度の鎮痛でそう感じるだけです」

 机の上の薬を見つめ、リヴィアスは眉を寄せる。
 リヴィアスの説明に、ラディウスは顔を顰め、レイン、リヒト、アンブラ、ルーチェ、アクアは驚きで目を見開く。

「……もしかしたら、治すために藁にも縋る思いで、この薬を飲んでしまったという人がいらっしゃるかもしれません。この薬でどのくらい保つかは、個人差があります。場合によっては命を落としているかもしれません……」

 俯いて、リヴィアスは手を強く握り締める。
 人々の命を守るための薬を、人々の命を脅かすために使う。
 薬師としても、人としても許すことがリヴィアスには出来ない。

「それと、今日回収した薬ですが、今お伝えしたもの以外にも、まだ効能があります」

 そう言って、リヴィアスは机の上に並ぶ、五つのガラスの容器の一番左をレイン達の前に持っていく。

「この薬だけ、遅効性の強度の麻痺毒と催眠薬、魔力低下薬が入っています」

「……は? リヴィ、どういうことだ?」

 レインが眉を寄せて、リヴィアスを見る。

「誰かを狙っていて、使うために持っていたものが混ざってしまったのか、それとも捜査を撹乱するために混ぜたのか、僕の加護は薬限定なので、そこまでは作った相手の心中を推し量ることは出来ません。ですが、この二種類の薬がエリスロース竜王国内で、もっと広まると大変なことになります。早く回収を急いだ方がいいです」

「……そうだな。確かに」

「それと、殿下の周りに、信頼出来る鑑定士と、薬師はいらっしゃいますか?」

「あ、ああ。城にどちらもいるが……どうかしたか?」

 リヴィアスの問いの意図が分からず、ラディウスは不思議そうに見つめる。

「僕が分かるのは、薬についてだけなので、出来れば信頼出来る鑑定士の方に鑑定魔法で、この薬の製作者を確認して頂けると助かります。多分、製作者はそれぞれ違うと思います。それと、薬師の方に、状態異常回復ポーションを作って頂ければ……」

「それはもちろん、伝えられるが……」

 リヴィアスを案じるように、ラディウスは眉を下げる。

「……もちろん、僕も本当はお手伝いをしたいです。ですが、エリスロース竜王国の薬師のお仕事を、ブラカーシュ王国の薬師の僕が奪う訳には参りません。プロミネンスの領都で起きた馬車の事故の時は、突発的だったので薬師として助けるお手伝いをしました。ですが、今回のこの二種類の薬に関しては、内政干渉にあたるかもしれません。ただの静養でこちらに来ているだけの僕には、お手伝い出来るのは薬の中身をお伝えするくらいです」

 俯きながら、リヴィアスはラディウスに伝える。
 本心では早く解決出来るように、状態異常回復ポーション等を作って、被害に遭ってしまった人達を助けたい。
 ただ、正式にブラカーシュ王国やレイディアンス大公家を通して依頼された訳ではない。
 たまたま、エリスロース竜王国のプロミネンス公爵家に静養で来ていたから、レインが助言を求めてきただけだ。
 蓋を開けると、陰謀のような、エリスロース竜王国の内政に干渉してしまうようなものだった。
 下手に首を突っ込んで、家族や親族のプロミネンス公爵家に迷惑を掛けたくない。
 リヴィアスが出来るのはここまでのように感じた。

「……そうだな。確かに、リヴィアスにお願い出来ることはここまでだな……。これ以上はリヴィアスとレイディアンス大公家、ブラカーシュ王国に迷惑を掛けてしまうな。だが、薬の中身を教えてもらえただけでも助かった。ありがとう。万が一、何かあった時はレイディアンス大公家を通して、貴方に助力を求めてもいいだろうか」

 真意を汲み取ったラディウスは、真紅色の目を真っ直ぐリヴィアスに向ける。

「もちろんです。その時は微力ながら、お手伝い致します」

 俯いていた顔を上げ、リヴィアスはラディウスに向かって小さく微笑む。

「ありがとう」

「あの、それと、殿下。お渡ししたいものがございます」

「渡したいもの?」

 小さく首を傾げて、ラディウスはリヴィアスに返す。

「はい。こちらを……」

 マジックバッグから赤色の液体が入った瓶を三本、青色の薬を二本をリヴィアスは取り出し、机に置く。

「これは……魔力回復ポーションと状態異常回復ポーションか?」

「はい。先程の遅効性の強度の麻痺毒と催眠薬、魔力低下薬が入っていると伝えた薬は、もしかしたら、殿下を狙った薬のような気がして……」

「リヴィアス様、それはどういうことです?」

「あくまで、僕の勘です。竜神の加護を持っていらっしゃる殿下を無力化することを考えれば、遅効性の麻痺毒は周りの方々に気付かれないように。強度の麻痺毒は殿下の身体能力を考えて攻撃させないため、催眠薬は意識を混濁させている間に、相手の都合の良い言葉を殿下に吹き込んで有利にするため。魔力低下薬は殿下の強い魔力を抑えるためではないかと、考えてしまって……。違うかもしれません。それでも、そのような気がして」

 眉を寄せて、俯きながらリヴィアスは呟く。

「……確かに、リヴィアス様の推測を聞くと、可能性は有り得ますね……。その線も含めて、調べましょう。リヴィアス様、殿下のことを案じて下さり、ありがとうございます」

 リヒトはリヴィアスに礼を告げ、ラディウスに目を向けて頷く。

「本来は魔力低下薬は魔力が高くなり過ぎる病を治すためや魔力の高い魔物を討伐するためのものです。他の麻痺毒や催眠薬もそうです。こんなにたくさんの分量を入れるのは危険ですし、医師や薬師しか取り扱いの許可が下りていないものばかりです。少量を使うことで、人々に役に立つための薬で、悪用されないための取り決めなのに……」

「リヴィアス。たくさんの分量とは、どのくらい入っている?」

「通常の治療のために使う量の十倍の量が入っています」

「なっ……。これは、完全に殿下を狙っていますね……」

「そうだな。このくらいでないと、竜神の加護を持つ俺を無効化は出来ないだろう」

 眉を顰めて、ラディウスは顎に手を当てる。

「リヴィが教えてくれた薬の内容を聞くと、殿下の命を狙っている訳ではなさそうだな。どちらかというと、相手の有利になるように、殿下に言葉を吹き込むのがメインな気がするな。じゃあ、偽物の効能を謳った薬は製作者が違うようだし、陽動か? それとも別件か? 調べないと分からないな……」

 頭を掻きながら、レインは息を吐く。

「あの、色々な可能性を考えて、殿下とリヒト様にこちらをお渡ししておきたいのですが……」

 そう言って、リヴィアスはラディウスとリヒトに、机に置いていた魔力回復ポーションと状態異常回復ポーションをそれぞれ一本ずつ渡す。ラディウスには魔力回復ポーションをもう一本追加で渡す。

「殿下とリヒト様の両方が持っていれば、飲まされてしまってもすぐ対応が出来るかと思います。レイン兄様とアウラ姉様には前からたくさん渡してますので、万が一の時は二人に……」

「ああ。俺達のことを考えてくれて本当にありがとう。解決したら、お礼させて欲しい」

「いえ。僕が出来ることはここまでですから。殿下もリヒト様もレイン兄様もアウラ姉様も、他の皆様も何事もなければいいんです。こんなことしか、お力になれないのが申し訳ないです」

「それでも、貴方のその純粋な好意が嬉しいんだ。ありがとう、リヴィアス」

 綺麗な笑みを浮かべて、ラディウスはリヴィアスの右手を握る。
 薬草の匂いが仄かに香る、誰かを救おうとする右手の指先に口を付ける。
 口付けられ、リヴィアスは顔を真っ赤になり、手を引っ込めようとするが、ラディウスが真剣な眼差しで見つめていることに気付き、固まる。

「しばらくは薬の件で、ここには来られないだろう。レインも借りる形になる。解決するまで、出来ればプロミネンスの城から外には出ず、必ず誰かと行動して欲しい。貴方に何かあってはレイディアンス大公家にも、ブラカーシュ王国にも申し訳ない。俺も困る」

「は、はい……。殿下もリヒト様もレイン兄様もどうか、無理はなさらないで下さい」

 何とか頷き、リヴィアスは手をゆっくり引っ込めた。
 そこで、ふとあることを思い出し、リヴィアスはマジックバッグから黄色の小物入れを取り出す。
 ちょうどポーションの瓶が十本くらいが入れられる大きさの黄色の袋をラディウスに見せる。

「あの、母が作った魔導具です。この小物入れに、相手に送りたい物を入れると、同じ小物入れを持っている相手に送ることが出来るものです。プロミネンスにまで連絡をする時間がなくて、どうしても薬が必要な時はこの小物入れに手紙を入れて下さい。僕に届きます。僕の方から薬を送ります」

「いいのか? そんな貴重な魔導具を……」

「はい。解決するまでお貸しします」

「リヴィアス、本当にありがとう……」

 リヴィアスはにっこりと笑みを浮かべると、レインがこっそり吹いた。

「それ、貸すんだ。あげるんじゃなくて……」

 何とも言えない顔で小さく呟いたレインの声は、誰にも気付かれなかった。
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