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八章 ブラカーシュ王家のパーティー
閑話8 悪足掻き(アルギロス視点)
リヴィアスに会えず、弁明も出来ないまま、ブラカーシュ王家からパーティーの招待状が届いた。
俺だけではなく、家族全員の名前もあり、王家からの招待状というより、召喚状だと感じた。
これは、二ヶ月前の俺とモノリスがリヴィアスにした冤罪と婚約破棄に対する、王家からの裁きにしか思えない。
招待状が、死神の鎌のように感じる。
モノリスにも同じものが届いたらしい。
あの婚約破棄の後、レイディアンス辺境領に先触れもなく行ったことで、王都までレイディアンスの私設騎士団によって連れて行かれ、王国騎士団に引き渡された俺とモノリスは一週間、騎士団の牢に拘束された。
そこで、レイディアンス辺境領の大公家の館に何故、侵入しようとしたのか等、事情聴取された。
釈放されるまでの一週間の間に、ウィキッド侯爵家にもプサリ男爵家にも、レイディアンス大公家から抗議の手紙と館に侵入するまでの一部始終が記録された魔導具が届いていた。
王都の侯爵家の邸宅に戻ると、ウィキッド侯爵家の領地に帰っていたはずの父が来ていた。
家族団欒で使用していた部屋のソファに座る父の表情は怒りで真っ赤になり、隣に座る母は真っ青だった。
「父上……」
恐る恐る父に声を掛けると、鋭く睨まれた。
隣で母はさめざめと泣いている。
「……やってくれたな、アルギロス……」
落胆の溜め息を吐きながら、父は一部始終が記録された魔導具を起動させる。
その魔導具には、レイディアンス辺境領に着いてから、大公家の館に着き、捕らえられるまでの俺とモノリスの行動が映し出されていた。
そこまで記録されていたとは知らず、愕然とする。
「……先触れをせずに行くという非常識なこともだが、婚約破棄を自分で宣言しておきながら、不貞をした相手と何故、平気でリヴィアス様の元に行く。お前はリヴィアス様とご家族のお気持ちも汲めないのか?」
「あの、父上……俺は、リヴィアスと、どうしても話がしたくて……」
「話をしてどうする? お前は今回のこともそうだが、リヴィアス様はもちろん、ミストラル大公殿下やご家族の怒りに対して火に油を注ぐ行為をしたのだぞ。それですぐにリヴィアス様とお会いして、話が出来るとでも? 私なら、お前のような礼を欠く者に家族を会わせようなど思わん」
父に鋭く睨まれ、俺は立ち尽くす。
「俺は、リヴィアスとの婚約破棄を本気でするつもりはなくて……。ただ、俺に振り向いて欲しくて……」
「振り向いて欲しいなら、ちゃんと言葉で言うべきだった。それをせずに、婚約破棄など宣言する方がおかしい。そんな悪手をせず、最善の方法をしっかり考えるべきだったな。最善の方法を考えず、一番の悪手を選び、更にはリヴィアス様に冤罪を掛けた。よくよく調べもせず、婚約者だったリヴィアス様を信じず、男爵家の養女の話を鵜呑みにした。調べれば、リヴィアス様が特効薬を作ったと分かることだ。どのみち、お前はリヴィアス様とは縁がなかったということだ」
言葉鋭く、諦めろと言外で父に言われ、俺は言葉が出て来なかった。
父の言葉は、その通りだった。
何故、リヴィアスを信じなかった?
どうして、モノリスの言葉を信用してしまった?
本当に、俺はリヴィアスとは縁がなかったのか?
六年間、あんなに、俺に尽くしてくれたんだ。
まだ、俺を愛しているのではないか?
そうに違いない。
優しいリヴィアスなら、きっと、まだ俺を愛しているはずだ。
そう俺の中で結論付ける。
「今回の王家からのパーティーは、お前の行いに関する結果説明がなされる。そこで、お前が言い訳もせず、誠心誠意、リヴィアス様とレイディアンス大公殿下とご家族に謝罪が出来なければ……」
眼光鋭く、父が俺を見据えた。
「次期当主から外す」
最後通牒とも言える言葉を父は告げる。
それを聞いた母が涙を流しながら、父に訴え掛ける。
「わたくしが、わたくしがアルギロスにたくさんのことをちゃんと教えなかったから……こんなことに……っ!」
悲鳴のような声で母は泣き叫び、父を見る。
言葉では『自分が悪い』と聞こえるが、母の目は『自分は悪くない』と言っているように俺は感じたが、父は何も言わず、ただ首を振るだけだった。
両親との話が終わり、自室へ戻る途中、弟のベーゼが立っていた。
「……お帰りなさい、兄上」
「あ、ああ……。お前にも迷惑を掛けた……」
弟から顔を背け、俺は謝る。
静かにこちらを見てくる弟に、俺はどうしても居た堪れない気持ちになる。
弟は、兄の俺にはない加護を持っている。
だからなのか、どうしても弟に劣等感を抱く。
貴族の中には、加護を持つ者を当主にする家もある。
父のように、加護の有無関係なく長子を当主にする家もあるが、珍しい加護の場合は、その加護を持つ者を当主にする家もある。
長子だったおかげで、俺は次期当主と言われたが、今回のことで父に失望され、次期当主から外されそうになっている俺を弟はどう思っているのだろうか。
リヴィアスと婚約破棄したことで、冷めた目で見てくるようになってからは弟のことが分からない。
婚約破棄前までは、穏やかに俺とリヴィアスに接していた。
今は、分からない……。
「……兄上は、リヴィアス様を諦めるつもり?」
「え……」
突然の弟の言葉で、俺は固まる。
「リヴィアス様のこと、愛しているんでしょ? それなのに、簡単に諦めちゃうの?」
弟の黄緑色の目でじっと見つめられ、動揺する。
「……諦めたく、ない……。だが、父上が……」
「諦めたくないなら、思いの丈をリヴィアス様に伝えてみたら? 本当はリヴィアス様のことどう思っていたのか。伝えたことがないんでしょ? 伝えないと、兄上のことをリヴィアス様は誤解したままだよ。それでもいいの?」
「いい訳がない。リヴィアスを幸せに出来るのは俺だけだ!」
「それなら、ちゃんと伝えて、リヴィアス様をウィキッド侯爵領に連れて来たらいいよ。その前に、パーティー会場で僕のところに連れて来てくれたら、僕の加護でリヴィアス様を囲い込めるよ? そしたら、兄上の側にずっといてくれるよ。僕も手伝うよ」
にっこりと満面の笑みを浮かべ、ベーゼは俺を安心させるように言う。
「だが、いいのか? お前の加護、珍しい加護なんだろ? 母上から使うなって言われてなかったか?」
「大丈夫だよ。僕もリヴィアス様が兄上の伴侶になることを望んでるんだよ? 母上もそう。だから、加護を使っても母上は許してくれるよ。父上には見つからないようにするから。だから、一瞬でもいいから、リヴィアス様に集中している貴族達の視線を逸らしてね。その後、リヴィアス様のことをすぐ囲い込むから」
「わ、分かった……」
「兄上。頑張って。僕は兄上とリヴィアス様のこと、応援していたんだからね」
そう言って、ベーゼは自室へ戻っていった。
俺も自室へと戻り、弟の言葉を思い返した。
簡単にリヴィアスを囲い込むことが出来るだろうか。
ベーゼは風神の加護を持っている。
他の風神の加護と違うのは、任意の人間を風で囲い、指定した場所に閉じ込めることが出来る。
閉じ込められた者は、指定した者しか見えなくなる。
風神とはいえ、変わった加護だから、母からは使わないようにと伝えられていた。
それを弟は俺のために使ってくれるという。
「ベーゼまで手助けしてくれるんだ。俺は、リヴィアスとの婚約を続けたい……!」
そう意気込んだが、王家のパーティーで、俺もベーゼも予想していなかったことが起き、願いは叶うことはなかった。
俺だけではなく、家族全員の名前もあり、王家からの招待状というより、召喚状だと感じた。
これは、二ヶ月前の俺とモノリスがリヴィアスにした冤罪と婚約破棄に対する、王家からの裁きにしか思えない。
招待状が、死神の鎌のように感じる。
モノリスにも同じものが届いたらしい。
あの婚約破棄の後、レイディアンス辺境領に先触れもなく行ったことで、王都までレイディアンスの私設騎士団によって連れて行かれ、王国騎士団に引き渡された俺とモノリスは一週間、騎士団の牢に拘束された。
そこで、レイディアンス辺境領の大公家の館に何故、侵入しようとしたのか等、事情聴取された。
釈放されるまでの一週間の間に、ウィキッド侯爵家にもプサリ男爵家にも、レイディアンス大公家から抗議の手紙と館に侵入するまでの一部始終が記録された魔導具が届いていた。
王都の侯爵家の邸宅に戻ると、ウィキッド侯爵家の領地に帰っていたはずの父が来ていた。
家族団欒で使用していた部屋のソファに座る父の表情は怒りで真っ赤になり、隣に座る母は真っ青だった。
「父上……」
恐る恐る父に声を掛けると、鋭く睨まれた。
隣で母はさめざめと泣いている。
「……やってくれたな、アルギロス……」
落胆の溜め息を吐きながら、父は一部始終が記録された魔導具を起動させる。
その魔導具には、レイディアンス辺境領に着いてから、大公家の館に着き、捕らえられるまでの俺とモノリスの行動が映し出されていた。
そこまで記録されていたとは知らず、愕然とする。
「……先触れをせずに行くという非常識なこともだが、婚約破棄を自分で宣言しておきながら、不貞をした相手と何故、平気でリヴィアス様の元に行く。お前はリヴィアス様とご家族のお気持ちも汲めないのか?」
「あの、父上……俺は、リヴィアスと、どうしても話がしたくて……」
「話をしてどうする? お前は今回のこともそうだが、リヴィアス様はもちろん、ミストラル大公殿下やご家族の怒りに対して火に油を注ぐ行為をしたのだぞ。それですぐにリヴィアス様とお会いして、話が出来るとでも? 私なら、お前のような礼を欠く者に家族を会わせようなど思わん」
父に鋭く睨まれ、俺は立ち尽くす。
「俺は、リヴィアスとの婚約破棄を本気でするつもりはなくて……。ただ、俺に振り向いて欲しくて……」
「振り向いて欲しいなら、ちゃんと言葉で言うべきだった。それをせずに、婚約破棄など宣言する方がおかしい。そんな悪手をせず、最善の方法をしっかり考えるべきだったな。最善の方法を考えず、一番の悪手を選び、更にはリヴィアス様に冤罪を掛けた。よくよく調べもせず、婚約者だったリヴィアス様を信じず、男爵家の養女の話を鵜呑みにした。調べれば、リヴィアス様が特効薬を作ったと分かることだ。どのみち、お前はリヴィアス様とは縁がなかったということだ」
言葉鋭く、諦めろと言外で父に言われ、俺は言葉が出て来なかった。
父の言葉は、その通りだった。
何故、リヴィアスを信じなかった?
どうして、モノリスの言葉を信用してしまった?
本当に、俺はリヴィアスとは縁がなかったのか?
六年間、あんなに、俺に尽くしてくれたんだ。
まだ、俺を愛しているのではないか?
そうに違いない。
優しいリヴィアスなら、きっと、まだ俺を愛しているはずだ。
そう俺の中で結論付ける。
「今回の王家からのパーティーは、お前の行いに関する結果説明がなされる。そこで、お前が言い訳もせず、誠心誠意、リヴィアス様とレイディアンス大公殿下とご家族に謝罪が出来なければ……」
眼光鋭く、父が俺を見据えた。
「次期当主から外す」
最後通牒とも言える言葉を父は告げる。
それを聞いた母が涙を流しながら、父に訴え掛ける。
「わたくしが、わたくしがアルギロスにたくさんのことをちゃんと教えなかったから……こんなことに……っ!」
悲鳴のような声で母は泣き叫び、父を見る。
言葉では『自分が悪い』と聞こえるが、母の目は『自分は悪くない』と言っているように俺は感じたが、父は何も言わず、ただ首を振るだけだった。
両親との話が終わり、自室へ戻る途中、弟のベーゼが立っていた。
「……お帰りなさい、兄上」
「あ、ああ……。お前にも迷惑を掛けた……」
弟から顔を背け、俺は謝る。
静かにこちらを見てくる弟に、俺はどうしても居た堪れない気持ちになる。
弟は、兄の俺にはない加護を持っている。
だからなのか、どうしても弟に劣等感を抱く。
貴族の中には、加護を持つ者を当主にする家もある。
父のように、加護の有無関係なく長子を当主にする家もあるが、珍しい加護の場合は、その加護を持つ者を当主にする家もある。
長子だったおかげで、俺は次期当主と言われたが、今回のことで父に失望され、次期当主から外されそうになっている俺を弟はどう思っているのだろうか。
リヴィアスと婚約破棄したことで、冷めた目で見てくるようになってからは弟のことが分からない。
婚約破棄前までは、穏やかに俺とリヴィアスに接していた。
今は、分からない……。
「……兄上は、リヴィアス様を諦めるつもり?」
「え……」
突然の弟の言葉で、俺は固まる。
「リヴィアス様のこと、愛しているんでしょ? それなのに、簡単に諦めちゃうの?」
弟の黄緑色の目でじっと見つめられ、動揺する。
「……諦めたく、ない……。だが、父上が……」
「諦めたくないなら、思いの丈をリヴィアス様に伝えてみたら? 本当はリヴィアス様のことどう思っていたのか。伝えたことがないんでしょ? 伝えないと、兄上のことをリヴィアス様は誤解したままだよ。それでもいいの?」
「いい訳がない。リヴィアスを幸せに出来るのは俺だけだ!」
「それなら、ちゃんと伝えて、リヴィアス様をウィキッド侯爵領に連れて来たらいいよ。その前に、パーティー会場で僕のところに連れて来てくれたら、僕の加護でリヴィアス様を囲い込めるよ? そしたら、兄上の側にずっといてくれるよ。僕も手伝うよ」
にっこりと満面の笑みを浮かべ、ベーゼは俺を安心させるように言う。
「だが、いいのか? お前の加護、珍しい加護なんだろ? 母上から使うなって言われてなかったか?」
「大丈夫だよ。僕もリヴィアス様が兄上の伴侶になることを望んでるんだよ? 母上もそう。だから、加護を使っても母上は許してくれるよ。父上には見つからないようにするから。だから、一瞬でもいいから、リヴィアス様に集中している貴族達の視線を逸らしてね。その後、リヴィアス様のことをすぐ囲い込むから」
「わ、分かった……」
「兄上。頑張って。僕は兄上とリヴィアス様のこと、応援していたんだからね」
そう言って、ベーゼは自室へ戻っていった。
俺も自室へと戻り、弟の言葉を思い返した。
簡単にリヴィアスを囲い込むことが出来るだろうか。
ベーゼは風神の加護を持っている。
他の風神の加護と違うのは、任意の人間を風で囲い、指定した場所に閉じ込めることが出来る。
閉じ込められた者は、指定した者しか見えなくなる。
風神とはいえ、変わった加護だから、母からは使わないようにと伝えられていた。
それを弟は俺のために使ってくれるという。
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