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十二章 噂の真実
大公殿下、結託する
王都のレイディアンス大公家の邸宅に戻り、玄関を開けると、玄関ホールでミストラルが両腕を組んで立っていた。
「父様?!」
ラディウスにエスコートされ、玄関を潜ったリヴィアスは父の姿に驚いた。
「リヴィ、詳しい話はアイスから聞いた。怪我はないか?」
ミストラルに近付き、リヴィアスは大きく頷いた。
「はい。ラディウス殿下とサイクロン公爵家の次女のデルフィーニ嬢が助けて下さいましたので、僕は大丈夫です」
「……良かった」
ほっと息を吐く父に、リヴィアスは申し訳なくなる。
「王太子も感謝する。リヴィを守ってくれたと聞いた」
「ヴィアを愛する者として、当然のことをしたまでです。これからも私が彼を守ります」
笑みを浮かべ、ラディウスはミストラルに一礼する。
「……その過保護イヤーカフで、か……」
リヴィアスの左耳のイヤーカフをちらりと見て、付与されている魔法を知り、ミストラルは溜め息を吐く。
自分も家族に対して、特にステラとリヴィアスには過保護になるが、ここまでではない……と思いたい。
そんな顔だった。
「……いつの間にか、過保護イヤーカフって、名前になってる……」
ぼそりと後ろからアイシクルが呟いた声が聞こえた。
「それだけでは心許ないので、いくつか追加しようと思ってます。そちらについてと、タイバス学園で有象無象からヴィアを守るための牽制をしたいのですが、ミストラル大公にご相談しても?」
不敵に笑い、ラディウスはミストラルを見る。
「――聞こう」
こちらも不敵に笑い、ミストラルは強く頷いた。
「聞くんだ?!」
アイシクルが更に小さく突っ込んだ。
「リヴィ。今日は疲れただろう? ゆっくり休みなさい。私は王太子と話をしてくる」
「はい、父様。ありがとうございます」
「ヴィア、また後で」
「はい。後程……」
ミストラルと共に、ラディウスは歩いていった。
恐らく、ミストラルの執務室に向かったのだろう。
二人の後ろ姿を見送りながら、リヴィアスは小さく息を吐いた。
「リヴィ兄上? 大丈夫?」
心配そうにアイシクルは、リヴィアスの顔を覗き込む。
「うん。ただ、せっかく会えたのにお話出来なくて、少し寂しいなって……。僕のことで相談というのは分かってるんだけど、構って欲しいな、と思うのはいけないよね……。僕ってこんなに我儘だったんだね……」
両頬に手を当て、リヴィアスは俯く。
「リヴィ兄上のが我儘になるなら、もっとひどい我儘は、何て言うんだろ……」
ほんのり顔が赤いリヴィアスを見て、アイシクルは笑う。恋をしている兄が可愛い。
「とにかく、リヴィ兄上は休もう。ね?」
アイシクルに促され、リヴィアスは自室へと戻った。
リヴィアスが自室へ戻った頃、ラディウスはミストラルの執務室のソファで目の前の人物を見る。
ラディウスからも、リヴィアスに起きた話を聞き、ミストラルは口元に手を当て、何かを考えている。
(……ヴィアはステラ夫人に似てると思っていたが、目の輝きはミストラル大公に似てるんだな……)
じっとミストラルを見つめ、脳裏ではリヴィアスのことをラディウスは考える。
ミストラルの紺碧色の目が、リヴィアスの天色の目と重なる。
光の加減で、ミストラルの目の色にも、空や海の色にも見えるリヴィアスの目は、いつ思い出しても神秘的で、ずっと見ていたくなる。怒ると、少し暗い色になるのも稀に見たいと思ってしまうのは、リヴィアスに惚れた弱みなのか、何なのか。
「……王太子。学園でのリヴィを守るための牽制はどう考えている?」
考える顔で、ミストラルはラディウスを見る。
「明日、学園へ行くヴィアと共に行き、エスコートして、馬車から降りて、そこで威圧とは違いますが、圧力を掛けようかと」
「リヴィに手を出せば、エリスロースの王太子が許さない、ということか。竜神に勝つとすれば、世界に一人しか持たない加護で、戦闘系の加護だろうな。それでも負ける可能性もあり、お互い無傷ではないだろうが……。近くにそのような加護を持っている者もいないだろうから、牽制には打って付けか……」
(いや、目の前に、世界に一人しか持たない戦神の加護を持っている人がいるじゃないか……)
しかも、将来の義理の父。
ミストラルの屍を越えないと、リヴィアスに触れられないということになるのでは、とラディウスは不安になる。顔には出さないが。
「その牽制なら、それなりに有効だろう。ついでに、リヴィが王太子の色を身に着けるのも、更に効果的だな」
「え……」
ミストラルの言葉に、ラディウスは内心、瞠目する。
自分に好意的な提案をするとは、ラディウスは思ってもいなかった。
「何だ? 不服なのか?」
少し眉を顰めて、ミストラルは両腕を組んで、ラディウスを見る。
「いえ、まさか、私の色をヴィアが身に着けることを許可されるとは思わなかったので……」
「……正直なところ、王太子には感謝している。一方的に婚約破棄と冤罪を掛けられたリヴィは、本人が思っている以上に傷付いていた。それを短期間で、心を癒やし、学園にも復学出来た。一年は休学だろうと見込んでいたからな。満面の笑顔をすぐ見られるとは思わなかった。そのリヴィが決めた相手だ。私なりに王太子のことは認めている」
「ミストラル大公……ありがとうございます」
呆然とラディウスはミストラルを見つめた後、頭を下げる。
「……だが、私の宿題をクリアしない限りは、婚約には至らないからな? そこは履き違えるなよ?」
冷ややかな目で、ミストラルはラディウスを牽制した。
(……そこは認めてくれないんだ……。可愛い子供を持つ父親って、こういうものなのか?!)
内心ではそう突っ込み、ラディウスは項垂れそうになった。ラディウスなりの矜持で踏み留まった。
「はい……分かりました。あの、ヴィアにイヤーカフのような、魔法付与したアクセサリーを贈っても宜しいでしょうか?」
「……指輪はまだ認めんが、ブレスレットや髪飾り程度なら構わない」
(指輪……あ、婚約指輪または結婚指輪……。実は、ミストラル大公は、叙情的なものが好きなのか?)
リヴィアスのためかもしれないが、思わずそう勘繰ってしまうくらい、ミストラルが指輪について配慮してくれたことに、ラディウスは驚いた。
だが、頭に仮が付くが、婚約者の父親から許可を貰ったのなら、早急に準備しなくては。
ラディウスはエリスロース竜王国に帰ってから、することを頭の中のリストに書き留める。
最重要項目だ。
「ありがとうございます、ミストラル大公」
再度、頭を下げ、ラディウスは微笑む。
ミストラルも何も言わず、頷いた。
「もう一つあるのですが、宜しいでしょうか? ミストラル大公」
「何だ」
「今後、今回のようなことが万が一、ヴィアに起きた場合、ミストラル大公が配置されているレイディアンス大公家の影を私が指示をしても構いませんか?」
「……いたことに気付いたか」
「腐っても王太子で、竜神の加護持ちなので……」
苦笑いを浮かべ、ラディウスはミストラルに呟くように言う。
対するミストラルは予想はしているだろうが、真意を問うような目をラディウスに向ける。
「例えば、ヴィアを攫われた際に、レイディアンス大公家の影と、こちらの足並みが揃わないと、短時間でヴィアを怪我なく救うことが出来ません。ヴィアを守るために、その時のみの指示だけさせて頂いても……?」
「……許可しよう」
静かに頷き、ミストラルは冷めた紅茶が入ったティーカップに、口を付ける。
「その際に、リヴィの様子もこちらに教えて貰えると助かる」
「……そのように致します。今後とも、宜しくお願い致します」
「ああ、頼む……」
ラディウスの言葉に、ミストラルは頷き、ティーカップの中身を飲み干した。
「父様?!」
ラディウスにエスコートされ、玄関を潜ったリヴィアスは父の姿に驚いた。
「リヴィ、詳しい話はアイスから聞いた。怪我はないか?」
ミストラルに近付き、リヴィアスは大きく頷いた。
「はい。ラディウス殿下とサイクロン公爵家の次女のデルフィーニ嬢が助けて下さいましたので、僕は大丈夫です」
「……良かった」
ほっと息を吐く父に、リヴィアスは申し訳なくなる。
「王太子も感謝する。リヴィを守ってくれたと聞いた」
「ヴィアを愛する者として、当然のことをしたまでです。これからも私が彼を守ります」
笑みを浮かべ、ラディウスはミストラルに一礼する。
「……その過保護イヤーカフで、か……」
リヴィアスの左耳のイヤーカフをちらりと見て、付与されている魔法を知り、ミストラルは溜め息を吐く。
自分も家族に対して、特にステラとリヴィアスには過保護になるが、ここまでではない……と思いたい。
そんな顔だった。
「……いつの間にか、過保護イヤーカフって、名前になってる……」
ぼそりと後ろからアイシクルが呟いた声が聞こえた。
「それだけでは心許ないので、いくつか追加しようと思ってます。そちらについてと、タイバス学園で有象無象からヴィアを守るための牽制をしたいのですが、ミストラル大公にご相談しても?」
不敵に笑い、ラディウスはミストラルを見る。
「――聞こう」
こちらも不敵に笑い、ミストラルは強く頷いた。
「聞くんだ?!」
アイシクルが更に小さく突っ込んだ。
「リヴィ。今日は疲れただろう? ゆっくり休みなさい。私は王太子と話をしてくる」
「はい、父様。ありがとうございます」
「ヴィア、また後で」
「はい。後程……」
ミストラルと共に、ラディウスは歩いていった。
恐らく、ミストラルの執務室に向かったのだろう。
二人の後ろ姿を見送りながら、リヴィアスは小さく息を吐いた。
「リヴィ兄上? 大丈夫?」
心配そうにアイシクルは、リヴィアスの顔を覗き込む。
「うん。ただ、せっかく会えたのにお話出来なくて、少し寂しいなって……。僕のことで相談というのは分かってるんだけど、構って欲しいな、と思うのはいけないよね……。僕ってこんなに我儘だったんだね……」
両頬に手を当て、リヴィアスは俯く。
「リヴィ兄上のが我儘になるなら、もっとひどい我儘は、何て言うんだろ……」
ほんのり顔が赤いリヴィアスを見て、アイシクルは笑う。恋をしている兄が可愛い。
「とにかく、リヴィ兄上は休もう。ね?」
アイシクルに促され、リヴィアスは自室へと戻った。
リヴィアスが自室へ戻った頃、ラディウスはミストラルの執務室のソファで目の前の人物を見る。
ラディウスからも、リヴィアスに起きた話を聞き、ミストラルは口元に手を当て、何かを考えている。
(……ヴィアはステラ夫人に似てると思っていたが、目の輝きはミストラル大公に似てるんだな……)
じっとミストラルを見つめ、脳裏ではリヴィアスのことをラディウスは考える。
ミストラルの紺碧色の目が、リヴィアスの天色の目と重なる。
光の加減で、ミストラルの目の色にも、空や海の色にも見えるリヴィアスの目は、いつ思い出しても神秘的で、ずっと見ていたくなる。怒ると、少し暗い色になるのも稀に見たいと思ってしまうのは、リヴィアスに惚れた弱みなのか、何なのか。
「……王太子。学園でのリヴィを守るための牽制はどう考えている?」
考える顔で、ミストラルはラディウスを見る。
「明日、学園へ行くヴィアと共に行き、エスコートして、馬車から降りて、そこで威圧とは違いますが、圧力を掛けようかと」
「リヴィに手を出せば、エリスロースの王太子が許さない、ということか。竜神に勝つとすれば、世界に一人しか持たない加護で、戦闘系の加護だろうな。それでも負ける可能性もあり、お互い無傷ではないだろうが……。近くにそのような加護を持っている者もいないだろうから、牽制には打って付けか……」
(いや、目の前に、世界に一人しか持たない戦神の加護を持っている人がいるじゃないか……)
しかも、将来の義理の父。
ミストラルの屍を越えないと、リヴィアスに触れられないということになるのでは、とラディウスは不安になる。顔には出さないが。
「その牽制なら、それなりに有効だろう。ついでに、リヴィが王太子の色を身に着けるのも、更に効果的だな」
「え……」
ミストラルの言葉に、ラディウスは内心、瞠目する。
自分に好意的な提案をするとは、ラディウスは思ってもいなかった。
「何だ? 不服なのか?」
少し眉を顰めて、ミストラルは両腕を組んで、ラディウスを見る。
「いえ、まさか、私の色をヴィアが身に着けることを許可されるとは思わなかったので……」
「……正直なところ、王太子には感謝している。一方的に婚約破棄と冤罪を掛けられたリヴィは、本人が思っている以上に傷付いていた。それを短期間で、心を癒やし、学園にも復学出来た。一年は休学だろうと見込んでいたからな。満面の笑顔をすぐ見られるとは思わなかった。そのリヴィが決めた相手だ。私なりに王太子のことは認めている」
「ミストラル大公……ありがとうございます」
呆然とラディウスはミストラルを見つめた後、頭を下げる。
「……だが、私の宿題をクリアしない限りは、婚約には至らないからな? そこは履き違えるなよ?」
冷ややかな目で、ミストラルはラディウスを牽制した。
(……そこは認めてくれないんだ……。可愛い子供を持つ父親って、こういうものなのか?!)
内心ではそう突っ込み、ラディウスは項垂れそうになった。ラディウスなりの矜持で踏み留まった。
「はい……分かりました。あの、ヴィアにイヤーカフのような、魔法付与したアクセサリーを贈っても宜しいでしょうか?」
「……指輪はまだ認めんが、ブレスレットや髪飾り程度なら構わない」
(指輪……あ、婚約指輪または結婚指輪……。実は、ミストラル大公は、叙情的なものが好きなのか?)
リヴィアスのためかもしれないが、思わずそう勘繰ってしまうくらい、ミストラルが指輪について配慮してくれたことに、ラディウスは驚いた。
だが、頭に仮が付くが、婚約者の父親から許可を貰ったのなら、早急に準備しなくては。
ラディウスはエリスロース竜王国に帰ってから、することを頭の中のリストに書き留める。
最重要項目だ。
「ありがとうございます、ミストラル大公」
再度、頭を下げ、ラディウスは微笑む。
ミストラルも何も言わず、頷いた。
「もう一つあるのですが、宜しいでしょうか? ミストラル大公」
「何だ」
「今後、今回のようなことが万が一、ヴィアに起きた場合、ミストラル大公が配置されているレイディアンス大公家の影を私が指示をしても構いませんか?」
「……いたことに気付いたか」
「腐っても王太子で、竜神の加護持ちなので……」
苦笑いを浮かべ、ラディウスはミストラルに呟くように言う。
対するミストラルは予想はしているだろうが、真意を問うような目をラディウスに向ける。
「例えば、ヴィアを攫われた際に、レイディアンス大公家の影と、こちらの足並みが揃わないと、短時間でヴィアを怪我なく救うことが出来ません。ヴィアを守るために、その時のみの指示だけさせて頂いても……?」
「……許可しよう」
静かに頷き、ミストラルは冷めた紅茶が入ったティーカップに、口を付ける。
「その際に、リヴィの様子もこちらに教えて貰えると助かる」
「……そのように致します。今後とも、宜しくお願い致します」
「ああ、頼む……」
ラディウスの言葉に、ミストラルは頷き、ティーカップの中身を飲み干した。
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