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十三章 太陽神
禁書区域
エリスロース竜王国から騎竜に乗って、第二王子のヴェントゥスがレイディアンス辺境領にやって来る日になった。
ミストラルとグレイシアが先にヴェントゥスを出迎え、他の家族と一緒に昼食の時に会う予定のリヴィアスは、朝からそわそわしていた。
(アシェル様は来られるのかな……)
自室でリヴィアスはうろうろと歩き回ったり、窓から空を見上げてみたり、エリスロース竜王国の方角を見つめたり……と、とにかく落ち着かない。
(昨日の手紙には何も書かれていなかったけど……来て下さるかな……)
小さく溜め息を吐き、リヴィアスは俯く。
婚約に関わることだから、こちらに来るだろうとリヴィアスは考えるが、ラディウスは隣国の王太子だ。
王太子にしか出来ない政務等がある。
それを置いてまで、レイディアンス辺境領に来てくれるかは分からない。
けれど、会いたい。
何度目かの溜め息を吐き、リヴィアスが窓を見ていると四つの騎竜が見えた。
よく見ると、ラディウスの騎竜のフォスと、ラディウスが見えた。その周囲にヴェントゥス、レイン、リヒトが騎竜に乗っている。
「アシェル様……!」
嬉しそうに天色の目を輝かせて、リヴィアスは窓に手を付ける。
きらきらと天色の目が輝く。それがまるで、光に反射して輝く、アクアマリンのように見える。
リヴィアスはすぐにラディウス達と騎竜が降りる中庭へと向かった。
中庭へ走ると、既にラディウス達は騎竜から降りており、ミストラルとグレイシアと何かを話しているところだった。
必死に走ったリヴィアスは、少し離れたところで呼吸を整える。
リヴィアスに気付いたラディウスがこちらを見ている。
切れ長の真紅色の目が、嬉しそうに細められるのが見えた。
「ヴィア、おはよう」
「アシェル様、皆様も、おはようございます。いらっしゃいませ」
ラディウスやヴェントゥス達に近付き、リヴィアスは挨拶する。
「いらっしゃるなら、手紙で教えて下されば良かったのに……」
少し拗ねるように小さく口を尖らせ、リヴィアスは呟く。
「すまない。内緒でやって来て、驚かせたかったんだが……拗ねるヴィアも可愛いな」
少し目線を落とすリヴィアスに苦笑して、ラディウスは笑う。
「リヴィちゃん、お久し振り」
口を尖らせるリヴィアスに微笑ましい視線を送りながら、ヴェントゥスが声を掛ける。
「あ、ヴェントゥス殿下。お久し振りです。レイディアンスへ、ようこそお越し下さいました」
会釈をしながら、リヴィアスはヴェントゥスに微笑む。
「リヴィちゃんは相変わらず、可愛い美人さんだね。この前より、綺麗になったかな? どうりで兄上がポンコツになり掛ける訳だね」
笑って納得するヴェントゥスに、リヴィアスは首を傾げる。
「とりあえず、エリスロースからやって来て疲れただろう。今日は休み、明日、辺境領の図書館へ案内しよう」
リヴィアスの頭を撫でながら、ミストラルはラディウス達に声を掛けた。少し、ミストラルに牽制されているようにラディウスは感じた。
次の日、ミストラルの案内で、ラディウス達はレイディアンス辺境領の図書館にいた。
ラディウス達と共に、リヴィアス、グレイシア、アイシクルも同伴している。
辺境領の公共施設が集中している区域にある図書館は、王都の図書館に匹敵する大きさがある。
その図書館は、住民も冒険者も身分を証明するものがあれば、自由に借りることが出来る。
禁書区域は図書館の地下にあり、普段は入ることが出来ないよう特殊な鍵と、領主であるミストラルの魔法によって封じられている。
地下に降りて、大きく頑丈な扉に近付くと、ミストラルの魔力に反応して、封印の魔法陣が浮き出る。
ミストラルが扉に手を翳すと、魔法陣の一部が解除される。
扉を開け、ミストラルがリヴィアス達を中へと促す。
禁書区域に入ると、地上の図書館と違った澄んだ空気と紙の匂いをリヴィアスは感じた。
禁書区域と聞いて、何となく暗い部屋だろうと想像していたリヴィアスは、真逆の照明の魔導具によって、煌々と明るい部屋に驚き、周囲を見渡す。
「禁書区域、初めて入りました……」
目を輝かせて、興味津々でリヴィアスは本棚へ近付ことする。
「リヴィアス。安易に本には触れるなよ。禁書区域内の本によっては、本自体に魔法が施されていて、意識ごと本に持って行かれるのも一部ある」
ミストラルが忠告すると、ぴたりとリヴィアスは本棚に近付くのを止める。
「……そ、そのような本があるのですか? でしたら、太陽神の加護を与えて下さる場所が探せないのでは……?」
「それなら問題ない。こちらにある」
ミストラルに促され、父の後をリヴィアス達は付いていく。
禁書区域の奥へと歩を進めると、大きな壁画があるところにミストラルは止まった。
壁画には左側に金色の髪の男性――太陽神と思われる人物と、右側に銀色の髪の女性――月の女神と思われる人物がそれぞれ向かい合い、中央に小さな神殿のような建物が描かれている。
「父様、これは太陽神と月の女神の壁画ですか?」
「そうだ。中央の小さな神殿は、太陽神と月の女神を祀っていたそうだ」
「祀っていた? 祀っているではなく、過去のものということですか?」
ラディウスが壁画からミストラルへ視線を向けて、問い掛ける。
「ああ。かなり昔にその神殿がなくなった記録がある。理由は辺境領の各ダンジョンで、同時に起きたスタンピードだ。魔物が溢れ、神殿は壊され、神殿にいた神官達は一人を除いて命を落とした」
眉を寄せ、ミストラルは説明する。
「生き残った一人は、ウィキッド子爵夫人の実家のカース伯爵家の祖先だ」
「えっ……」
リヴィアスは驚いて、目を見開く。
「父上。それはもしかして、カース伯爵家の祖先が生き残り、他の神官達が命を落としたのは、伯爵家の祖先が魔物を手引きしたとかではないですよね?」
グレイシアがリヴィアスの背中を擦りながら、父を見る。
「王家の記録によると、当時も疑われたそうだが、何故か咎められていない。詳しい記録がなく、調べるのは難しいが何かがあったのは間違いない」
「ミストラル大公。この神殿を探せば、祀っていた太陽神の加護が、兄に与えられるのですか?」
ヴェントゥスが壁画とミストラルを交互に見ながら、尋ねる。
「そういうことだ。だが、その神殿があったという場所には何もない。神殿の形すら、何も。魔物に破壊されたという残骸もない」
「父上、じゃあ、どうやって探せばいいんですか?」
「この禁書区域に、当時の辺境領近辺の地図が残っている。その地図と当時の地図を照らし合わせれば、おおよその場所が特定出来る。あとはリヴィの月の女神の加護が、何かしらの反応をすると私は予想している。危険はないと思うが……」
「危険があれば、その時は、ヴィアを守ります」
リヴィアスの左手を握り、ラディウスがミストラルを見て、言ってくれた。
リヴィアスは嬉しそうに笑みを浮かべ、うっすらと頬を染めた。
ミストラルとグレイシアが先にヴェントゥスを出迎え、他の家族と一緒に昼食の時に会う予定のリヴィアスは、朝からそわそわしていた。
(アシェル様は来られるのかな……)
自室でリヴィアスはうろうろと歩き回ったり、窓から空を見上げてみたり、エリスロース竜王国の方角を見つめたり……と、とにかく落ち着かない。
(昨日の手紙には何も書かれていなかったけど……来て下さるかな……)
小さく溜め息を吐き、リヴィアスは俯く。
婚約に関わることだから、こちらに来るだろうとリヴィアスは考えるが、ラディウスは隣国の王太子だ。
王太子にしか出来ない政務等がある。
それを置いてまで、レイディアンス辺境領に来てくれるかは分からない。
けれど、会いたい。
何度目かの溜め息を吐き、リヴィアスが窓を見ていると四つの騎竜が見えた。
よく見ると、ラディウスの騎竜のフォスと、ラディウスが見えた。その周囲にヴェントゥス、レイン、リヒトが騎竜に乗っている。
「アシェル様……!」
嬉しそうに天色の目を輝かせて、リヴィアスは窓に手を付ける。
きらきらと天色の目が輝く。それがまるで、光に反射して輝く、アクアマリンのように見える。
リヴィアスはすぐにラディウス達と騎竜が降りる中庭へと向かった。
中庭へ走ると、既にラディウス達は騎竜から降りており、ミストラルとグレイシアと何かを話しているところだった。
必死に走ったリヴィアスは、少し離れたところで呼吸を整える。
リヴィアスに気付いたラディウスがこちらを見ている。
切れ長の真紅色の目が、嬉しそうに細められるのが見えた。
「ヴィア、おはよう」
「アシェル様、皆様も、おはようございます。いらっしゃいませ」
ラディウスやヴェントゥス達に近付き、リヴィアスは挨拶する。
「いらっしゃるなら、手紙で教えて下されば良かったのに……」
少し拗ねるように小さく口を尖らせ、リヴィアスは呟く。
「すまない。内緒でやって来て、驚かせたかったんだが……拗ねるヴィアも可愛いな」
少し目線を落とすリヴィアスに苦笑して、ラディウスは笑う。
「リヴィちゃん、お久し振り」
口を尖らせるリヴィアスに微笑ましい視線を送りながら、ヴェントゥスが声を掛ける。
「あ、ヴェントゥス殿下。お久し振りです。レイディアンスへ、ようこそお越し下さいました」
会釈をしながら、リヴィアスはヴェントゥスに微笑む。
「リヴィちゃんは相変わらず、可愛い美人さんだね。この前より、綺麗になったかな? どうりで兄上がポンコツになり掛ける訳だね」
笑って納得するヴェントゥスに、リヴィアスは首を傾げる。
「とりあえず、エリスロースからやって来て疲れただろう。今日は休み、明日、辺境領の図書館へ案内しよう」
リヴィアスの頭を撫でながら、ミストラルはラディウス達に声を掛けた。少し、ミストラルに牽制されているようにラディウスは感じた。
次の日、ミストラルの案内で、ラディウス達はレイディアンス辺境領の図書館にいた。
ラディウス達と共に、リヴィアス、グレイシア、アイシクルも同伴している。
辺境領の公共施設が集中している区域にある図書館は、王都の図書館に匹敵する大きさがある。
その図書館は、住民も冒険者も身分を証明するものがあれば、自由に借りることが出来る。
禁書区域は図書館の地下にあり、普段は入ることが出来ないよう特殊な鍵と、領主であるミストラルの魔法によって封じられている。
地下に降りて、大きく頑丈な扉に近付くと、ミストラルの魔力に反応して、封印の魔法陣が浮き出る。
ミストラルが扉に手を翳すと、魔法陣の一部が解除される。
扉を開け、ミストラルがリヴィアス達を中へと促す。
禁書区域に入ると、地上の図書館と違った澄んだ空気と紙の匂いをリヴィアスは感じた。
禁書区域と聞いて、何となく暗い部屋だろうと想像していたリヴィアスは、真逆の照明の魔導具によって、煌々と明るい部屋に驚き、周囲を見渡す。
「禁書区域、初めて入りました……」
目を輝かせて、興味津々でリヴィアスは本棚へ近付ことする。
「リヴィアス。安易に本には触れるなよ。禁書区域内の本によっては、本自体に魔法が施されていて、意識ごと本に持って行かれるのも一部ある」
ミストラルが忠告すると、ぴたりとリヴィアスは本棚に近付くのを止める。
「……そ、そのような本があるのですか? でしたら、太陽神の加護を与えて下さる場所が探せないのでは……?」
「それなら問題ない。こちらにある」
ミストラルに促され、父の後をリヴィアス達は付いていく。
禁書区域の奥へと歩を進めると、大きな壁画があるところにミストラルは止まった。
壁画には左側に金色の髪の男性――太陽神と思われる人物と、右側に銀色の髪の女性――月の女神と思われる人物がそれぞれ向かい合い、中央に小さな神殿のような建物が描かれている。
「父様、これは太陽神と月の女神の壁画ですか?」
「そうだ。中央の小さな神殿は、太陽神と月の女神を祀っていたそうだ」
「祀っていた? 祀っているではなく、過去のものということですか?」
ラディウスが壁画からミストラルへ視線を向けて、問い掛ける。
「ああ。かなり昔にその神殿がなくなった記録がある。理由は辺境領の各ダンジョンで、同時に起きたスタンピードだ。魔物が溢れ、神殿は壊され、神殿にいた神官達は一人を除いて命を落とした」
眉を寄せ、ミストラルは説明する。
「生き残った一人は、ウィキッド子爵夫人の実家のカース伯爵家の祖先だ」
「えっ……」
リヴィアスは驚いて、目を見開く。
「父上。それはもしかして、カース伯爵家の祖先が生き残り、他の神官達が命を落としたのは、伯爵家の祖先が魔物を手引きしたとかではないですよね?」
グレイシアがリヴィアスの背中を擦りながら、父を見る。
「王家の記録によると、当時も疑われたそうだが、何故か咎められていない。詳しい記録がなく、調べるのは難しいが何かがあったのは間違いない」
「ミストラル大公。この神殿を探せば、祀っていた太陽神の加護が、兄に与えられるのですか?」
ヴェントゥスが壁画とミストラルを交互に見ながら、尋ねる。
「そういうことだ。だが、その神殿があったという場所には何もない。神殿の形すら、何も。魔物に破壊されたという残骸もない」
「父上、じゃあ、どうやって探せばいいんですか?」
「この禁書区域に、当時の辺境領近辺の地図が残っている。その地図と当時の地図を照らし合わせれば、おおよその場所が特定出来る。あとはリヴィの月の女神の加護が、何かしらの反応をすると私は予想している。危険はないと思うが……」
「危険があれば、その時は、ヴィアを守ります」
リヴィアスの左手を握り、ラディウスがミストラルを見て、言ってくれた。
リヴィアスは嬉しそうに笑みを浮かべ、うっすらと頬を染めた。
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