英傑活動の傍らで

ふぃる

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97話 捕えた目標①

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「もー、休みの日に余計なタスクさせないでよね。」
 ロイノの身柄引き渡しが済み、戻ってきた拠点の広間。
 帰るや否や、エビットからの問い詰めが。
「すまん。ただもしかしたら、って思った事があってな。」
「で何してたのさ。この際話のネタくらいにはなってよね?」
 引き渡しの時は最低限だけ説明して詳しくは後日と誤魔化せたけど、こっちはそうはいきそうにない。

「南西地区に行ってきてたんだよ。」
「それはさっき聞いた。例の侵略区域でしょ?
 何でわざわざ休みの日使ってまで一人でって事だよ。」
「仮に誘ったとして、お前静かにしてられるか?」
「それは…確かに暇で無理かも。」
 そう言いながら、目を逸らすエビット。
「それに、ふと思っただけの事だ。誰かを巻き込むには、根拠として弱かったんだよ。
 …他になんかあるか?」
 話を聞くエビットは、いつの間にかテーブルに手を突き体重を預け、身を乗り出していた。
「いや、姐さんてそんな積極的な印象無かったから意外だなーって。
 もっとこう、あくまでそういう仕事だ、って感じだったじゃん?」
「まぁ、今回ばかりは、ちょっとな。
 気になって休みどころじゃなかったし。」
「…ふーん、気にしてたんだ、世間的に敗戦扱いされてたの。」
 間違いを訂正しようかと思ったが、ため息とともに返答を切り替える。
「…そういう事でいいよ。」
「もーなにそれ。他になんか理由あんの?」
 新たに浮上したもどかしさで、今はそれどころではなかった。
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